2012年04月15日

若狭湾の原発銀座−背後に山が迫る恐ろしい立地

 若狭湾は、世界でも考えられないくらいの原発銀座。

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 このように過密に建ててしまっていることに本当に驚きます。大飯原発の30キロ圏内にすべての原発が入っていると言っても過言ではありません。そして、この表を見るとなぜ大飯原発3号機、4号機を最初に稼働させようとしているかの戦略が読み取れます。1990年代以降に完成した新しい発電所だから。新しいから安全だ。だから再稼働。そういうストーリーです。

 なぜ、この若狭湾にこれほどまでの原発が建てられたのか。
1967年(昭和42)、敦賀半島の東西両岸で日本原子力発電敦賀1号機および関西電力美浜1号機の建設が始まりました。その後、60年代後半から70年代初頭にかけて、嶺南地域で立地が進み、計9基の原電が着工となります。さらに80年代初頭から原子炉の増設の動きが強まり、現在この地域は、電気事業用原子炉13基、研究用原子炉2基が運転されており、京阪神地域への電気エネルギーの重要な供給源となっています。

 原電立地点には、いずれも沿岸部に点在する陸上交通の便宜に乏しい過疎地域が選ばれましたが、当初、地元では、陸上交通路の整備という積年の願いが実現されるという事実を前にして、おおむね原電の誘致に前向きの姿勢を示しました。


 これは、原発は道路もない過疎地に建てられたことを証明しています。この若狭湾の原発。一つ一つ見ていきましょう。

まず、現在再稼働と国が話している大飯原発(Google-衛星写真)
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確認していただければ分かりますが、上記記事に書かれているようにここの発電所へ通じる道は一本のみ。土砂崩れがあるとヘリコプターと船に頼るしかなくなります。そして、驚くべきなのは、上空からの写真
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 原子炉建屋のすぐ近くまでコンクリートで補強された山があります。関電に問い合わせたところ、地震では壊れないことを確認しているとのことでしたが、大飯原発のアキレス腱は、この背部に位置する山でしょう。もし、地盤沈下が起きたり、あるいは大雨で地盤がゆるんでいるときに地震が起きたら、山崩れで直ちにシビアアクシデント。しかも対応方法はありません。どうするんですか?真剣に考えているとは思えません。格納容器だけ考えて、耐震性が大丈夫で仮にあったとしても、山が崩れる想定はしなくて良いのですか?私自身は、この発電所に行ったことはありませんが、この上空からの写真だけでも、十分恐ろしさは伝わってきます。
・・・このプラントが比較的新しいのは、このような建設の困難さがあったのではないでしょうかね。
 背部の山が、崩落するとは想定外だった。 と平気で言いそうですが・・少なくとも私は指摘していますから・・


・高浜原発
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おそらく、敷地の真ん中にあるのが海水の取水口でしょう。そして、放水口は山を隔てて左側。地震ではこの配管はおそらく破壊されてしまうことでしょう。その時は排水をどこに捨てるのでしょう。

空撮写真(関西電力)
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 ここも、大飯原発と同じです。原子炉の左側にある山(しかもコンクリートの補強も一切なし)が、地滑りなど起きたら、一発で終わり。

・美浜原発
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 ここはさらにひどい。企業棟(画面右)と原発(左)をたった一本の橋で結んでいるだけ。この橋が崩落したら、本当にどうしようもありません。

そして同じく、原子炉建屋のすぐ近くまで山が迫っています。(産経から−元記事削除)
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 どうやら、山の問題はすべての号機に共通するアキレス腱のように私には思えます。それ以外の若狭湾の発電所もついでに調べておきましょう。

・敦賀原発
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 ここも交通の難所であることが明らかです。だから原意発を建設できる土地が残っていたわけです。敦賀市長の1980年代の演説はこちらで紹介しました。こんな補給路さえ確保できないところでは、火力発電所など作れるはずもありません。原発のみでしょうね。個人的には左側の発電所?の整地部分が気になります。この部分は、敦賀3−4号機の増設でしょう。こんなに中途半端に離れたところに原発を増設して、万が一の時の対応がとてもできるとは思えませんし、同じ発電所という名前をつけること自体が大きな間違い。敦賀市長は、カネに目が眩んで早く増設しろと発言しているようではありますけど・・

空撮
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 ここも山が本当に迫っています。

もんじゅ
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ここもアクセスに本当に苦労しそうな場所にあります。

地滑りが起きたらどうするんでしょう。(怖いからコンクリートで山肌を固めているのが分かりますが、固められているのはごく一部。土砂崩れで、世界が終わります。この写真を見てキモが冷えました。
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 なぜ、このような立地点で原発の運転に許可が出ているのでしょうか。原子炉格納容器の耐震しかチェックせずに、机上の空論の安全神話を組み立てていたのでしょう。もし、高浜原発になにかあったら・・・
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 そして、この立地状況を見る限り、複合して同じ事態に陥る可能性すらあります。

我々は本当に存亡の危機に立っていることがよく分かります。そして、最後にフクシマの配置を紹介して締めくくりとします。
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空撮
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 東電は、耐震関係に絶対の自信を持っていたこと−何となく伝わってこないでしょうか。

◆関連ブログ
日本の原発立地状況2012年01月03日
2012年04月03日
原発立地自治体とは・・再稼働問題
posted by いんちょう at 19:56| Comment(13) | 原子力