2015年06月17日

1282.放射能は森林からは拡散しない(by環境省)-フクシマ被曝の激烈さ

2015061701.jpg・環境省が、また「放射能は森林からは拡散しない」とする自分と東電にとって都合のいい結論を「科学」的に導き出した。今までの物理学の常識をひっくり返すノーベル物理学賞灸の新発見である
・この報告書の中にフクシマによる日本の放射能汚染がすさまじいことを証明する図表も入っていた
・何をどのように説明したところで、フクシマで大気核実験最盛期を遙かに超える被曝をさせられたことは明白な事実である。被曝してもなんの健康被害も起きないとすれば、これはノーベル医学賞がもらえる。環境省には是非ノーベル賞のW受賞を目指していただきたい。
 環境省は、自分の都合のいい「科学」的結論を出すのが非常に得意である。
・汚染ガレキを焼却しても、99.9%の放射能はバグフィルターで除去できる
南相馬の汚染稲はフクシマのガレキ処理とも、事故時の飛散とも全く関係ないが、原因不明
特に、2番目などは何が言いたいのかさっぱり意味がわからない。さすが、誰も行きたがらないお荷物環境省だと、感心するばかり。今回もまた、全く意味不明の結論を恥ずかしげもなく公表してきた。

生活圏に影響の放射性物質の飛散確認されず
6月16日 4時31分
生活圏に影響の放射性物質の飛散確認されず
東京電力福島第一原発の事故で拡散した放射性物質が、除染していない森林から飛散するのではないかという住民の懸念を受け、環境省が福島県内で調査した結果、住民の生活圏に影響を与える放射性物質の飛散は確認されなかったとする報告を公表しました。
福島第一原発の事故を受けて環境省は福島県内の森林で原則として住民の生活圏から20メートルの範囲に限定して除染を行い、それ以外の大部分は除染していません。
このため、住民の間で森林から放射性物質が生活圏に飛散するのではないかという懸念があることから、環境省は福島県田村市の2か所で去年から調査を行い、15日、東京都内で開かれた検討会で中間報告が公表されました。
それによりますと、森林の方向から吹く風によって周辺の放射線量の上昇は確認できなかったうえ、空気中の粉じんの放射性物質の濃度はほとんどが機器の検出限界値以下で、検出しても事故前と同じ程度かわずかに上回るレベルにとどまったということです。
このため、報告では森林から生活圏に影響を与えるような放射性物質の飛散は確認されなかったとしています。
また、福島県内で登山や山菜採りなどをした場合にどの程度、被ばくするかを試算した結果、最も高い場合でも年間0.14ミリシーベルトと一般の被ばく限度とされる値の7分の1程度にとどまるとする結果も公表しました。
環境省は今後も調査を継続し、森林の除染の方針を決めることにしています。

 もう5年もたつのに森林除染の方針すら決まっていなかったことに正直驚く。なんの根拠もないまま、森林の除染はやらないと決めていたわけか。森林から拡散しないのならば、そもそも生活環境からも拡散しないはずで、だとすれば除染自体が全く意味のなかったという結論になるはずである。(もちろん、除染には何の意味もないことは、チェルノブイリが十二分に証明しているわけだが)

 自分に都合のいい結論ばかりを「科学」的に証明しているものだから、全体として全く筋の通っていない訳のわからない「科学」ができあがってしまっている。今回の調査報告書は、こちらに公開されている。
 全く読む気がしない報告書であるが、一つ非常に目を引いた図表があった。

2015061701.jpg これを一目見れば、フクシマの放射能汚染が
・核実験最盛期が〜
・チェルノブイリが〜
というレベルではないことは、すぐにわかる。

 もし、なんの健康被害も起きないとすれば、これはノーベル生理学賞・物理学賞に匹敵する。そして、また核兵器による放射能汚染が全くたいしたことのない証明にもなる。今、立ち入り禁止区域に指定されているチェルノブイリ周辺地域に於もなんの心配もないとして、証明してあげるべきである。ウクライナが喪失したクリミア半島以上の広大な土地を再度利用できるようになるのだから。

 なお、この環境中のセシウム。まき散らした責任者ははっきりしているのに、役所には全く取り締まる気がないことを再度確認しておく。質問

(1)@、A、C及びDについて
(ア)見 解
昨年
3月の東京電力福島第一原子力発電所事故により放出されたことが現在までに確認された放射性物質(以下「事故由来放射性物質」という。)を含む土壌などに係る行為のうち@、A、C及びDについては、照会に係る法令の条項の − 適用対象とならない
(イ)見解の根拠
事故由来放射性物質は、核燃料物質又は核燃料物質によって汚染された物が飛散したものです。これらについては、放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律(以下「放射線障害防止法」という。)の規制対象物ではありません。

 まるさしくばらまいたもの勝ち。正直にするのがアホらしくなる役所見解である。

■関連ブログ
1201.南相馬の放射能は「原発」由来ではない。2014年11月01日
【除染】高圧洗浄機から、キムタオルへ ローテクニッポン2012年11月02日
1221.スローモーションの核戦争「減らない環境セシウム」2014年11月22日
東京の「放射能」は一万倍のデマ2012年10月21日

  
posted by いんちょう at 19:53| Comment(3) | 原子力
この記事へのコメント
たくさんのホームレスの方たちが、
姿を消していかれてるようです。
ネットカフェ云々と書いてありましたが、
たぶん違いますよね。

うちのテラは、時々夜中に鳴りますが、すぐに数値が落ちていきます。
今は0.15〜0.16くらいです。

ずっとクーラー除湿にしてます。
部屋がいい感じです。
もちろん空気清浄機もつけっぱなしです。

外に出ると鈍より疲れます。
梅雨の鬱陶しさとは違う重さです。
空気が重いって感じます。

先生、無理されませんように・・・・。


Posted by 風 at 2015年06月17日 22:57
ようこそ「放射線大国」へを見つけました。

http://www.kankyo-hoshano.go.jp/01/0101flash/01010221.html

雨水ちりのc137はとくに酷い。
事故前平均0.1位のものが、2011年はピークが10000超えって、平均でも5万倍に増加です。
その後の推移もピーク100で平均50としても、5000倍ですね。

事故後の国内都道府県線量計の嵩下げと、沖縄を含めての数値ですから、雨水・外気の汚染は、これからも酷い状態のようです。


Posted by uttegaeshi at 2015年06月18日 01:08
環境省がなにを言おうが勝手ですけど、霞ヶ関の通勤圏内に住むあんたらの配偶者や子供が無事に済むと本気で思ってますか?
Posted by Back to Tokyo at 2015年06月18日 23:48
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