2013年08月31日

世界の原発は429基、約3億9000万キロワット−狂気の地球

 フクシマでは、汚染水の推移がどんどん上昇し、海水に漏れ出たことが明らかになりました。そして、仮に4号機の燃料プールに保管してある1331本(約200万キロワット分)の燃料が空中に放出されると世界が終わるとも言われています。

 メルトダウンを起こしたフクシマは1〜3号機の合計200万キロワット程度。この程度のメルトダウンで福島県どころか、東日本、西日本、そして北半球、南半球まで、被曝させられてしまったのは、皆さんご承知の通り。

 原発を止めるのは、もちろん日本だけでは何の意味もありません。韓国の原発が爆発しても九州は終わりますし、中国も同じ。では、世界にある原発はどのような状況なのか。一体どのような国がどれだけの発電量を持っているのか。このようなことは、日本原子力産業協会がきちっとまとめてくれています

日本と世界の原子力から
世界の原子力発電開発の動向
世界の原子力発電所は429基 約3億9000万キロワット
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たかだか、200万キロワットの作り出した死の灰で世界がどうのこうのと言っているに、稼働中の原発はなんと、その100倍もある。開いた口がふさがらないと言いますか、このままでは地球滅亡は確実でしょう。

原子力発電国の動向(日本を除く計30カ国・地域)を見ますと、

原子力発電国の動向(日本を除く計 30 カ国・地域)
1)アジア・中東:6ヶ国・地域(中国、韓国、台湾、インド、パキスタン、イラン)
(2)欧州:15ヶ国(フランス、英国、スウェーデン、フィンランド、ドイツ、ベルギー、チェコ共和国、スイス、スペイン、ブルガリア、ハンガリー、スロバキア、ルーマニア、スロベニア、オランダ)
3)CIS:3ヶ国(ロシア、ウクライナ、アルメニア)
4)北米:2ヶ国(米国、カナダ)
5)中南米:3ヶ国(メキシコ、ブラジル、アルゼンチン)
6)アフリカ:1ヶ国(南アフリカ)

.新規導入国等の動向(計 43 ヶ国)
1)アジア:10ヶ国(ベトナム、インドネシア、タイ、フィリピン、マレーシア、シンガポール、カンボジア、バングラデシュ、モンゴル、北朝鮮)
2)中東・北アフリカ:16ヶ国(トルコ、イスラエル、UAE、ヨルダン、クウェート、サウジアラビア、カタール、、オマーン、イラク、エジプト、リビア、アルジェリア、チュニジア、モロッコ、スーダン)
3)欧州:7ヶ国(イタリア、ポルトガル、ポーランド、リトアニア、オーストリア、ギリシア、ノルウェー)
4)CIS:2ヶ国(ベラルーシ、カザフスタン)
5)中南米:2ヶ国(チリ、ベネズエラ)
6)アフリカ:5ヶ国(ナイジェリア、ガーナ、ケニア、ナミビア、ニジェール)
7)オセアニア:1ヶ国(オーストラリア)


そして、まだ、高速増殖炉もやる気満々
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狂っているのは日本だけではありません。世界中です。これらを止めるにはどうしたらいいか。簡単です。新規建設を止めさえすればいい

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JAIF TVから

このように建設を続けている−逆に建設のない空白期間ができてしまえば、この業界は崩壊するのです。この核シンジケートを倒そうと正面切って戦うのではなく、手足にからみついて、自由に動かすことができないようにすればいい。いくら巨象に見えても奴らは歩かない限り(新規建設を続けない限り)、倒れてしまうのですから。強い強いと思わず、弱点に目を向ける。大事なことだと思います。

 真理は時の娘。なのですから


(補足)上記資料は、いけいけどんどんでどんどん原発発電用量が際限なく増えているように見えます。

原発発電量6・8%減 12年、国際チームが報告
 2012年に世界の原発が発電した電力量は2兆3460億キロワット時で、前年比6・8%の減少だったとフランスや英国、日本の国際調査チームが11日、発表した。世界の原子力発電の現状に関する報告書で明らかにした。
 発電量の減少は3年連続で、ピークの06年比では11・8%のマイナス。総発電量に占める比率も過去最低の10%にとどまった。
 調査チームの一人、細川弘明ほそかわ・こうめい・京都精華大教授は「世界の原子力産業は下り坂にある。一方で、インドと中国では原発の発電量を再生可能エネルギーの発電量が上回るなど、再生可能エネルギーの優位さが目立っている」と話している。
 チームはフランス在住の原子力コンサルタントのマイクル・シュナイダー氏や英・グリニッジ大のスティーブ・トーマス教授ら。
 発電量が減少した分のほぼ4分の3が日本で、東京電力福島第1原発事故後に国内の原発が次々と停止した影響。12年の原発発電量トップ5の米、フランス、ドイツ、韓国、ロシアのいずれの国も前年から減少した。


 2400万キロワット時で、ヒロシマ型原爆3発分といわれていますので、おおよそ10万発分の死の灰を1年間で作ってしまったことになります。適切な管理など、できるのでしょうか・・・

◆関連ブログ
目覚めるニッポン(原発全停止の朝)2012年05月06日
原爆放射能量の基礎知識2013年02月15日
タグ:世界の原発
posted by いんちょう at 22:29| Comment(5) | 原子力

2013年08月30日

「原爆投下も国際法違反か」シリア化学兵器使用で米国務省に質問

シリアで化学兵器が使用され、無辜の市民が殺されました。


米国は直ちに、これはシリアの政府が行ったもので、断固とした処置を執ると表明しました。
私からすると、米国はBOSTON爆破事件で見られたように自国内でも平気でテロを自作自演する国です。今回も賞味期限の切れそうなトマホークなどを消費する必要がある(兵器は使わない限り、新しく購入できませんから)から、このような仕掛けをシリアに使ったとしか私には思えません。日本がかつて満州事変を引き起こしたように。(それほど、米国の信用はもはや地に落ちています。)

ところが、米国ポチの安倍も当然のようにすぐにしっぽを振ります。

安倍首相「アサド政権は道譲るべき」 「化学兵器使用可能性高い」と非難2013.8.29 00:28 (1/2ページ)[シリア]
 【ドーハ=峯匡孝】安倍晋三首相は28日午後(日本時間同日夜)、訪問先のカタール・ドーハで記者会見し、シリア情勢に関し「日本政府としてはシリアで化学兵器が使用された可能性が極めて高いと考えている。化学兵器使用はいかなる場合でも許されるものではない」と述べた。

 首相は、カタールのタミム首長との会談でも「情勢悪化の責任は、暴力に訴え無辜(むこ)の人命を奪い、人道状況の悪化を顧みないアサド政権にある。アサド政権は道を譲るべきだ」と訴えた。


 確か、この国の政府は、核兵器を使用することは、いついかなる場合も許されるものではないとの国連議決を平気で反対したはずですが・・

 つまり、被爆国の首相であるにもかかわらず安倍に言わせれば、核兵器よりも化学兵器の方がはるかに人道的に許されない行為であると表明しているわけです。

米国の記者は、このあたりを鋭くついた質問をしました。

原爆投下も国際法違反か」シリア化学兵器使用で米国務省に質問飛ぶ2013.8.29 12:24 [シリア]
 原爆投下も化学兵器使用と同じ国際法違反か−。米国務省の定例記者会見で28日、ロイター通信の記者がシリアの化学兵器使用疑惑をめぐり、米国による広島、長崎への原爆投下の例を挙げて軍事介入の正当性について追及した。

 米政府はアサド政権による化学兵器使用を断定。この日の会見でハーフ副報道官は国連安全保障理事会による武力行使容認決議なしに軍事介入することを念頭に、多数の市民を無差別に殺害したことが一般的に国際法違反に当たると強調した。

 これに対してロイターの記者は「米国が核兵器を使用し、広島、長崎で大量の市民を無差別に殺害したことは、あなたの言う同じ国際法への違反だったのか」と質問。ハーフ氏はコメントを避けた。(共同)


よくぞ、質問してくれたと思います。そもそも、核兵器は化学兵器以上の大量殺戮兵器であるにもかかわらず、未だに使用が禁止されていないことは大変おかしなことです。もう少し調べてみますと、2013-08-29 17:03■[メディア]「シリアの化学兵器使用が国際法違反なら、アメリカの原爆投下もそうだろうがあ、クオラア」〜まさに漢、ロイターのアシャド・モハマド記者に光あれ!!に、当日の模様が詳しく解説されていました。

記者会見
32分過ぎ
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QUESTION: Was the U.S. use of nuclear weapons resulting in the mass and indiscriminate killing of civilians in both Hiroshima and Nagasaki a violation of the same international law that you are referring to?

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MS. HARF: I’m not even going to entertain that question, Arshad.
「そのような質問に答えるようなことさえしないわよ。」と不快な顔をしながら答えていることが良くわかります。

 米国は、未だにヒロシマ、ナガサキの原爆被害についてまともに目を向けておりません。そして、日本がその核被害に対して口を出すことを非常に怖れているからこそ、未だに保護領にして、何も言わせないようにがんじがらめにしているのです。もし、原爆被害を受けた日本が核の被害を本気で話し始めたら、もはや米国にも止めることはできない。それを一番、怖れていることが良くわかります。なぜ未だに日米同盟を続けているのかと言えば、一番大きな理由は核兵器についてとやかく言われたくない のだろうと私は想像します。

 今回のフクシマで、日本人がどうするべきか。今後もずっと米国の核の傘に守られていると幻想を抱いたまま被曝被害を隠し続けるのか、それとも米国とも立ち向かっていく覚悟で真実を話し始めるのか、大きな岐路に立っているのです。

 ヒロシマ、ナガサキは世界では決して風化していません。そのことがこの質問で表に現れました。


◆関連ブログ
世界の軍事費減少の後に起きたボストン爆破事件2013年04月29日
核不使用声明への賛同拒否−IAEAとNPTの天野兄弟2013年04月27日
「原爆体験を世界に」橋爪文〜NHKラジオ深夜便から(1)2013年03月27日
「原爆体験を世界に」橋爪文〜NHKラジオ深夜便から(2)2013年03月28日
タグ:原爆
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2013年08月28日

汚染水流出は、INES Level-5 (スリーマイル相当)

汚染水漏れ「レベル3」に=上から5番目、2段階引き上げ―福島第1原発・規制委
時事通信 8月28日(水)11時47分配信
 東京電力福島第1原発で放射能汚染水が保管されていた鋼製タンクから大量の水漏れが起きた問題で、原子力規制委員会は28日開いた定例会合で、国際原子力事故評価尺度(INES)の暫定評価をこれまでの「レベル1」(逸脱)から「レベル3」(重大な異常事象)に引き上げることを決めた。
 レベル3は上から5番目の評価。国内では過去に、1997年に起きた動力炉・核燃料開発事業団(当時)東海事業所(茨城県東海村)アスファルト固化処理施設の火災・爆発事故などの例がある。
 今回のタンクから漏れた汚染水について、東電は総量を約300トンと推計。当初公表していた120リットルから大幅に増え、ストロンチウムなどのベータ線を出す放射性物質は約24兆ベクレル放出された計算になった。


 ちょうどいい例題だと思います。このような評価を見て、ふーんそうか。では、発表を垂れ流すことしかできない日本のマスコミ記者のレベル。

まず、INES評価を調べてみます
レベル影響の範囲(最も高いレベルが当該事象の評価結果となる)参考事例
基準1
事業所外への影響
基準2
事業所内への影響
基準3
深層防護の劣化
7
深刻な事故
放射性物質重大な外部放出:ヨウ素131等価で数万テラベクレル以上の放射性物質の外部放出原子炉や放射性物質障壁が壊滅、再建不能 チェルノブイリ原子力発電所事故1986年
福島第一原子力発電所事故(暫定[1]2011年
6
大事故
放射性物質のかなりの外部放出:ヨウ素131等価で数千から数万テラベクレル相当の放射性物質の外部放出原子炉や放射性物質障壁に致命的な被害 ウラル核惨事(キシュテム事故)(1957年
5
事業所外へリスクを伴う事故
放射性物質の限定的な外部放出:ヨウ素131等価で数百から数千テラベクレル相当の放射性物質の外部放出原子炉の炉心や放射性物質障壁の重大な損傷 チョーク・リバー研究所原子炉爆発事故(1952年
ウィンズケール原子炉火災事故1957年
スリーマイル島原子力発電所事故1979年
ゴイアニア被曝事故1987年
4
事業所外への大きなリスクを伴わない事故
放射性物質の少量の外部放出:法定限度を超える程度(ミリシーベルト)の公衆被曝原子炉の炉心や放射性物質障壁のかなりの損傷/従業員の致死量被曝 フォールズSL-1炉爆発事故(1961年
東海村JCO臨界事故1999年
フルーリュス放射性物質研究所ガス漏れ事故(2008年)等
3
重大な異常事象
放射性物質の極めて少量の外部放出:法定限度の10分の1を超える程度(10分の数ミリシーベルト)の公衆被曝重大な放射性物質による汚染/急性の放射線障害を生じる従業員被曝深層防護の喪失 旧動燃東海事業所・アスファルト固化処理施設火災爆発事故(1997年
東北地方太平洋沖地震によって福島第二原子力発電所で起こったトラブル(暫定[2]2011年)
2
異常事象
かなりの放射性物質による汚染/法定の年間線量当量限度を超える従業員被曝深層防護のかなりの劣化 関西電力美浜発電所2号機・蒸気発生器伝熱管損傷(1991年)等
1
逸脱
運転制限範囲からの逸脱もんじゅナトリウム漏洩(1995年
関西電力美浜発電所3号機・2次冷却水配管蒸気噴出(2004年)等
0+
尺度以下
安全に影響を与え得る事象 関西電力美浜発電所3号機2次系配管破損事故(2004年)等 
0−
尺度以下
安全に影響を与えない事象 新潟県中越沖地震に伴う東京電力柏崎刈羽原子力発電所での一連の事故(2007年)等 
評価対象外安全性に関係しない事象


 ヨウ素換算という言葉が出てきました。このヨウ素換算を調べてみますと、原発事故評価レベル7と、セシウムのヨウ素換算値の計算式(by INES)

を見ますと、ストロンチウムは20倍とあります。

24兆ベクレル=24テラベクレル= 480テラベクレル(ヨウ素換算)と簡単な計算で出てきます。

数百テラベクレルの放出ですから、放出量ではレベル5 に相当します。そして定義

「原子炉の炉心や放射性物質障壁の重大な損傷

にもあたりますね。つまり、フクシマで漏れた放射能漏れは、普通に評価すればレベル5に相当するわけです。それをレベル1と発表して、いやいやレベル3だったと発表する。なんと見え透いた報道なんでしょうか。そして、この点を尋ねた報道各社の記者はいたのでしょうか?いい加減、規制機関の発表を垂れ流して満足するのはやめてもらいたいと痛切に思います。

フクシマの放出量は、(種々計算はありますが)
ヨウ素 15万テラベクレル
セシウム137(ヨウ素換算)48 万ベクレル

つまり、この2核種だけで63万ベクレルに及ぶわけですから、余裕でレベル7であることを認識しましょう。どこかの医大の教授がチェルノブイリの1/7と言ったところで、レベル−7であることは疑いようもないのです。

◆関連ブログ
IAEA Level8新設へ2011年06月22日
チェルノブイリとの違い。(放射能汚染について)2011年04月13日
タグ:汚染水
posted by いんちょう at 22:44| Comment(9) | 原子力

2013年08月26日

不可能な除染に大和魂でしがみつくフクシマ

除染計画見直しを30日発表 環境副大臣、福島原発周辺 2013/8/26 12:41 (2013/8/26 12:58更新)
 環境省の井上信治副大臣は26日、東京電力福島第1原子力発電所の周辺11市町村で国が直轄で進めている除染事業について、事業の遅れを踏まえた計画見直しを30日に発表する方針を明らかにした。福島県庁で佐藤雄平知事との会談後、報道陣の質問に答えた。
 井上副大臣は、除染後も放射線量が下がらない地域の再除染について「(除染で)取り残してしまった所や再び線量が高くなった所は当然やっていく」として地域を限定して行う考えを示した。
 住宅や道路から約20メートルまでの範囲で実施している森林除染に関しては「住宅地などで(森林からの放射線で)日常生活に影響があれば20メートルにこだわらない」と発言した。
 会談で佐藤知事は、井上副大臣に対し「除染計画に基づき将来設計をしている避難者も多い。再度の見直しはあってはならない」と遺憾の意を伝えた。


 まさしく茶番の記事です。以前から何度も言われているように、チェルノブイリではいろいろやった上で除染をあきらめました。その知識があるからこそ、菅は、次のように2011年8月にぽろっと発言しています。
原発周辺、長期間住めないと判断…首相陳謝へ

私自身もこれは、当然こうなると言ったのですが、環境省は除染して住まわせるの一点張りで、住民がいなくなれば職を失う役場、首長も除染すれば大丈夫と言い続けています。放射性セシウムの恐怖 前編『除染を諦めたロシア』をよめば、
放射性セシウムの除染を諦めたロシア
 チェルノブイリ原発事故では大量の放射性セシウムを含む放射能が飛散した。放射性セシウムは非常に反応しやすい物質で、常に他の元素と結合した状態で発見されている。IAEAが行った環境影響調査結果では、「屋根材やコンクリートにも容易に結合している」と報告がされている。

半減期は30年、実際は最長320年
 テレビや新聞で言われる半減期とは『物理的半減期』で放射性セシウムは約30年といわれている。しかし科学者は自然の拡散作用によって放射性物質の減少が促進され半減期が早くなるのではないかと予想していた。これを『環境的半減期』とよんでいる。この環境的半減期の予想は放射性ストロインチウムについては当たった。しかし、放射性セシウムは逆に環境的半減期が伸びていたのだ。
 この理由について研究チームは環境に理由があると考えている。例えば、サンプルの採取地点にチェルノブイリ原発から新たにセシウムが供給されているかもしれないし、あるいはセシウムは地中深くの土壌にまで拡散しているのかもしれない。(チェルノブイリ原発は石棺といわれるコンクリートの建物で覆われているが、老朽化が激しく雨水が内部に流れ込んでいるとされている)

 このことからチェルノブイリ付近における放射性セシウムの物理的特性は変わらないものの、実際の環境的半減期は180〜320年になると算出している。もちろん、これはチェルノブイリ原発周辺に当てはまる例であり、福島第一原子力発電所ではまた別の結果がでることが予想できる。


考えたくもない数値です。そして、放射性セシウム除染が困難な理由(70万アクセス)でも紹介したように、セシウムは絶望的に強い反応性を持っています。


そして、2011年11月には次のような記事も配信されていました。

除染技術の確立急務 無人都市にぼう然
プリピャチ市にある遊園地跡。オープンの5日前に事故が起こり、子どもたちは観覧車に乗ることはなかった

 チェルノブイリ原発の作業員ら5万人が暮らした旧ソ連(現ウクライナ)のプリピャチ市。ホテルや住居はガラスが破られ、室内に家財が散乱していた。事故5日後にオープン予定だった市中央部の遊園地では観覧車がさびつき、20台のゴンドラを風が揺らす。
 福島調査団の参加者は荒れ果てた人工都市の姿に、しばしぼうぜんとなった。そして、誰からともなく「除染して、住民を戻す取り組みはされなかったのか...」との声が漏れた。
 旧ソ連政府は原発事故発生後、プリピャチを含む周辺の汚染地域を「ゾーン」と呼ぶ立ち入り規制区域に指定し、11万6000人を強制移住させた。ソ連崩壊後、ウクライナ、ベラルーシ両国は住民の帰還を目指し、公共施設などの一部で除染に取り組んだ。しかし、効果的な手法を確立することはできず時間と予算だけが費やされたという。
 植物を植えて土壌中の放射性物質を吸い上げる方法も実践されたが、効果は見られなかった。マチは荒野に変わり果てた。
 東京電力福島第一原発事故の避難区域を抱える南相馬市除染対策室の横田美明さんは、市の除染計画にチェルノブイリの教訓を生かそうと調査団に加わった。しかし、具体的なアドバイスは得られなかった。「チェルノブイリと異なり、土地の狭い日本では、除染しなければ住む場所は限られる。除染のモデルをつくる必要がある」と切羽詰まった様子で語った。
 住民の強制移住で無人となった168の村の名を記したプレートが今春、チェルノブイリ市の中央広場に立てられた。
 視察した川内村の遠藤雄幸村長は、在ウクライナ大使館職員から立て札の意味を説明され青ざめた。人ごとではないと感じた。「川内村民は必ず帰還する。そのためには早急な除染の技術確立と実施が不可欠だ」と力を込め、国、県に強く支援を求めていく考えを示した。(本社報道部・渡部 純)
2011/11/10 17:00カテゴリー:チェルノブイリ原発事故 福島への教訓)


 視察で、除染はできないという実際的なアドバイスをもらいながらも国土が狭いからやる必要があるという役人、首長。この人達は確信犯なのです。戦争中の
・日本が負けるのは,貴様に大和魂がないからだ
・神の国だから不可能なことはない
といったスローガンを思い出させます。

もう無理なのはわかっている人をどう納得させるか。大変難しい問題ではあります。わたしはいつもキサゴータミーの話を思い出しています。

 ところで上記で引用した記事は、すべて2011年のものです。あれから2年もたつのに、いまだにこの認識とは随分とおめでたい国ですね。

◆関連ブログ
原発周辺、長期間住めないと判断…首相陳謝へ2011年08月21日
仏教聖典から・・・キサゴータミー2011年06月15日
放射性セシウム除染が困難な理由(70万アクセス)2011年09月01日
放射性セシウム除染が困難な理由(2)2011年09月02日
殺人軽トラ が となりに 〜 福島県いわき市小名浜の実態2011年08月30日
タグ:除染
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2013年08月25日

10倍希釈を30回繰り返したら、セシウムはなくなる−菊池誠阪大教授

フクシマの汚染水流出が止まりません。

タンク汚染水漏れ レベル3に引き上げへ 規制委、評価見直し2013年8月21日
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 東京電力福島第一原発のタンクから三百トン(東電の推計)の高濃度汚染水が漏れた問題で、原子力規制委員会は二十一日の定例会で、国際的な事故評価尺度で下から二番目のレベル1としていた暫定評価を、レベル3に二段階引き上げる可能性があるとの見解を示した。

 規制委は、汚染水にベータ線を出す放射性ストロンチウム90(法定基準は一リットル当たり三〇ベクレル)などが一リットル当たり八〇〇〇万ベクレルと、放出が認められる濃度限度の数百万倍に達する極めて高い濃度であり、三百トンの漏出量から数千テラベクレル規模(テラは一兆)の漏出があると推定。規制委事務局は放射線の管理上、レベル3の重大な汚染に相当するとしている。

 汚染水漏れが発覚した十九日の段階では、漏れた汚染水の量がはっきりしなかったため、規制委は暫定的にレベル1と評価していた。その後、東電が漏れた量を三百トンと推定したことから、評価を見直すことにした。

 ただし、国際基準は通常の原発での事故を評価対象にしている。すでに福島第一原発事故自体は最悪のレベル7と認定されており、それに関連して起きた今回のタンク事故を個別に評価することが適切なのか、基準を所管する国際原子力機関(IAEA)に確認するとしている。


 私は今まで汚染水問題は、ほとんど取り上げておりません。格納容器は損壊しておりますし、その復旧の見込みもなく、さらに地下水が流入する状態で汚染水の処理などとても無理だからです。そもそも、放射性廃棄物はどこへ-フランスで描かれているとおり、汚染水(放射性廃棄物)問題で苦しんでいるのは、日本だけではなく、どこの国も解決法も持っていないのです。この汚染水の生成を止める方法はないどころか、増量しているのですから、タンクを増やすことは、たんなる姑息的な収束方法に他なりません。東芝のサリーだかなんだか、がきちんと稼働するのなら、今頃輸出をしてハンフォードや、フランスの汚染水を処理させていることでしょう。ひとたび作り出すと人の手に負えないのは、もう60年以上前からの核先進国にとっては常識なのです。(鳴り物入りで押しつけられたアレバの放射能除去装置も役立たずだったことはもはや明らか)

 ところが、大和魂を持つ日本人は全然違います。

まあ、これだけでも噴飯物ですが、更に上を行く、菊池誠大阪大学サイバーメディアセンター教授がいました。
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履歴
東北大学理学研究科物理学専攻博士修了、理学博士(1986年) 論文名は「モンテカルロ法による臨界現象の研究」[4]。
大阪大学理学部物理学科助手
大阪大学大学院理学研究科助教授、教授を経て、2000年より現職。

