2014年07月31日

1129.原子力村の手先−日本先天異常学会−が出した結論・・福島では先天異常は増えていない



・放射能被曝で恐ろしいのは、本人の被曝被害もさることながら、先天奇形が激増すること。
・放射能被曝で奇形が生じないことは、ABCCが「科学的」に証明している。
・福島の地でも奇形が増えていないとはっぴょうされることは当然である。
・最も被曝を受けた地域が、被曝被害を否定する。昔から繰り返されていることで、驚くには値しない。

にほんブログ村 環境ブログ 原発・放射能へ  
フクシマでの先天奇形の状況が発表されました
先天異常率「全国と同じ」 厚労省、福島の赤ちゃん調査(朝日新聞)
岡崎明子2014年7月26日08時43分 東京電力福島第一原発の事故後に福島県内で生まれた赤ちゃんは、全国の赤ちゃんと比べて先天異常の発症率がほぼ同じ傾向だったとする報告を、厚生労働省研究班がまとめた。27日に相模原市で開かれる日本先天異常学会学術集会で発表する。

 研究班は、日本産婦人科医会が毎年実施している全国調査のデータと、2011年の原発事故以降、福島県内の全分娩(ぶんべん)施設を対象に実施した調査のデータを比較した。全国調査は1997〜2010年に生まれた赤ちゃんのうち回答のあった約122万人、福島県内は11〜13年の約1万7800人について解析し、1万人あたりの先天異常の発症率を比べた。福島県では年間約1万5千人の赤ちゃんが誕生している。

 解析の結果、妊娠22週〜生後1カ月の間にわかった心室中隔欠損やダウン症、口唇口蓋裂(こうがいれつ)、多指症など、すべての先天異常の発症率が、全国調査と福島調査の間に統計的に意味のある差はなかったという。福島県内の地域による違いなどは調べていない。研究班はさらに解析を進めるとともに、長期的な影響についても調べる。

 放射線被曝(ひばく)と先天異常の関係はわかっていない。WHOなどは05年、チェルノブイリ原発事故で先天異常が増えた証拠はないとの報告書をまとめた。一方、一部の異常が増えたとする論文が、米国小児科学会誌に10年に発表された。主任研究者の平原史樹・横浜市立大教授は「今後さらに症例数を増やすとともに、解析の方法も検討したい」と話している。(岡崎明子)

まず、この先天異常学会ですが、以前分析しましたとおり、最初から

2014073101.jpgと結論をつけているのですから、出てくる結論が「有意差がない」となるのは当然のこと。驚く方がどうかしています。そもそも、原子力村の手先学会なのですから、そのような「科学的」結論を出すのは当たり前。

 これまでもABCCが先天奇形を否定し、小保方氏で有名になった例の理化学研究所も下記のようなスライドを作成して、喧伝しているのです。
2014073102.jpg独立行政法人 理化学研究所安全管理部 宮川眞言


一方、野村大成先生は、
2014073103.jpg・オスのマウスに放射線を当てる。しばらくしてから正常のメスと交配する。生まれた子どもを見てみると、線量に比例して子どものがんが増える
・さらにメスの場合、放射線をあて、正常のオスと交配すると、その方が(子どものがんの)頻度はさらに高い
・その子ども同士を交配すると、孫にも(がんが)増えた
・(遺伝的影響で)間違いないと
・調べた限り、すべての生物に遺伝的影響が起こっている。その時、必ずつけられるのが、except human = 人を除くすべての生物
・人間だけが放射線に被ばくして、子どもに遺伝的影響が出ないなどあり得ない

と発言されています。理化学研究所が発言していることが正しいのか、それとも野村先生がお話ししていることが正しいのかはご自身で結論をお出しください。

と、論文を分析された方がいます。
 これを見ますと、異様に奇形率が低い相双地区(原発立地点、南相馬を含む地域)の死産率が高いことがわかります。それがどういったことを意味しているのでしょうか。また、分析には里帰り出産も含んでいるようです。(広島市と呉市を比較して、問題なしと結論づけた手法に似てますね)

