2015年10月29日

1326.原子力専門家(石川迪夫)のペテン(2)

2015102903.jpg前回の続き
・「原子力の専門家」石川迪夫は、第二章では炉心溶融は水を入れたから起きたなどと言うトンデモ論を展開する。
・水ジルコニウム反応などという訳の分からない言葉で修飾してごまかしているが、核燃料を焼け石だと考えてみれば、どのような次章進展になるかは誰にでも分かる
・このようなエセ専門家が日本の原子力行政の中枢にいるとともに、このような恥ずかしい論文がそれなりの部数を持つWedgeに掲載される。まったく恐ろしい世の中である

第2章では、さらにトンデモがひどくなる。
福島の教訓に基づく 正しい原子力規制とは(2)
Wedge 9月24日(木)12時12分配信
 次に検討すべきは、長時間の全電源喪失事態に陥ったとしても、炉心溶融を防ぐ手立てはなかったのか、という点だ。炉心溶融が防げれば水素爆発は起きず、周辺の放射能汚染や汚染水の発生を軽微に留めることができた。
 これはまったくもって正しい。とりあえず最初は、本当のことを言う。詐欺師の常套手段である

 実は、「炉心から水がなくなれば溶融する」という一般的なイメージは間違った俗論にすぎない。炉心溶融は、ウラン燃料に残る崩壊熱ではなく、燃料を覆う被覆管のジルコニウムと水が化学反応して発生する大量の熱によって起きる。その証拠が、溶融した原子炉全てが水素を大量に発生させたことである(1、3号機は水素爆発、2号機はたまたま建屋の一部が外れ、爆発せずに直接放出された)。この水素ガスはジルコニウム-水反応の副産物で、1979年の米スリーマイル島原発(TMI)事故でも同様の現象が起きている。

 ジルコニウムと水の反応は、ジルコニウム温度が高ければ高いほど激しい。激しい反応が起きるための必要条件は、被覆管が千数百℃以上という高温になっていることと、反応に必要な水が十分にあることだ。

 TMIの炉心は冷却水が大量だったためわずか2分で溶融した。福島の1〜3号機は消防ポンプを使った注水だったため量が少なく、水量が十分になったタイミングで溶融に至っている。

 原発事故となれば、何を置いても冷却優先と思われがちだが、これが間違いの元。炉心の温度が高い悪条件で水を入れると化学反応が起きて、かえって炉心溶融を招いてしまう。
 私が原子力の安全部門に2年半勤務していたが、その時はどんな事故がおきてもECCS(Emergency Core Cooling System−緊急炉心冷却系)があるから、燃料が水から露出することはなく、従って溶融することもないと何度も説明していたのだが・・それに、原子力安全基盤機構は次のようなわかりやすいビデオを作成している

 炉心から水が亡くなれば、炉心が溶融するのは当然で、TMI(スリーマイル)でも炉心注水を止めたことが原因とされているのに、これはすさまじい理論である。これが、自称専門家なのだから恐れ入る。では、彼の考えは?

 だが防止策はある。化学反応を防ぐには必要条件を外せば良い。水は冷却に不可欠だから、もう一つの条件「炉心の高温状態」をなくせば良い。
水が必要なのに、必要ない??意味不明だが、さらに見てみる。

圧力容器の弁を強制的に開いて格納容器に蒸気を逃がす減圧操作は、15〜30分ほどの時間を必要とする。流出する蒸気によって、千数百℃に加熱されていた炉心(燃料棒)は徐冷されて、減圧終了時には150℃付近まで下がる。低温のジルコニウムは水とは反応しない。だから、減圧で炉心温度が下がったときに、間をおかずに消防ポンプで注水することができれば、炉心が溶融することはない。実際、2、3号機では減圧で燃料棒が冷やされていたが、2号機の注水は実行までに2時間を要し、3号機は途中2時間ほど中断した。この間に、崩壊熱で燃料棒の温度が再上昇してしまった。

