2013年11月08日

妊婦、幼児を含めて年間20ミリシーベルトまで安全−原子力規制委員会

ALARA(アララ) と言う言葉をご存じでしょうか。"as low as reasonably achievable"の略で、
(1)正当化,つまり放射線被曝を伴う行為はそれによって総体でプラスの利益を生むものでなければ採用してはならない,
(2)最適化,つまり被曝を経済的および社会的な要因を考慮に入れながら合理的に達成できるかぎり低く保たなければならない,
(3)制限,つまり個人の被曝線量は委員会が勧告する限度を超えてはならない,

放射能汚染されると、合理的に達成できる除染などありませんから、除染のレベルを上げてくるのは、まさしくALARAの精神に則ったことになります。

20ミリ・シーベルト以下で安全…規制委が指針
 原子力規制委員会が、東京電力福島第一原子力発電所事故で避難している住民の帰還に関し、1年間に被曝(ひばく)する放射線量が20ミリ・シーベルト以下であれば、健康上に大きな問題はないとする指針を今月中にまとめることがわかった。

 政府が長期目標として掲げる「年間1ミリ・シーベルト以下」が安全の目安ととらえられているため、科学的な知見を示して不安の払拭を図る。指針には20ミリ・シーベルトでは発がんリスクが十分に低く、適切な対策を取れば、リスクは回避できるとの見方が盛り込まれる見通しだ。
 現地調査を行った国際原子力機関(IAEA)も10月、年間1〜20ミリ・シーベルトの被曝線量は許容できるとした報告書をまとめている
 指針を受けて、政府は正確な線量を把握するため、携帯式の個人線量計を配布する。保健師などが住民の健康相談に乗る「帰還支援センター(仮称)」も各市町村に設置する方向だ。
(2013年11月8日03時06分 読売新聞)
いよいよ、政府が牙をむいてきました。そもそもこの国は、死ぬのがわかっている神風特攻隊に「お国のため」として、両親のみならず、地域全体で喜んで若者を送り出した歴史があります。おそらく、為政者の頭の中には、全員が死ななければ「大した」影響ではないと言えるだけの自信があるのです。

 そもそも、年間20ミリシーベルトというのは、放射線従事者が原発構内で被曝できる最大量です。

(放射線業務従事者の被ばく限度)
第四条  事業者は、管理区域内において放射線業務に従事する労働者(以下「放射線業務従事者」という。)の受ける実効線量が五年間につき百ミリシーベルトを超えず、かつ、一年間につき五十ミリシーベルトを超えないようにしなければならない。
2  事業者は、前項の規定にかかわらず、女性の放射線業務従事者(妊娠する可能性がないと診断されたもの及び第六条に規定するものを除く。)の受ける実効線量については、三月間につき五ミリシーベルトを超えないようにしなければならない。
職業上被曝する人間と同じ被曝量を許容するわけですから、原子力規制委員会は悪魔です。

 そして、おなじく電離放射線障害防止規則(昭和四十七年九月三十日労働省令第四十一号)には次のような記述があります。
(第六条  事業者は、妊娠と診断された女性の放射線業務従事者の受ける線量が、妊娠と診断されたときから出産までの間(以下「妊娠中」という。)につき次の各号に掲げる線量の区分に応じて、それぞれ当該各号に定める値を超えないようにしなければならない。
一  内部被ばくによる実効線量については、一ミリシーベルト
二  腹部表面に受ける等価線量については、二ミリシーベルト
妊娠女性については、半年2ミリシーベルトしか原発構内では許されないにもかかわらず、フクシマでは20ミリシーベルトまで、許されるというこの二重基準。そもそも、わたしが医学生の時には、「女性を見たら妊娠していると思え」と厳しく教育されましたし、レントゲン室の前には、
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と言った表示が必ず成されていました。それは、妊娠中は特に放射線に対する感受性が高いことはよく知られた事実だったからです。このような破廉恥な答申を出した原子力規制委員会は、妊娠中のレントゲン忌避は、フクシマの風評被害につながるとして、断固抗議しなければなりませんし、またこの放射線防護規則の変更も必要となります。(もっとも、彼らは、このような文章を用意して、この電離放射線規則が適応されないことを明言しています−
 事故由来放射性物質は、核燃料物質または核燃料物質によって汚染された物が飛散したものです。これらについては、放射性同位元素による放射線障害の防止に関する法律(以下「放射線障害防止法」という。)の規制対象物質ではありません。)

 被曝に関しては日本産婦人科学会もまた、次のような恥ずべき文章を出しています。
お腹の中の赤ちゃん(胎児)に悪影響が出るのは、赤ちゃんの被曝量が50,000マイクロシーベルト(50
ミリシーベルト)以上の場合と考えられています。なお、日本産科婦人科学会では放射線被曝安全限界については米国産婦人科学会の推奨に基づいて50ミリシーベルトとしてきております。一方、これら問題に関する国際委員会の勧告、ICRP (InternationalCommission on Radiological Protection) 84等に基づいて安全限界を100,000マイクロシーベルト(100ミリシーベルト)とする意見もあります
今まで先頭に立って、被爆を避けていたはずの産婦人科学会が100ミリシーベルトまで安全と言っていますので、医者は決して妊婦を守りません。もし、奇形児が生まれたら、それは「先天性風疹症候群」が理由だと説明してくれるだけです。

 原発構内では決して許されない被曝をフクシマでは健康に問題ないとして強要する規制委員会。ヒロシマ・ナガサキで出現した原子野(Atomic Field)が21世の日本にまた、出現しました。

郡山市は、小学生にまで2人に1人は癌が起きると言った刷り込みを始めました。
2013110802.jpg全部わかってますね。やつらは・・

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posted by いんちょう at 22:05| Comment(22) | 原子力