主な業績 蔓延する疑似科学の危険性に警鐘を鳴らし、科学啓蒙に尽力。


履歴に不自然な点が見えます。大学名がどこにも見当たらないのです。この大学院のみの経歴が書かれているのは、稲恭宏先生とおなじですね。

「汚染水を海洋投棄すると広く薄く拡散するのか?」のコメント欄開放まとめから


やってはいけないからやらない。裏を返せば、「法律違反じゃなければ、何をしてもいい。」と言うことです。なぜ、海洋に汚染物質をばらまくことが、禁止されているのかはわかっていないんでしょうね。法律に決まっているから・・なんと薄っぺらい理解なんでしょう。

まず薄めれば大丈夫ということについては、

樽いっぱいの汚水にスプーン一杯のワインを注ぐと、樽いっぱいの汚水になる。樽いっぱいのワインにスプーン一杯の汚水を注ぐと、樽いっぱいの汚水になる(ショーペンハウエルのエントロピーの法則)

という言葉をおくります。まあ、その程度のワイン、味の違いは全くわからないと言うでしょうが。

また10倍希釈を30回繰り返すことは「大変ではない」ときいて、わたしは、次の曽呂利新左衛門(そろり しんざえもん)の逸話を思い出しました。

 むかし、曽呂利新左衛門(そろりしんざえもん)という人がいました。豊臣秀吉のおそば近くで、話し相手などをつとめていました。たいへん頭のいい人だったそうです。ある時、秀吉はたいそう新左衛門をほめて、ほうびを与えることにしました。ところが新左衛門は大金などほしがらず、お米を1粒ほしいと言いました。ただし、きょうは1粒ですが、明日はその2倍の2粒、3日めはさらに2倍して4粒…というように毎日2倍して、一ヶ月間続けてほしいと言うのです。なんと欲のないこと!! 秀吉はとても喜んで、その申し出を受けいれました。ところが! 日を追うごとに秀吉が新左衛門にあげなければいけないお米はどんどん多くなっていきました。10日めには512粒。15日めには16384粒。20日めには524288粒。このままいくと約束の30日めのお米は536868864粒で、1日めから30日めまであわせると、米俵で450俵、石高で180石になってしまいます。(6万粒で1升という計算です。)ちょっとしたほうびのつもりが、こんなにたくさんのお米をあげることになってしまうとは!! 気づいた秀吉は新左衛門にあやまって別のほうびに代えてもらったということです。

これは、1粒のお米も毎日2倍にすることで、一ヶ月後にはとても大きな数になる事を新左衛門が知っていたからできたことです。「等比数列(とうひすうれつ)」という考え方を利用しているのですが、みなさんも高校3年生くらいで勉強することになるはずです。


が、ぱっと私などはぱっと頭に浮かびますし、あるいは、有名な次の話

新聞紙1枚を半分、また半分と折り続けると月まで届く程の長さになると聞きました
一枚の紙を半分に折ると厚さは2倍に、
もう一度折ると、4倍に、と増えていきます。
折った回数Nとすると、2N倍になります。

元の紙の厚さを0.5mmとすると、N回折った時の厚さは
N×0.5 mm です。

月までの距離を38万km(3.8x1010mm)とすると、
38x10x10=2N×0.5
N=35.1
36回折れば届くことになります。


ということは、理系文系に限らず、倍々する恐ろしさとして知っておかねばなりません。では、菊池誠が言うように30回10倍希釈を繰り返す−しかも簡単らしい−とどうなるのでしょうか。

もとを1ccとしますと、最終時に必要な水の量は、1030ccとなります。(全体を合計すると1031-1 ccですね。-高等学校の知識)

海の水の量
地球上にある水の量は、すべてをあわせると14億km3にもなります。そしてその97%あまりが海水で、およそ13億5,000万km3になります。ですから地球上の水のほとんどが海水といってよいでしょう。海を面積でみるとおよそ3億6,000万km2になり、地球表面の70%です。海の水の量や成分は、20億年ほど前からほとんど変わりがありません。

14億km3=1.4x109km3
=1.4x109x109m3
=1.4x1018x106cc
=1024cc

だいたい、1024ccの水があるわけです。つまり、菊池誠氏がいうところの簡単な10倍希釈30回というのは、地球上ではもはやできない希釈というわけで、このような人物が「デマ科学を撲滅する」として、マスコミに出ているのですから、日本の「科学」レベルが良くわかろうものです。

 先ほど紹介しました、「汚染水を海洋投棄すると広く薄く拡散するのか?」のコメント欄開放まとめのリンクを見ますと、あーいえば、こういうで全く議論がかみ合いません。全く、文系の人間は、なぜこうも数字を理解できないのか。と、ぼやいたところ、「理系、文系は関係ありません。こんな人物は、痴系と言ったください。」と言われてしまいました。こういう輩が、公衆プールの中で平然とおしっこをするのでしょう。「薄まるから全く問題ないと言って」

 それにしても、高校3年生レベルの知識を持たない「理系」大学教授って、一体何者でしょうか。



◆関連ブログ
1億ベクレルのセシウムが海水に漏えいし続けるフクシマ2013年07月23日
放射性廃棄物はどこへ-フランス2013年08月22日
タグ:P 菊池誠
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2013年08月24日

原子炉級プルトニウムによる核爆発と1F-3燃料プール

3月14日に1F-3が核爆発をしました。


私自身は講演会でも説明していますように、燃料プールによる核爆発だと推定しています。この指摘に対して、原発と原爆は全く違う燃料なので、核爆発が起きるはずがないと言った指摘が、以前よりあちこちで行われておりました。

武田邦彦氏の売り歩く放射能デマ011年10月05日19:49 
2013082401.jpg池田信夫
原発が「核爆発」するなどという人物が工学部に在籍しているのは、恐るべきことだ。さすがに彼も自分のブログではこの記述を削除したが、ウェブ上にはたくさん証拠が残っている。

原子力論考(27)発電用原子炉のプルトニウムで原爆は作れません
2013082402.jpg開米 瑞浩
 まずは原爆製造に関する基礎知識。原子爆弾の材料はウランとプルトニウムの2種類がありますが、ウラン型原爆を作るためには、天然ウラン中には0.7%しか含まれないウラン235を90%以上に濃縮する必要があります(*1,2)。このためには莫大なエネルギーと大きな施設が必要で、極秘に行うのは非常に困難です。
 原子力発電所に使われている「軽水炉用ウラン」の濃縮度は3〜5%程度で、この濃度では核爆発は原理的に起こりようがありません。(にもかかわらず、福島第一の3号機で起こったのが「核爆発だった」というミスリードを誘うような発言をしていた学者もいましたが)。


 両者とも自信満々です。更に、・・高度情報科学技術研究機構のATOMICAにも・・

原爆用と産業用プルトニウムとの組成の比較 (13-05-01-07)
 プルトニウム(Pu)はアクチノイド類に属する超ウラン元素で、プルトニウム234からプルトニウム246までの13種が主な同位体として存在するが、核燃料関連ではプルトニウム236、プルトニウム238、プルトニウム239、プルトニウム240、プルトニウム241、プルトニウム242の6種が重要になる。プルトニウム239はプルトニウムの研究開発時代から核兵器として、現在では原子炉の使用済燃料からの回収プルトニウムとして注目されている。回収プルトニウムには各種のプルトニウム同位体が色々な割合で含まれ、組成は原子炉の型、燃料の種類、燃焼度によって異なる。この質的変化によってプルトニウム239が大部分を占める核兵器級プルトニウムとは異なり、このままでは核兵器用の材料になり得ない。

 現実に起きたことを認めず、今までの風説をただただ信じる。最近、ツイッターで教えてもらいましたが、このような人物は理系でも文系でもない。痴系だと。なるほど、知能ならぬ痴脳しかないのでしょうね。

私が本店にいる際に、次の逸話を聞いたことがあります。

「あのI発電副部長は、技術課長だったときに、MOX燃料のプルトニウムで核爆弾ができるかどうかの研究をしようという稟議書をそんな研究をすることはまかり成らんと潰したことがある。MOX燃料のプルトニウムで核爆弾ができないと言い切るには、作り方を知るしかないから、その研究をしようと言うことになったんだけどね」

と。確かに、作れないことを証明するには、作り方を知らなければならないというのは道理がかなっています。そもそも、日本は核爆弾など作った経験はないわけ(能力は十二分にあると思いますが)ですから、上記のように簡単に否定できないはず。それをなんだか良くわからない根拠でもって、否定する。まあ、この手の思い込みが痴系評論家の特徴なのです。[この稟議書の是非について、会社を辞めてからもずっと考えていたのですが、大学時代の恩師から「そりゃあ、調べれば作れるってわかるだけだろ」と言われて、ほぼ納得してはおりました)

なにか、証拠となるものはないかと思っておりましたら、昨日(2013.8.23)の熊日新聞にそのものずばりの記事
2013082403.jpg 書き下し
「この説明会の目的は、どんなプルトニウムでも、核爆発に利用可能な核分裂性物質となる点を示すことになる」
 1976年11月、「水爆の父」エドワード=テラーも所長を務めた米西部リバモア国立研究所内で、直接8ページの説明会用資料が用意された。
 説明会は日本などの原発導入国や国際原子力機関(IAEA)の関係者向け。資料を作成したのは著名な理論物理学者のロバート=セルデンで、軽水炉級プルトニウム」でも核爆弾が製造できることを明確に指摘していた。
 「すべてのプルトニウムは核爆発に直接使える。原子炉級プルトニウムは核爆発を起こすに当たり、完全に信頼できる核分裂性物質である」
 軽水炉は東京電力福島第1原発事故以前、日本に計54基あった。軽水炉から出るプルトニウムは同位体240が多く含まれ、核爆発に不可欠な同位体239が大半の「兵器級プルトニウム」とは組成が違う。
 それでもセルデンは「同位体240が多く含まれることは(核爆発を)複雑にする要因となるが、核爆発を妨げるものではない」と明記した。
 さらに、長崎型原爆と同じプルトニウム型原爆を使った史上初の米核実験「トリニティ実験」を詳細分析した結果、原子炉級プルトニウムでも1〜20キロトンの爆発力が得られるとの見方を示した。今から68年前に投下された広島型は16キロトン、長崎型は21キロトンだ。
 しかし、この説明会後、日本の専門家はなぜか異なる見方を取った。
 その一人が説明会に参加し、日本の原子力政策に長年影響力を行使し続けた元原子力委員会参与の今井隆吉。(筆者注−この人物は2012年10月に物故されていますが、ここに書かれているように軍縮大使として活躍しています。調べてみて、呆れ果てました)
2013082404.jpg

 昨年亡くなった今井は生前「原子炉級プルトニウムは兵器に使うプルトニウムは兵器に使うプルトニウムとはまるで質が違う。爆弾にするには非常に具合が悪い」と主張。兵器級は同位体239の割合が93%以上だが、原子炉級は通常6割だとして、日本のプルトニウムは核兵器向けではないとの論陣を張った。
 この考えは日本の「核を持たず、作らず、持ち込ませず」の非核三原則にも都合が良く、「原子力ムラ」に浸透。青森県六ケ所村の再処理工場を昨年取材した際も、担当者は「ここで取れるプルトニウムは兵器級とは違う」と強調した。
 日本のプルトニウムは核兵器製造が困難な「非核」の物質―。
 頭脳明晰な原子力専門家として知られ、ジュネーブ軍縮会議代表部大使なども歴任した国際派の今井がなぜこんな強弁を続けたのか。
 「彼の根っこには『米国に言われたくない』との思いがあった。自分たちは核を作っているくせに、なぜ日本のプルトニウムの兵器転用ばかり問題にするのかと…」
 今井を知る日本政府内の原子力専門家はその心情を解説した。今井の目には、資源小国・日本での核燃料サイクル確立という夢の実現に、米国が障害と映ったのかもしれない。


このことは、こちらにも指摘されておりましたし、
軽水炉使用済み燃料からプルトニウム原爆ができるか2007/01/21

実は、
原子炉級プルトニウムと兵器級プルトニウム調査報告書
本調査にあたって

「原子力発電所から取り出される使用済燃料中のプルトニウムで核兵器が作れるか?」とは、以前からよく聞かれることであるが、質問する側も問われる側もお互いに核兵器のことは何も分からない同士である。核兵器を作った人でない限りは、「できる」「できない」と明確に応えられる人などいない

核分裂現象を発見したオットー・ハーン、世界最初の原子炉を作ったエンリコ・フェルミなど多くの科学者が、原子力のその計り知れないエネルギーの恵みを人類にもたらすために大きな貢献を行った。しかし不幸にして第二次世界大戦が政治家をしてこの新しいエネルギーを大量殺戮兵器へと変貌させた。大戦後、この核分裂エネルギーは原子力発電という形で具現化され、エネルギーの安定供給の一助となっているばかりか、地球温暖化対策の最も優れたエネルギー源として今日に至っている。

原子力の平和利用は、化石燃料に比べ100万倍のエネルギー利用効率を実現できる革新的な技術であるが、それもプルトニウムの利用無くしては70年程度しか利用できない。ブッシュ政権が今年5月に今後の米国のエネルギー問題、電力問題、地球環境問題に対処するために、原子力発電所の積極的な建設を発表したが、米国が今までのようにプルトニウムを利用することなく、ウランを使い捨てすると、その70年もさらに短くなってしまう。

(社)原子燃料政策研究会は、原子力の膨大なエネルギーを有効利用するための原子燃料サイクルの必要性を多くの人に理解していただくために設立された。プルトニウムの利用無くしては革新的技術である原子力の本来の利点が利用できない。そのため、原子力発電所(軽水炉)の使用済燃料から抽出されたプルトニウムで本当に核兵器が作れるのか作れないのか、それを明確にしたいと以前から考えていた。

わが国は非核兵器国であり、原子炉級プルトニウムにより核兵器が製造できるかどうかを具体的に検証することは不可能である。そこで、米国で発表された技術的資料や関係者との意見交換などをもとに、兵器級プルトニウムと原子炉級プルトニウムの組成の比較、およびその技術的課題を洗い出すことにより、原子炉級プルトニウムによって、「実用可能な兵器」(単なる核爆発装置ではなく)が作れるかどうかの調査を行うこととし、その調査を、(財)電力経済研究所(理事長:今井隆吉氏)に委託した。

この報告書がその結果である。

2001年5月社団法人 原子燃料政策研究会

(報告抜粋)
米国科学アカデミー・国際安全保障と軍備管理委員会(CISAC)1994 Management and Disposition of Excess Weapons Plutonium:
(前略)
要するに潜在的核拡散の立場からすれば、原子炉級プルトニウムを使って簡単な設計で1ないし数キロトン(kt)の爆発力を、より進歩した設計によれば更に大きな爆発力を得ることが可能である。使用済核燃料から分離されたプルトニウムは、核兵器級、原子炉級に関わらず、重大な安全保障上のリスクを意味する。

議会技術評価局(Office of Technology Management)1994
(前略)
しかしながら原子炉級プルトニウムの臨界量は、兵器級に比べて僅かに25%多いだけであり、原子炉級プルトニウムを原料とする核爆発装置を設計し、使用することは可能である。非核分裂性プルトニウム(240、242)が50%を超える物質を、高燃焼度の軽水炉燃料或いはMOX燃料(ウランとプルトニウムの混合燃料)から分離し、キロトン級の爆破圧力を持つ装置を作る事が可能である。

今回の調査を行って見て筆者自身反省したのは、原子炉級プルトニウムで核兵器を作る件については、頭から「不可能である、無意味である」としてそれ以上の検討を怠っていた点である。このことは筆者自身に限らず、我が国でのプルトニウム論議に一般に欠けていると言えるのではあるまいか。我が国は、アメリカが核不拡散に関して実質的に甚だ傲慢であるという事も、友人としてもっと指摘すべきであり、核兵器の設計という科学上の問題の論議に世界的に「蓋をしている」現状について、もっと意識を高めるべきであろう。その意味においても、今回の調査の委託を受けた事の意味は極めて大きかった。(社)原子燃料政策研究会の判断に対して、改めて感謝の意を表明する次第である。


 この財団の理事は、最初からできることを知っていたのに、よくもまあ、こんな報告書を書き上げることができたものです。そして、これらの報告が未だにほとんど知られていない。いくら痴系とはいえ、本職の科学技術評論家が、平気でデマを垂れ流すのには、本当に呆れています。

1F-3の使用済み燃料プールには、プルトニウム混合燃料であるMOX燃料の新品と、原子炉級プルトニウムが存在していました。沸騰、空だき、水素爆発の爆縮により、ごくごく僅かな−おそらく1キロトンにも満たない戦術核としても使えないような−核爆発が起きたと考えれば、すべてのつじつまが合うのです。

そして、実際、米国は1962年に原子炉級プルトニウムによる核実験を行っていました

◆関連ブログ
3号機の爆発−どう考えても核?(50万アクセス)2011年08月10日
「まるで原爆ドームじゃないか」−3号機現場の証言2012年12月11日

−DVD、著作の紹介−書評 注文 (商品のクリックで、紹介ページに飛びます)
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タグ:1F-3 1F
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2013年08月23日

熊本市「フクシマの真実と内部被曝」60分

 8月22日(木)、熊本市での講演会です



講演の中身は、東京講演会とほとんど変わりませんが、クリニック向けにいくつかだけスライドを入れ替えてあります。

動画の目的
・原発事故そのものとその影響を把握
構成
私のバックグラウンド
原発の原理・問題点・電力が推進する理由
フクシマ事故の推移と放射能汚染
内部被曝とその影響
我々はこれから何をどうするべきか

について、約60分です。

アンケートも回収させていただきましたが、その中の一つに

「やはり、そうでしたか」

というのがありました。みんな何かおかしいとは感じながらも、テレビも新聞も何も言わない。だから大丈夫なんだろう・・・そういった印象がひとことに表されていると感じました。

◆関連ブログ
東京講演会 in 癒やしフェア 2013東京2013年08月05日
タグ:講演会
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2013年08月22日

放射性廃棄物はどこへ-フランス

放射性廃棄物はどこへ from koba on Vimeo.

以前、増え続けるKr-85(放射性希ガス)で紹介した番組の全編です。

 現在フクシマで放射性廃液の処理を行うと 日本政府と東電は発表しています。そのような処理施設などこの世に存在しないことが、この番組でしっかりと描かれています。そして、河川の除染の方法などどこにもないことも・・・
 フクシマは、ここに出てくるハンフォード各施設よりもさらに100倍以上の汚染があると言っても過言ではないでしょう。

◆関連ブログ
増え続けるKr-85(放射性希ガス)2012年07月14日
posted by いんちょう at 23:59| Comment(7) | 原子力

2013年08月21日

1万人に2人−フクシマの小児甲状腺がん

 8月20日にフクシマの甲状腺癌の状況が発表されました。当日のツイッターは見ておりましたが、夕方のNHKでもこの内容は触れられず、人文を見ても3面のベタ記事。気がつけという方が無理な扱いでした。

新たに6人が甲状腺がんの診断
原発事故をうけて、福島県がすべての子どもを対象にすすめている「甲状腺検査」で、新たに6人が甲状腺がんの診断を受けたことが分かり、がんの診断を受けた子どもはこれで18人となりました。検査を行っている県の委員会では「原発事故による影響と判断できるものはない」としながらも、新たに専門の部会を設けて、がんの原因などについて検証を進めていくことにしています。
これは、20日に開かれた健康管理調査の検討委員会で明らかにされました。
それによりますと事故当時、18歳以下だったおよそ36万人のうち、7月末までにおよそ21万人の検査が終わり、新たに6人が甲状腺がんと診断されたということです。
がんと診断された子どもは、これまでに分かっていた12人とあわせて、18人となりました。
さらにこのほかにも、細胞を検査したところ、がんの疑いがある子どもは、10人増えて、25人となったということです。
乳児を含む子どもが、甲状腺がんになる確率は通常、数十万人に1人とされています。
検討委員会では「現状では原発事故の影響と判断できるものはない」としながらも、ことし秋までに専門家で作る部会を立ち上げて、がんと原発事故に関係があるのか検証していくことにしています。
検討委員会の星北斗座長は「これまでの情報に加え、個別の症例についてしっかりと検証し、責任をもって県民に説明したい」と話していました。08月21日 10時22分

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甲状腺がん悪性、悪性疑い43人〜福島県民健康管理調査ourplanet 08/20/2013 - 13:29

 まとめますと、結局21万人中、43名の甲状腺癌が見つかったことになります。

これに対して、鈴木眞一教授は、
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・ゆっくり育つガンだから、常識的に原発事故とは考えられない
・福島の被曝はチェルノブイリと比較するとたいしたことはない

だから、フクシマの事故とは関係ないから、安心?してください。

と言うわけがわからない結論になっています。
第12 回福島県「県民健康管理調査」検討委員会 を見ても、私には理解不能でした。

当日配布された資料前回と比較して、男女の割合がめちゃくちゃだと思ったのですが、それを鋭く指摘しているブログがありました。

甲状腺検査の結果についての大幅な訂正。県立医大のカウントエラー!?(おしどりマコ)2013年08月21日から

(今回の資料)
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(前回の資料)
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18歳のところを見てください。最初の発表(本年5月)では、男が2名だったにもかかわらず、今回の発表では女性のみ7名に変わっています。このように、男女もまともに区別できないような大学の作った資料−実際は、データを捏造したと思われますが−を信用できるのかどうか。

そもそも、この甲状腺癌が鈴木眞一の言うとおりに、もともとあったガンというならば、小児甲状腺癌は、1万人に2人程度発症する大人のガン並みであると証明されたことになりますから、フシクマだけではなく、当然全国に広げて検査をすべきでしょう(成人女性では1000名に1〜2名、検診で見つかると言われています)そして、さらに全世界に向けて、この情報を発信するのが、医師としての役割だと私は思いますが、フクシマとの関連性を否定することだけに全勢力をつぎ込んでいるようにしか思えません。「フクシマ」とは無関係だから安心してくださいと言われて、安心するのは患者およびその家族ではなく、賠償をしなくて済む東電と政府に他なりません。

1.もともと100万人に1〜2人程度だから、甲状腺癌は見つからない(見つかったという報告があったとしてもデマ
2.健診だから、もともとあった癌が見つかっただけ
3.少し数は多いが、チェルノブイリと比較すると被曝量が少ないから、フクシマが理由ではない。

ミスターゼロベクレルといわれる早野龍五
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は、甲状腺がん10万人に2〜3人−ICRPの過小評価手法のみで非専門家が論文発表を真に受けて、
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(甲状腺がんの)患者数は極僅かで、賠償所要額は裁判で争うよりもはるかに少ないと予見される

とそのスライドの中で発表しています。事実はこれの10倍以上であるわけですから、ICRPの評価手法自体もおかしかったことが証明されたことになります

本日の福島民友には、次の記事が掲載されました。
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遠藤啓吾(京都医療科学大)
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患者数について「予想以上の数」としながら、「チェルノブイリと比べて放射性ヨウ素の被曝量ははるかに少なく、事故の影響とは考えにくい」との見解を示した

この人は、医師のはず。なぜ、ヨウ素被曝量がはるかに少ないと言えるのか。福島医科大学周囲で、100万ベクレルを超える放射性ヨウ素汚染が見つかり、福島医科大学の関係者がヨウ素剤を内服した知っているのでしょうか。原発の事故の状況など、なにも理解していない人間が、このようなでまかせを平気で述べる。どうにも隠しようがなくなってから、この人物は、「私も東電に騙されていた」と平気で、前言を翻すでしょう。

 それにしても私が信じられないのは、戦前の大本営発表を垂れ流したのと全く同じように、明らかに増えている甲状腺癌をデマ解説とともに垂れ流しているマスコミです。呆れ果てます。

◆関連ブログ
激増する小児甲状腺がん−原発の影響ではない(大本営発表)2013年06月06日
口裏を合わせる福島健康調査の闇2012年10月13日
甲状腺がん10万人に2〜3人−ICRPの過小評価手法のみで非専門家が論文発表2012年03月24日
ミスターゼロベクレル 神の手を持つ男2013年03月14日
ヨウ素119万Bq/kgの汚染でヨウ素剤を飲んだ福島医科大学の医師・看護師2013年06月16日
タグ:甲状腺
posted by いんちょう at 21:37| Comment(23) | 原子力

2013年08月19日

Dark Circle(1980年代の米国核の状況−企業政府と住民)

Dark Circle
1982年のアメリカ映画。サンダンス映画祭・国際エミー賞受賞作。 1980年代、世界的規模で保有されるプルトニウムの驚異を、女性作家のアーヴィングが綿密な取材と多くの資料をもとに作り上げたドキュメンタリー。

Dark Circle from koba on Vimeo.

