2014年09月11日

1157.フクシマ直後に「コントロール(制御)できていない」を否定したのは、外務省だけか。

・外務省が福島事故直後に国連チームが打ち出した「コントロールできていない」との報告書を非公式に抗議
・当時は、海外政府も過小評価するように圧力をかけ、新聞報道も行っていた
・原発事故時に、どの情報を見ればいいのか、改めて確認する必要がある

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原発「制御できず」に外務省抗議 国連チーム報告書で2014年09月11日(木) 02時00分共同通信社
2011年の東日本大震災の直後、日本に派遣された国連チームが作成した報告書で、東京電力福島第1原発の事故を「コントロール(制御)できていない」と記述したことに対し、外務省側が「表現が強すぎるのではないか」と非公式に抗議していたことが10日、分かった。複数の関係者が明らかにした。
当時は原子炉の冷却が十分できず水素爆発が相次いでおり、1〜3号機で炉心溶融が起きたことが今では分かっている。抗議は、事故を過小評価していた政府の姿勢の表れといえる。
地震、台風など災害時に被害状況や必要な支援を調査する国連災害評価調整(UNDAC)が派遣したチームは、11年3月16日付の報告書で、水素爆発が続いた状況を踏まえ、作業員の一時退避の動きに触れた上で、危機が「スティル・ノット・アンダー・コントロール(制御できていない)」と指摘した。
国連関係者の一人は「抗議は理解できなかった。もし『制御されている』と書いたら、被災地の住民らは納得しただろうか」と述べた。報告書は結局、手直しなどはされなかった。
UNDACチームの受け入れを担当した外務省の緊急・人道支援課は「当時の記録を調べたが、該当するものが見つからなかった」としている。
UNDACは、被災国の同意を得てチームを派遣する。日本政府は「支援の調整は当方でできるが、英語での対外情報発信をお願いしたい」と派遣を要請した。UNDACチームのメンバー7人は、大震災2日後の3月13日から同23日まで活動。原発事故や被災地の状況、海外からの支援に関する報告書をほぼ毎日、インターネットで公表した。(共同)

 記事にまでなっているのに、外務省が「該当するものが見つからなかった」とほざいているのには、正直怒りを覚えます。たった3年ほど前の資料さえ、都合の悪い資料は散逸するのが、−秘密保護法施行以前からの−日本の役所のクオリティかとあきれます。これならば、70年以上前の「慰安婦」の資料など、「該当するものが見当たらない」ことなど、火を見るより明らかです。

 フクシマの推移について、簡単にまとめてみます。

2011.3.11 14:46 東日本大震災
2011.3.11 15:15 津波発生
2011.3.12 15:30 1号機爆発
2011.3.14 11:00 3号機爆発
2011.3.15 04:00 柏を中心とする首都圏汚染
2014.3.21 09:00 2回目の首都圏汚染

欧州委員が福島原発を「制御不能」と発言、広報は特別情報に基づかずと説明
2011年 03月 17日 04:49 JST
2014091101.jpg  [ブリュッセル 16日 ロイター] 欧州委員会のエッティンガー委員(エネルギー担当)は16日、福島第1原子力発電所について「事実上制御不能」と発言したが、その後、同氏の広報担当は、同氏が特別な情報を持っているわけではないと説明した。

 同発言を受け、米国や欧州で株価が大幅に値下がりし、原油価格は上昇した。

 エッティンガー氏は欧州議会委員会の席で「今後数時間以内にさらなる壊滅的な出来事が起きる可能性があり、人命に脅威を及ぼす恐れがある」と語った。

 その後、同氏の広報を務めるホルツナー氏はロイターテレビに対し、「発言は、部分的な炉心溶融が起きていると想像し得るとする報道に言及したもので、今後数時間以内に(さらなる壊滅的な出来事が)起きると予言したわけではない。状況は悪化しかねないとの個人的な懸念を表明したにすぎない」と説明した。

2014091102.jpg エッティンガー氏の発言を受け、国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長は、「状況が制御不能と述べる時期ではない」とした。
エッティンガー氏の発言は、全くもって正しいにもかかわらず、日本の外務省のみならず、欧州委員の広報担当も「事実上制御不能」の言葉を否定していることに注意。そして、この報道に対して、国連が反論していませんね。(だって、株価が下がると困るりますから)

