
・スヌーズを使うと、レム睡眠が減少、作業仮題の成績と主観的活力も低下と報告されている。
・また、常識に反して、二度寝が覚せい時間の増加など良い影響があることもまた報告されている。
正しい睡眠そのものについては、昨年動画で説明しました。本日は、起床についての面白い知見を見つけたため、睡眠シリーズとして、こちらで紹介させていただきます。
MMJ August 2016 Vol.12 No4 p.188
広島大学大学院総合科学家休暇の林光男教授は、起床前の睡眠中断が睡眠慣性にどう影響するのか、大学院生らを対象にした実験結果を報告した。
大学院生ら10人が最終的な起床予定時刻の20分前から4分ごとに携帯電話のアラーム音で起こされる「スヌーズあり」と「スヌーズなし」の両方の実験に参加。脳波測定や起床後の作業仮題で比較した。スヌーズ有りの場合、覚醒と睡眠段階1(最も浅い睡眠)が増加、レム睡眠が減少、作業仮題の成績と主観的活力も低下した。スヌーズでの睡眠中断による睡眠内容の低下が、起床後の覚せいレベルを低下させたことを示した。
さらに、大学生12人が最終的な起床予定時刻の20分前に1回だけアラームで強制的に起こされたあと、二度寝する実験と、アラームが鳴らない実験の両方に参加した。二度寝では覚せい時間が増加し、睡眠段階2がほとんど出現しなかった。起床後の作業仮題の成績と主観的活力も上昇した。
起こし方によって睡眠感と覚せい内容に違いが生じたことから、林教授は「生理的睡眠による日中覚醒の効果を検討する際には、終夜ポリグラフィ(PSG)による睡眠内容だけでなく、目覚め方にも留意する必要がある」とまとめた。

大学院生ら10人が最終的な起床予定時刻の20分前から4分ごとに携帯電話のアラーム音で起こされる「スヌーズあり」と「スヌーズなし」の両方の実験に参加。脳波測定や起床後の作業仮題で比較した。スヌーズ有りの場合、覚醒と睡眠段階1(最も浅い睡眠)が増加、レム睡眠が減少、作業仮題の成績と主観的活力も低下した。スヌーズでの睡眠中断による睡眠内容の低下が、起床後の覚せいレベルを低下させたことを示した。
さらに、大学生12人が最終的な起床予定時刻の20分前に1回だけアラームで強制的に起こされたあと、二度寝する実験と、アラームが鳴らない実験の両方に参加した。二度寝では覚せい時間が増加し、睡眠段階2がほとんど出現しなかった。起床後の作業仮題の成績と主観的活力も上昇した。
起こし方によって睡眠感と覚せい内容に違いが生じたことから、林教授は「生理的睡眠による日中覚醒の効果を検討する際には、終夜ポリグラフィ(PSG)による睡眠内容だけでなく、目覚め方にも留意する必要がある」とまとめた。
どうでしょう?おそらく、このブログの読者全員が同じような「実験」をしたことがあることでしょう。そして、二度寝が気持ちいいという主観と、この実験の結果は合致し、納得できるのではないでしょうか。
(目覚ましなしで起きられない人は)
・スヌーズは使うな
・二度寝をしろ
というのが結論になるでしょうか。
睡眠について(2015.10.01)
■関連ブログ
1314.睡眠についての講演(約25分)2015年10月01日
最近の勤務は21時22時終わり翌朝から早朝勤務など当たり前になって、夜中の仮眠さえないトコもあります。一家で夕食なんて貧乏人は出来なく・・。睡眠不足で体も心も壊したひとが、夜間勤務の職場は多いですが、そこに放射能影響も加わったわけですから、大変です。夜間労働者に心臓疾患が多いのはカリウムチャネルが時計遺伝子だからだと、講演に来たジャーナリストが言ってましたが、放射能問題のほうが大忙しとか。
二度寝のあと熟睡せず20分でスキッと覚醒すればいい方法と思います。交代制勤務時代にわたしが編み出した方法は、譬えば3H後に起きなきゃというとき、3H後にトイレに行きたくなる量の水を寝しなに飲むという方法ですが、あらかじめ試行錯誤で水量を突き止めておかねばならない手間がかかります。(でも最後は結局ビョーキになりましたが)
広島原爆の肥田先生は動画で早寝早起きを、免疫としておっしゃってらしたような・・・。これからも楽しみにしております。