今から30年以上前の米国のレポートですが、住民、政府の立ち位置が今の日本と全く変わりません。映画の中で、運転停止を勝ち取ったとされるディアブロ・キャニオン原子力発電所も、結局翌年運転開始されています。

 東京電力や日本政府だけで、この核シンジケートが成立しているわけではないことが、本当に良くわかることでしょう。また、実際にプルトニウムの被害に遭っている住民達の関心のなさ。まさしく、今の日本に通じます。この映画をご紹介いただきありがとうございました。

 知る人ぞ知るモンサントもまた、核関連企業として紹介されています。

◆関連ブログ
エルベ河畔で「小児白血病が急増し、核燃料が森から発見」されても隠蔽するドイツ2013年07月29日
タグ:米国
posted by いんちょう at 22:31| Comment(7) | 原子力

2013年08月18日

DVD新発売のお知らせと、商品の紹介

 このたびの癒やしフェア東京での講演会と、甲状腺についての講演を一枚にまとめて、DVD化いたしました(2013.8.22発売開始予定)。いつの間にか商品が増えてしまい、わかりにくくなってきましたので、今回まとめて紹介させていただきます。DVDは1枚500円(送料込み) 注文

新発売分−DVD-7 水玉(2013.8.22発売開始)
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(内容)
「フクシマの真実と内部被ばく」(2013.8.4 東京60分)
「甲状腺の基礎知識とがん」(2013.4.26 熊本55分)

単行本「フクシマの真実と内部被ばく」(自費出版) 1500円(送料込み)
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中国新聞社の書評
複眼で見たフクシマ 元東電の原発技術者→内科医 経験つづり自費出版
 広島生まれの内科医師、小野俊一さん(48)=熊本市=が、東京電力で原発技術者として働いた経験などを基に「フクシマの真実と内部被曝(ひばく)」=写真=を自費出版した。福島第1原発事故の分析や、放射能除染などの課題を踏まえ、一人一人が今後どう行動したらいいかも提案している。 (以下略)

Amazonからも購入できます

DVD-6 (DVD-青) 500円/枚 (書籍とセットで1800円)
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「フクシマの真実と内部被ばく」(2012.9.8 熊本 45分)
「全国の原発立地」(2012.9.13 熊本 35分)
「原爆被害と内部被曝」(2012.8.9 熊本 55分)

DVD-5 (DVD-小倉) 500円/枚
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「フクシマの真実と内部被曝」(2012.6.16 小倉 110分)

DVD-4 (DVD-白) 500円/枚
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「フクシマの真実と原発再稼働」(2012.4.12 熊本 65分)
「放射能と内部被曝」(2012.4.26 熊本 90分)
現地の実情を無視=遺体の含まれているガレキまで早々と広域処理がなされていた(2012.4.12 熊本 環境省説明会質疑応答)

DVD-3 45分
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フクシマの真実と内部被曝」(2012.1.26 熊本 45分)

DVD-2 90分
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フクシマの真実と内部被曝」(2012.1.29 水俣 90分)
完売いたしました。

講演会要旨集(A5 20ページ) 完売いたしました
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フクシマの真実と内部被曝(屋久島)書き下しを改訂しています。

新聞記事と汚染地図A4両面カラー (DVD1枚に1枚添付)
2013081809.jpg2013081810.jpg

勉強会セット−上記小冊子とチラシ、アンケート用紙を各50部 3000円
完売

なお、DVD-3〜DVD-7 の5枚セットで 2000円も用意しています。

Web注文  FAX注文  郵便振替注文 あるいは、メール(a00@onodekita.com)までお申し込みください。
タグ:DVD
posted by いんちょう at 22:02| Comment(1) | 原子力

2013年08月17日

過呼吸・嘔吐・吐血−今年日本で起きている不思議な熱中症

 40℃を超える暑さが続く日本列島。熱中症で運ばれる患者もうなぎ登りに増え、環境省がつくりだした「隠れ脱水」なる造語を駆使する必要もなくなってしまいました。

2013081703.jpg
平成25年 都道府県別熱中症傷病者搬送人員数

最高気温20度以下で重症熱中症の出る福島市で紹介した「熱中症」
−熱中症とみられる症状で手当てを受けた人は45人で、このうち1人は重症

ここには、残念ながらふしぎな「熱中症」の症状が書かれておりません。

【原因不明】 いったい何が? 兵庫で女子高生18人が次々と意識もうろうに
 兵庫県上郡町の県立上郡高校で19日午後、女子生徒18人が救急搬送された。詳しい原因は分かっていないが、病院に運ばれた生徒らは過呼吸のような症状だという。
 19日午後1時36分、上郡高校から「女子生徒十数人が倒れている」と消防に通報があった。
 消防が駆けつけたところ、意識がもうろうとし、呼びかけに対して反応が薄い生徒や過呼吸のような症状の生徒らが合わせて18人いたということで、病院に搬送されたという。
 学校によると、昼休みに入った直後、生徒の一人が過呼吸のような症状になり、周囲にいた他の生徒が次々と同様の状態になったということだが、詳しい原因などは現時点では分かっていないという


この「過呼吸」に注目すると同じような「熱中症」があぶり出されてきます

熱中症か、高校生11人搬送=重症なし、野球応援の吹奏楽部−浜松2013年 7月 23日 20:30 JST 更新
 23日午後4時ごろ、浜松市北区初生町の静岡県立浜松工業高校から「女子生徒が熱中症で過呼吸状態になった」と119番通報があった。救急隊が駆け付け、同高に立ち寄っていた同県立裾野高校の生徒11人を搬送。いずれも熱中症とみられ、重症者はいないが、4人が入院する可能性があるという。

 裾野高によると、搬送された生徒は男子1人、女子10人で全員吹奏楽部に所属。生徒らは同日午後0時50分ごろから約2時間、浜松市中区上島の浜松球場で、高校野球静岡大会に出場した野球部を応援していた。試合終了後、バスで裾野高に戻る途中、生徒が体調不良を訴えたため、近くの浜松工業高校に立ち寄ったという。
 

「NEWS」野外コンサートで客75人が体調不良、過呼吸などで7人搬送 秩父宮ラグビー場
2013.7.27 23:07
 27日午後8時35分ごろ、東京都港区北青山の秩父宮ラグビー場で開かれていたアイドルグループ「NEWS」の屋外コンサートで、会場に来ていた客が過呼吸などの症状を訴えていると119番通報があった。

 東京消防庁によると、来場した女性75人が体調不良を訴え、うち17歳〜26歳の7人が低体温症や過呼吸の症状で病院に搬送された。いずれも症状は軽いという。

 コンサートには約3万5千人が来場。救急車57台が出動し、会場外の2カ所に救護所を設けて対応した。突然の雨に打たれ、身体が冷えたことから低体温症になったとみられる。

 気象庁によると、都内はこの日、雷雨に見舞われ、コンサートは午後6時に開演したが、午後7時45分に中断、順延が決まった。


このコンサートでは、吐血も見られたとの情報

そして、当日の栃木県のモニタリングポストでも放射能の上昇が見られています
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降雨で放射能が上昇することはよく知られていますし、その雨の中にセシウムがふくまれていることは、東京都も認めています
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降下物は、降水の有無等によって影響を受けるため、水道水に比べて測定値や測定誤差の変動が大きくなります。現在の測定状況においては、測定値が雨の影響が無い場合で概ね3Bq/m2未満、雨の影響がある場合で概ね50Bq/m2未満の場合は「ND(不検出)」と表示します。

 東京ですら、降雨の中にセシウムが含まれていることを認めているのに、フクシマでは現在に至るまで雨の中にセシウムが含まれていることを認めず、しらを切ります。

放射線量が一時急上昇 県「大雨で放射性物質降下」
 県が県内各地で行っている大気中の放射線量測定で、南会津合同庁舎駐車場の測定値が16日午後3時から急上昇した。県は「上昇した時間帯に大雨が降り、自然由来の放射性物質が降下したため」としている。
 県によると、同庁舎の午後3時の測定値は毎時0.05マイクロシーベルトだったが、同4時は毎時0.09マイクロシーベルト、同5時は毎時0.12マイクロシーベルトまで上昇。同日午後8時現在、測定値は毎時0.05マイクロシーベルトに戻ったという。
 また、南会津地方では同日、南会津町のリゾートイン台鞍、びわのかげ運動公園でも同様に数値の上昇が見られた。県によると、南会津合庁と要因は同じという。
(2013年8月17日 福島民友ニュース)


まあ、フクシマでは自然由来の「セシウム」があるのは当然ですから、間違っているとは言えませんが・・

 熱中症の症状
1度(熱失神・熱けいれん、現場での応急処置で対応できる軽症)
めまい、失神、筋肉痛、こむら返り、大量の発汗

2度(熱疲労、病院搬送が必要な中等症)
頭痛、気分の不快、吐き気、嘔吐(おうと)、倦怠(けんたい)感、虚脱感

3度(熱射病、入院して集中治療が必要な重症)
意識障害、けいれん、手足の運動障害、体に触ると熱いぐらいの高体温


 「過呼吸」が前面に出てくる熱中症など知らないのですが、この「熱中症」の正体はなんでしょう。

◆関連ブログ
最高気温20度以下で重症熱中症の出る福島市2013年06月09日
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屋外のプール授業は安全か。NHK福島「屋外の運動、見学より、プールで泳ぐ方が安全」2013年06月11日
タグ:熱中症 P
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2013年08月16日

香港の高い線量−ホテル室内0.50uSv/hr ディズニーランド 0.26uSv/hr

 日本の放射能汚染、そして政府の無策に疲れ果てて、海外に移住する方達の話をよく聞きます。確かに今の日本政府、自治体、企業のやっていることは驚きを通り過ぎて、呆れ果てます。

そういえば、中国地方で唯一原発を持つ島根県は、広島の平和教育でも取り上げられた「はだしのゲン」を事実上学校内図書館から閉め出しました。

はだしのゲン「閉架」に 松江市教委「表現に疑問」
 松江市教育委員会が、原爆の悲惨さを描いた漫画「はだしのゲン」を子供が自由に閲覧できない「閉架」の措置を取るよう市内の全市立小中学校に求めていたことが16日、分かった。
 市教委によると、首をはねたり、女性を乱暴したりする場面があることから、昨年12月に学校側に口頭で要請。これを受け、各学校は閲覧に教員の許可が必要として、貸し出しは禁止する措置を取った。
 市教委の古川康徳副教育長は「作品自体は高い価値があると思う。ただ発達段階の子供にとって、一部の表現が適切かどうかは疑問が残る部分がある」と話している。2013/08/16 12:22 【共同通信】


 真実を覆い隠して、原発再稼働というわけでしょうかね。あるいは核武装とか。まるで秦の時代の「焚書抗儒」そのもの。なかなかうまくいかない日本の統治を表す一ページですね。このような強権発動に嬉々として、したがう教育委員会。なんの存在意義もありません。

 盆休みを利用して、香港に行ってきました。以前より、インドネシア、タイ、オーストラリアに在住の方から、どの国のホテル、土地も0.2-0.3uSv/hr程度あるとは聞いておりました。では、香港はどうか。線量計を3つ用意して、測定してみました。

香港ディズニーランド(スモールワールド前)0.26μSv/hr
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建物の中でも、それほど変わりませんでした。

黄埔地区のホテル+空港への移動バス車内


室内で 0.3-0.4uSv/hr、バス車内で 0.18-0.2uSv/hr と日本国内(熊本)と比較してもどう考えても高いです。

Ambient Gamma Radiation Level in Hong Kong
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なるサイトがあります。これとたとえば、熊本との比較

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通常 0.04uSv/hr程度ですから、香港はこれの2倍から3倍。わたしの持って行ったガイガーカウンターの差異と一致します(熊本ではRD1503 で 0.1uSv/hr程度を表示します)

 海外にお住まいの方、ホテルに行かれた場合には、線量をきちんと見る必要がありそうです。放射能マンションは、海外のあちこちに建てられているようですから

なお、このように線量が高い理由を私に聞かれても、答えは持ち合わせていません。単に事実を述べているだけです。ご自分でお考えになってください(原因がはっきりするまで、事実を公表するなというのは、日本人特有のメンタルではあるようですが)

◆関連ブログ
はだしのゲンを平和教育プログラムに採用−反対勢力も2012年08月08日
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2013年08月15日

「敵を一人残らず殺すことが戦争の目的」・・(劣化ウランと湾岸戦争)米国退役軍人の証言

米国退役軍人の証言を訳していただきましたので、紹介いたします。



(邦訳)
2002年11月16日
ワシントン州シアトルのユニバーシティ バプティスト教会における
前アメリカ陸軍士官兼劣化ウランプロジェクトダイレクター
ダグラス ロック博士(Dr. Doug Rokke)の講演

「劣化ウランと湾岸戦争」

ただいまお話がありましたように、我々は、湾岸戦争で非常な困難に直面しました。

私は、職業軍人として軍隊に長年奉職しました。私は、1967年に入隊致しました。ベトナム戦争に従軍しましたし、砂漠の嵐作戦にも参加しました。

砂漠の嵐作戦での私の任務は、第12予防医学部隊の一員として、戦場における保健衛生を司ることでした。また、私は、戦場での医療スタッフを養成するボーワーズレイダーズの一員として、核戦争、細菌戦および化学戦の特別実行計画に携わっておりました。

我々は、汚染された戦場を除染するために、放射性物質、細菌および化学物質を特定する責任、軍隊の人間を教育する責任、除染方法を開発する責任ならびに医学的対処法に関する指針を作成する責任を負っておりました。

湾岸戦争は、人類にとって最も有害な戦争であったと言えます。アメリカ合衆国は、80年代、計画的にそして故意に、イラクに大量破壊兵器を供与し、アメリカがイラクに出兵する素地を作りました。

このことは、アメリカ合衆国上院報告書であるリーガルレポートに記されております。インターネットでトラップロックのウェブサイトにアクセスされれば、このレポートをお読みになることができます。

イラクのどこに大量破壊兵器があるのかがわかって戦争に行ったのですが、戦争に行った軍人は、意識的に決定を下さなければなりません。

我々は、参謀本部において意識的に決定を下し、イラクの大量破壊兵器の格納場所を破壊することにしました。イラクの核兵器、生物兵器および化学兵器が格納されている場所を吹き飛ばすということです。

この決定については、シュワルツコフ陸軍大将の伝記の390ページに記されています。我々は、この決定を1990年12月に下しました。サダムフセインに武装解除させるのではなく、参戦した多国籍軍がイラクの兵器の格納場所を破壊することにしたのです。

皆様、戦争に行くというのは、殺しに行くということでございます。敵を一人残らず殺すことが戦争の目的です。それが戦争というものです。

それゆえ、戦争準備というのは、確実に戦闘に勝つことを念頭において行われます。アメリカ合衆国は、戦闘に勝つために劣化ウラン弾を使用する、と熟慮のうえで決定したのです。

1990年、私が湾岸戦争に派兵されたとき、私は劣化ウラン弾についてまったく知りませんでした。当時の私にとって湾岸戦争は、ベトナム戦争に従軍して以来、20数年ぶりの戦場でした。
1990年12月、私は、戦場で一通の手紙を受け取りました。ペンタゴンの上級保健物理学者が書いた手紙が私のもとに郵便で届けられたのでした。それには、このように書かれておりました。

「劣化ウランを検討したほうがいいぞ。」それを読んだ私は、「なんだそれは?そんなの聞いたことないぞ」と思いました。本当に知らなかったのです。

我々は、戦争に行きました。我々は、イラクが有するすべての化学兵器と生物兵器の格納場所を吹っ飛ばしておりました。

まるで、アイスキューブをトンカチで叩いているような有様でした。トンカチで割ったアイスキューブは、破片となってトンカチを持った人間に飛んできます。

我々が破壊した化学兵器や生物兵器の破片は、我々アメリカ兵に跳ね返ってきたのです。アメリカ兵にだけでなく、イラク人、クウェート人およびサウジアラビア人にも飛び散っていきました。

我々は、農薬も本来とは違う目的で使用しました。信じられませんよね。農薬とは、有害な工業化学物質です。

我々は、大きな街をゆり動かしておりました。大きな街を轟かせていたのは、巨大な軍隊です。軍隊は、その持てる力のすべてを動員して破壊行為を行いました。そして、破壊してできた破片が、我々全員に跳ね返ってきたというわけです。

我々は、いろいろな予防注射をしておりました。炭疽の予防注射もしておりましたが、この注射液にはアルミニウムの代わりにスクアレンが免疫補助剤として入っておりました。免疫補助剤には、予防注射をした局所の免疫応答を高める効果がありますので、ワクチンの効き目が高まるとされています。

しかし、スクアレンが免疫系等に影響を与えてしまいました。私たちは、いたるところで、食中毒や水あたりになりました。

そこらじゅうで、石油井戸が吹き飛んでいましたから、不完全燃焼した副産物があちこちにありました。破壊行為の結果できた大量の副産物です。有機物、無機物、重金属はもちろん、なんでもかんでもがあたりに飛び散っていて、我々は、それらの副産物を吸い込んでおりました。

毒物戦でした。毒物の氾濫でした。

そんなところに劣化ウランが使われることになりました。湾岸戦争の間、アメリカ合衆国は、ウラン238を含有する350トン以上もの弾丸を発射しました。

考えてみてください。私たち一般市民が、私の故郷のイリノイやここシアトルやイギリスや世界の何処でもいいですが、10ポンド(4、536グラム)のウラン238を持っていたとします。そして、そのウラン238の固まりを誰かの家の庭先や公園に投げ込んだとします。

今日、私は、マサチューセッツ州から参りました。マサチューセッツ州には、アメリカ建国の歴史を誇るケンブリッジコモンという有名な公園があります。ですから、その公園にウラン238を投げ込んだとしましょうか。

さて、一般市民がウラン238をどこかに投げ込んだとしたら、一生、牢屋行きでございます。ずっと牢屋に入ることになります。

しかし、アメリカ合衆国が自国の放射性廃棄物を弾頭に詰めて他人の庭先に投げ込んでも、責任を免れることができます。または、責任を免れることができる、とアメリカ政府は考えてきました。

劣化ウラン弾というのは、固体のウラン238です。劣化ウラン弾はコーティングされてもいなければ、先端を尖らせてもいません。エイブラムス戦車が発射する砲弾の1発には、プルトニウム、ネプツリウムおよびアメリシウムに汚染されたウラン238が10ポンド(4,536グラム)使われています。

湾岸戦争による汚染の原因となった劣化ウラン弾は、アメリカエネルギー省のケンタッキー州のパデュカ工場、テネシー州のオークリッジ工場およびオハイオ州のポーツマス工場で製造されました。これらの工場でウラン238の爆弾が製造されたのです。

さて、A10ワーホグ攻撃機というのは、驚異的な対装甲車爆撃機です。これは、エイブラムス戦車と同様、非常に優れた戦闘能力を有しています。1発の弾頭には、4分の3ポンド(340グラム)のウラン238が使われております。ウラン弾は、コーティングされておらず、先端を尖らせてもおりません。
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米国による劣化ウラン弾の攻撃を弾劾する

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米軍が劣化ウラン弾を使用し続ける理由

我々は、湾岸戦争中、A10攻撃機から30ミリの弾頭を100万回発射しました。戦車からは、1万5千発を発射しました。固体ウラン238をおよそ350トン放ったのです。

湾岸戦争の死亡者および負傷者の殆どは、同士討ちが原因です。つまり、アメリカ兵がアメリカ兵を劣化ウラン弾で傷つけたのです。

私は、ペンタゴンからシュワルツコフ大将を通じて、ディージーズー氏のもとで働けと命令されました。シュワルツコフ大将は、戦場の司令官で、事実上、多国籍軍の総指揮者でした。ディージーズー氏は、戦場の医学関係の指揮官で、私の上司でした。私は、シュワルツコフ大将とディージーズー氏から、ばらまかれた劣化ウランを片付けろと命令されました。そして、その任務を遂行しようとしたのです。

[訳注: 音声からは、「ディージーズー」と聞こえるのですが、調べてもこの方の氏名の綴りがわかりません。そのため、陸軍における肩書きなどもわかりません。]

除染活動を任命された我々が、サウジアラビア北部のキングハリド軍事都市に入ったとき、味方の発砲を受けた戦車を集める作業が行われておりました。
[訳注: 以下、参考資料。
キングハリド軍事都市

航空写真.com 空から世界を眺めたらさんより
サウジアラビア: キングハリド軍事都市

King Khalid Military City

Short History on KKMC
]


我々がそこに歩いて行ったとき、第144補修部隊がすでに任務についておりました。彼らは、長靴を履いてはいたものの、膝丈のミリタリーショートパンツという服装でした。それだけです。あまりにも無防備な格好でした。そして、彼らは、ウランの粉塵を吸い込んでおりました。胸いっぱいに吸い込んでおりました。ウランの粉塵を体内に取り込んでおりました。

我々の部隊はそこに歩いて行ったのですが、先に任務を開始していた第144部隊を見て思ったことは、ただ一つです。今、私たちがいる建物にふさわしい言葉です。私たちは、今、教会におりますね。我々部隊が思ったことは、「ああ、神様、お助けを」でした。

72時間経たないうちに、我々は体調不良になりました。72時間以内に、私の呼吸器は異常をきたしましたし、私の部隊の人間も全員、呼吸器がおかしくなりました。我々に先行して現場入りしていた第144部隊もすでに異常をきたしておりました。同士討ちに関する報告書に体調変化について書かれてあります。72時間以内に、体に異常をきたしたのです。

皮膚に発疹が出ました。皮膚がただれて炎症を起こしました。皮膚が破れて出血しました。

我々は戦場におりました。我々の周囲では、あちこちで爆発が起きておりました。我々は、破壊された戦車から弾薬や兵器を取り出しておりました。我々は、混乱した状況におりました。皆が口々にこのように申しておりました。「マスクをつけろ。皮膚をカバーしろ。どんなのでもいいからマスクをつけて、皮膚もカバーしろ。」38度を超える暑さだったんですよ。

皆は、「医者がするような検査用の手袋と手術場のマスクが必要だ」と言っておりました。しかしですね、医療現場で働いている方ならご存知でしょうが、手術用のマスクというのは、つばが飛ばないようにするにはいいのですが、他にはあまり役には立ちません。

さて、酸化ウランは、サブマイクロメートルという単位の大きさです。ビー玉のような丸いものが、サブマイクロメートルになると考えてみてください。サブマイクロメートルというのは、1万分の1ミリです。これは、原子の大きさです。そして、我々は、その目に見えない小さなウランの塵を吸っていたのです。軍隊の人間は皆吸っていたのです。そして、体が変になりました。

さて、私は、保健物理学者として部隊に責任を持っておりましたから、医学関係を司る指揮官のところに行って申しました。

「即刻、同士討ちの被害にあった者達に治療を施すべきであります。放射線生物学的毒性検査を行うべきです。鼻腔と咽頭を綿棒で擦って検査すべきです。

喉の奥に綿棒を入れて擦ってみて、兵士達がウランを吸い込んだかどうかを検査するべきです。

兵士達の尿を採取して、尿からウランを排出しているかどうかを検査するべきです。兵士達の大便を採取し、便からウランを排出しているかどうかを検査すべきです。

即刻やるべきです。ウランはすぐに、放射性物質としてよりも、主に重金属として問題を起こします。このような重金属中毒の場合、鉛中毒と同じように、キレーションをする必要があります。直ちにしなければなりません。生物学的半減期というものがあるからです

アメリカ軍は、当初、ウランは放射性物質ではないと明言しました。ウランは重金属であると言いました。それゆえ、我々は、鉛と同様に、ウランについてのキレーションを行わねばなりません。

それも、即刻にです。生物学的半減期というものがあるので、早急にしなければいけません。生物学的半減期というのは、ウランが体の別の部位へ移動したり、尿から排泄されたりすることにより、検知できなくなってしまうということです。だから、即刻、検査をすべきです。」

アメリカ軍は、私、私の部隊、同士討ちの被害者に治療を行うことを拒否しました。そして、現在まで拒否し続けております。

多くの同士討ちの被害者たち、つまり、自国の兵士に撃たれてしまった我が国の英雄達は、出征すれば当然受けられる医療をいまだに受けることができないのです。

兵士は、出征したことによる傷病について、医療を受ける資格があります。しかし、我々は治療を拒否されて参りました。

私も、私の部隊の人間も、除染活動の現場に入って72時間以内に、様々な症状に襲われました。同士討ちの被害者の場合は、72時間どころか、もっと短時間のうちに症状が出たはずです。

私は、同士討ちの被害者が出た部隊の指揮官のところに行ってこう申しました。
「被害者を治療しろ。ウラン中毒になっているぞ。」

しかし、被害者が治療を受けることは決してありませんでした。

私の親友のジェリー ウィードさんも、同士討ちの被害者です。ウィードさんのお父様は、以前、ロスアラモス研究所の科学者でしたから、ガイガーカウンターをお持ちでした。

このお父様が、後年、ガイガーカウンターを息子さんに当ててみたのです。そして、なんて仰ったかというと、「おやまあ、私の息子から放射線が出ている。なんてことだ。アメリカ軍は、うちの息子に入った『破片』を取り除いてくれなかったんだ。」

その通りです。アメリカ軍は、兵士の体に入ったウランの破片を取り除いてはくれなかったのです。
[訳注: 付録3をご参照のこと。]

我々は、有害なゴミ捨て場を造ってしまいました。イラクもその大量破壊兵器とスカッドミサイルで攻撃してきましたから、有害なゴミ捨て場を造りました。

私は、32回、スカッドミサイルの攻撃を受けたことがあります。頭が吹っ飛ぶのじゃないかと思いました。爆撃を受けているときというのは、ご想像頂けることと思いますが、ベッドの下に潜り込むしかありません。ベッドと言っても、簡易ベッドです。なんとか防護服を着込んで、防護服が役に立ってくれますようにと祈っているだけです。

ありがたいことに、ミサイルは私のところへは落ちてこず、我々の兵舎は吹き飛ばされずにすみました。でも、有害なゴミ捨て場は造られました。

さて、劣化ウランとはなんでしょう?劣化ウランというのは、ウラン238のことです。化学的には、六フッ化ウランとして知られています。原発の燃料や原爆の材料となる核分裂可能な物質であるウラン234とウラン235を取り出すときにできる副産物です。

天然ウランの固体100ポンド(45キロ360グラム)あたり、99.2ポンド(44キロ997グラム)がウラン238で、0.8ポンド(363グラム)が核分裂可能なウラン234とウラン235です。

濃縮処理を続けていますと、100ポンド(45キロ360グラム)の固形ウランから、99.8ポンド(45キロ269グラム)のウラン238ができて、0.2ポンド(91グラム)のウラン234と235ができます。このようにしてできたのが、劣化ウランと呼ばれているものです。

でも、皆様、劣化ウランとはいっても、劣化などしておりません。アメリカ政府や軍は、わざわざ「デプリーテッド」(depleted)という言葉を用いて、「消耗した」とか「枯渇した」とか「使い尽くされた」とか「激減した」という意味を付加し、ウランが危険ではないかのような印象を与えています。しかし、そんなことはまったくありません。

政府は、報告書等で、劣化ウランは他のものに比べると、40%も放射性が低いと言っております。そして、そのことだけを言っております。

なぜかというと、政府は、私が書いた他の文章を端折って書かないからです。私がせっかく政府のために書いてやったのに、政府は私の文章を報告書に盛り込むのを忘れているのです。アルファ線が体内に入ると怖いのです。

ウランからは、3つの放射線が出ます。

アルファ線またはアルファ粒子というのは、ヘリウム原子核です。ヘリウム原子核には、2つの陽子と2つの中性子があります。

このアルファ粒子が細胞に入ってしまうと、非常に電離作用が強いので、細胞に深刻な損傷を与えます。細胞を引き裂いてしまうのです。

ガンマ粒子は、体の外側にありますし、沢山あるものではないですし、エネルギーとしても低いものです。

そしてベータ粒子は、電子のようなものです。我々の体内の「電線」を通り、電気を発生します。

さて、ウラン238の比率を99.2%から99.8%に変えるとします。すなわち、100ポンド(45キロ360グラム)のうち、ウラン238を99.8ポンド(45キロ269グラム)にまで高めるとします。そうするとどうなるかというと、アルファ粒子が出る比率も増加するのです。

だから、ウラン238が体内に入ると、体に異常をきたすのです。だから、私たちが病気になったのです!

