2015年10月20日

1322.1F-3号機格納容器内に初めて入ったカメラの映像(イエローケーキ?)

2015102001.jpg・東京電力が、事故以降初めて1F-3号機の格納容器内部調査の結果を公表。線量1シーベルト/hrと即死レベル。
・グレーチングなどは、黄色い粉のような腐食物があちこちにみられ、これらはおそらく、メルトダウンした燃料の一部だと想像できる
・格納容器のほんの一部を見るだけで4年半。30年後に廃炉など夢物語であることが、これらの調査内容からもすぐに分かる

福島原発:3号機格納容器内に初めてカメラ
毎日新聞 2015年10月20日 21時11分

 東京電力は20日、炉心溶融した福島第1原発3号機の原子炉格納容器内に初めてカメラを入れ、内部の様子を確認した。放射線量は人間の致死量に近い最大毎時約1シーベルト。汚染水の水位は底部から約6.5メートルで、推定値とほぼ一致することなどが確認された。

 東電は同日午前、格納容器の穴から、線量計付きと温度計付きの2台のカメラを挿入して調査した。内部の温度は26〜27度で外気温より高く、水温は33〜35度あった。

 カメラの視界の範囲では炉心溶融による損傷は確認されず、配管点検用の足場やその支柱などが見えた。高い放射線の影響で画像には時折ノイズが入り、水中でカメラが動くと泥のようなものが広がった。

 1号機では今年4月にロボットによる内部調査を実施。2号機も2012年にカメラで内部を確認したが、3号機は未着手だった。22日には汚染水を採取して放射性物質の濃度などを調べる。【斎藤有香】


1号機の動画(2015.4.10)

2号機の動画(2012.3.27)

につづく公表である。

東電の公表した動画 資料


1〜3号機の動画を見ると、いずれも黄色のさび?泥?と思われる付着物に気がつく。これらは、おそらくウランの溶融酸化物ではないかと思われる(天然ウランがイエローケーキと呼ばれることは、皆様ご存じだろう)それにしても、このPCV内部観察の日付を見ると、なんらの戦略もないまま、ただ調べているだけことがうかがえる。各号機を単発で調査していったい何が分かるというのか。2号機に至っては、3年前に内部をちょっと調べただけで、何も進んでいないのである。30年後の廃炉を決めておきながら、すでに4年半。

 あと25年ちょっとで廃炉できるような雰囲気にはまったく思えない。

■関連ブログ
1103.メルトダウンした福島の地下はどうなっているか。2014年06月27日
タグ:1F-3
posted by いんちょう at 22:51| Comment(7) | 原子力
この記事へのコメント
2030年に石棺が出来ると言ってた
未来人が2chで有名。
Posted by 温泉天国 at 2015年10月22日 19:47
イエローケーキ・・・

この言葉を 初めて聞いたのは 10年くらい前でした。
「ブッダの嘆き」というドキュメンタリー映画を観た時です。
インドのジャドゥゴダという地域には、ウラン鉱山があり、
多くの人が 病気で苦しんでいる事を知りました。

子供の頃、ヒバクシャは ヒロシマとナガサキにしか存在しない と 思っていましたが、
アメリカでも 人体実験があり、
世界中に ヒバクシャが いるんだ。
と 中国新聞の特集を読んで知りました。
中国新聞「ヒロシマ平和メディアセンター」の「世界のヒバクシャ」にまとめられています。

イエローケーキ なんて 甘ったるい名前をつけるなんて、
なんと恐ろしい事でしょうか。

妙華

Posted by 妙華(myouka) at 2015年10月23日 23:19
悲しく、厳しい現実を直視しないで生きるより、現実を等身大に見つめて、なるべく危険を回避し、子供達を守り、生きていかなくてはならない世の中になりました。

厳しい現実を無視したり、過小評価して生きていく人たち、現実を見つめる私を敵視する人たちと折り合いを付けて行くのは大変ですが、頑張りたいです。

院長先生、いつもありがとうございます。

Posted by きりん at 2015年10月24日 05:48
フクジラ!?

これ↓、ツイッターからのリンクなんですが、3号機の冷却水中に水生生物が。。。という記事。微生物ですが、ほんとにうようよ。これが進化すると、どうなるのでしょうね(ゴジラとか?)

http://www.zerohedge.com/news/2015-10-24/fuku-zilla-japans-tepco-discovers-living-creature-inside-nuclear-reactor
Posted by 地元民 at 2015年10月25日 20:31
こんばんわ。院長先生が先ほどツイッターに載せてあった週プレニュース10/25「フクイチ周辺にだけ発生する‘‘怪しい霧’’に‘‘異様な日焼け’’が警告するものとは」はすごい記事ですね。断片的に知っていたものがピシッと焦点が合ったような気がしました。桐島瞬氏も取材陣に入ってるんだ。なるほど。これの前編の10/24「元首相菅直人が初めての‘‘フクイチ’’海上視察!ー大津波を無視してこんな低い場所に原発を置いたのが根本的な誤り」も読みましたが、それに先立ってもシリーズとして鋭く迫る良記事をバシバシ出してたんですね。知らなかった。週プレ頑張れ!それにしても、船上でライフジャケット付けた菅直人氏と、そのずーっと向こうの発電所に横一文字にかかる怪霧、の写真にはヒエ〜〜!で、最近私としてはトップ的に衝撃的な写真でした。謎の日焼けが怖い。これも衝撃。イエローケーキに舞うミジンコ?も謎だ。
Posted by タナトリル at 2015年10月25日 23:20
追記:しかしこの記事の肝は、チームが採取した海水と砂の核種分析ですよね。血液検査で病気が推測できるようなものか。見る人が見たら分かるものは隠されるから、例の3号機のスメア分析も出ないままだったのでしょうね。
Posted by タナトリル at 2015年10月26日 09:35
原発が爆発した後に降雨で出来た水たまりが黄色くて変だなと思ったと、東北に住んでいる叔母から聞いたことがあります。

そういうことですか?

Posted by 二児の母 at 2015年10月27日 00:27
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