 さて、この奇形問題の根は深く、ナガサキで黒い雨の被曝を熱心に研究している本田孝也医師が、

「奇形は増えていない。ABCCがそれは証明している」

と発言したのは、以前ご紹介したとおり。本来の被害者が、なぜ被害を隠そうとするのか。上手く分析されていたブログがありましたので、ご紹介します。
放射能の危機を否認しスケープゴートをさがす「スケープゴート社会」の到来ー東日本大震災の歴史的位置2014年7月28日 by Hisato Nakajima
(前略)
また、「在日特権を許さない市民の会」などのヘイトスピーチを行っている人びとも、反原発デモなどを「反日」として槍玉にあげている。現時点でも世論調査では日本社会の半分程度の人びとは、原発再稼働について反対であり、原発については不安を感じている。しかし、原発への不安が具現化した福島第一原発事故の影響については「否認」し、それを主張する人びとについて攻撃することが、一つの規範となっているようなのである。
(中略)
私たちが直面しているのは、こういう事態なのではないか。放射性物質汚染の「危険」による「不安」を、それを指摘する人びとへの攻撃によって解消する。さらに、すべては「知的な空想の産物」で「知的な反日左翼のでっちあげ」であり、「本当は中国のスパイや共産主義者、朝鮮人、韓国人、在日が結局のところ、裏で糸を引いているのではないか」と思い込む。福島の放射性物質汚染は、個人どころか国家のレベルでも現時点では解消不可能だと思う。しかし、解消不可能であるがために、放射性物質汚染の危険性を過小評価し、その不安を「スケープゴート」をみつけることに解消しようとしているのである。このような論理は、ドイツのベックが、チェルノブイリ事件直前に考えていたことだが、2014年の日本社会でも残念ながら該当しているといえよう。


増補 放射線被曝の歴史―アメリカ原爆開発から福島原発事故まで― [単行本]中川 保雄 (著)にかかれているように

リスクを「容認」するものにはどこまでもリスクが押しつけられる。

のです。

参考リンク
論文「福島県における東日本大震災と福島第一原子力発電所事故後の妊娠・出生調査」の抜粋和訳および各種データ
2011年 胎児死,先天的異常死急増で最悪 米国保健省
放射能の危機を否認しスケープゴートをさがす「スケープゴート社会」の到来ー東日本大震災の歴史的位置

■関連ブログ
1040.原子力村の一員−先天異常学会2014年03月27日
原爆と核実験場での放射能と奇形児(600万アクセス)2012年10月04日
長崎の黒い雨とABCC、保険医協会2012年12月09日
「自分たちで過小評価しておいた放射線のリスク評価を用いて、「科学的」には因果関係が証明されないからその被害は原発の放射能が原因ではない、と被害を切り捨てる」2013年05月29日
じわりと増え始めた奇形児(鎖肛、口蓋裂、多指・・)2013年08月08日



にほんブログ村 環境ブログ 原発・放射能へ

コメントは簡潔にお願いいたします。
タグ:奇形
posted by いんちょう at 21:05| Comment(10) | 原子力
この記事へのコメント
つうか、最近のコメント欄、形を変えた荒らしじゃないの??<長すぎるコメント
Posted by 言いがかり at 2014年07月31日 22:05
以前に日本国内に巣食う外国勢力へ日米の反撃が始まっていると書きましたが、どうやらそれは世界規模で行われているようです。

世界を戦争に導こうとする連中に制裁がおこなわれているという。

【ケネディ・ブラッドラインと茂木経済産業大臣】
http://jfcoach.blog49.fc2.com/blog-entry-267.html
詳細は書けませんが、実は、第7艦隊は、アメリカの指示で動いているのでは無いのです・・・

まとめて複数の火種勢力を黙らせています。

我々には想像もできない規模で。

Posted by 粛清 at 2014年07月31日 22:45
脱法ハーブによる交通事故の増加、熱中症の増加、少し前なら、風疹(および先天性風疹症候群)の増加。 なんでも他のせい。

どーでもいいような3面記事を大きく取り上げたり、放射能の影響を隠すためなら、覚醒剤などの薬物中毒の芸能人摘発のNewsもこれから、盛んに行われそうですね。


Posted by らくだは楽だ at 2014年08月01日 07:33
夏場の OOOキ パンは
防腐剤たっぷりか?

もたれて苦しむ
ベクれた野菜(もっと酷いが)などと同じ症状

もう買わない。
美人の親戚が友人に居るのだが
Posted by 農家 at 2014年08月01日 10:04
ラジオイラン日本語ニュース毎更新ニュース投稿
http://japanese.irib.ir/news

イスラエル戦争犯罪偏執狂ユダヤフリーメーソンが東電もNHKも新聞社も霞ヶ関全省庁(宮内庁法務省ふくむ)も検察も自衛隊も全部作った真犯人だから、こいつらにやらせる限り絶対に福一石棺桶化は達成しないよ。わざとやらないのだ。それは原爆投下も原発事故も同じ真犯人イスラエル戦争犯罪偏執狂ユダヤフリーメーソンが策謀したまさに悪逆非道の戦争犯罪だからである。

イスラエルこそアメリカ軍と似而非日本人政府を使って世界中で戦争犯罪を重ねている地球のテロの根源中枢魔窟国家であり、国連をでっち上げて世界中の他国に外交官特権治外法権をたてに無法暴力犯を潜入させ標的国家破壊戦争工作を地球上隈なく仕掛けている。