有害なゴミ捨て場ができました。劣化ウランを意図的に使用したからです。私は、ゴミ捨て場をきれいにしなければいけないと考えています。

また、劣化ウラン弾が、コーティングも先鋭化もされていないということにも留意すべきです。何度も申しますが、コーティングも先鋭化もされておりませんでした。

政府が立て続けに出した報告書には、劣化ウラン弾は、鉄や鉛でコーティングされているかのように書かれていたり、劣化ウラン弾のウランは鉄や鉛と混ぜてあって、その先端はを尖らせてあるかのように書かれております。しかし、そんなことはありません。
[訳注: 付録1をご参照のこと。]

劣化ウラン弾は、ウラン238の固体です。戦車の弾頭一発につき10ポンド(4,536グラム)、A10攻撃機の弾頭1発につき4分の3ポンド(340グラム)のウラン238の固体を使用しています。

[会場からの質問。質問者の声は録音されていません。]

[会場からの質問への回答]
ご質問ですか?どうぞ。
ええ、まったくコーティングされておりません。A10攻撃機用の弾頭には、非常に薄い銅のコーティングがされております。30ミリメートルの弾丸のことです。この銅のコーティングで、弾倉を保護することができるのです。それだけです。
戦車用の劣化ウラン弾にはコーティングはされておりません。よろしいでしょうか。戦車用のものには、ペンキが塗られているだけです。
よろしいでしょうか。他には何も施されておりません。やろうがやるまいが、どうでもいいことなのです。つまり、破壊力があれば、それでいいのです。
[回答終了]

さて、劣化ウラン弾が衝撃を受けるとどうなるかについてお話しましょう。

皆様、私は戦士でございます。話がそれますが、たぶん、スコット リッターさんのことをご存知の方もいらっしゃるでしょう。リッターさんは化学屋で、私は核屋です。リッターさんはいい人です。言葉では言い尽くせないほどいい人で、神様の祝福があることを祈っております。私の良き友人でもあります。リッターさんは、アメリカの英雄の一人でもあります。
[訳注: Scott Ritter]

話が脱線してしまいましたね。

さて、劣化ウラン弾を発射しますと、どうなるかについてです。

後ほどスライドをご覧にいれますので、その際にお解りになると思いますが、劣化ウラン弾は、自動的に発火いたします。ウランには、自然発火性があるからです。ですから、空気の中を移動するだけで発火するのです。空気との摩擦が生じるからです。そして、このウラン弾を非常に高速で発射します。

ウラン弾の大きさと重量についてですが、戦車が発射する一つの弾頭は、直径4分の3インチ(1.905センチ)で、長さが18インチ(45.72センチ)です。1つの弾頭は10ポンドですから、約4500グラムです。

これは、巨大な運動エネルギーを持つダーツです。この巨大なダーツが、驚異的な速度で空中を飛び、直径4分の3インチ(1.905センチ)の円という狭い面積に途方もない力と圧力を持つことになります。本当に気が狂ったような感じで飛びますよ。なんでも殺せます。戦車の中の人間ももちろん殺せます。

スポーリングが起きます。空を飛んでいる間にウランがはがれてきます。そうすると中味が見えてきますが、その中味とは手に持てる程の大きさのボールベアリングです。そして、このボールベアリングが発火します。
[訳注: スポーリングとは、耐火物が剥落したり崩潰する現象のこと。]

そのような弾頭を非常に高速で発射するわけです。ですから、戦車も貫通します。戦車の中のなにもかもが発火します。戦車の中のなにもかもが爆発します。戦車の乗組員は全員死亡します。

もちろん、戦車の乗組員で生き残った人も若干名おりますが、それは、乗組員が発砲を受けたときにどこにいたのか、戦車に何発の弾頭を受けたのか、弾頭の破片がどこに散ったのかということによります。

劣化ウラン弾が着弾しますと、炎の嵐となります。戦車の中で火が燃え盛るのです。信じられませんよね。ご覧になった方もおられるかもしれませんが、劣化ウラン弾を受けた戦車の中は、このビデオのようになります。これは、地獄絵でございます。
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劣化ウランの健康影響 (09-02-03-11)

さて、劣化ウラン弾を発射し、破壊活動を行いますと、酸化ウランの塵がいたるところに舞い落ちます。このことは、私が劣化ウランプロジェクトダイレクターとして、ネバダ核実験場の砂漠での実験を行ってわかったことです。

1994年に、私は、北大西洋条約機構に加盟するアメリカ合衆国の国防総省陸軍省による劣化ウランプロジェクトのダイレクターに任命されました。だから、私がウランの研究をやったのですよ。

私は、劣化ウランの使用法を考えるようにとの命令を受けたのです。それで、私は、頭の良い陸軍士官でしたから、次のように答えました。「かしこまりました。戦争の目的は殺人ですから、劣化ウランの使用法を研究し見つけ出します。」

皆様、目的は殺すことです。このことをご理解ください。

さて、劣化ウランプロジェクトのもと、我々は、ネバダ核実験場で戦車を吹き飛ばすなどの実験や研究を行い、どのように酸化ウランの塵が広がるかを観察しました。

ウランの粉塵は、戦車の内側にも外側にもつきます。そして、ウランの固体は破壊された戦車から半径25メートルの範囲に見られました。

それゆえ、劣化ウラン弾が着弾した場所に近づく時は、フル装備をして、呼吸器と皮膚を防護しなければなりません。一般にガスマスクと言われるものを着用し、また、塵が皮膚につかないようにするための防護服を着なければなりません。絶対にです。アメリカ陸軍は、訓練マニュアルを作成しており、通常の任務遂行訓練の箇所に、そのように規定しております。

我々の研究の結果、ウランが衝撃を受けた場合、ウランの粉塵は30分から45分以内に落ち着くということがわかりました。

しかし、ウランの塵が落ち着いた場所に、再度足を踏み入れたりして振動を加えた場合、また、塵は舞うのです。

これは、まるで、ベビーパウダーの容器をひっくり返し、中味を全部テーブルにぶちまけてから、手でテーブルを叩くような感じです。ベビーパウダーは、テーブルから舞い上がり、空中を漂ってから再度テーブルに戻ります。

そして、周囲にいる人間は、呼吸とともにベビーパウダーを吸い込み、体内に取り入れ続けます。テーブルの上はもちろん周囲にまで散らばったベビーパウダーが、きれいに掃除され、掃除用具もなにもかもが適切に片付けられるまで、吸い込み続けることになりますね。
このような研究を踏まえて振り返ってみますと、湾岸戦争の戦場で除染命令を受けた我々は、テーブルにベビーパウダーをぶちまけたような環境で、劣化ウランの除染作業を3ヶ月行っていたのだ、ということがわかります。

湾岸戦争の戦場で除染活動をしていたとき、我々の部隊にはおよそ100人おりました。3ヶ月かけて、戦闘で味方の発砲を受けた24台の戦車を除染しておりました。

それらの戦車は、砂漠に打ち捨てました。戦車から引っぱり出せなかった死体の残骸はそのまま戦車と共に捨てました。戦車からは、不発だった弾薬や武器や毒物を取り出さねばなりませんでした。
[訳注: この箇所においてロック博士は、「24台の戦車を除染していたが、それらの戦車は砂漠に打ち捨てた」と仰っています。この言い方ですと、現地で除染していた戦車のすべてを捨てたように取れるので、誤解を招くのではないかと思います。
ロック博士は、他の講演でも述べられていますが、確かに、味方の発砲で破壊された戦車で武器弾薬を取り除けなかったものは、砂漠に打ち捨てたそうです。
しかしながら、湾岸戦争で味方の発砲を受けた戦車は、現地で除染のうえ、最終的な除染または処理のためにアメリカに輸送されました。アメリカに輸送された戦車の台数は、資料によって異なっていますが、アメリカ軍の公式ページには、「第144部隊は、最終的に23台の戦車を除染または処理のためにアメリカに送った」との旨記されています。]

そして、我々の部隊の人間は、みなすぐに病気になりました。

皆様、初めてのガン患者が出たのは8ヶ月以内のことです。そして初めてガンで亡くなった人が出たのは、2年以内です。最近ガンで亡くなったのは、この間の1月です。そして、病気の発症が続出しています。

親子で病気になった方もおります。私の親友ですが、この方は、戦争中、劣化ウランをばらまいておりました。その方のお父様は、劣化ウランの除染を手伝っておりました。お父様は、すでにリンパ腫で亡くなりました。

あまりにも多くの友人がリンパ腫で亡くなりました。あまりにも多くの友人があらゆる健康上の問題で亡くなってしまいました。

劣化ウラン弾というのは、衝撃を受けると、それは素晴らしい兵器となります。

それゆえ、1991年に我々が劣化ウランの除染という特定の任務を命じられたとき、アメリカ合衆国は、なにがあっても計画的にそして故意に劣化ウラン弾を使用するつもりである、と述べたのです。

アメリカ軍は、劣化ウラン弾を使用するつもりでおりました。有名なロスアラモス覚書がございます。私は、湾岸戦争において、戦闘で使用された劣化ウラン弾の除染を命じられました。その命令を受けたあとの1991年3月に、この覚書が私のもとに送られて参りました。

その覚書をお読みします。とても明確に将来への期待というか決意が記されていますので、皆様方にも事情がよくお解りになることと存じます。

[覚書の朗読]
1991年3月1日
ニューメキシコ州ロスアラモス
劣化ウラン貫通弾の効果について

劣化ウラン貫通弾の致命性についてのデータは比較的少ない。戦車から発射される長距離の弾丸に関するデータ、または、A10攻撃機から近接航空支援として発射される短距離のGAU-8用の弾丸に関するデータのいずれかである。

最近の戦争において、標的に向けて発射された劣化ウラン弾の数は桁違いに増加した。劣化ウラン貫通弾は、イラクの戦車に対して非常に有効であったと考えられる。しかしながら、その効果については今後の評価が待たれる。


環境への劣化ウランの影響に関する懸念はこれまでもあったし、今後も懸念であり続けるだろう。それゆえ、戦場における劣化ウランの効果が主張されない場合、劣化ウラン弾は政治的に許容されないものとなるかもしれず、結果として兵器の選択肢から消去される可能性が出てくる。

最近の戦闘活動における劣化ウラン貫通弾の価値を証明できる場合、我々は、国防総省の提議を経て、将来にわたって(他により優れたものが開発されるまで) 劣化ウラン弾の存在を確実なものとすべきである。提議が得られない場合、我々はその有効な戦闘能力を失うことになるだろう。

私は、行動報告書が提出された後も、この繊細な問題を心に留めておくべきだと考える。

敬具
カール マイケル ジーン
[朗読終了]

[訳注: ロック博士は、”Service DOD”と仰っていますが、これが国防総省のどの内局なのか明確ではありません。もしかしたら、実戦訓練を担当する Aerial Delivery & Field Services Department かもしれないですが定かではありません。よって、ここでは、単に「国防総省」とだけ記しておきました。]

私は、嘘をつくように言われたのでした。私が除染活動から学んだこと、私の目で見たことを報告書に書く場合には、劣化ウラン弾を使えるような形で書けということです。劣化ウラン弾の健康への影響についても、劣化ウラン弾を使用できるような形で書け、と言われたのです。

私は、1991年3月8日に、もう一通の覚書を受け取りました。この覚書は、国防原子力局からのものでした。ここでは、その一節のみ読ませて頂きます。
[訳注:国防原子力局は、国防特殊兵器局と改名された後、1998年に国防脅威削減局に統合された。]

[覚書の朗読]
爆発性兵器の処理については、サウジアラビア、クウェートおよびイラクの砲弾戦闘部隊並びに民間人が劣化ウラン兵器に接触する機会が増えているため、我々は、潜在的な問題に対処する準備をしなければならない。

有毒な戦争の置き土産、政治的憤激および戦後の除染(二国間合意)などは、潜在的な問題の一部にすぎない。

使用された劣化ウラン弾から生じるアルファ粒子および酸化ウラン粉塵は、健康に影響をもたらす懸念がある。しかし、ベータ粒子および戦車から発射された弾丸の破片に接すると、1時間当たり200ミリレム(17,520ミリシーベルト/年)の被ばくが考えられるため、健康への深刻な脅威である。
[朗読終了]

[訳注: 放射線のうち、アルファ線は身体に入ったときに細胞を傷つける力が一番大きいとされているので、個人的には一番怖いものだと捉えていました。しかし、この覚書では、ベータ線のほうが影響が大きいように書かれています。これは、外部被曝だけを問題にしているからでしょうか。何度聞いても、ベータ線のほうが怖いように書かれているようです。ご参考までに、この覚書の書き出しは、以下。
As explosive ordnance disposal, round combat units and the civil population of Saudi Arabia, Kuwait and Iraq increasingly come in contact with DU ordnance, we must be prepared to deal with potential problems; toxic war souvenirs, political furor, and post-conflict cleanup (both nations agreements) are only some of the issues that must be addressed. Alpha particles, uranium oxide dust from expended round is a health concern. But beta particles, and fragments from tank rounds, is a serious health threat, with a possible exposure rate of 200 millirems per hour on contact.]


さて、我々は実際に計測したことがありますが、200ミリレム(2ミリシーベルト/時間)ではございません。300ミリレム(3ミリシーベルト/時間)です。1時間当たり300ミリレム(3ミリシーベルト/時間)です。

しかしながら、アメリカ政府が許容している被爆量は、1年当たり100ミリレム(1ミリシーベルト/年)です。それゆえ、20分以内に、アメリカ政府が一般人に許容している被爆量を超えてしまうのです。

そして、我々は、イラク、サウジアラビア、クウェートのいたるところに、350トンもの劣化ウランをばらまきました。我々は、意図的に、94年と95年にコソボとバルカン半島で劣化ウランをバラまき、再度、1999年にもバラまいたのです。

1999年には、プエルトリコのビエケスでも劣化ウラン弾を発射しました。沖縄でも、韓国でも他の多くの国々においても劣化ウランをまいたのですが、その後、何もしておりません。

[訳注: ビエケスというのは、米国海軍により射撃訓練のために使用されたプエルトリコの沖合の小さな島です。
少なくとも10年以上に渡って劣化ウラン弾が発射されていたと見られていますが、アメリカ軍は、1999年の「誤射」だけを認めています。また、米軍は、1999年のコソボ紛争に備えて、ビエケスで劣化ウラン弾の演習をしたとも言われています。

ロック博士の発音が不明瞭なために、
shout out "Vieques, Puerto Rico!" (「プエルトリコのビエケス!」と叫びながら、1999年にユーゴやコソボで、劣化ウラン弾をバラまいた)

と解釈すべきなのか、それとも、

shot up Vieques, Puerto Rico (プエルトリコのビエケスで劣化ウラン弾を発射した)
と聞き取るべきなのかわかりません。

正直、いずれにも聞こえてしまい、頭を抱えてしまいました。

しかしながら、ユーゴやコソボにおいて、米兵が不謹慎に『この戦場で、ビエケスでやったみたいに、劣化ウランをバラこうぜ!』と言っていたとしても、そのことは訳者には非常に些細なことに思えてきました。そして、ビエケス島で劣化ウラン弾が発射されたことがとても重要に思われてきました。

沖縄でも劣化ウラン弾の「誤射」がありました。

それゆえ、沖縄の基地問題にも絡めて、
「ビエケスという小さな島で、1980年代から劣化ウラン弾が使用されていたが、米軍は、1999年の『誤射』のみを認めた」
ということを日本人が知ることが大切だと思うからです。

ですから、ここでの和訳は、「1999年、プエルトリコのビエケスでも劣化ウラン弾を発射しました」にしたいと思いますので、その旨、ご了解くださいますようお願い申し上げます。

以下、いくつかの新聞記事をご紹介します。

琉球新報より
1997年2月14日環境汚染懸念 憤る漁民 劣化ウラン
1997年2月14日鳥島での訓練、続行 米軍劣化ウラン誤射
1997年2月21日琉大教授が放射能汚染の可能性指摘 劣化ウラン弾事件
1997年8月15日劣化ウラン弾撤去の反響 久米島
2010年8月26日劣化ウラン弾 政府、貯蔵可能性認める

ノー ニューク アジアフォーラム さんより
「韓国の米軍基地に劣化ウラン弾300万発」

February 1, 2001 The Gully Depleted Uranium: Vieques-Kosovo connection (劣化ウラン ビエケスーコソボ コネクション)
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There is evidence the DU shells have been in use for at least a decade,
though the Navy only admits to using them in February of 1999, while
practicing for the war in Yugoslavia and Kosovo.

(アメリカ海軍は、ユーゴスラビアおよびコソボにおける戦争に備えた演習のために、1999年2月に劣化ウラン弾を使用したことのみを認めた。しかしながら、少なくとも10年間は劣化ウラン弾が使用されてきたという証拠がある。)

June 10, 1999
Latin America Report Puerto Rico
US Navy used DU( ラテンアメリカレポート「米軍は劣化ウランを使用した」)
The US Navy admitted on May 27 that in early
March of this year, a Marine fighter jet accidentally fired 263 armor-piercing shells
loaded with depleted uranium at a Navy practice range on the Puerto Rican island
municipality of Vieques, 20 kilometers from an area inhabited by civilians.
(アメリカ海軍は、5月27日、今年3月初旬に、プエルトリコのビエケス島の海軍射撃演習場において、海軍の攻撃機が劣化ウランを充填した263発の装甲貫通弾を誤射したことを認めた。誤射があった場所は、同島の島民が居住している地域から20キロ離れている。)]


そういうわけで、アメリカ軍は健康への影響をあることは以前から知っている、と我々に伝えたのです。それで、私は、保健物理学者でしたから覚書をもらったのですね。

その覚書に書かれてあったのは、つまり、こういうことです。

「おい、おまえが観察してもさ、それが書かれることはないんだよ。なんでかわかるか?俺たちアメリカ軍は、本当のことをいつも適用するわけにはいかないからさ。もちろん、すごく深刻な健康障害があるのは知ってるぜ。」

そして、2、3年前になって、やっと私は、なぜだかわかりました。1943年というのが、鍵でございます。1943年に、アメリカは戦争をしておりました。第二次世界大戦です。

レズリー グローヴス大佐がマンハッタンプロジェクトの指揮者として、原爆を製造しておりました。そのとき、コナント氏、コンプトン氏、ユーリー氏という世界の偉大な物理学者が、グローヴス大佐に宛てた手紙のなかで提案していたことがあります。

アメリカ合衆国が意図的に放射性物質およびウランを用いて、空気、水、土壌を汚染することにより、汚染地域の住民の呼吸器や血液に影響を与えたり、また、住民にガンを発症させたり、住民の消化器官に影響を与えたりなど、ありとあらゆる健康障害を引き起こさせることを勧めていたのです。

道理で、私や、私の部隊の人間や同士討ちの被害者たちが、72時間以内に健康障害に襲われたわけです。もちろん、イラク人にも健康被害が出ました。すべての場所で健康被害が出たのです。

ようするに、アメリカ軍は、健康被害が出ることを、ずっと前から知っていたのです。だからこそ、国防原子力局の3月8日付け書簡において、「深刻な健康への脅威」なんて書かれてあったわけです。なんの不思議もないです。だって、アメリカ軍は、ずっと前から知っていたのですからね。

さて、劣化ウラン弾はどのように作用するでしょうか。劣化ウラン弾の攻撃を受けた者はすべて殺されます。あたり一面が火の海になります。信じられないほどです。

では、劣化ウランが体内に入ったらどのようになるかですが、我々の場合、かなり短時間のうちに呼吸器がおかしくなりました。私だけでなく、私の部隊の人間や他の全員もです。「超ぜんそく」と名付けたいほどの症状が出ました。ご想像いただけますかね?

