
・それよりも遥かにひどい原発事故であるフクシマについて、同じ報道機関(日本)が廃炉まで40年とするあり得ないウソを平気で報道し、かつ両者の矛盾点を誰も指摘していない
・チェルノブイリとフクシマ。溶融燃料量を比較するだけでもその困難さがわかる。廃炉などできやしないことなど、業界の人間はみんなわかっているのである。しかも、これらの試算には、燃料プールの核燃料は無視していることを忘れてはならない。
チェルノブイリ原発事故が起きたのは1986年。それから30年が経過したが、廃炉の計画がまったく見通せていないことが、報道された。
チェルノブイリ原発爆発事故30年 廃炉計画立たず毎日新聞2016年4月2日 00時11分(最終更新 4月2日 08時35分)
【チェルノブイリ(ウクライナ北部)で真野森作】旧ソ連・ウクライナのチェルノブイリ原子力発電所4号機での爆発事故から今月26日で30年となる。東京電力福島第1原発事故と同じレベル7という事故の処理は今も続き、4号機を密封するための新シェルターの建設工事が完成に近付く。
首都キエフから北へ約100キロ。今年2月に現場を訪れると、大型クレーンが並び、工事の金属音が響いていた。4号機は現在、事故直後に建てられた「石棺」と呼ばれるコンクリート製シェルターに覆われているが、傷みが激しい。崩落すれば内部に残った大量の放射性物質が拡散する恐れがある。
11月下旬に新シェルターをレールで移動し、石棺ごと4号機を覆う。耐久年数は100年。その間に廃炉作業を進める計画だが、内部に残された約190トンの核燃料をどう取り出すかなど難題が山積している。
原発事故では激しい爆発が起こり、建屋の一部が吹き飛ばされた。その後の事故処理で4号機は「石棺」と呼ばれるコンクリート製シェルターで覆われた。新シェルター完成後の作業見通しについて、同原発のノビコフ副技師長(安全担当)は「内部のクレーンを使って23年までに不安定な石棺を解体する。大部分の作業は遠隔操作で行うが、人が入っての作業も避けられない」と語る。石棺の解体後、廃炉作業に本格着手することになるが、具体的なスケジュールは決まっていない。
汚染が激しい4号機から核燃料を取り出し、安全に地下保管する技術の開発も今後の課題だ。これは福島第1原発にも共通する。ノビコフ氏は「仮に最初の1キロを取り出せたとしても、どこに保管できるだろうか? 国内に適した土地はいくつかあるが、地元住民は誰一人賛成しない。福島の事故を受け、原子力への不信感は再び高まった」と首を横に振った。
【チェルノブイリ(ウクライナ北部)で真野森作】旧ソ連・ウクライナのチェルノブイリ原子力発電所4号機での爆発事故から今月26日で30年となる。東京電力福島第1原発事故と同じレベル7という事故の処理は今も続き、4号機を密封するための新シェルターの建設工事が完成に近付く。
首都キエフから北へ約100キロ。今年2月に現場を訪れると、大型クレーンが並び、工事の金属音が響いていた。4号機は現在、事故直後に建てられた「石棺」と呼ばれるコンクリート製シェルターに覆われているが、傷みが激しい。崩落すれば内部に残った大量の放射性物質が拡散する恐れがある。
11月下旬に新シェルターをレールで移動し、石棺ごと4号機を覆う。耐久年数は100年。その間に廃炉作業を進める計画だが、内部に残された約190トンの核燃料をどう取り出すかなど難題が山積している。
原発事故では激しい爆発が起こり、建屋の一部が吹き飛ばされた。その後の事故処理で4号機は「石棺」と呼ばれるコンクリート製シェルターで覆われた。新シェルター完成後の作業見通しについて、同原発のノビコフ副技師長(安全担当)は「内部のクレーンを使って23年までに不安定な石棺を解体する。大部分の作業は遠隔操作で行うが、人が入っての作業も避けられない」と語る。石棺の解体後、廃炉作業に本格着手することになるが、具体的なスケジュールは決まっていない。
汚染が激しい4号機から核燃料を取り出し、安全に地下保管する技術の開発も今後の課題だ。これは福島第1原発にも共通する。ノビコフ氏は「仮に最初の1キロを取り出せたとしても、どこに保管できるだろうか? 国内に適した土地はいくつかあるが、地元住民は誰一人賛成しない。福島の事故を受け、原子力への不信感は再び高まった」と首を横に振った。
まず、チェルノブイリの溶融核燃料が190トンとする試算が出てきた。これらの核燃料はどのような状況になっているか・・これらはすでに調査が終わっている。象の足と言われる巨大な溶融物となり、手がつけられないのである。


