2013年11月09日

クレーンゲームの始まるイチエフ4号機−FRIDAYにコメントが掲載されました。

昨日の深夜に、このブログのサイトアクセスが1000万を超えました。ご覧いただきありがとうございます。

 4号機の燃料プールの取り出しについて、数本のブログエントリーを書きました。
使用済み核燃料の表面線量10万Sv/hr(新品の1億倍)・・4号機プールが危険なわけ
11/8に始まる4号機の燃料取りだし。・・危険な作業だが、フクシマの中では最も簡単

 地球が終わると言ったことを書いてあるブログはたくさんあるのですが、具体的に何が危険なのかを書いてあるところはなかなかないようで、ジャーナリストの桐島氏から電話取材を受けました。電話を受けたのが今週の月曜だったと思いますので、週刊誌の記者は忙しいなぁと改めて、感じさせられました。FRIDAYなどの全国紙に記事として名前が掲載されるのははじめてですので、もしかすると以前働いていた東電社員の何人かが、この記事で気がついたかもしれません。少なくとも、広報のスクラップになったことは間違いないでしょう。

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今週号のフライデーのp.18-19に掲載された記事の中で、コメントを一部引用されています。
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 掲載号一冊は送っていただいたのですが、医院の閲覧用(ヘアヌードもあって、果たしていいのかと思いますが)と実家送付用に2冊買ってしまいました。他にもおもしろい記事がいくつかありますので、ご購入されてはいかがでしょう。(壇蜜も登場していますしw)
 原発事故前には福島原発で、900回以上の取り出し作業が行われていた。そのため、今回も東電には危機感が薄いという。だが「状況が異なる」と指摘するのは、東電の元原子力技術者 小野俊一氏だ。「大量のがれきが混入したプール内は、かなり濁っているはずです。いくら通常時の取り出しにノウハウがあると言っても、澄んだ障害物のない水中での作業とは違う。小さながれきやゴミが、どんなトラブルを引き起こすかわかりません」

 この時は、2011年の5月にいちど燃料プールの状況を見て以来、4号機のプールの水を見たことはありませんでしたので、このように発言しました。その後、東電も外野の文句に耐えかねて、取材陣に公開しました。

見る限り、10メートル近い深さにある燃料が外から見えますので、それなりに澄んでいます。しかし、なんとなく白っぽく感じるところを見ると、かなりのホコリが堆積していると思えますので、燃料を動かす際にはかなりの濁りが出てくるでしょう。
 まるで何もなかったかのように、通常状態と同じ形でクレーンが据え付けられていることには、正直驚かされました。これは大したものです。4号機は日立製(1−3号機は東芝が主契約)であり、この号機にのみ注力できる−東芝よりも日立の方が、技術力は上だと私は感じています−こともかなり大きいでしょう。不幸中の幸いです。

 クレーンゲームのように燃料を搬出した1年前とは偉い違い。
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 今回の燃料取り出しをクレーンゲームと揶揄するのは、ちょっと可哀想かもしれませんが・・・驚いたのは、上記動画でのIWJ ミノ氏の発言

ミノ(IWJ):
クレーン自体の重さが35トンぐらいあるんですよね、
もっと大きいかなと思ったんだけれども、以外と小さく見えますね

七尾:そうですね。吊りあげる事を考えると。
設備の状況とかを考えると相当考えられた工程だなと僕は思いましたけれど、いかがですか?

ミノ:
僕が思うに燃料の取り出しとか、キャスクの取り扱いとかは今までずっとやっているんだから、
あれをクレーンゲームというのはちょっと失礼だなと思った。

七尾:クレーンゲーム?なんか誰かが言ってたんですか?

ミノ:ネット上ではそう言われているんですよ。

七尾:なるほどね。実証実験は必要ないと思っている?

ミノ:実証実験は、あれ?って頭をひねっているところです。

七尾:必要無いと思っている

ミノ:そうです。
耐久テストはやっているでしょ、なんでわざわざこれで実証するのか

七尾:
あとは使用済み燃料プールはそんなに大きくなかったですよね。
作業員の人がいなかったので、施設の実感としてはあるんですけれども人がいないので、
そこは実際稼働している部分がみたいなというのはありますね。

 これらの発言は、ジャーナリストの本分を全く放棄したと言われても仕方のない説明です。これでは、事故前に原発を見学して、あんなに安全装置のしっかりした原発が爆発するなんて、ありえないと東電広報よろしく、説明しているようなものです。使用済み燃料の表面線量が一体どれだけあるのか、あのちっぽけに見える使用済み燃料にヒロシマ型原爆数万発分の死の灰が蓄積していることを知っているのか。そして、あの3号機の使用済み燃料プールの爆発でどれだけの被害が出ているのかをまったく知らないとしか思えません。

 そもそも、東電に取り出し経験があるのはなんのトラブルもなかった発電所構内のことであり、爆発後に至急こしらえたクレーンを使ったことなどありませんし、それも試験もせずにやろうというのを肯定するとはまったくもって許されないと思います。たとえれば、

 交通事故で大破し、炎上したトラックを一応きれいに修理して、試運転もなしに東京〜大阪の長距離に輸送にぶっつけ本番に使用。運転しているドライバーは、東京大阪を何度も往復したことのある経験者だからなんの心配も要らない

と言っているのに等しい話です。車軸が曲がっているかもしれないし、燃料タンクにピンホールが残っているかもしれない、ブレーキにひびが入っているかもしれない。通常なら、せめて一度は空荷で運転させるべきだと思いますが、「トラックは綺麗に修理されており、ドライバーも経験者だから、なぜ試運転の必要があるのか」と取材した記者が言うようなモノです。

 東電のプロパガンダ要因の一人になってどうすると本当に思います。たとえば、キャスクの蓋に小さながれきが咬み込んでしまい、横倒しになったときに水が抜けてしまったら、いったいどうなるのか。そういった、起こるべくして起こる不具合にはまったく備えがありません。また、今回の吊り下ろしは、どうやら風の吹き抜ける屋外でやるようですから、途中でキャスクを落としてしまったら、反応度投入事故(核爆発)が起こる可能性さえあります。1−2回ならいざ知らず、この作業を80回程度は繰り返す必要があるのですから、本当にどうなるかは神のみぞ知るのです。
 それを,大きな装置に騙されて、試運転などせずとも安全というとは、信じられません。それならば、再稼働を企てている伊方原発にでも見学しに言って、こんなにも万全の安全装置を作っているのだから、運転しない選択肢はない。と説明してはいかがですか。電力も大喜びすると思います。

「ミイラ取りがミイラになる」

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posted by いんちょう at 23:03| Comment(9) | 原子力