それからどうなるかというと、石灰化した腺ガンや反応性気道疾患を発症します。なにかしようと思っても、溺れたように呼吸が苦しくなってしまうのです。

アメリカ軍は、我々兵士がそうなるだろうということをずっとわかっていたのです。ずっとずっとわかっていたのです。そして、その通りにみんな病気になりました。皮膚には発疹が出ました。こうなったのは、ウランのせいです。ちなみにウランには、半減期というものがあります。

呼吸によって体内に取り込んだウランの57%は、不溶解性です。そして、私の肺の中には、この重たい重金属の放射性微粒子が鎮座ましましていて、細胞を損傷し続けてくれているというわけです。

肺のなかに、石炭や泥や麦粒とかなんでもいいのですが、なにか異物を吸い込んでしまったと考えてみてください。いいことではないですよね。

しかし、我々はすでに吸い込んでしまったので、その放射性物質が肺の中で、ベータ線だけで1時間あたり300ミリレム(26,280ミリシーベルト/年)の放射線を放っているというわけです。

アルファ線について測ってみると、1,200ミリレム(105,120ミリシーベルト/年)から15,000ミリレム(1,314,000ミリシーベルト/年)です。

ですから、あらゆる損傷を与えるのです。肺を永久に損傷し続けるのです。

1943年の覚書によれば、数時間または数日中に健康被害が出始め、永久的な健康障害は数週間以内に出るであろうとのことでした。そしてその通りになりました。私や他の全員に、その通りの健康被害が出たのです。

さて、ウランの57%が不溶解性と述べましたが、43%は溶解性です。重金属で放射性で有毒なウランの43%は、溶解します。ですから、血液やリンパの流れにのって体のあちこちに行ったり、免疫系統を撹乱します。

ウランは、歯に入って、歯の中のカルシウムに置き換わります。それで、今、我々に、何が起こっているかと申しますとね、私も、最近、そうなったのですが、歯が欠けてしまうのです。パンかなにかを食べようとしているときに、歯がポロッと欠けてしまうのです。このような話は、もう全国各地から聞こえて参ります。歯の中のカルシウムが欠乏しているので、歯が割れてしまうのです。

ウランは、歯だけではなく骨の中にも入ります。ウランはカルシウムのあるところに行って、骨の中のカルシウムに置き換わります。そのため、骨質減少や骨粗鬆症になるのです。当然の話です。

また、ウランは腎臓にも入ります。腎臓に入ったウランは、畑に蒔いた種と例えると良いかもしれません。腎臓結石のようなものです。

ウランは非常に柔らかいです。ウランは固くないのです。とても柔らかいのです。そして、腎臓にはカルシウムやシュウ酸塩やいろいろなものがやってくるので、ウランと結合して腎臓結石ができます。

さて、体内に放射性物質が入って細胞に損傷を与えていたり、重金属が入って細胞に損傷を与えていると、その放射性物質や重金属の周りに瘢痕組織が形成されます。でも、腎臓から、ウランの周りの瘢痕組織を取り出すことはできません。

手術しないで腎臓結石を治療すればいいのじゃないか、と仰るかもしれません。たとえば、衝撃波を当てて結石を砕くという腎臓結石破砕術をすればいじゃないかとね。

できません。ウランが入った結石はとても柔らかいのです。だから、砕くことができないのです。そのため、腎臓にできた結石は大きくなり続けます。

私の医者は、なんて言ったんだったかな?医者が、私の腎臓には、いくつの石があるよって言ったのですが、いくつだかわからなくなってしまいました。とにかく数十の単位で腎臓結石があります。増えていくので、いつのころからか幾つの石があるのかわからなくなりました。

腎臓に結石ができているのですが、手術以外の方法で結石を除去する方法が見つからない限り、結石を取り除くことはできません。腎臓の下のほうにウランの石ができていて、慢性的な痛みに襲われます。

私は、戦争に行きました。弾頭を発射しました。治療を受けられませんでした。なんで体がおかしいのか、なぜ医者が診てくれないのか教えてもらえませんでした。そして、ものすごい痛みに襲われていて自分でズポンも履けないという生活になりました。ついてないです。

この私のようになるとしても、皆様は戦争に行きたいと思われますか。若者を戦場に送りたいと思われますか。

[訳注: 付録2と3をご参照のこと。]

さて、いろいろな症状に襲われるようになった挙げ句に、ガンになります。

私の部隊の1人は、湾岸戦争中に、放射能汚染に最も近いところのテントのベッドで寝起きしておりました。その方は、咽頭がんと喉頭ガンにかかりました。喉の後ろのところにガンができたのです。現場に入って8ヶ月以内のことでした。もう亡くなりました。

みんな亡くなりました。仲間が亡くなりました。次々に亡くなったのです。私は、亡くなった仲間を数えることしかできません。あいつもこいつも亡くなってしまったとね。

アメリカ国内で除染や兵器の修理の責任者だったキーファーさんという人も亡くなりました。その人のお父様も、リンパ腫で既に亡くなっております。そのお父様は、民間人なのにわざわざ戦場に行って除染活動をされていたのです。

息子さんのキーファーさんは、アイダホ州で働いておりました。劣化ウランは、高強度で高密度なので、戦車の装甲材にも使われます。キーファーさんは、破壊された戦車の劣化ウランの装甲を除染したり修理する責任者でした。そして、ガンで亡くなりました。

キーファーさん親子は、共に悪性腫瘍で亡くなったのです。

民間人が戦場に行って除染活動に携わることなどない、と言われていますね。おかしな話です。私は、キーファーさんのお父様が現地で除染活動をなさっている写真を持っていますよ。

もしかしたら、それは、私の想像や妄想だと言われるのかもしれませんね。でも、そうやって真実が隠蔽され続けて行くのです。

湾岸戦争は楽な戦いでしたか、と聞かれることがございます。ハハハ!楽なはずがないでしょう?有害物質のゴミ捨て場だったんですよ!そして、今でも有害物質のゴミ捨て場のままです。なにも変わっておりません。ゴミ捨て場のままです。

アメリカがサダムフセインに売りつけた化学兵器や生物兵器で、我々は攻撃を受けました。また、サダムフセインが自国で製造した兵器でも、我々は攻撃を受けました。そして、アメリカが売った兵器をもとにサダムフセインが自国で兵器を大量に製造したから、アメリカは、考慮のうえで戦争に行き、サダムフセインの兵器の格納場所を破壊しました。そして、その結果、それらの破片が我々に跳ね返ってきました。

我々は、戦争に行ってすぐに破壊活動を始めました。我々が知っている限りでも100カ所以上を吹き飛ばしましたが、もっとも有名な兵器格納庫は、カマシアーと言うところだと思います。

カマシアーの格納庫にはサリンやシクロサリンがあったので、遠くから吹っ飛ばしました。私は、322キロ先からその格納庫を吹き飛ばしたのです。そうしたら、今は国防長官になっていますが、当時は国防副長官だったバーナード ロスカーさんから手紙が来ました。

「おい、おまえ、サリンやシクロサリンにやられただろ。退役軍人省に行って治療を受けろ」と書かれてありました。サリンになんてやられていないさ、俺は322キロも離れていたんぜ、と思っておりました。

でも、322キロの距離を拡散するのです。105カ所の格納庫を吹き飛ばしましたが、その各々の格納庫について半径322キロの距離を有毒物質は拡散したのです。

[訳注: ロック博士は、ロスカー氏が以前は国防副長官であり、シアトル講演当時は国防長官であると述べていますが、これは間違っていると思います。

ロック博士が戦場にいた1991年の国防副長官は、アットウッド氏。
シアトル講演が行われた2002年の国防長官は、ラムズフェルド氏。

ロック博士が仰るバーナード ロスカー氏というのは、おそらく以下の人物です。

Bernard D. Rostker
この方は、1998年から2000年まで、クリントン政権下で陸軍次官でしたが、1991年および2002年の時点においては、政府系シンクタンクの管理職についています。

アメリカの国防長官アメリカの国防副長官
]


それから、スコット リッターさんの部隊がやってきて、もっと多くの格納庫を吹き飛ばしました。スコットさんは沢山吹っ飛ばしましたよ。

それでどうなったでしょうか。アメリカ軍、環境、イラク人、クウェート人、サウジアラビア人がどうなったでしょうか。

今日お越しの皆様初め多くの方々は、なんで健康被害が出るのだろうと不思議に思われていたかもしれません。

今日の会場となった教会のロビーや祭壇には、写真が展示されております。写真には、子どもが病気になって死んでいく様子が切り取られています。

なぜ健康被害が出て子供達が死んで行くのか、もうおわかりでしょう?健康被害が出るのは当然の結果なのです。

では、健康被害が出ている場所はどこでしょうか。そして、誰が責めを負うべきでしょうか。

あらゆる場所に健康被害が出ています。そして、我々アメリカ軍は、考慮のうえで劣化ウラン弾を使用することに決め、健康被害が出た者に治療を行うことを拒否し、きれいな環境に戻すことを拒否したことについて批難を受けねばなりません。アメリカ軍は問題を起こしたのですから、対処しなければなりません。

では、実際にどうしたしょうか。これらの問題を見たときに、どのように対処したでしょうか。

我々は、あらゆる指示を出しました。立て続けに指示を出しました。「治療を施すように。環境を除染するように。」止まらず指示を出しました。でも、被爆が止まることはありませんでした。なぜなら、治療は施されませんでしたし、環境も決して除染されなかったからです。

皆様、今、アメリカはまた戦争に行こうとしていますが、私はそのことで非常にやりきれない思いをしています。今日お越しの皆様のなかには、退役軍人の方々もおられます。今日、このような形でお目にかかれましたことを大変光栄に存じます。皆様もご存知のように、アメリカの兵士は、我々の自由を守るために戦ってくれました。戦争とは、自由を守るために戦うことです。

しかし、その一方で、我々が戦争に行くときには、兵器を使用します。我々は、兵器の使用について、その責任と結果について検証すべきだと思います。

湾岸戦争の犠牲者数は、我々が1991年に復員したときの時点では、760人でした。復員というのは、兵士を自国に戻すことです。私について申せば、私は家に戻り、イリノイ大学の物理学部の研究所に戻りました。それぞれの兵士が配管工や農場主や消防士や警察官として、元の持ち場に戻ったのです。

皆様、現時点において、第1次湾岸戦争の被害者として数えられた人数というのは、基本的に、1990年8月から1991年の秋にかけての1年間における被害者であり、戦闘や除染活動に従事した人たちです。

そして、退役軍人省の退役軍人給付管理局から障害者手当てを受けている人数は、463人から159,238人に激増いたしました。戦闘により受けた怪我や疾病に関して手当てを受ける人が増えたのです。

私は、この数字には含まれておりません。私への手当ては、この数字が公式に発表されてから出されることになったからです。

そして、死亡者数は8,000人になりました。すなわち、死亡者数は294人から8,000人となったのです。また、戦闘による傷病者は463人から159,000人強となりました。

皆様、湾岸戦争は、歴史上、もっとも同士討ちの多かった戦争でございます。そして、劣化ウラン弾がその主な原因の1つです。このようなことを申し上げるのは、陸軍士官で除染活動責任者だった私にはとても辛いことでございます。

さて、我々は、軍隊をイラクに派遣し続けました。皆様、アメリカ軍は、いまだにイラクに出兵しています。そして、再度、出兵しようとしています。あの有毒なゴミ捨て場に兵士を送り込もうとしているのです。

1991年以来、アメリカは、湾岸地域に軍隊を送ってきました。イラク、サウジアラビア、クウェートに派兵してきました。皆様、長きに渡ったペルシャ湾での湾岸戦争の犠牲者の数は、何人になったと思われますか。

アメリカ合衆国退役軍人省から、湾岸戦争に従軍したことで障害者手当ての給付を認められた復員兵は、25万人を超えています。湾岸戦争に行った兵士の3分の1が今は障害者となりました。これまでお話した有毒なゴミ捨て場と劣化ウラン弾の影響のせいです。

われわれは、兵士がどのような状態にいたら、医療を受ける必要があるかを知っておりました。

兵士が車両に乗っていて攻撃を受けた場合または攻撃を受けた車両の近くにいた場合、その兵士には治療が必要です。

兵士が燃焼したウラン弾の近くにいて残留物や煙に接した場合、その兵士には治療が必要です。

先ほど、私の友人がアイダホ州で戦車の装甲の除染や修理をしていて病気になったと申しました。

その私の友人のように、兵士が武器兵器の除染や補修などを行っていた場合、その兵士には治療が必要です。

このような指令は、1993年6月8日に出されました。また、1993年8月に、エリク シンセキ大将から再度出されました。

皆様、シンセキ大将というのは、我が国の誇り高い若者を向こう数週間以内に戦争に送ろうとしている陸軍大将です。そんな人が、治療を提供しろ、教育訓練を施せ、環境をきれいにしろなどという指令を出しているのです。

しかし、そのような指令が出されても、遂行されてはきませんでした。

1993年10月、アメリカ軍は、ソマリアでウラン弾を使おうとしておりました。皆様、ソマリアというのは、アフリカにあります。1993年10月、米軍がアフリカのソマリアでウラン兵器を使おうとした時、我々はそれを止めさせました。米軍は、医療を受けるべき正確な被ばく基準を特定しましたが、実際に医療は施されていません。。

湾岸戦争の調査官として私が数えたところでは、120人ちょっとが、正確には123人ですが、味方からの誤射を受けてしまいましたが生き残りました。そして、戦後の除染活動などに従事した者が全員で250人おり、被爆いたしました。
[訳注: この味方の誤射を受けても生き残った元兵士達は、体内にウラン弾の破片を抱えているため、後の退役軍人省医療局による観察の主な対象になったと思われます。付録3をご参照のこと。]

メリーランド州ボルチモアのアメリカ合衆国退役軍人省は、つい最近まで、たった33人にしか治療を提供しませんでした。33人というのは、同士討ちで生き残った被害者の4分の1にもなりません。最近、私が数えたところでは、やっと60人に治療が認められるようになりました。

私も治療を申請していた者の1人ですが、退役軍人省の医師は、私が何度も電話をかけたのに、1999年から1度も電話に出てくれませんし、折り返し電話もくれません。電話をくれないんです。私や私の部下が病気になっているというのに、医者が電話をくれないんです。

1週間ちょっと前、私は、アラバマにいるデイブさんという友達に電話をしました。「おい、デイブ、おまえ、医者に診てもらったか?」

そうしたら、友達は言いました。「いや、俺のことは、まだ診てくれないんだ。」

デイブさんというのは、戦闘や除染などあらゆる活動に関してナンバー2だった男です。それでも、いまだに治療を受けられません。彼は、とても重い病気なのですが、治療を受けられずにおります。

指令は何度も何度も出されました。しかしながら、指令が遂行されることは一度たりともなく、指令を遂行する意思もまったくありませんでした。皆様、なぜだかおわかりになりますか。

1991年のロスアラモスの覚書に書かれていた指令の通り、なにか知見を得たとしてもそれについては嘘をつかねばならないからです。嘘をつくことで、本来なら使用してはいけない武器兵器を使用できるようにするためです。なぜなら、使用してはいけない武器兵器というのは、非常に効果的なものだからです。

健康被害なんて問題ではないのです。除染とか後片付けとか、兵器を使用した後に何をしなければならないかなんて問題ではないのです。そうやってことは進められていくのです。

1992年、アメリカ合衆国上院は、アメリカ合衆国陸軍と某研究機関に対して、以下の指示を出しました。読み上げます。

「戦場における劣化ウランの健康および環境への影響を調査すること。
開発可能な浄化技術について調査すること。
また、劣化ウランの毒性を減じる可能性がある方法を調査すること。

これらの調査を行う際、アメリカ軍は、劣化ウランが現代の戦場においてアメリカ兵に有利に働く武器兵器として認識していることに留意されたい。

それゆえ、劣化ウランの使用および他の材料の使用について詳細な比較が行われた結果、劣化ウランは、他の物質より優位であるとの結論にいたったことを認識することが重要である。」

とどのつまり、そういうことなのです。

[訳注: ロック博士の発音がはっきり聞き取れないので、どこの研究機関に指示が出されたのかわかりません。もしかしたらロンポールインスティチュート( Ron Paul Institute )かとも思うのですが自信がありません。仕方がないので、訳文には「某研究機関」としておきました。]

私は、劣化ウラン弾がイラク人やアメリカ軍に与えた影響を評価いたしましたが、その影響力や、もう素晴らしいものでございます。

戦争に行く目的は、殺人です。そのために、最高の武器兵器を使います。

皆様、私は、私たち皆が二度と戦争に行かないで済むことを祈っております。しかし、もし戦争に行かねばならない場合、皆様に強く勧告したいことがございます。

それは、使用する兵器がもたらす結果について、兵士を初めすべての人々が認識し対処しなければならない、ということでございます。

一般庶民は、計画的にそして故意に、放射性物質を掴んで他人の家の庭先に放り投げることはできません。

アメリカ政府は、計画的にそして故意に、自国の英雄である兵士に対して治療を施すことを拒否しております。

国家間の協定では、計画的にそして故意に、敵兵への治療を拒否することを禁じております。もし、私が敵を撃っても敵がまだ生きていた場合、私はジュネーブ条約の規定にしたがって、敵に治療を提供しなければなりません。

私たちは、倫理とか道徳というものを忘れてしまっているのでしょう。そして、倫理観や道徳観の喪失ぶりに、私は驚きっぱなしでございます。

さて、医療に関する指令が出され、我々は、やっと医療を受けられそうになりました。

1993年、治療が行き渡るようにと我々が働きかけていたときのこと、アメリカ陸軍医療局が指令を出しました。その指令には、意図的にこのように書かれてありました。

「同士討ちによりアメリカ兵の腕や体内に入ったウランの破片は、その健康への影響を観るために、そのまま放置しておくべきである。」
[訳注: 付録3をご参照のこと。]

先ほど、ロスアラモス研究所の科学者だった方が、息子さんにガイガーカウンターを当ててみて、息子さんから放射線が出ていると驚かれた、というお話をしました。ジェリー ウィードさんのお父様です。その方は、「うちの息子に入った破片を取り除いてくれなかったんだ」と仰ったのでした。

アメリカ軍は、兵士の体内の破片をそのままにしておくようにとの指令を出したので、ジェリー ウィードさんは、体の中の破片を取り出してもらえませんでした。そして、ガンになりました。

我々がワシントンDCにいたとき、その指令を書いた人間は、ウィードさんの隣に座って証言しておりました。そして、このように言いました。「やあ、悪いな、ジェリー。まあ、ウランのせいでガンになったわけじゃいだろ。」

このようなことは、人間性への犯罪です。そして、犯罪がなくなることはありません。決してなくならないのです。

医学的な指令は出されました。除染作業については、私がまとめました。私は、アメリカ軍に、我々がどうすれば除染できるであろうとか、なにができるであろうかということを伝えたのです。

しかし、一度、除染活動を始めてみましたら、破壊された戦車からいろいろと取り除かねばならないということがわかりました。

戦車には、不発だった弾薬や兵器が搭載されておりますし、ほかにも何やかや積まれてありますから、戦車それ自体が爆弾のようなものです。それで、戦車を移動したり、揺らしたり、何かにぶつけたりすると、戦車は爆発してしまいます。ですから、戦車から弾薬や兵器を取り除かねばならないのです。

1991年8月に、戦車が爆発して、私の元部下の3人が ドーX というところで亡くなりました。[ドーXの箇所は、聞き取れません。] 壊れた戦車を除染しようとしていたところ、不安定だった弾薬が爆発してしまい、この3人はこっぱみじんになってしまったのです。

[訳注: ロック博士の演説において、部下が爆死された場所の国名が言われていないうえに、同博士の発音が不明瞭で聞き取れないため、この爆発事故の場所が「イラクのドーホク」か「クウェートのドーハ」か、はたまた別の場所のことなのかわかりません。

そう申しておいて、高い可能性として考えられるのは、「クウェートのドーハ」です。

アメリカ軍が駐留していたドーハでは、1991年7月11日に車両置き場で1台の戦車から出火しました。その後、この戦車が爆発したことから、火災が広がるとともに車両爆発が相次ぎました。死者は出なかったものの、アメリカ兵49名が負傷しました。うち2名は重傷でした。軽傷を負ったイギリス兵もいたそうです。

また、この火災事故により、大量の不発弾がばらまかれることになりました。火災事故から12日後の7月23日、不発弾の処理に当たっていた3人が、不発弾が爆発したために即死したということです。

アメリカ軍の公式サイトには、ドーハの火災事故および事故処理による死傷者について、上述した以外の記載はありません。また、ドーハ以外の場所における除染作業に伴う事故に関する記事を見つけることができません。

それゆえ、「博士の元部下3名は、1991年7月23日、ドーハ車両置き場の火災事故処理に従事中、不発弾の爆発により死亡した」という可能性が考えられます。ロック博士は、「1991年8月に、私の元部下3名が除染作業中に爆死した」と言われています。しかしながら、もしかすると、「8月」ではなく、「7月下旬」に、爆死されたのではないか、と推測できると思います。

以下、参照サイト。

JIM-NETニュースさんより
クウェートで使用された劣化ウラン

Japnaese. China. Org. 2012年3月31日
米軍の海外軍用車両置き場 規模はサッカーコート100個以上

Camp Doha

Gulf Link

Envioronmental Exposure Report
Depleted Uranium in Gulf
TAB G - DU Exposure in the Gulf War

TAB I - The Camp Doha Explosion/Fires (July 1991)

訳者も含めて多くの読者にとって、何処でロック博士の部下が亡くなろうが「他人事」で、何処で劣化ウランの火災が起きようが「対岸の火事」だろうと思います。しかし、この遠くの国で起きた事故を少しでも身近に捉えて頂けたらと思い、以下記事をご紹介いたします。
コメント欄に思考様がご紹介くださった記事と合わせてお読み頂ければ幸いに存じます。

JCAST ニュース 2011年7月4日 千葉の劣化ウラン管理倉庫 震災コンビナート火災で「危機一発」

とある原発の溶融貫通さんより
「なぜ、化学工場に劣化ウランがあるのか」(リンク切れ)

真実を探すブログさんより
日本各地に77,000本も保管されている劣化ウラン

劣化ウランは、爆弾にだけではなく、戦車の装甲やヘリコプターの部品などにも使用されています。

しんぶん赤旗 2006年11月7日
沖縄の米軍ヘリ部品に劣化ウラン

沖縄タイムス 2013年8月7日
墜落ヘリ同機種に放射性物質
]


私の部隊の人間で、他にも除染活動中に事故にあった者がおります。1人はトラックを除染していて亡くなり、もう1人は生き残りました。なぜ生き残れたかというと、爆発が起きた瞬間に、身をかわして机の下に隠れることができたからです。

もうとんでもないほど混沌とした状態ですから、どのように言い表せばよいのかわかりません。

アメリカ陸軍省のシュワルツチコフ大将とディージーズー氏は、湾岸戦争のときに、私に散らばった劣化ウラン弾を掃除しろと命じました。

アメリカ陸軍は、1994年に私を再度召還して劣化ウランプロジェクトダイレクターに任命しました。そして、劣化ウランを使用するさいに、陸海軍の兵士の安全を確保するための教育訓練をまとめるようにと命じました。

また、アメリカ陸軍は、私に、環境の除染方法を開発するように命じました。

それゆえ、私は、部下と共にその任務を遂行しました。そして、除染のためには、壊れた戦車やトラックを移動したうえで、環境を安全にするために、その車両があった場所から半径400メートルの範囲の土壌を15センチちょっと削る必要がある、という結論に至りました。

このように一定の除染方法を見つけたとは申せ、私は、湾岸戦争の戦場を思い浮かべると気が遠くなります。戦場の壊れた戦車から弾薬や兵器を取り除き、その戦車を除染してから、戦車全体にカバーをかけて移動しなければなりません。そして、その戦車があった場所とその周囲の土壌を広範囲にわたって削り取らねばなりません。戦車1台を除染するだけでも、大きな危険性がありますし、途方もない労力が必要です。

1991年の2月26日から27日にかけての夜間、アメリカ軍は、撤退するイラク軍を攻撃しました。そのため、道路には破壊された戦車やトラックが絶え間なく並びました。このありさまは、「死のハイウェイ」と例えられました。この「死のハイウェイ」というのも、有害なゴミ捨て場ですね。劣化ウランのゴミ捨て場ですね。除染ができるでしょうか。

[訳注:死のハイウェイに関するウィキペディアの記事と写真。

死のハイウェイ
Images for highway of death
]


シアトルポストインテリジェンサー誌のラリー ジョンソンさんが、戦争でどれほど汚染されたのかという記事をお書きになりました。我々は、ジョンソンさんの記事執筆に際し協力致しました。

ジョンソンさんたちシアトルポストインテリジェンサーの取材陣は、現場に入り、実際に放射線を計測しました。そして、許容水準の1000倍の放射線を計測したとのことでした。

この計測値は、アメリカ軍が計測したものではありません。ここシアトルの地元紙と下院議員による計測結果です。当然の結果ですね。だって、すごい汚染地域なのですから。

[訳注: ジョンソン氏の記事はこちら。
Seattle Post-Intellligencer
Use of depleted uranium weapons lingers as health concern
War's unintended effects
By Larry Johnson, Seattle Post-Intelligencer Foreign editor
Published 10:00pm, Sunday, August 3, 2003
]


皆様、戦争に行くのは、殺しに行くことです。行きたくて行く人は少ないでしょうが、戦争に行くのであれば、我々は、戦争で使用する兵器が、健康や環境にどのような影響を及ぼすかを肝に銘じておかなければなりません。

アメリカ陸軍は、私に、環境をきれいにしろと命じました。そのせいで、私自身も健康障害に悩んでいますし、私が一緒に働いてほしいと頼んだ人たちも病気になって亡くなってしまいました。

我が国の誇り高い若者達は、医療を受けられないまま病気で死んで行きます。その死亡者数たるや、湾岸戦争に従軍した全員のうち、実に25万人以上です。

それでも、もう一度、私たちは、戦争に行くのですか。もう一度、若者を戦場に送るのですか。

もし、戦争に行くのであれば、ガスマスクをすればいいじゃないかと仰るかもしれませんね。

さて、ガスマスクは、戦場で我々を保護してくれると言われています。でも、実際は効果がありません。アメリカ合衆国会計検査院は、マスクが役に立たないことを確かめておりますし、陸軍もそのことを承知しています。

マスクをしていても、頭を動かしますと、顎の下のシールが破けてしまうのです。それで、シールが破けたマスクをして現場に入ることになり、化学物質や細菌や放射性物質を吸い込んでしまいます。その結果として、病気になって死ぬことになります。

1年ちょっと前、去年の夏の6月のことですが、私は、国連のユネスコがギリシャのアテネで開催した「子どもと家族の会議」に招待されました。戦争が子どもに及ぼす影響について討論する会議です。