どこにあるかわかっているのに、手がつけられないから、巨大なシェルターをさらに作ろうとしているのがチェルノブイリなのである。フクシマは、未だにどこにどういう形状であるのかさえ、誰も知らない。
次に溶融燃料についてみてみる。チェルノブイリは、記事中にある用に190トンの核燃料があるという。フクシマは、チェルノブイリよりも放出された放射能は少ないと称しているのだから、当然炉心に装荷されていた燃料の大半は残っているはずである。
原子力発電所の装荷核燃料特性と核燃料必要量から、下記の表

このなかで、初装荷燃料量を見れば良い。この量が炉心の中に存在しており、燃料交換ごとに1/4位を交換するのである(あまり詳しくないので、間違いであればご指摘いただきたい)
炉心溶融したとされるフクシマは、1,2、3号機であり、その出力合計は、
460MWe+784MWe+784MWe=2084MWe (おおよそ、2GWe)であるから、天然ウラン換算で、
503tUx2=1000ton
もの物量になる。ざっと、チェルノブイリの5倍である。その核燃料の大半が溶融していることは、東電がすでに発表している。200ton足らずの溶融燃料が、どこにあるかわかっているチェルノブイリでさえ、廃炉の見通しが立たないと言われているのに、なぜフクシマが40年足らずで終了するなどと言う見通しを平気で垂れ流せるのだろうか。そもそも、溶融燃料の取り扱い技術があるのならば、それをまずチェルノブイリに利用すれば、このように大きなドームを外側に作る必要など全くないはずではないか。
このフクシマの大量核燃料については、次の図を見れば一目瞭然。今まで世界各地で起きた原発事故の核燃料総量よりも、フクシマの方が遥かに多いのである。

そして、その溶融核燃料についても、チェルノブイリの技術者は、
「仮に最初の1キロを取り出せたとしても、どこに保管できるだろうか? 国内に適した土地はいくつかあるが、地元住民は誰一人賛成しない。福島の事故を受け、原子力への不信感は再び高まった」
と発言しているのである。狭い日本のどこにそんな場所があるというのだろうか。チェルノブイリと比較すれば、フクシマの廃炉が不可能なことなど誰の目にも明らかなことなのである。(他国の原発事故報道はすばらしいのは、世界各国どこも同じである)
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酷い状況になっているそうですよ。
建屋は津波に襲われなかった。
だが耐震性が足りなかった為に
建屋内は惨憺たる状態に。
1〜4号機も同様だったが津波で崩壊したので
その耐震性の無さを隠せたと言う話でした。
これは全国の原発が同様な設計と言う事です。
現状判断から廃炉には100年単位での時間が
必要だろうと知人が申しておりました。
こういう事態が予想されているのに、オリンピックなどとは国は狂っているとしか思えません。
まあこういう事態をごまかすためのオリンピックでしょうが…
福島の燃料装荷量は公表されている情報で分かります。
1号機69トン2.3号機が94トンです。
何処から1千トンなんて数値が出てくるのか疑問であります。
チェルノブイリの燃料の取り出しが難しい理由は複数あります。
形式はRBMK型、黒鉛減速軽水冷却チャンネル炉と言う形式です。
この炉は溶融した場合は構造体の量や配置のせいで広範囲に
核燃料が散らばる形で溶融します。
そもそも、形式が全く違う炉と比較する事は無理が有ります。
もう一つは耐震性の問題です
耐震で壊れたというデマが良く見られます。
ニュースでも基準地震動と耐震性をごっちゃにしてる物が良く有ります。
実際はSクラスで3倍、その下のクラスで1.5倍の
耐震性を基準としてます。
では、デマでないと言う人に考えて欲しい事が有ります。
考えて欲しい事を書きます
福島より女川の方が基準地震動にしても福島が600Gal女川が580Galと女川が低いです。
どちらも、わずかに超える地震動に襲われましたけど。
福島が壊れて、震源に近い女川が無事だったのは何故でしょう。
地震動も女川567Gal福島550Galでした、
疑問に感じませんか?
地震で原子炉施設が壊れたと言うのは批判屋のデマや危険詐欺師の嘘だと解ります。
が、しかし配管等はそのような設定に
なっていないのではないでしょうか?