そして、IAEAの事務長の地位にいる天野之弥は、もともとは外務官僚。この発言もまた「外務省の非公式発言」の範疇に入れてもおかしくありません。

福島第1原発:欧州委員の発言に抗議 日伊協会会長【毎日新聞】
欧州連合(EU)のエッティンガー欧州委員(エネルギー担当)が福島第1原発について「制御不能に陥っている。今後、さらなる惨事が起き、人命が脅かされる可能性もある」と欧州議会で述べたことに英正道(はなぶさ・まさみち)元駐イタリア大使(日伊協会会長)19日、駐日EU代表部に抗議文を送った。

同代表部のシュバイスグート大使あてに出された抗議文は「EUが日本への全面的な連帯と支援を表明している時、エッティンガー委員の発言は極めて不穏当であり、無用な危機感をあおったことに対し日本の人々に謝罪すべきである」と述べている。

また、英氏に共感する日本の元大使経験者らもこの抗議文のコピーをフェイスブックなどを通じて海外の友人に送っており、英氏は「共感の反応が多く来ている」と述べている。

エッティンガー委員の発言については国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長も「この時期に『制御不能』などと言うべきではない」と苦言を呈していた。【西川恵】

外務省高級官僚だった元駐イタリア大使(日伊協会会長)が手紙まで送っていることが記事になっているにもかかわらず、この手紙さえ外務省が「確認できない」とは情けない話です。外務省の文書管理能力よりも、グーグルの方が遙かに優れています。
 そして、コレラの記事から読み取れるのは、日本政府だけではなく、各国政府、いや国連までもが事故を「経済を守る」ために過小評価しようと裏工作を続けていたことです。

 フクシマ直後に各国がとった対応は、[東日本大震災]福島原発事故、各国警戒 退避勧告も続々. に良くまとまっています。特に驚いたのはロシアの対応

◇24時間体制で放射線量監視
 ■ロシア極東
 福島の北西約800キロのウラジオストクでは、当局が24時間体制で放射線量を監視しデータをテレビや非常事態省のサイトで公開している。極東ロシア軍は深刻な事態を想定し、サハリン州や北方領土を含むクリル諸島(千島列島)の住民をロシア本土に避難させる準備を進めている。

 また、ウラジオストクでは放射線測定器や、被ばくによる健康被害を抑えるヨウ素剤の売り上げが急増。86年のチェルノブイリ原発事故後にロシアの学者によって開発されたヨウ素成分入りのパンも売れているという。今のところロシア極東で放射線量に異常は観測されていない。【モスクワ田中洋之】
さすが危機管理のしっかりしているロシアです。北海道が安全どころか、その先にある千島、サハリンの住民まで避難させようとしていたとは私自身も知りませんでした。

 各国が、真剣に自国民を避難させていた同じ時期、関東圏を放射能がおそったまさにその日(2011.3.21)のとあるブログ
この日本国内でも、確かに風説に流され、右往左往している人たちも存在している・・・・これが現実です 
昨日、前記の国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長が来日して、管総理と話し合い、世界規模で協力することを申し入れてくださったようです 
すでに、引き連れてきたチームにより、東京をスタート地点とし、福島へ向けて各地の放射能値を調査しに動きだしました 
昨日の東京の検査で、「安全」のお墨付きをいただけたようです 
この不安の中、『確実な状報』 は非常に嬉しいです 
何が安全で 何に注意をするのかが はっきりすると思います 
そうなれば、物流も援助も円滑に進むでしょう 
また、この安全数値と結果は全世界へと、 国際機関が表明してくれるのは、有難いことですね 
2011-03-21

 今読むと、まるでギャグみたいな話です。そして、同じように日本は安全だ。制御できていると話していた御用学者達。いまだに、誰一人として反省していないのはなぜでしょうか。