世界の国々でアメリカとイギリスの2国だけは、その会議への参加を拒否しました。

皆様、こういうのを「傲慢」というのです。会議のテーマは、戦争の子どもへの影響でしたが、アメリカとイギリスは参加を拒否したのです。

今日、私達は、この問題を考えるのに最もふさわしい場所におります。

2000年前、キリストが誕生しました。イザヤ書には、キリストがもたらす平和の情景が描かれています。「猿は小羊と共に宿り、豹は子山羊と共に伏す。子牛は若獅子と共に育ち、小さな子どもがそれらを導く。」

私の夢と願いは、世界の人々に平和が訪れることです。そして、イザヤ書は、「小さな子どもこそ平和への導き手」と言っております。

でも、戦争のせいで子ども達が死に絶えてしまったら、どうしたらいいのでしょう。

大人達が破壊兵器を使用して健康や環境への影響が出たというのに、その問題に対処しなかったとしたら、子ども達は生まれてくるでしょうか。

平和へと導いてくれる子ども達は、一体、何処にいるというのでしょう。

ご清聴ありがとうございました。

(講演終了)


訳者後書きと付録

半年以上もまえのこと、たまたま見つけたこの動画を見始めたら、話の内容に驚き呆れて、頭がくらくらとしてしまった。めまぐるしく展開する恐ろしい話に、頭が殴られっぱなしのような感じだった。おかげで話の半分も飲み込めなかった。それでも、ロック博士の勢いに押されて最後まで聞いてしまった。

細かいところがわかりたいものだと思いながら、折りにふれてこの講演の書き出しを探してみたが、見つからなかった。しかし、書き出しを探しているときに、ロック博士についての記事をいろいろと目にすることになった。

今回、ロック博士の発語に忠実に訳そうとしながら、まずは骨組みだけの草稿ができた。骨組みというか叩き台である。そして、その叩き台を読んでみて、訳した本人が「なんだかわかんないなあ」、と思ってしまった。どうにもぼやけた印象だったからだ。

なぜかと考えてみた。

ロック博士は、聞き手を圧倒する内容を熱心にお話になられるのだが、反面、話があちこちに飛んでしまった嫌いがある。そのため、ロック博士がいつどこで何をされたのかということがわからなかったのだ、と思った。

つまり、知識のない訳者には、ロック博士の貴重な経験談がいつのことで、どこを舞台にしているのか、明確に把握できなかったのである。話の区切りというか、境界線が曖昧に感じられたのである。したがって、文脈の流れもわからなかった。ロック博士の話の進め方の意図が掴めなかったからだ。

それで、このシアトル講演の翻訳の叩き台を、ロック博士に関する他の記事(博士自身による記事、博士のインタビュー記事、博士の他の講演の書き出し、湾岸戦争に関する記事など)とに突き合わせてみた。その上で、簡単な年表を作って、翻訳の叩き台を見直した。そして、ロック博士のお話の舞台が何時何処のことかわかるようにするために、できるかぎり場所や時期を訳文に盛り込んだ。

また、ロック博士のお話しになるご様子やその意図を推測しながら、言葉や情報を書き添えた。意訳した箇所もある。話の流れがつかみやすくなるように、あえて文章を追加したところもある。それでも、読みやすいものとなったのかと問われれば、「最善は尽くしましたが、やはり翻訳は翻訳ですから、読みづらいと思います」とお答えするしかない。

上述した追加や意訳は、翻訳作業に際して突き合わせた他の記事に基づいて行った。これらの追加や意訳によりロック博士のお話の意味や意図を違えるものではない、と訳者は信じている。もちろん、解釈の間違いや誤訳などがあれば、ご指摘頂きたいと願っている。

今回、ロック博士のお言葉をどのような日本語に「書き換える」べきかで、かなり悩んだ。どのような文体で訳せば適切なのか、正直、今もってわからない。でも、とにかく日本語として読むに耐えるものとなるように試みたつもりである。

また、ロック博士の雰囲気を拙訳でお伝えできないのは、訳者の未熟さと力量のなさのせいである。そのことはひらにご容赦のうえ、ぜひ動画をご覧になって頂きたいと思う。

さて、上述のように、さまざまな記事にざっと目を通した。そして、このシアトル講演では話されていないが、この講演に直接関連することで興味深い内容のものがあった。

以下、それらの興味深い箇所を抜粋して翻訳し、付録として添付しておく。いずれも、ロック博士が2003年4月21日にカリフォルニア州ロスアルトスで講演されたときの書き出しの抜粋訳である。

ご参考になれば、光栄に存じます。

2013年8月 訳者


(付録)

Learn About Depleted Uranium From The former Army’s Expert on Depleted Uranium (DU):
Nuclear Holocaust and The Politics of Radiation
Dr. Doug Rokke Speaking in Los Altos on April 21, 2003

より、抜粋訳(付録1-3)

付録1 劣化ウラン弾について

アメリカ軍は、劣化ウラン弾を使うと決めたのです。それで、われわれは、もうなんでもかんでも発射することになりました。

劣化ウラン弾は、おそらく、戦場で使われる兵器のなかで最も効果の高い兵器です。劣化ウラン弾は、銀色の弾丸です。劣化ウラン弾が通るところのものは、すべて殺され、破壊されます。劣化ウランは、 非 常 に 効果的なのです。

皆様にご理解頂きたいのは、劣化ウラン弾というのは、メディアが伝えるイメージとは対照的に、コーティングも先鋭化もされてはいないということです。そして、ウランの固体だということです。

M1戦車の弾丸は、10ポンド強(4,500グラム強)であり、プルトニウム、ネプツニウム、アメリシウムに汚染されたウラン238です。

このウランをプラスチック製の送弾筒に入れます。送弾筒は、弾頭の直径の大きさのもので、19ミリから120ミリです。ウラン弾が砲腔から離れた瞬間、このプラスチック製の送弾筒が落ちます。あとに残るのは、巨大なウランのダーツです。ダーツで遊んだことがあるでしょう?このウランのダーツは、非常に高速で飛び、なんでもかんでも破壊するのです。


付録2 ロック博士の身体検査について

1994年、私が劣化ウランプロジェクトのダイレクターだったとき、アメリカエネルギー省は、私に放射線生物検体をしました。アメリカ陸軍も退役軍人省もその検査をすることを拒否したというのに、エネルギー省は検査をしてくれました。そして、そのことをわざわざ陸軍に伝えはしませんでした。まあ、エネルギー省は、私がその管轄内のネバダ州マーキューリーにあるネバダ核実験場で働いていたから検査してくれたのです。

1995年1月26日に、エネルギー省は、その検査結果を検査機関から受け取りました。検査結果によると、私の尿からは、1リットル当たり432マイクログラムのウランが排出されておりました。

人間は1日に約3リットルの尿を排出しますから、私の場合、1日に1,300マイクログラムを超えるウランを尿から排出していたというわけです。でも、エネルギー省は、その検査結果を2年半も私に教えてくれませんでした。

私の身体検査を行ったエネルギー省が知っていたにもかかわらず、私に教えてくれなかったことが、もう一つあります。

私の呼吸器官には、石灰化した肉芽腫があったのです。この肉芽腫というのは、被爆による瘢痕組織です。さきほど、モレ氏が、「肺の細胞に入った放射性粒子」という写真を見せてくれましたね。
Hot Particle in Lung Tissue

付録3 アメリカ国防省が退役軍人省へ出した退役軍人の医療に関する指令について

1993年、国防総省がある指令を退役軍人省に送りました。その指令を読みますと、メンゲレがキャプテンカンガルーのように思えてきますよ。世界史をご存じない方がいらっしゃるでしょうから、メンゲレが誰かというと、ナチスの死の収容所の医者だった人です。
[訳注: キャプテンカンガルーというのは、アメリカの子ども番組の主人公。子供達を暖かく見守るおじいちゃん、というキャラクター設定。]

1993年3月、国防総省は、退役軍人省の医師に、湾岸戦争に従軍した兵士の体内における劣化ウランの破片や内部被爆は、そのままにしておくようにとの指令を出したのです。

皆様、以下、その指令の目的を読み上げます。

「体内のウラン破片について、その放射性重金属の毒性、ならびに、その放射線が引き起こすガンおよび細胞の壊疽のリスクを下記により定量化すること。

1、インビボ検査およびインビトロ検査により、兵士の体内のウランレベルを測定すること。

2、体内のウランレベルを被ばくによるガン発症リスクに換算するパラメーターおよびモデルを構築すること。

3、ウラン破片に対する身体反応についての臨床経過を、他の物質に対する身体反応についての臨床経過と比較し、臨床的に顕著な差異があるかどうかを見定めるとともに、差異が存在する場合、その差異が劣化ウランの化学的作用によるものなのか、または、劣化ウランの放射性によるものなのかを見定めること。

4、高レベルのウランに長期的かつ慢性的に被爆することにより引き起こされる慢性腎毒性のリスクを定めること。」

これまでの人類の歴史において、放射性物質や毒性物質をアメリカ兵の体内に計画的に置いておくということが行われてきましたが、そのような人体実験は、神と人間性に対する犯罪として、これからも続いていくのです。

[紙を掲げて] ここにそう書いてあるんです。

この指令には、1日の総尿量から少なくとも14マイクログラムを排出するものを対象とする、と率直に記されています。

覚えておいででしょうか。人間は、1日にだいたい3リットルの尿を排出します。それぐらいの尿を出すのです。

それで、もし、1日に14マイクログラムのウランを尿から排出する場合、1年に1回、検査を受けねばなりません。

どのような検査かというと、尿検査、便の検査、組織分析、ホールボディカウンター検査、部分的カウンター検査、骨格中ウラン検査、血中ウラン検査、血液検査、臨床評価、画像診断法です。

1日に15マイクログラム以上50マイクログラム未満のウランを尿から排出する場合、半年に1回、検査を受けねばなりません。

1日に50マイクログラム以上250マイクログラム未満のウランを尿から排出する場合、月に1回、検査を受けねばなりません。腎毒性を発症する可能性があるからです。

1日に250マイクログラム以上のウランを尿から排出する場合、週に1回、腎毒性に関する検査を受けねばなりません。

1995年に、私の尿から1日に1,300マイクログラムのウランが出ていると言う検査結果が出たというのに、エネルギー省は、その検査結果を私に2年半も教えてくれませんでした。劣化ウランプロジェクトのダイレクターである私に、検査結果を教えてくれなかったのです。

[訳注: 以下、参考資料。

核医学の基礎知識 核医学検査とは

青葉山軍事図書館より、劣化ウラン弾の話(その15)
(アメリカの研究論文の翻訳「湾岸戦争参加兵における劣化ウラン露曝と健康への影響」が掲載されています。)

上記論文(原文)
Depleted Uranium Exposure and Health Effects in Gulf War Veterans by K. Squibb and M. McDiamid

上記論文執筆者
Katherine S. Squibb
Melissa A. McDiamid
]



付録4 余計な(?)オマケ(訳者が自分のために作ったあんちょこ)

簡易年表
1943年 マンハッタンプロジェクトの指揮官グローヴス大佐に、物理学者であるコナント氏、コンプトン氏、ユーリー氏らが書簡を出し、環境への放射能汚染が人体に影響を及ぼすことを実証するように勧める。
1980年代 アメリカ、イラクに武器を供与
1990年8月2日 イラク軍、クウェートへの侵攻開始
1990年8月8日 イラク軍、クウェート併合
1990年8月 ブッシュ大統領、アメリカ軍部隊をサウジアラビアに展開
1990年8月以降のある時点 ロック博士、出征
1990年12月 ロック博士、戦場にて、ペンタゴンの上級物理学者から、劣化ウランを検討するようにとの書簡を受領
1991年1月17日 多国籍軍、イラクへの攻撃開始。「砂漠の嵐」作戦
1991年1月ー2月 イラク軍、焦土作戦としてクウェートの700の油井に放火
1991年1月29日-30日 イラク軍、サウジアラビア領のペルシャ湾にあるカフジ油田を奇襲攻撃
1991年2月24日 多国籍軍、空爆を停止。同時に「砂漠の剣」作戦を開始し、イラク領に侵攻。抗戦力を失っていたイラクは、油井に火を放って多国籍軍の視界を妨害。
1991年2月25日 イラク軍、サウジアラビアをスカッドミサイルで攻撃
1991年2月27日 イラク、クウェートを開放。ブッシュ大統領、停戦を発表。フセイン大統領、敗戦を認める。
1991年1月から2月のある時点 ロック博士、シュワルツコフ大将とディージーズー氏から、劣化ウランの除染を命じられる。
ロック博士、サウジアラビアで戦車の除染。72時間以内に、ロック博士および部隊全員が体調不良
1991年2月26日-27日 多国籍軍、撤退するイラク軍を空爆。「死のハイウェイ」が造られる
1991年3月1日 ロスアラモス覚書
1991年3月3日 イラク代表、暫定休戦協定を締結
1991年3月8日 国防原子力局覚書
1991年2月中旬または下旬から3ヶ月ほどの期間 ロック博士、除染活動に従事
1991年6月 ロック博士、復員。イリノイ大学物理学部に戻る。この時点ですでに皮膚の湿疹、呼吸器の異常、神経系の異常など、さまざまな被爆症状が出始める。
1991年8月 ロック博士の元部下3人、除染活動中に爆死
1992年 アメリカ上院、陸軍と某研究所へ指示書
1993年のある時点 国防総省、退役陸軍省に「兵士の体内の破片はそのままに」という指令
1993年6月 アメリカ陸軍医療局、退役陸軍の医療に関する指令を出す
1993年8月 シンセキ大将、退役軍人の医療に関する指令に署名
1994年-95年 ロック博士、劣化ウランプロジェクトダイレクターを拝命。ネバダの実験場で研究活動に従事。
1996年から2001年のある時点 ロック博士、内部告発をして国防省を解雇。大学も追われ、公立学校の臨時教員となる。
2002年11月8日 国連安保理決議。イラクに武装解除の「最後の機会」を与える。
2002年11月16日 シアトル講演
2003年3月17日 ブッシュ大統領、 イラクを先制攻撃。第2次湾岸戦争に突入


◆関連ブログ
アイリーン・ウェルサム(プルトニウムファイル著者)のインタビュー2012年10月29日
原子力その隠蔽された真実の著者 ステファニー・クックのインタビュー2013年07月01日
タグ:劣化ウラン
posted by いんちょう at 18:51| Comment(10) | 原子力

2013年08月11日

存在証明を取っておこう

 311から約1ヶ月の間、フクシマ近辺に住んでいる人はかなりの高レベル放射能にさらされました。首都圏でも、かなり強い被ばくの症状が出ていることから、それは明らかです。県民自体もかなりの被ばくをしていると自覚している福島県はある程度の知識がありるますが(下の写真のように否が応でも意識せざるを得ない)、

2013081101.jpg
(公園利用−環境放射線の影響により、1日あたり1時間程度としてください−福島市)
ukushima - the fog of silence above the country of the rising sun

隣県の宮城県は全く大丈夫と行政自らが発表していますので(その割には、測定値を隠蔽していますが)、さらに大きな被害が出てくることは、まあ間違いないところです。フクシマ=福島県ではないことに十分注意してください。大きく言えば、地球全体が入る(まさしく、その程度の規模です)のは間違いありません。

 原爆により放射線被害が起きることはよく知られていますが、被害救済のために必要な書類をご存じでしょうか。被爆者手帳より

申請の際には、
被爆者健康手帳交付申請書
申述書(兼誓約書)
被爆証明書(第3者2名以上の証言)
罹災証明書・在学証等公的機関が発行した証明書(証明書がある場合)
被爆当時の家族の状況票
理由書
住民票
戸籍抄本(胎児の場合)
印鑑
が必要である。なお、第3者の証言については無くても申請可能である。詳しい手続きについては各自治体の窓口などへ問い合わされたい。


 また、水俣病でも、訴訟に詳しい人が、

水俣の場合は、多くの人が、この地域の魚は有機水銀に侵されていない、という熊大の権威者の折紙付きのため、滞在もしくは住居証明を持たずに、他へ移住した人たちが補償問題で長年にわたって苦しんだ(ている)」との話になり、彼らに「このような証拠は残しておくこと」、と注意事項を与えている

と言う警告を与えています。2011年の3月にどこに住んでいたか。これを証明するのは簡単なようで難しい。

・在学証明、出席簿(学生の場合)
・近所の方の証言
・当時のレシート(2年も前ですから、捨てていることでしょう)
・スナップ写真(合成も可能ですが、ないよりもいい)
・在籍証明(会社−つぶれる前に)
・美容室の利用証明(顧客リストを作っているところが多いとか)
・医院の通院証明(病気持ちの人のみ。医院がなくなるまえに)
・当時の日記
・どれもなければ、いまのうちに当時の生活状況について、思い出せる限り、書き出して、録音しておく。どこのスーパーで買い物をしていた、どこの美容室に行っていたなど、具体的な店名をきちんと記録。

かなりの被ばくをした人は、健康な人がどんどん少なくなります。今のうちに、きちんとした証明ができるように、書類をそろえておきましょう。最も、この汚染状況は世界中から損害賠償請求が来ることが、想定されますので、国民に回すお金があるかどうかは、わかりませんが。

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単なる丸タライを一年間も復旧させずに、天皇陛下の言葉を無視して北九州へガレキを押しつける宮城県知事2012年10月07日
バンダジェフスキー氏 このような形で情報を隠し続ければ、数十年後には日本人という国民が本当にわずかになってしまう2012年03月21日
福島除染ボランティアと入市被爆2011年11月09日
福島はまるで別世界・・グリーンピース2011年08月09日
タグ:P
posted by いんちょう at 03:01| Comment(7) | 原子力

2013年08月10日

奇形ひまわりの見つけ方

 放射能によると思われる奇形には、もちろん様々なものがあります。今までにかなりの奇形をまとめてきました。

奇形動植物のまとめ
奇形動植物(2)
奇形動植物(3)
奇形動植物(4)
奇形動植物(5)

 はじめはただただ、おかしな奇形を集めていただけでしたが、これを眺めておくと、身近なところに起きた奇形に気がつくことができます。講演会の時にも、この植物の奇形を相談する方がたくさんおられます。一度このコレクション?を見てみるといくつかのパターンがあることに気がつくでしょう。

わくわく原子力ランド 分類編

そういった目を養うと、次のような何の変哲もない写真を見たときにピンとくるようになります
2013081001.jpg
2013.8.10(土)熊日朝刊

ひまわりがたくさん咲いてますね。思い出してください、原発事故当初にひまわりは土壌中のセシウムを吸い上げる働きが強いという評判(デマ)があり、飯舘村でわざわざ植えられました
 火のない所に煙は立たない といいますから、このセシウム吸収云々の話は、(あくまでも私の想像ですが)、ひまわりはセシウムの土壌に弱く、奇形がすぐに起きるからこのような風説が流れていたのではないでしょうか。

まず、この写真
2013081002.jpg

これは、福井県で見られた奇形

これと同じような奇形が、上記写真にあります。 (写真右上)
2013081003.jpg

花はこちらを向いていませんが、おそらくこの帯化があると想像できますね。

埼玉県三郷 2012.9
2013081004.jpg

これは、花びらが極端に少ない帯化ですが・・

2013081005.jpg
(写真左上を拡大)

どうでしょうか?見つけようとしない限り、目には入ってこないでしょう?飯舘村のひまわりから、一切奇形が報告されなかったのは、なぜだったのでしょうか。

◆関連ブログ
奇形動植物(5)2013年06月22日
奇形動植物(4)2013年01月06日
奇形動植物(3)2012年11月09日
奇形動植物(2)2012年08月09日
奇形動植物のまとめ2011年08月07日
飯舘村ひまわりまとめ2011年09月30日
フクシマで起きている奇形の報告2013年04月06日
タグ:ひまわり P
posted by いんちょう at 19:34| Comment(4) | 原子力

2013年08月08日

じわりと増え始めた奇形児(鎖肛、口蓋裂、多指・・)

2013年8月7日 毎日新聞熊本版
2013080801.jpg

【福岡県内の59歳女性】今度生まれた孫娘が、肛門がない「鎖肛」と診断されました。「人工肛門にする必要がある」と言われましたが、普通の病院でできる手術でしょうか。
宮本さん(旭川医科大学) 肛門は上からおりてきた腸と下から開いていく穴とがうまくドッキングしてできたものです。鎖肛は、上からおりてきた腸が途中のところで止まってしまう病気です。便が透けて見える低位のタイプは、穴を開けることで済みますが、腸が高いところで止まる高位の場合は人工肛門を作る必要があります。鎖肛の人工肛門は必ず閉じることを前提に作ります。体重5−7キロくらいでおしりの穴を作り、1ヶ月ぐらいしてか人工肛門を閉じてからつなげます。ただ、その後も便秘や便失禁で苦労しやすいので10歳を過ぎる頃までは浣腸や腸の洗浄などのケアが必要となります。


2013080802.jpg
(鎖肛の模式図 ラングマンより)

異常胎児選んで減胎手術36件…長野の産科医
 出産の危険が高まる双子や三つ子などの多胎児を妊娠した際、胎児の数を減らす減胎手術の実施を公表している諏訪マタニティークリニック(長野県下諏訪町、根津八紘院長)で、異常が見つかった胎児を選んで手術を行ったケースが、これまでに36件あることがわかった。

 8日から大分県別府市で開かれる日本受精着床学会で発表される。母体保護法は減胎手術について定めておらず、国も具体的な指針を作っていないが、こうしたケースが初めて明らかになったことで、今後、議論を呼びそうだ。

 同クリニックによると、減胎手術の理由は、ダウン症などの染色体の病気が25件、胎児のおなかや胸に水がたまる胎児水腫などの病気が11件だった。31件が不妊治療による妊娠だった。

 いずれも、夫婦が「減胎できなければ、すべての胎児を中絶する」との意向を示したという。今回の減胎手術について、根津院長は「一人でも命を助けるために、やむを得ず行った」としている。

 ◆減胎手術=多胎妊娠となった場合に、母子の安全性を高めるための処置として始まった。超音波で確認しながら、子宮内で一部の胎児を心停止させる。通常、胎児の異常がほとんどわからない妊娠初期(12週未満)に行われる。
(2013年8月5日07時02分 読売新聞)


異常妊娠〜無心体双胎〜私の体験記から
*無心体*(私の体験したケース)
片方の子は元気に順調に成長しているのですが、もう1人の子には上半身がありません
脂肪のかたまりが体になってて足だけがついてて、頭も腕も心臓もないんです。
それが、『無心体』と言うそうです。
そしてさらに、その元気な方の赤ちゃんが、無心体の子に一生懸命に血液を送って、
(表現は違ってるかもしれないけど)育てていると言う話でした。
35,000〜50,000分娩に1の割合で起こる、要は珍しい奇形の一種だそう・・・
このままだと、一生懸命血液を送り続けている元気な子の心臓に負担がかかって
心不全を引き起こし、最悪死亡、運よく生まれても何らかの障害が残ったり

極度の貧血になったりする可能性もある・・・とのことでした。
つまり、いつ死んでしまうかわからない状態だったんです。
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無頭骨無頭無心体(先天奇形図譜)

社会 : 県立こども病院に口唇・口蓋裂センター7月開設更新:2013-5-16 6:00
 唇や口腔(こうくう)の上側が割れた状態で生まれる口唇裂(こうしんれつ)・口蓋裂(こうがいれつ)の県内での治療体制を充実し、長期間かかる治療や言語リハビリの患者負担を軽減することを狙いに、県立こども病院(安曇野市)に7月、口唇・口蓋裂センターが開設される。主な治療の場として同院と信州大学医学部付属病院(松本市)、松本歯科大学付属病院(塩尻市)が連携するほか、東北南信と山梨県北部地域にそれぞれある基幹病院などが連携する「全国初の多施設間協力型センター」(こども病院)という。

 口唇口蓋裂は、新生児期から成人期までの長期にわたる治療が必要。形成や口腔の外科医、矯正歯科医に加えて、手術で口蓋裂を閉鎖しても発音に影響が出ることがあるため言語聴覚士の関わりが必要なほか、合併症に備えて耳鼻咽喉科や小児科なども入った「チームアプローチが不可欠」(こども病院の藤田研也形成外科副部長)とされる。

 県内ではこれまで、主にこども病院形成外科と信大付属病院形成外科が連携し、県内の医師や言語聴覚士も参加する「口唇口蓋裂治療の会(長野・山梨)」が中心になって患者の治療を進めてきた。1998年からの治療者総数は1067人で、昨年9月時点での治療継続者は513人という。同会の取り組みは「長野モデル」として学会でも評価されてきたが、「医師の異動などに伴う継続性や、窓口がないため患者はどの施設に相談すればよいかわからないなどの課題があった」(同)という。