 福島で起きたような長時間の全電源喪失となっても、安定的な注水ラインを構築した後に炉心減圧を実施し、タイミングを間違えず注水を行えば、消防ポンプでも炉心溶融を回避できる─これが第2の教訓である。
 燃料棒はみずから熱を発している。いわば焼け石である。鍋に焼け石を入れて、水がなくなればどうなるか。当然空だきになり、石の表面は100度を超えて上昇するだけである。それを蒸気さえ抜けば、冷却されるとはいったいどういう思考回路かさっぱり分からない。そもそも周りの蒸気がなくなった時点で冷却手段がなくなるわけで、そのことを上記で紹介した動画は説明しているのである。こんなトンデモ理論を考えつけるところは、たいしたものといえるのかもしれないが
続く


■関連ブログ
1325.原子力専門家(石川迪夫)のペテン(1)2015年10月27日
原発事故を台所で考えてみる・・2011年08月19日

  2015102902.jpg
タグ:石川迪夫
posted by いんちょう at 21:43| Comment(8) | 原子力
この記事へのコメント
保健所、医者、他の医療従事者を
洗脳するやりかたと似ていますね
放射線技術者はおかしいと思うようですが
巻かれちゃう 声は出せないそうです

各県の中心医療機関の理事は東大などが指定席
大量の予算を獲得するので、院長も言いなり
院長候補もやりたくないそうです

Posted by 農家 at 2015年10月30日 10:49
小野先生、皆さん
こんにちは。

この記事は石川のトンデモ記事と
それを細かに論破して行く先生のツッコミが交互に書かれておりますが
途中で怒りと呆れから、バカバカしくて石川の文章は飛ばして(読む価値無し)先生のツッコミだけを読みました。
何故なら、結局小野先生のツッコミだけ読めば石川がどうウソを吐いて
どこがオカシイのかが直ぐに分かるのですから。
ペテンの話しなど、正に読むだけ時間の無駄ですね。
先生の仰るように、こんな馬鹿げた読む価値も無い駄文が本に載り、世に出回るなど
寒気以外の何も感じませんね。
Posted by yoshi at 2015年10月30日 11:18
NHKは裏を読まなきゃいけない報道になった
反対側を読むのは疲れる
民放だってスポンサー電通の言いなりになってきた
本屋さんはトンでも本であふれてる
食品物価は上がる
安いものは5割近いか

医療は対処療法のみ
放射線治療器設置10億ぐらい掛かったんじゃ
ないかな
地下に作っているようです

食品の放射能汚染検査は保健所 個人では拒否
数万円自己負担>検出されず怪しい
何でもNDかと 検出限界高い

最近はGM測定器持参で出歩きます
目がしょぼつくので、見たら
1級国道0.2μ超え

毎日発表の検査施設の直下事故直後は
0.08示したが、今では0.2前後
新聞発表 0.05マイクロ

家の中でも 0.2普通に越えます
もはや300km〜400km居住不可
日本中駄目なのかも
中部から西の人は食品気にしませんから
もっと危険
Posted by 農家 at 2015年10月30日 12:10
院長先生、いつも有難うございます。
これはさすがに素人の私にもわかります。
このWedge、先日の本では地方移住特集があって
何と移住先として希望者の多い都道府県の4位が福島でした。
アンケートの対象は食べて応援、住んで応援の人たちだったのでしょうか?
Posted by Tokyo at 2015年10月30日 13:03
そもそもこのWedgeという出版社はJR東海の関連会社。なんでこんな雑誌作っているわけ?!電車を利用している客を洗脳しようって魂胆ですね。

Posted by 安陪嫌い at 2015年10月30日 16:04
だから東海道新幹線での宣伝が多いんだ。不思議だったよ>Wedge
業界素人が作った雑誌だったのか。
Posted by ああ、 at 2015年10月30日 19:08
しかもこのWedgeのホームページを見ると、株式会社のくせに代表者の名前がどこにも載ってないのだ!そう、経済誌でもなくビジネス誌でもなく全くの業界シロウトが作った雑誌だから、こんなペテン記事を平気で載せる。

こんな雑誌に500円出して買っている人いるのかね。

会社概要 Weddgeホームページより
http://www.wedge.co.jp/category/corporate
Posted by 安陪大嫌い at 2015年10月30日 19:38
超うさんくさい雑誌!!!
Posted by 安陪大ッ嫌い at 2015年10月30日 19:40
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