世界中の国々はただちに自国のイ スラエル大使館を閉鎖解体撤去し て外交官特権を剥奪し、国連でイ スラエルを敵国指定してイスラエ ル国の交戦権を剥奪せよ。

「イスラエルよ悪を為すな」

釈尊の言葉
「世に母を敬うことは楽しい。また父を敬うことは楽しい。」
「母と父とは子らに対して多大のことをなし、育て、養い、この世を見せてくれた。」
「母、または父が老いて朽ち衰えていくのを養わないで、自らは豊かに暮らす人、これは破滅の道である。」
「親の義務とは、子を悪から遠ざけ、善に入らしめ、技能を習学させ、適当な妻を迎え、適当な時期に相続させることである。」
「子らは、すみかであり、妻は最上の友である。」
「自分よりも愛しいものはない。同様に他の人々にも、自己は愛しい。故に自己を愛するものは、他人を害してはならない。」
「生き物を自ら害すべからず。また他人をして殺さしめてはいけない。また、他の人々が殺害するのを容認してはならない。」
「あらゆる生物にたいして暴力や悩みを与えてはならない。」
「世界はどこも、とどまってはいない。すべての方角も揺れ動いている。私は、安住の地を求め探したが、どこにもなかった。すべて、死や苦しみにとりつかれている所ばかりだった。殺そうとしている人々を見よ。武器をとって打とうとしたことから恐怖が起こった。すべてのものは、燃えている。欲望と怒りと愚かさによって。」
「怨みは怨みをもって止まず。怨みを捨ててこそ止む」
「人の価値とは、生まれや身分によるものではなく、清らかな行いによって決まる」

イスラエル大統領と首相宛

「この世の宝こどもたちを殺す軍事攻撃という悪逆非道をただちにやめなさい」
Posted by 通りがけ at 2014年08月01日 10:11
「心室中隔欠損やダウン症、口唇口蓋裂(こうがいれつ)、多指症など」

放射能でどんな異常が発生しやすいかよく分かってるようで(笑)。
Posted by ういすぱー at 2014年08月01日 13:23
野村大成先生は正しいと思います。
私の父は長崎の原爆で被爆したとき小学生で、40過ぎて結婚し生まれた子供が私と姉です。二人とも健康です。私の子供は心室中隔欠損症で今は中学生。姉の子供は生後すぐに急性リンパ性白血病になり、化学療法治療して今現在寛解状態で大学生です。
私と姉は、実父の被曝が孫の代で影響が出たと考えています。なので、東京電力福島第一原発の放射能で被曝した人は、孫の代で影響が出ると思っています。記事には「長期的な影響についても調べる」とありますが、事故後に、福島県内で生まれた赤ちゃんから生まれた子どもまで、追跡調査されるとはとても思えません。

何も悪いことをしていない生まれたばかりの小さな赤ちゃんが、たくさんの管に繋がれ泣いている姿を見るのはつらいです。神様も宗教も一切信じてないけど、被曝の影響が出ないことを祈るばかりです。
Posted by たられば言うなというけれど at 2014年08月01日 22:41
自分たちを操って、原発をやすませず、暗黙に要求して来た、稼働を日々、
東電・閣僚・役所・国会議員・官僚の人たちも、じゅっぴヒトカラゲヒトに、
逮捕に行くべきだ。
正直が、損を見る世の中であってはならない。
Posted by 勝俣も武藤も武黒も、何故、自分たちが起訴されないといけないのか、と不服だろう at 2014年08月01日 23:36
「先天異常の発症率がほぼ同じ傾向だった」とすると、

考えられることは2つあるかと思います。

(1) 実際に先天異常の発症率に差がなかった
(2) 研究のデザインが悪くて有意差が出なかった
((2)の方は意図的に悪いデザインをした場合を含む)

さて、どちらでしょう?

比較する集団の一方が「福島県内」なのは奇妙ですよね。

被曝の影響を探るためなら、

被曝線量を変数にとらないとおかしいですね。

被爆量の多かった人とと少なかったひとを混ぜれば、

被曝の影響なんて誤差の中に霞んでしまいします。

被曝量を行政などが中心になって測定させないように妨害したため、

正確な被曝量などはわからないのですから、

変数にとりようがないですね。

実際に論文を読んでみないとなんとも言えませんが、

少なくともこの記事の内容だけからすると、

ヘボい研究としか思えません。
Posted by 木村裕行 at 2014年08月05日 20:37
福島県民の声が小さいと思う。
もっと、たくさん「地元住民の声」をあげて欲しい。
村八分にあう、職を失う、補償を失う恐怖。
そうかもしれない。
でも、それは脅迫に屈していることになるのでは?
福島県民にこそ、戦って欲しい。
福島県民が大勢、真実の声をあげてこそ、他県に住む国民が福島県民の側に立って、真剣にバックアップを始めると思う。
当の福島県民が放射能汚染をごまかして汚染食品を売りまくっているようじゃ、福島県民の立場に立って応援しようという人が減る一方だ。
申し訳ないが、私も福島県民には呆れてしまって、同情心も無くなってしまった。生活のために、大勢の子供達の健康を犠牲にする姿勢には、嫌悪感さえ覚える。
福島のみなさん、本当にこれでいいんですか?
あなた方こそ、今の自体を大きく変える力を持っているんですよ。
Posted by そら at 2014年08月07日 08:44
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。