 開設する口唇口蓋裂センターは、各施設間のつながりを維持し、一貫性のある治療、継続的な情報提供を行うほか、口唇口蓋裂治療の窓口として、必要に応じて適切な治療機関を紹介することが目的。こども病院の形成外科とリハビリテーション科、信大医学部付属病院の形成外科と歯科口腔外科、松本歯科大付属病院の矯正歯科を主な治療の場とし、遠方の患者の場合は県内各地の連携治療施設を紹介し、手術治療などではこども病院や信大病院の医師が参加していく。

 センター開設に向けてこども病院では、院内体制として4月から毎週金曜日午後に、口唇口蓋裂専門外来を開設したほか、言語聴覚士によるリハビリ体制の充実も図った。センター長を務める藤田形成外科副部長は、「患者が安心して治療を受けられるセンターにしたい」とし、センター運営委員長の野口直彦こども病院形成外科部長は、「(口唇口蓋裂治療に取り組む)新たな医師を育てることもセンターの役割」としている。


広島の助産婦の証言 ー ヒバクによる奇形
 私は昭和20年当時、尾長町で産院を開業していました。41歳でした。その頃はまだ家庭分娩が多うございましたが、だんだん少なくなりまして、昭和30年頃には、皆産院に吸収されました。
 何も記録は持っていませんが、奇形がたくさん出ました。当時はABCCへ、みな報告しなくてはいけないシステムになっていました。奇形が出ましても、報告するのを嫌う人もございましたので、しなかったこともあります。

 一番多かったのは兎唇でございました。それも口蓋裂もあって、泣くと喉の奥まで見えるんです。お乳も飲めないような...それから肢指過剰ですね。多指です。それから鎖肛(正常な位置に肛門がなく、直腸が盲端になっており、5千人に1人の確率で発病する)。肛門のないのも多うございました。兎唇や多指は数が多うございました。分娩で頭の先がでましたら、今度も兎唇じゃないかしらと思ったら、やはりそうで、そのたんびに憂いたことを覚えています。あーどうしてこんなに兎唇が生まれるんかしらと思いました。

 すぐ近所でございましたが、二軒に同じように耳のない子が生まれました。その1人の赤ちゃんのおばあさんは、産婦人科の看護部長をしておられました。奇形が生まれたということで、すぐに病院に電話をされたれしいですが、先生が来られたあくる朝、赤ちゃんは逝きましたからね。もう一軒は可愛い女の子でございましたが、おばあちゃんは「火葬場に持って行くまでは、泣きだしはしませんから。」と言っておられました。これは薬を使ったんだなと私は思いました。もちろん、家族は何も言いませんし、私も聞きもしませんでした。元気な子でしたがね。そのおばあちゃんは生涯悩まれたそうです。可愛い子だったですからね。髪の毛でね、こうやって耳を隠していれば判りはしませんのにね。耳がないんです。ツルッとしておりました、片方だけ。

 それから、内蔵露出で、グルグルと腸が出ておりまして、思い出してもひどいヘルニアだったんですね。大学病院で手術をしてもらい、それはどうにか助かりました。
 まだそれから、鎖肛、これはたくさんありました。それから無脳症ですね。終戦直後ではないから、2〜3年後だと思います。母親は30代でした。どうしても頭の位置がわかりませんのよ。上の方にあるのは確かに臀部だがと思いましても、頭部に触れませんのよ。おかしいなと、みよりましたら、無脳症でございました。氷を氷袋の中にいれて下げたらザラザラしますように、頭蓋骨がぜんぜん固まっていない子でした。だからそんな子が生まれたら、極秘にしてもらいたくてね。こんな事は当時はとても言われませんでした。


2012年3月に寄せられた投書
奇形と分かったご家庭には、保健師をはじめ次々と何人もで訪ねてくること。
妊娠中に突然、胎児の頭部が大きくなり、堕胎をすすめられた方。
口唇裂の赤ちゃんの診察のために病院に出かけた際、「ひとに見られたくない、聞か
れたくない」と
ひと目を気にする方には、病院の方から「お宅だけじゃないですよ。気にしなくても
大丈夫です
」と声がかけられること。
実際、おなじ事情に苦悩する患者さんご家族どうしが、「ごろごろと」隣り合って病
院にいること…等々。


長崎 本田孝也医師からの奇形児についての質問


0808報道ステーション「被爆の遺伝的影響」

(2013.9.4 に削除を確認しました。追記に書き下し文を紹介しています)

大阪大学野村大成名誉教授
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・オスのマウスに放射線を当てる。しばらくしてから正常のメスと交配する。生まれた子どもを見てみると、線量に比例して子どものがんが増える
・さらにメスの場合、放射線をあて、正常のオスと交配すると、その方が(子どものがんの)頻度はさらに高い
・その子ども同士を交配すると、孫にも(がんが)増えた
・(遺伝的影響で)間違いないと
・調べた限り、すべての生物に遺伝的影響が起こっている。その時、必ずつけられるのが、except human = 人を除くすべての生物
・人間だけが放射線に被ばくして、子どもに遺伝的影響が出ないなどあり得ない


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46歳 教員
 8月20日付本欄「かわいいな 赤ん坊の足」に強い違和感を覚えました。ご自身の出産時にお子さんの足の指が十本あることを確認し、ホッとしたという内容でした。指が十本でないと不幸なのでしょうか。一歳半になる我が子の右足の外側には6本目の指がちょこんとついています。
 私たち夫婦は、この子の個性だと考え「むっちゃん」と親しみを込めて読んでいます。診察した医師から「いじめられないために」と手術を勧められました。しかし「人と違うことでいじめの対象になりますよ」と言われているようで悲しい気持ちになりました。
 投稿された方は日常のささやかな幸せを表現したのだと思いますが、正常だから幸せだととれる表現はいかがなものでしょうか。人と違うことこそが、その人の価値だと思います。


多指が増えていることも、この新聞投書からわかります。今後は、「奇形ではなく個性」として、ごまかしていくつもりなのでしょう。10本指の赤ちゃんに喜んだこと自体を糾弾される。なんと、おそろしい社会でしょうか。

◆関連ブログ
BBCドキュメンタリー「津波の子供たち」3月1日放送から・・フィルムバッジをつける子どもたち2012年03月08日
原爆と核実験場での放射能と奇形児(600万アクセス)2012年10月04日
林一郎の先天奇形図譜を読む(1)−目次2013年05月20日
林一郎の先天奇形図譜を読む(2)−放射線と奇形との関連2013年05月20日
林一郎の先天奇形図譜を読む(3)−剖検例(10,834)全体の分析2013年5月21日
林一郎の先天奇形図譜を読む(4)−無心体と二重体2013年05月22日

文字興し
タグ:奇形
posted by いんちょう at 21:07| Comment(31) | 原子力

2013年08月07日

火力停止で電力不足をあおるが、コスト高の自社火力を休止する九電

 猛暑が続いていますが、報道状況が、昨年と全く違うことに気がついているでしょうか。

こんなに暑いもにかかわらず、電力の節電要請が全くないのです。それもそのはず・・(本日の全国電力の需給状況)リアルタイム
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そして、九州電力の需給状況
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 余裕が十分あることがわかりますね。ところが、これでは原発再稼働に支障がありますので、あの「産経」は、危機をあおります。

だましだましの「原発ゼロ」限界 九州電力、需給一気に悪化
2013.8.3 02:05
 九州電力は2日、石炭火力の松浦発電所1号機(長崎県松浦市、出力70万キロワット)が、ボイラートラブルで停止したと発表した。九電が最も危惧していた火力のトラブルがとうとう発生し、供給力に対する需要の割合を示す最大使用率は事前計画の89%から94%へ悪化した。九電は他電力からの融通などで急場をしのぐが、「原発ゼロ」のもとで続く、だましだましの電力供給態勢は限界を迎えている。(小路克明)
 九電によると1日午後11時半ごろ、松浦発電所1号機で、作業員がボイラー内上部の異音を確認した。配管からの蒸気漏れの可能性が高いと判断し、2日午前4時半に運転を停止した。
 1号機は平成元年6月に運転開始。昨年9〜11月の定期検査後は、1日も休まず稼働を続けてきた。石炭燃焼後の灰による配管の摩耗などが原因と考えられる。
 松浦1号機の停止で、九州の電力需給は一気に厳しくなった。
 前日に九電が作成した計画は、ピーク時需要1520万キロワットに対し、供給力1699万キロワットとしていた。松浦1号機停止の対策として、夜間の余剰電力で高台にくみ上げた水を使う「揚水発電」の発電量を15万キロワット増やし、差し引きの供給力は1643万キロワットとなった。
 一方、2日の需要は酷暑で膨らんだ。1時間の平均値は午後4時台に1538万キロワットを記録。瞬間的には1547万キロワットにまで達した。使用率は94%だった。
 九電は週明け以降の使用率を、5〜7日が「やや厳しい」の94〜95%、8〜9日は「厳しい」の96%と予想する。
 松浦1号機が、夏中に発電を再開できるかは微妙だ。ボイラーを冷却した後、作業員が内部に入って原因特定と補修を急ぐが、現時点で復旧の見通しは立たない。
 同規模の石炭火力で、やはりボイラーからの蒸気漏れで3月に運転停止した苓北発電所1号機(熊本県苓北町、70万キロワット)の場合、復旧に3カ月かかった。
 蒸気漏れであれば、高さ85メートルにも達する巨大なボイラー内を目視でくまなく検査し、配管の破れを見つけて交換しなければならない。どうしても再開まで日数が必要となる。
 松浦1号機の停止が長期化すれば、その間、九電は他電力からの融通や、市場からの調達に頼らざるを得ない。今夏は高温少雨傾向が続いており、需要は今後さらに増大する可能性がある。2日に記者会見した電力輸送本部の豊馬誠部長は「供給面の厳しさは増すが、電力卸売市場からの調達などで、安定供給に努めたい」と述べた。
 電力不安が長期化する中で今後最大の懸念材料は、関西電力大飯原発が定期検査に入ることだ。3号機(117・5万キロワット)は9月2日に、4号機(同)は同15日に停止する。
 記録的な猛暑となった平成22年。東日本大震災前で節電の意識は浸透していなかったいえ、9月の最大需要は1697万キロワットに達した。
 大飯原発停止により西日本エリアの電力供給力は一気に低下する。九電がいくら電気を欲しても、電力会社間の融通や、電力卸売市場からの調達は、ますます困難となる。


残念ながら、このトンデモ記者の顔写真が見当たりませんが、幸福実現党で講演をしていたりと、なかなか抜け目がないようです。

 今日は確か7日のはずですが、新聞記事に書かれている95%どころか、89%の使用率になっているのですが、反省文などは書かないんでしょうか。

さらに、

九州電力:松浦発電所運転停止 自社発電より安かった…相浦止め市場調達2013年08月06日
 九州電力は、2日から稼働停止中の石炭火力の松浦発電所1号機(出力70万キロワット、長崎県松浦市)について、少なくとも4本のボイラー管に亀裂があり、蒸気が漏れていたことを5日、明らかにした。【寺田剛】

 管は数千本あり、今後は4本以外の管についても確認作業を進める。復旧見通しは立っていない。

 九電管内の5日の電力需要は、気温が下がったため低調に推移し、最大電力需要は1365万キロワットにとどまった。電力供給に関しては、松浦1号機の停止で逼迫(ひっぱく)が懸念されていたが、他社や市場から電力を調達した方が、自社の石油火力よりも単価が安く済むことが分かったため、稼働中の相浦(あいのうら)発電所2号機(出力50万キロワット、長崎県佐世保市)を4日にあえて停止した。5日の電力供給に占める需要の割合を示す使用率は「安定供給」の85%だった。


 どうです、足りないどころか余っているから「あえて」自社の石油火力を休止までする。この状況でなぜ、原発を再稼働する必要があるのでしょう。そして、この記事のもっと重要な点は、九州電力が各発電所の発電単価をきちんと計算していることです。すなわち、原発の発電単価も電力会社は全部知っています。(株式会社なのですから当然)

田中龍作ジャーナル原発安全神話のウソを告発し続ける東電出身の医師 @onodekita
 原発の発電コストが他に比べて高いことは、福島の事故後、立命館大学の大島堅一教授などが明らかにした。だが、小野氏はそれより20年以上も前から知っていた。入社早々、先輩から教えられたのである。

 「高いに決まってるだろ。安いはずがないだろ。そんなの当たり前だ」「放射線管理区域があるだろ。効率は悪いし、被曝はするし、一つ一つの機器も火力と比べると倍以上するんだぞ。これで安かったらおかしいよ」。

 小野氏が在職中の東電社内資料によると1kwh発電するのに福島第一原発は15円を要した。火力は2〜3円。(1995年頃)


 この一文が真実だとお分かりのことでしょう。原発の発電コストなど、わざわざ大島教授が計算するまでもなく、電力会社に各発電所の発電単価を出せと命令すればいいだけなのになぜ国は命じないのでしょうか。少なくとも、東京電力はすでに半分国営化しているのですから、帳簿閲覧権があります。それを使えばよいだけです。

・原発がなければ、電力が足りない
・原発が一番安い電力

いずれもデマだと明らかなのに、電力が原発にすがる理由は一体なんでしょうか。

自社火力の方が卸電力よりも発電コストが高い九州電力は、もう発電業務を辞めたらどうですかね。一体、この会社はなんのために存在しているんでしょうか。

◆関連ブログ
原発の燃料費は本当に一番安いか2013年03月24日
青息吐息の電力とウハウハの卸電力2012年11月04日
家庭から毟り取り、自らは優雅な天下り生活を送る電力2012年06月04日
原発コスト試算−税金ではなく、通達で2011年10月08日



タグ:電力需給
posted by いんちょう at 20:56| Comment(7) | 原子力

2013年08月06日

8月6日−広島原爆投下





「原爆体験を世界に」橋爪文〜NHKラジオ深夜便から(1)
「原爆体験を世界に」橋爪文〜NHKラジオ深夜便から(2)



原爆の日:安倍晋三首相あいさつ毎日新聞 2013年08月06日 13時32分
(前略)
 結びに、いま一度、犠牲になった方々のご冥福を、心よりお祈りします。ご遺族と、ご存命の被爆者の皆様には、幸多からんことを祈念します。核兵器の惨禍が再現されることのないよう、非核三原則を堅持しつつ、核兵器廃絶に、また、恒久平和の実現に、力を惜しまぬことをお誓いし、私のごあいさつとします。
平成25年8月6日
内閣総理大臣・安倍晋三


被爆者側「原発廃止を」 首相、推進を強調2013年8月6日 夕刊
 広島市の平和記念式典に参列した安倍晋三首相は六日午前、市内で被爆者の代表七人と面談した。代表の一人が脱原発を求めたのに対し、首相は「原発の今後の位置付けについては安全性確保が最優先という方針を原則とする」と指摘。その上で「エネルギーの安定供給とコスト低減という観点も含め責任あるエネルギー政策を構築していく」と、再稼働など原発を維持・推進する考えを強調した。

 首相は原発の再稼働や海外輸出を積極的に進める姿勢を明確にしてきたが被爆者の要請に対し言及するのは異例だ。広島県労働組合会議被爆者団体連絡協議会の中谷悦子さんが二〇一一年の東京電力福島第一原発事故に関して「危険性にかんがみ、すべての原発を廃止してほしい」と要請したのに対し答えた。

 面談に先立ち、首相は平和記念式典であいさつしたが、原発政策には言及しなかった。

 福島原発事故後の一一年の式典で、民主党の菅直人首相(当時)は「『原発に依存しない社会』を目指す」と宣言。一二年の式典でも野田佳彦首相(同)は脱原発の方針を維持する考えを示した。



石破茂自民党政調会長 原発は核武装のために必要 投稿者 gataro-clone

日本 NPTの核不使用声明に署名せず(NHK)2013年4月25日
スイスのジュネーブで開かれているNPT=核拡散防止条約の会議で、核兵器は非人道的なものだとして、いかなる状況でも使用すべきではないなどとする共同声明が提出されましたが、唯一の被爆国の日本はこの声明に署名せず、NGOなどから批判の声が上がりました


広島平和宣言「原爆と原発は別物」 市長が盛り込み (産経)
2013.7.26 19:20
 広島市の松井一実市長は「原爆の日」の8月6日に営まれる同市の平和記念式典で読み上げる「平和宣言」に、原爆と原発事故は別物との認識を明確にしたうえで、エネルギー政策に関する内容を盛り込むことが26日、分かった。

平和宣言
「あの日」から68年目の朝が巡ってきました。1945年8月6日午前8時15分、一発の原子爆弾によりその全てを消し去られた家族がいます。「無事、男の子を出産して、家族みんなで祝っているちょうどその時、原爆が炸裂(さくれつ)。無情にも喜びと希望が、新しい『生命(いのち)』とともに一瞬にして消え去ってしまいました。」

幼くして家族を奪われ、辛うじて生き延びた原爆孤児がいます。苦難と孤独、病に耐えながら生き、生涯を通じ家族を持てず、孤老となった被爆者。「生きていてよかったと思うことは一度もなかった。」と長年にわたる塗炭(とたん)の苦しみを振り返り、深い傷跡は今も消えることはありません。

生後8か月で被爆し、差別や偏見に苦しめられた女性もいます。その女性は結婚はしたものの1か月後、被爆者健康手帳を持っていることを知った途端、優しかった義母に「『あんたー、被爆しとるんねー、被爆した嫁はいらん、すぐ出て行けー。』と離婚させられました。」放射線の恐怖は、時に、人間の醜さや残忍さを引き出し、謂(いわ)れのない風評によって、結婚や就職、出産という人生の節目節目で、多くの被爆者を苦しめてきました。

無差別に罪もない多くの市民の命を奪い、人々の人生をも一変させ、また、終生にわたり心身を苛(さいな)み続ける原爆は、非人道兵器の極みであり「絶対悪」です。原爆の地獄を知る被爆者は、その「絶対悪」に挑んできています。

辛く厳しい境遇の中で、被爆者は、怒りや憎しみ、悲しみなど様々な感情と葛藤(かっとう)し続けてきました。後障害に苦しみ、「健康が欲しい。人並みの健康を下さい。」と何度も涙する中で、自らが悲惨な体験をしたからこそ、ほかの誰も「私のような残酷な目にあわせてはならない。」と考えるようになってきました。被爆当時14歳の男性は訴えます。「地球を愛し、人々を愛する気持ちを世界の人々が共有するならば戦争を避けることは決して夢ではない。」

被爆者は平均年齢が78歳を超えた今も、平和への思いを訴え続け、世界の人々が、その思いを共有し、進むべき道を正しく選択するよう願っています。私たちは苦しみや悲しみを乗り越えてきた多くの被爆者の願いに応え、核兵器廃絶に取り組むための原動力とならねばなりません。

そのために、広島市は、平和市長会議を構成する5,700を超える加盟都市とともに、国連や志を同じくするNGOなどと連携して、2020年までの核兵器廃絶をめざし、核兵器禁止条約の早期実現に全力を尽くします。

世界の為政者の皆さん、いつまで、疑心暗鬼に陥っているのですか。威嚇によって国の安全を守り続けることができると思っているのですか。広島を訪れ、被爆者の思いに接し、過去にとらわれず人類の未来を見据えて、信頼と対話に基づく安全保障体制への転換を決断すべきではないですか。ヒロシマは、日本国憲法が掲げる崇高な平和主義を体現する地であると同時に、人類の進むべき道を示す地でもあります。また、北東アジアの平和と安定を考えるとき、北朝鮮の非核化と北東アジアにおける非核兵器地帯の創設に向けた関係国の更なる努力が不可欠です。

今、核兵器の非人道性を踏まえ、その廃絶を訴える国が着実に増加してきています。また、米国のオバマ大統領は核兵器の追加削減交渉をロシアに呼び掛け、核軍縮の決意を表明しました。そうした中、日本政府が進めているインドとの原子力協定交渉は、良好な経済関係の構築に役立つとしても、核兵器を廃絶する上では障害となりかねません。ヒロシマは、日本政府が核兵器廃絶をめざす国々との連携を強化することを求めます。そして、来年春に広島で開催される「軍縮・不拡散イニシアティブ」外相会合においては、NPT体制の堅持・強化を先導する役割を果たしていただきたい。また、国内外の被爆者の高齢化は着実に進んでいます。被爆者や黒い雨体験者の実態に応じた支援策の充実や「黒い雨降雨地域」の拡大を引き続き要請します。

この夏も、東日本では大震災や原発事故の影響に苦しみながら故郷の再生に向けた懸命な努力が続いています。復興の困難を知る広島市民は被災者の皆さんの思いに寄り添い、応援し続けます。そして、日本政府が国民の暮らしと安全を最優先にした責任あるエネルギー政策を早期に構築し、実行することを強く求めます。

私たちは、改めてここに68年間の先人の努力に思いを致し、「絶対悪」である核兵器の廃絶と平和な世界の実現に向け力を尽くすことを誓い、原爆犠牲者の御霊に心から哀悼の誠を捧げます。

平成25年(2013年)8月6日
広島市長 松井 一實


2013年8月6日産経抄
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▼カズニックさんは、最近の朝日新聞紙上で、核廃絶だけでなく、脱原発、憲法9条堅持、そして米国の軍事政策への反対を呼びかけていた。余計なお世話だ。今日と9日は、何より原爆の犠牲者を哀悼する日でなければならない。政治を持ち込まないで欲しい

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「原爆体験を世界に」橋爪文〜NHKラジオ深夜便から(1)2013年03月27日
「原爆体験を世界に」橋爪文〜NHKラジオ深夜便から(2)2013年03月28日
原子力兵器と核発電所2013年08月02日
「核兵器」にすら、反対しない・できない日本政府2013年04月24日

タグ:原爆
posted by いんちょう at 21:31| Comment(4) | 原子力

2013年08月05日

東京講演会 in 癒やしフェア 2013東京

 昨日、東京の癒やしフェア内オープン会場において、講演会(60分)を開かせていただきました。多数の方に来場いただき、おかげさまで用意して置いた資料はすべて配布し、物販もほとんどなくなりました。

声をかけていただきました、癒やしフェア主催の方、並びに東京近辺にお住まいのボランティアの方々にもお手伝いいただき、スムーズに進行することができました。お礼を申し上げます。

開始直前と当日の講演会の様子 @premniket さん
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この講演会の模様は、田中龍作ジャーナルでも「原発安全神話のウソを告発し続ける東電出身の医師 @onodekita」として取り上げていただきました。ありがとうございます。こちらの記事も是非お読みください。
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(フクシマの真実と内部被曝)講演時間60分


動画の目的
・原発事故そのものとその影響を把握
構成
私のバックグラウンド
原発の原理・問題点・電力が推進する理由
フクシマ事故の推移と放射能汚染
内部被曝とその影響
我々はこれから何をどうするべきか

について、約60分です。

@uvanaranjaさんのツイキャス(全体の雰囲気がよくわかると思います)


アンケート 回収 82枚 (回収率 約40%) 総合評価 4.86(5点満点)
全文はこちら

 所々厳しい評価もありますが、生の声ですので、ご覧になってみてください。

お昼ご飯は、onwa cateringさん
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1000円(西の食材を集めておられて、非常においしいお弁当でした)東京近辺のロケ弁としておすすめです。ありがとうございました。

講演前の様子


書籍/DVDの販売 国内向け 海外向け

Amazon/推薦図書


◆関連ブログ
「原爆体験を世界に」橋爪文〜NHKラジオ深夜便から(1)2013年03月27日
「原爆体験を世界に」橋爪文〜NHKラジオ深夜便から(2)2013年03月28日

講演会まとめページ(今までの講演をすべて無料で視聴可能)
講演会のブログ
タグ:講演会
posted by いんちょう at 22:10| Comment(7) | 原子力

2013年08月03日

出荷規制される福島県の農産物

観光庁が「For Safe Travel in Japan
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なるパンフレットを外国人向けに作成しています。英語版以外にも

韓国語版PDF[PDF:5394KB]
中国語繁体字版PDF[PDF:5677KB]
中国語簡体字版PDF[PDF:5656KB]
フランス語版PDF[PDF:5372KB]
ドイツ語版PDF[PDF:5374KB]
日本語版(参考)PDF[PDF:5570KB]

とまあ、税金を使いまくって綺麗なパンフレットを作成しています。日本人なら、「安心して日本を旅行していただくために」と書かれても、フーン、そうかい。で全くなにも思いませんが、英米人は違います。わざわざこのようなことをパンフレットに書く必要があると言うことは、日本の旅行は 「Safe Travel」ではないことを意味するとピンとくる(そうです)

 日本旅行の一番の楽しみと言えば、食事でしょう。各国を旅行した経験からしても、(お金さえ出せば)日本の料理は世界一と言って良い品質を誇ります。当然このパンフレットにも、食事に関して非常に気を遣っていることが書かれています
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こんな企画を見つけました



この方はツイッターもやられています。(まだ、特になにも起きていないようです)