 日本は国連に救ってもらうのではなく、国連を変えなければならないのです。

■関連ブログ
311−フクシマ を振り返る2012年03月11日
90万テラベクレルのウソ2012年05月30日
核不使用声明への賛同拒否−IAEAとNPTの天野兄弟2013年04月27日
3号機爆発で生じた関東平野の汚染2013年11月19日
1153.2011年3月下旬に首都圏をおそった放射能プルーム2014年09月07日
ネズミが逃げ出すように(諸外国の避難勧告)2011年03月19日

posted by いんちょう at 17:01| Comment(4) | 原子力
この記事へのコメント
> 国内では、STAPの担当者が自殺しても、
> ここまで同胞を苦しめ、国益を損じている
> 事故にした推進屋さんが、
> 再稼働をピーチク言うことはしても、
> 誰1人として事故を反省し、
> 自殺したとは聞かない
> 事故の被害者は、
> 将来を絶望して、多く、命を絶ったが。

恐らく、推進屋さんと言うのは、
みんな、自分らには、何の正義も何にもない
ことさえも、分からない、
人間とは、別な、
自己チュウを地で行く亜種であって、
心筋に、セシウム137を寄せ付けない位の
剛毛が生えてる族であるせいでしょう。

さて、川内の再稼働のパブコメが、
規制委により、
中身の是非の吟味・評もないまま、
踏み倒れましたが、
(最初からの、
 そのストーリーだったのでしょうね)
ここまで、民主主義が喪失された、
わが国で、菅(元首相)や、枝野・細野などの
分と併せて、吉田調書が公開されましたね。
http://www.cas.go.jp/jp/genpatsujiko/hearing_koukai/hearing_list.html
内閣官房からのPDFです。
アクセスが集中しているか、
読みにくいですが、
各紙からの評は下記です。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140911-00000093-jij-soci
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201409/2014091100689&rel=&g=
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201409/2014091100691&rel=&g=
吉田さん。もはや最初から、
「絶望しかない。」と考えていたようですね。
状況見ると、原発の創始者(原発法案を60年前に通した)中曽根康弘が、四国に将校で行っていた時、対岸の広島での原爆投下を見て、きのこ雲の下の、多くの日本人が殺された惨状を憂うこともせず、その時、原子力の何処がどう、彼(存命。福島の事故直後に、これはヤバいと思い、自然エネ派に変節した)にはカッコよく見えたのかは、知りませんが、
日本のような、豪雨・山崩れ・土石流・地震・津波、何でもありの、(大)災害列島で、
原発のような物騒なモノをやること自体、
所詮はとても、無理・推進屋にとっては、先に言ったように、自ら命は絶つ事は絶対しないが、国家にとっては自殺行為だったと言うのが、手に取れます。
Posted by STAPの担当者が自殺しても、推進屋の場合、再稼働をピーチク要求はしても、誰1人として、福島の事故を反省して、自ら身を絶ったとは訊かず at 2014年09月11日 18:37
中曽根康弘は今の日本の元凶を作り出した人間と言っても過言ではないようですね。
南方で慰安所設置をする。
終戦時は松代の穴の中で兵士を餓死に追い込んだ事にほうかぶり。
戦後は原発を推進で正力と一緒に音頭をとる。
最悪な人間だということだ。
そしてそんな輩を総理大臣に据えたのが自民党という今は自由党。
Posted by 武尊43 at 2014年09月11日 22:04
原発の父であり、リベラルから保守に転向した際の読売新聞の社主であった正力松太郎も関東大震災のときに朝鮮人虐殺事件を引き起こした人物ですからね。

弱者虐待を踏み台にして権力側に付く者が出世する日本。

黒い系譜は安倍で終わりにさせましょう。
Posted by まつ at 2014年09月12日 11:56
慰安所で、ポン引きやっていた件と言い、
関電から、1回¥2000万ほどの
おこずかいをもらいながら、
原発業界を今まで引っ張って来た件といい、
福島の事故直後に、多くの推進派の族を
川の中洲に残して、
自然エネ派に変節してしまったあたり、
全て、国家の威信、正義に関わることですので、
国会で、話をしてもらわなあきません。
自業自得と言うか、
あの事故で、彼の地元、群馬も、だいぶ
環境が汚されました。
時には、東京に、いい空気を吸いに行くのも
いいでしょう。
既に、起訴相当となった、
東電の事故時会長、
勝俣恒久あたりと、その席で、
討論するのもいいかと思います。
お待ちしております。
みんなが、彼から、話を訊きたいのです。
Posted by 中曽根には、国会に証人喚問に来てもらわないと at 2014年09月12日 18:12
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