塚崎 公義
久留米大学商学部教授. 1981年東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行
新型コロナの軽症者が検査を受けるリスクはメリットより大きい
検査を受けないでウイルスを撒き散らすリスクより大きなリスクあり
筆者が検査を受けないと、仮に1万分の1の確率で筆者が罹患していた場合に周囲にウイルスを撒き散らす可能性があります。したがって、「道徳的に考えて、他人に迷惑をかけないために検査を受けるべきだ」という考え方があり得ます。
しかし、筆者が検査を受けることで、それ以上の迷惑を他人にかける可能性が高いのです。
まず、検査には人手がかかります。1億人を検査するには長い時間がかかるでしょう。そうであれば、重症者を先に検査し、余裕があれば軽症者を、それでも余裕があれば無症状者を検査する、という順番を付ける必要があります。
次に、仮に陽性が出た場合に隔離するということになると、100万人分の隔離施設が必要になりますが、日本には隔離施設がそれほど多くないはずです。そうであれば、重症者から先に隔離して治療すべきでしょう。
重症者の隔離と治療を行って、余裕がある場合に初めて軽症者の検査と隔離と治療を行う、という順番が必要です。最初に軽症者が検査を受け、隔離されてしまって重症者が検査や隔離や治療が受けられない、などということにならないようにしたいものです。
軽症者は自宅待機ということであれば、隔離施設が不足することはないかもしれませんが、それでも「多分本当は罹患していないにもかかわらず、周囲に多大な迷惑と心配をかける」ことになるわけで、やはりお勧めはできませんね。
検査を受けないでウイルスを撒き散らすリスクより大きなリスクあり
筆者が検査を受けないと、仮に1万分の1の確率で筆者が罹患していた場合に周囲にウイルスを撒き散らす可能性があります。したがって、「道徳的に考えて、他人に迷惑をかけないために検査を受けるべきだ」という考え方があり得ます。
しかし、筆者が検査を受けることで、それ以上の迷惑を他人にかける可能性が高いのです。
まず、検査には人手がかかります。1億人を検査するには長い時間がかかるでしょう。そうであれば、重症者を先に検査し、余裕があれば軽症者を、それでも余裕があれば無症状者を検査する、という順番を付ける必要があります。
次に、仮に陽性が出た場合に隔離するということになると、100万人分の隔離施設が必要になりますが、日本には隔離施設がそれほど多くないはずです。そうであれば、重症者から先に隔離して治療すべきでしょう。
重症者の隔離と治療を行って、余裕がある場合に初めて軽症者の検査と隔離と治療を行う、という順番が必要です。最初に軽症者が検査を受け、隔離されてしまって重症者が検査や隔離や治療が受けられない、などということにならないようにしたいものです。
軽症者は自宅待機ということであれば、隔離施設が不足することはないかもしれませんが、それでも「多分本当は罹患していないにもかかわらず、周囲に多大な迷惑と心配をかける」ことになるわけで、やはりお勧めはできませんね。
この結果、大分での爆発的な院内感染です
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