新型コロナウイルスが流行するまでは、医療関係者の一人として、日本の公的医療は世界一のすばらしさだと信じて疑いませんでした。初期の中国武漢で、病院が修羅場と化したのを見たときにもこんなことは日本では起こりえないと、半ば対岸の火事のような気持ちで見ていたことを思い出します。
その後、中国は10日間で1000床の病院を2棟も建設し、体育館の中に軽症用の簡易入院ベッドを作成し、1000万都市を封鎖するとともにPCR検査をごりごりと勧めていたのは皆様ご承知の通り。この状況を見ていると、さすがに日本ではここまでのことはできないかも知れないと不安になってきました。
いざ日本で流行が始まると、発熱患者のPCR検査は除外診断がつかないときのみ。感染力が強力で院内感染の恐れもあるのに、採血、レントゲン、その他あらゆる検査が終わってからでないとやってもらえません。2月までは保険収載もされていませんでしたので、保健所で検査をするしかない状況だったのはまだ、わかりました。3月6日にPCR検査が保険収載されて、これで私のところでもできるのではないか、はたしてどういった手順でやろうかとシミュレーションをしていたものです。
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2020年06月03日
なぜ、日本のPCR検査は全く増えないのか。
posted by いんちょう at 20:13| Comment(3)
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