 そして、実際、ミスターゼロベクレルにかかれば、フクシマで流通しているすべての食品がゼロベクレルになります。本当だとしたら、誠に喜ばしいことですが・・・

福島県内の食品の出荷について、次のような指示文書が平成25年7月30日に発行されました。
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様々な食品が出荷停止とされています。たくさんありますが、すべて書き出してみます。驚くことに、平成23年と平成24年産の米にまで言及しています。これほどもの汚染された野菜があるにもかかわらず、ミスターゼロベクレルの検査ではなにも検出されないのはなぜでしょうか。福島県知事は、このような政府の理不尽な指摘に対して、「風評」被害を助長すると発表してはいかがですか。

1.福島県南相馬市(福島第一原子力発電所から半径20キロメートル圏内の区域並びに原町区高倉字助常、原町区高倉字吹屋峠、原町区高倉字七曲、原町区高倉字森、原町区高倉字枯木森、原町区馬場字五台山、原町区馬場字横川、原町区馬場字薬師岳、原町区片倉字行津及び原町区大原字和田城の区域に限る。)、川俣町(山木屋の区域に限る。)、楢葉町、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、川内村(福島第一原子力発電所から半径20キロメートル圏内の区域に限る。)、葛尾村及び飯舘村において産出された非結球性葉菜類について、当分の間、摂取及び出荷を差し控えるよう、関係自治体の長、関係事業者及び住民等に要請すること。

2.福島県南相馬市(福島第一原子力発電所から半径20キロメートル圏内の区域並びに原町区高倉字助常、原町区高倉字吹屋峠、原町区高倉字七曲、原町区高倉字森、原町区高倉字枯木森、原町区馬場字五台山、原町区馬場字横川、原町区馬場字薬師岳、原町区片倉字行津及び原町区大原字和田城の区域に限る。)、川俣町(山木屋の区域に限る。)、楢葉町、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、川内村(福島第一原子力発電所から半径20キロメートル圏内の区域に限る。)、葛尾村及び飯舘村において産出された結球性葉菜類について、当分の間、摂取及び出荷を差し控えるよう、関係自治体の長、関係事業者及び住民等に要請すること。

3.福島県南相馬市(福島第一原子力発電所から半径20キロメートル圏内の区域並びに原町区高倉字助常、原町区高倉字吹屋峠、原町区高倉字七曲、原町区高倉字森、原町区高倉字枯木森、原町区馬場字五台山、原町区馬場字横川、原町区馬場字薬師岳、原町区片倉字行津及び原町区大原字和田城の区域に限る。)、川俣町(山木屋の区域に限る。)、楢葉町、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、川内村(福島第一原子力発電所から半径20キロメートル圏内の区域に限る。)、葛尾村及び飯舘村において産出されたアブラナ科の花蕾類について、当分の間、摂取及び出荷を差し控えるよう、関係自治体の長、関係事業者及び住民等に要請すること。

4.福島県南相馬市(福島第一原子力発電所から半径20キロメートル圏内の区域並びに原町区高倉字助常、原町区高倉字吹屋峠、原町区高倉字七曲、原町区高倉字森、原町区高倉字枯木森、原町区馬場字五台山、原町区馬場字横川、原町区馬場字薬師岳、原町区片倉字行津及び原町区大原字和田城の区域に限る。)、川俣町(山木屋の区域に限る。)、楢葉町、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、川内村(福島第一原子力発電所から半径20キロメートル圏内の区域に限る。)、葛尾村及び飯舘村において産出されたカブについて、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

5.福島県福島市、伊達市、南相馬市、桑折町及び国見町において産出されたうめについて、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

6.福島県福島市、伊達市、南相馬市、いわき市及び桑折町において産出されたゆずについて、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること

7.福島県二本松市、伊達市、南相馬市及びいわき市において産出されたくりについて、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

8.福島県相馬市及び南相馬市において産出されたキウイフルーツについて、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

9.福島県福島市(旧福島市及び旧小国村の区域に限る。)、二本松市(旧渋川村の区域に限る。)及び伊達市(旧堰本村、旧柱沢村、旧富成村、旧掛田町、旧小国村及び旧月舘町の区域に限る。)において産出された平成23年産の米について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

10.福島県広野町、楢葉町(福島第一原子力発電所から半径20キロメートル圏内の区域を除く。)、川内村(福島第一原子力発電所から半径20キロメートル圏内の区域を除く。)、田村市(都路町、船引町横道、船引町中山字小塚及び字下馬沢、常葉町堀田、常葉町山根並びに市内国有林福島森林管理署251林班の一部、252林班、253林班の一部、258林班から270林班まで、283林班から300林班まで及び301林班から303林班までの一部の区域のうち福島第一原子力発電所から半径20キロメートル圏内の区域を除く。)、南相馬市(福島第一原子力発電所から半径20キロメートル圏内の区域、福島第一原子力発電所から半径20キロメートル以上30キロメートル圏内の区域のうち原町区高倉字助常、原町区高倉字吹屋峠、原町区高倉字七曲、原町区高倉字森、原町区高倉字枯木森、原町区馬場字五台山、原町区馬場字横川、原町区馬場字薬師岳、原町区片倉字行津及び原町区大原字和田城並びに市内国有林磐城森林管理署2004林班から2087林班まで、2088林班の一部、2089林班から2091林班まで、2095林班から2099林班まで及び2130林班の区域を除く。)、福島市(旧福島市(渡利、小倉寺及び南向台を除く。)、旧平田村、旧庭塚村、旧野田村、旧余目村、旧下川崎村、旧松川町、旧金谷川村、旧水原村及び旧立子山村の区域に限る。)、伊達市(旧月舘町(月舘町月舘(関ノ下、松橋川原、川向及び舘ノ腰に限る。)及び月舘町御代田(北、東、西及び新堀ノ内に限る。)に限る。)、旧掛田町(霊山町山野川に限る。)、旧柱沢村(保原町所沢(明夫内田、久保田、田仲内、西郡山、菅ノ町、河原田、東深町、西深町及び東田に限る。)及び保原町柱田(挟田、平、宮ノ内、前田、稲荷妻、砂子下及び根岸に限る。)に限る。)、旧堰本村(梁川町大関(寺脇、清水、清水沢、松平、久保、棚塚、里クキ、山ノ口、宝木沢、笠石及び上ノ台を除く。)、梁川町新田及び梁川町細谷に限る。)、旧石戸村、旧上保原村、旧霊山村、旧小手村及び旧富野村(梁川町八幡に限る。)の区域に限る。)、二本松市(旧渋川村(渋川及び米沢に限る。)、旧岳下村、旧小浜町、旧塩沢村、旧木幡村、旧戸沢村、旧石井村、旧新殿村、旧太田村(岩代町)及び旧太田村(東和町)の区域に限る。)、本宮市(旧白岩村、旧和木沢村(白沢村)及び旧本宮町の区域に限る。)、桑折町(旧半田村及び旧睦合村の区域に限る。)、国見町(旧大木戸村及び旧小坂村の区域に限る。)、郡山市(旧富久山町の区域に限る。)、須賀川市(旧西袋村の区域に限る。)、いわき市(旧山田村の区域に限る。)、川俣町(旧飯坂村の区域に限る。)、三春町(旧沢石村の区域に限る。)及び大玉村(旧玉井村の区域に限る。)において産出された平成24年産の米について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。ただし、貴県の定める管理計画に基づき管理される平成24年産の米については、この限りでない。

11.福島県福島市(旧福島市、旧小国村、旧立子山村、旧松川町、旧水原村、旧下川崎村及び旧平田村の区域に限る。)、郡山市(旧富久山町の区域に限る。)、いわき市(旧山田村の区域に限る。)、須賀川市(旧西袋村の区域に限る。)、相馬市(旧玉野村の区域に限る。)、二本松市(旧渋川村の区域に限る。)、田村市(都路町、船引町横道、船引町中山字小塚、船引町中山字下馬沢、常葉町堀田、常葉町山根並びに市内国有林福島森林管理署251林班の一部、252林班、253林班の一部、258林班から270林班まで、283林班から300林班まで及び301林班から303林班までの一部の区域に限る。)、南相馬市(小高区、原町区(片倉(字行津の区域に限る。)、馬場(字五台山、字横川及び字薬師岳の区域に限る。)、高倉(字助常、字吹屋峠、字七曲、字森及び字枯木森の区域に限る。)、雫(字袖原の区域に限る。)、小浜(字間形沢を除く区域に限る。)、下江井、小沢、堤谷、江井、米々沢、小木?、鶴谷、大甕(字田堤、字森合、字森合東及び字観音前の区域に限る。)、高(字町田、字北ノ内、字山梨、字高田、字北川原、字権現壇、字原、字鍛冶内、字舘ノ内、字弥勒堂、字薬師堂、字御稲荷、字中平、字大久保前、字花木内及び字高林の区域に限る。)及び大原(字和田城の区域に限る。)の区域に限る。)並びに市内国有林磐城森林管理署2004林班から2087林班まで、2088林班の一部、2089林班から2102林班まで、2104林班から2109林班まで及び2130林班を除く区域に限る。)、伊達市(旧堰本村、旧柱沢村、旧富成村、旧掛田町、旧小国村及び旧月舘町の区域に限る。)、本宮市(旧白岩村の区域に限る。)、川俣町(山木屋並びに町内国有林福島森林管理署161林班から165林班まで及び167林班の区域に限る。)、大玉村(旧玉井村の区域に限る。)、広野町、楢葉町、川内村及び飯舘村(長泥並びに村内国有林磐城森林管理署2304林班、2305林班及び2310林班から2312林班までを除く区域に限る。)において産出される25年産の米について、貴県の定める管理計画に基づき管理することとし、同管理計画に基づかない米の出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

12.福島県福島市(旧大笹生村の区域に限る。)及び南相馬市(旧石神村の区域に限る。)において産出された小豆について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

13.福島県福島市(旧野田村、旧平野村、旧立子山村、旧佐倉村、旧水保村及び旧庭塚村の区域に限る。)及び伊達市(旧堰本村及び旧富野村の区域に限る。)において産出された大豆について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。ただし、貴県の定める管理計画に基づき管理される大豆については、この限りでない。

14.福島県二本松市(旧小浜町及び旧渋川村の区域に限る。)、本宮市(旧和木沢村(白沢村)の区域に限る。)、郡山市(旧高野村の区域に限る。)、須賀川市(旧長沼町の区域に限る。)、南相馬市(旧石神村の区域に限る。)、桑折町(旧伊達崎村の区域に限る。)及び大玉村(旧玉井村の区域に限る。)において産出された大豆について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

15.福島県田村市(福島第一原子力発電所から半径20キロメートル圏内の区域に限る。)、南相馬市(福島第一原子力発電所から半径20キロメートル圏内の区域並びに原町区高倉字助常、原町区高倉字吹屋峠、原町区高倉字七曲、原町区高倉字森、原町区高倉字枯木森、原町区馬場字五台山、原町区馬場字横川、原町区馬場字薬師岳、原町区片倉字行津及び原町区大原字和田城の区域に限る。)、川俣町(山木屋の区域に限る。)、楢葉町(福島第一原子力発電所から半径20キロメートル圏内の区域に限る。)、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、川内村(福島第一原子力発電所から半径20キロメートル圏内の区域に限る。)、葛尾村及び飯舘村において産出された原乳について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

16.福島県飯舘村において産出されたしいたけ(露地において原木を用いて栽培されたものに限る。)について、当分の間、摂取を差し控えるよう、関係自治体の長、関係事業者及び住民等に要請すること。

17.福島県福島市、二本松市、伊達市、本宮市、相馬市、南相馬市、田村市(福島第一原子力発電所から半径20キロメートル圏内の区域に限る。)、川俣町、浪江町、双葉町、大熊町、富岡町、楢葉町、広野町、飯舘村、葛尾村及び川内村(東京電力株式会社福島第一原子力発電所から半径20キロメートル圏内の区域に限る。)において産出されたしいたけ(露地において原木を用いて栽培されたものに限る。)について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

18.福島県伊達市、川俣町及び新地町において産出されたしいたけ(施設において原木を用いて栽培されたものに限る。)について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

19.福島県相馬市及びいわき市において産出されたなめこ(露地において原木を用いて栽培されたものに限る。)について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

20.福島県南相馬市、いわき市及び棚倉町において採取されたきのこ類(野生のものに限る。)について、当分の間、摂取を差し控えるよう、関係自治体の長、関係事業者及び住民等に要請すること。

21.福島県福島市、二本松市、伊達市、本宮市、郡山市、須賀川市、田村市、白河市、喜多方市、相馬市、南相馬市、いわき市、桑折町、国見町、川俣町、鏡石町、石川町、浅川町、古殿町、三春町、小野町、矢吹町、棚倉町、矢祭町、塙町、磐梯町、猪苗代町、会津坂下町、広野町、楢葉町、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、新地町、大玉村、天栄村、玉川村、平田村、西郷村、泉崎村、中島村、鮫川村、北塩原村、昭和村、川内村、葛尾村及び飯舘村において採取されたきのこ類(野生のものに限る。)について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

22.福島県福島市、二本松市、伊達市、本宮市、郡山市、須賀川市、田村市、白河市、相馬市、南相馬市、いわき市、桑折町、川俣町、三春町、広野町、楢葉町、新地町、大玉村、西郷村、川内村及び葛尾村において産出されたたけのこについて、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

23.福島県伊達市及び川俣町において産出されたわさび(畑において栽培されたものに限る。)について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

24.福島県須賀川市及び国見町において産出されたうわばみそう(野生のものに限る。)について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

25.福島県福島市、二本松市、伊達市、郡山市、田村市、相馬市、桑折町、国見町、川俣町、古殿町、三春町、楢葉町、大玉村及び葛尾村において産出されたくさそてつについて、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

26.福島県福島市、二本松市、伊達市、本宮市、郡山市、須賀川市、田村市、白河市、会津若松市、喜多方市、相馬市、南相馬市、いわき市、桑折町、国見町、川俣町、鏡石町、石川町、浅川町、古殿町、三春町、小野町、矢吹町、棚倉町、矢祭町、塙町、磐梯町、猪苗代町、会津坂下町、柳津町、三島町、金山町、会津美里町、下郷町、南会津町、広野町、新地町、大玉村、天栄村、玉川村、平田村、西郷村、泉崎村、中島村、鮫川村、北塩原村、昭和村、川内村及び葛尾村において産出されたこしあぶらについて、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

27.福島県二本松市、郡山市、須賀川市、相馬市、南相馬市、いわき市、川俣町、楢葉町、川内村及び葛尾村において産出されたぜんまいについて、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

28.福島県福島市、二本松市、伊達市、本宮市、郡山市、須賀川市、田村市、白河市、相馬市、南相馬市、いわき市、桑折町、川俣町、鏡石町、古殿町、塙町、広野町、新地町、大玉村、西郷村、泉崎村、鮫川村、川内村及び葛尾村において産出されたたらのめ(野生のものに限る。)について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

29.福島県桑折町及び楢葉町において産出されたふき(野生のものに限る。)について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

30.福島県福島市、伊達市、田村市、相馬市、桑折町、国見町、川俣町及び広野町において産出されたふきのとう(野生のものに限る。)について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

31.福島県福島市、伊達市、喜多方市、南相馬市、いわき市、川俣町及び鮫川村において産出されたわらびについて、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

32.福島県二本松市において産出されたわらび(野生のものに限る。)について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

33.最大高潮時海岸線上宮城福島両県界の正東の線、我が国排他的経済水域の外縁線、最大高潮時海岸線上福島茨城両県界の正東の線及び福島県最大高潮時海岸線で囲まれた海域において漁獲されたあいなめ、あかがれい、あかしたびらめ、いかなご(稚魚を除く。)、いしがれい、うすめばる、うみたなご、えぞいそあいなめ、きつねめばる、くろうしのした、くろそい、くろだい、けむしかじか、こもんかすべ、さくらます、さぶろう、さより、しょうさいふぐ、しろめばる、すけとうだら、すずき、ながづか、にべ、ぬまがれい、ばばがれい、ひがんふぐ、ひらめ、ほうぼう、ほしがれい、ほしざめ、まあなご、まがれい、まこがれい、まごち、まだら、まつかわ、むしがれい、むらそい、めいたがれい、びのすがい及びきたむらさきうにについて、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係事業者等に要請すること。

34.真野川(支流を含む。)、新田川(支流を含む。)及び福島県内の阿武隈川のうち信夫ダムの下流(支流を含む。)において採捕されたあゆ(養殖により生産されたものを除く。)について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係事業者等に要請すること。

35.秋元湖、小野川湖及び檜原湖並びにこれらの湖に流入する河川(支流を含む。)、酸川の支流、只見川のうち本名ダムの下流(支流を含む。)、長瀬川(酸川との合流点から上流の部分に限る。)、日橋川のうち東京電力株式会社金川発電所の下流(支流を含む。ただし、東山ダムの上流を除く。)並びに福島県内の阿武隈川(支流を含む。)において採捕されたいわな(養殖により生産されたものを除く。)について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係事業者等に要請すること。

36.秋元湖、猪苗代湖、小野川湖及び檜原湖並びにこれらの湖に流入する河川(支流を含む。ただし、酸川及びその支流を除く。)、日橋川のうち東京電力株式会社金川発電所の上流(支流を含む。)、真野川(支流を含む。)、福島県内の阿武隈川(支流を含む。)並びに同県内の只見川のうち滝ダムの上流(支流を含む。ただし、只見ダムの上流を除く。)において採捕されたうぐいについて、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係事業者等に要請すること。

37.福島県内の阿武隈川(支流を含む。)において採捕されたうなぎについて、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係事業者等に要請すること。

38.秋元湖、小野川湖及び檜原湖並びにこれらの湖に流入する河川(支流を含む。)、阿賀川のうち大川ダムの下流(支流を含む。ただし、東京電力株式会社金川発電所の上流及び片門ダムの上流を除く。)、長瀬川(酸川との合流点から上流の部分に限る。)並びに福島県内の阿武隈川のうち信夫ダムの下流(支流を含む。)において採捕されたこい(養殖により生産されたものを除く。)について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係事業者等に要請すること。

39.秋元湖、小野川湖及び檜原湖並びにこれらの湖に流入する河川(支流を含む。)、阿賀川のうち大川ダムの下流(支流を含む。ただし、東京電力株式会社金川発電所の上流及び片門ダムの上流を除く。)、長瀬川(酸川との合流点から上流の部分に限る。)、真野川(支流を含む。)並びに福島県内の阿武隈川のうち信夫ダムの下流(支流を含む。)において採捕されたふな(養殖により生産されたものを除く。)について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係事業者等に要請すること。

40.新田川(支流を含む。)において採捕されたやまめ(養殖により生産されたものを除く。)について、当分の間、摂取を差し控えるよう、関係事業者及び住民等に要請すること。

41.秋元湖、猪苗代湖、小野川湖及び檜原湖並びにこれらの湖に流入する河川(支流を含む。ただし、酸川を除く。)、太田川(支流を含む。)、新田川(支流を含む。)、日橋川のうち東京電力株式会社金川発電所の上流(支流を含む。)、真野川(支流を含む。)並びに福島県内の阿武隈川(支流を含む。)において採捕されたやまめ(養殖により生産されたものを除く。)について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係事業者等に要請すること。

42.貴県において飼養されている牛について、当分の間、県外への移動(12月齢未満の牛を除く。)及びと畜場への出荷を差し控えるよう、関係事業者等に要請すること。ただし、貴県の定める出荷・検査方針に基づき管理される牛については、この限りでない。

43.福島県福島市、二本松市、伊達市、本宮市、相馬市、南相馬市、桑折町、国見町、川俣町、広野町、楢葉町、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、新地町、大玉村、川内村、葛尾村及び飯舘村において捕獲されたいのししの肉について、当分の間、摂取を差し控えるよう、関係自治体の長、関係事業者及び住民等に要請すること。

44.貴県において捕獲されたいのししの肉について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

45.貴県において捕獲されたかるがもの肉について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

46.貴県において捕獲されたきじの肉について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

47.福島県福島市、二本松市、伊達市、本宮市、郡山市、須賀川市、田村市、白河市、会津若松市、喜多方市、桑折町、国見町、川俣町、鏡石町、石川町、浅川町、古殿町、三春町、小野町、矢吹町、棚倉町、矢祭町、塙町、西会津町、磐梯町、猪苗代町、会津坂下町、柳津町、三島町、金山町、会津美里町、下郷町、只見町、南会津町、大玉村、天栄村、玉川村、平田村、西郷村、泉崎村、中島村、鮫川村、北塩原村、湯川村、昭和村及び檜枝岐村において捕獲されたくまの肉について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

48.貴県において捕獲されたのうさぎの肉について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること。

49.貴県において捕獲されたやまどりの肉について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること


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posted by いんちょう at 03:59| Comment(20) | 原子力

2013年08月02日

原子力兵器と核発電所

 日本では、おなじ核分裂を使ったエネルギーでありながら、

「原子力」= 平和利用
「核」=軍事利用

なる刷り込みがなされています。このため、フクシマで大規模なヒバクシャが発生しても、ヒロシマ、ナガサキは知らんぷり。原発と原爆はおなじもの・・橋爪文氏と主張している人はごくごくわずかで、いまだに原子力と核は別物だといっている人間が多いことには驚き呆れます。

ナガサキは、被爆者団体自体が、原発政策に口を差し挟むのを強制的に止めさせられ、それにしたがうもののみが、語り部として生計を立てることができます。挙げ句の果てには、あのはだしのゲンを生んだ広島市長までが、次の妄言

広島平和宣言「原爆と原発は別物」 市長が盛り込み 本紙インタビュー
2013.7.26 19:20 (1/2ページ)[節電・原発]
2013080201.jpg
「原爆と原発はきちっとした区分けが重要」と語る松井市長=広島市役所

 広島市の松井一実市長は「原爆の日」の8月6日に営まれる同市の平和記念式典で読み上げる「平和宣言」に、原爆と原発事故は別物との認識を明確にしたうえで、エネルギー政策に関する内容を盛り込むことが26日、分かった。産経新聞のインタビューに応じた松井市長は「核兵器反対がなかなかうまくいかないから、(原発の)放射能被害で参りましょうかという、駆け引きには使わないでほしい」と述べ、原爆と原発を同一視して論じることに不快感を示した。

 松井市長はインタビューで、福島第1原発事故の被害者について「放射能被害に対しての心配は分かる」と理解を示したうえで、原爆と原発の違いに言及。「人殺しのための絶対悪の核兵器と、人間のエネルギー造成のために使う技術は、きちっとした区分けが重要。一緒にしないでくださいということ」と説明した。

 また、原発について「問題があってもずっとやれということではない。国民の経済生活やエネルギーの確保、料金問題などを考え、再生可能エネルギーとのバランスをどうしていくか。政府がそこをしっかり国民に説明して解決すべき問題だ」と述べた。
 松井市長は平成23年4月に就任。過去2回の平和宣言でも「脱原発」に踏み込まず、「市民の暮らしと安全を守るためのエネルギー政策を一刻も早く確立すること」を求めてきた。

 昨年の平和記念式典では、平和記念公園の会場周辺に市民団体が多数集結し、「再稼働やめろ」などと叫ぶ場面があり、出席者らが原爆死没者に黙祷をささげる最中も、声をあげていた。


 このような市長だからこそ、原爆展示を縮小しようと企てているのでしょう。

先日、クローズアップ現代で、「はだしのゲン」が取り上げられました。


この番組で私にとって、印象深かったのは、
・世界20カ国語に翻訳されている
・我々一人一人が核の被害をきちんと勉強することで、核兵器を止めることができる
・ウクライナの人たちも、このマンガを読んで私たちと同じだと感じている

はだしのゲンは、広島で平和教育にも利用されていますが、その利用自体に反発する「被爆者団体(平和と安全を求める被爆者たちの会)」までいるのですから、私には信じられません。

 核兵器と原発が全く同じものであることは、ステファニー・クックが著書で書き出したとおり。原料が同じで、被害も同じなんですから、当然全く同じものですよね。

 実は、(平和的核爆発)なる用語まで、原子力村は用意しています。
平和的核爆発(へいわてきかくばくはつ Peaceful nuclear explosions,PNEs)は核爆発を巨大な発破と捉え、土木工事や採掘など平和的に利用することである。1960年代から1970年代にかけて、アメリカ合衆国やソビエト連邦で何度か試みられた。1968年の核拡散防止条約において、非核保有国の締約国は国際的監視の下で平和的核爆発を行うことができるとされている。

パキスタンの平和的核爆発


 もしかすると、このように言わないと、米国との安全保障に差し障りがあるから、日本は報道統制しているんでしょうかね。広島市長には是非とも「平和的核爆発」を推進していただきたいものです。

◆関連ブログ
原発と原爆はおなじもの・・橋爪文氏2011年10月02日
なぜ、ナガサキが原発に口を閉ざすのか。2013年05月08日
原子力その隠蔽された真実の著者 ステファニー・クックのインタビュー2013年07月01日
posted by いんちょう at 20:56| Comment(3) | 原子力