2016年12月04日

1410.「反原発」票を食い逃げした鹿児島県知事

2016120401.jpg・原発が全国で唯一稼働している鹿児島県の知事選挙に自称「反原発」派の知事が、本年の7月に誕生していた。
・当選後には徐々にスタンスを変更していたが、最終的に「私に原発を動かすかどうかの(決定をする)権限はない」と逃亡どころか、現在暗黙に了承されている再稼働のハードルを一挙に下げる原発推進の発言を行った。
・イソップ寓話のコウモリを連想させる行為であり、もはや鹿児島県知事は、脱原発にとって有害無益の存在と成り下がった。

 鹿児島県知事に、民間のジャーナリスト 「三反園訓」が当選したのは、今年7月のことである。

初当選三反園氏「県民の声」 刷新訴え一本化奏功 鹿児島知事選
2016年07月11日03時44分 (更新 07月11日 04時08分)
(前略)
 勝利の原動力になったのが「一本化」だ。三反園氏は告示6日前、反原発団体が擁立し、共産党県委員会が推薦した平良行雄氏(56)と「川内原発の停止、安全性の再調査を九州電力に申し入れる」などとうたった政策協定を締結。平良氏は立候補を見送った。


あの保守の強い鹿児島県で、「反原発」派の知事が誕生したことは当時は大きな驚きを持って報道された。私自身もかなり期待をしていたのであるが、当選当初より変質していたことは報道されていたようだ。

「原発ばっかり、答えようがない」 当選後、報道陣振り切る三反園氏…九電「元の木阿弥」募る懸念
2016.7.12 07:36更新 産経新聞

当選後会見から一転、歯切れの悪さ

 「原発は昨日から散々言っている通り。それ以上もそれ以下もありません。もう少し待ってください。原発ばっかり…私も答えようがないので」

 11日朝、三反園氏は、川内原発について報道陣の問いかけに答えず、振り切るように鹿児島市内の事務所を後にした。

 10日夜、三反園氏は同じ事務所で「原発のない社会を目指す。ドイツのように自然再生エネルギーを推進する。安全性が確保されていない原発を動かすわけにはいかない」と声を上げた。「脱原発」の姿勢を明確にした。

 喜びに沸く事務所には、地元の反原発団体「反原発・かごしまネット」代表の向原祥隆氏も訪れ、三反園氏の勝利を祝った。

 反原発派はもともと、メンバーを独自に擁立する予定だったが、原発停止や再調査に関する合意文書を交わし、三反園氏への一本化を図った。これを受け、三反園氏は、川内原発の点検、停止を公約に掲げた。

 立候補を取りやめた団体のメンバーは「一本化で流れが変わったのは間違いない。原発停止の約束を、(三反園氏に)果たさせる」と興奮気味に語った。

 向原氏も「(原発停止に)早急に着手してもらいたい。やらなければ県民を敵に回すことになる」と力を込めた。三反園氏が公約で掲げた原子力の課題を協議する検討委員会の設置には「原発反対派も入れてもらう」と要求した。

 だが、意気揚々の反原発派とは対照的に、三反園氏を支援した鹿児島市議は「つかず離れずにやっていくしかないでしょう」と冷めた様子でつぶやいた。


 当選直後から、おかしな感じであったことが伝わってくる。そして、今回の再稼働の事実上の「容認」

三反園知事が公約*|す? 川内原発の運転再開容認 「権限ない」と起動前検討委にこだわらず
2016.12.1 17:36 産経新聞
 鹿児島県の三反園訓(みたぞの・さとし)知事は1日の定例県議会で、九州電力川内原発の安全性を議論するため新設する検討委員会に関し、8日にも予定される川内1号機の原子炉起動前の設置にこだわらない考えを示した。「私に原発を動かすかどうかの(決定をする)権限はない」とも強調した。事実上、定期検査からの運転再開を容認したことになる。


 もともと、知事に「原発再稼働」の権限がないのは明らかではあるが、いままでは県民の安全を守る最高責任者の知事の容認がなければ、ゲンパツ再稼働などはできはしないというのが、これまで積み重ねてきた実績なのである。その実績を、つぶしたのであるから三反園氏の発言は、脱原発に有利になるどころか、原発推進派が泣いて喜ぶ発言に他ならない。

 ニュースキャスター、マスコミの人間は、出演しているときだけ、視聴者を煙に巻けばそれで済む。その習性を見事に体現したのが、この鹿児島県知事であり、先日の東京都知事候補ではないか。

 さらに、鹿児島県で行われる原発安全性の議論を行う専門家チームは、税金を支出するにもかかわらずメンバーを公表しないらしい。まさしく、「脱原発」の票を食い逃げしただけ。むしろ、原発は安全、再稼働させると発言していた 前知事の方が、主張を明らかにしていただけ、はるかにマシであった。

 国民をだますのなんて簡単 と高笑いする権力者達の嗤いが聞こえてくる。

■関連ブログ
1373.地震はおきない「と思う」、川内原発は、フクシマと違って自動停止するから安全−鹿児島県知事のオツム
2016年05月16日


posted by いんちょう at 10:41| Comment(8) | 原子力
この記事へのコメント
 新潟県知事米山隆一も新潟県北魚沼郡湯之谷村(現魚沼市)生まれ。新潟大学教育学部附属長岡中学校、灘高等学校、東京大学医学部卒業。

 1992年5月、医師免許を取得した。1997年10月、司法試験に合格した。と経歴に文句はないですが、放医研に在籍していたという過去もありますから、これも転んでもおかしくないかも。

 泉田に後事を託された訳でもなさそうですから、動向注意かな?
Posted by ハマの住人 at 2016年12月04日 13:39
正直今後の米山知事には、鹿児島県知事と同じような顛末になるのでは?と一抹の不安を感じております。ただそうなった場合、私もそうですが、彼に投票した県民が黙っていないと、希望を持ちたいところですが。そういや今回の鹿児島県知事に対して、当の鹿児島県民の反応が一向に伝わってこないのが気になりますねぇ・・・。
個人的意見ですが、一見再稼働に慎重な姿勢を示しているものの、何かといえば国や電力会社などの推進派との「対話」を口にする首長に対しては、疑いの目を持ち続けた方が良いでしょう。「対話」といえば聞こえが良いですが、それはどこかで再稼働に関して「妥協する」という意味合いを含んでいる可能性も大きいですので。そういや新しい柏崎市長も、何かと「対話」を口にするお方ですねぇ・・・。
あと今新潟県内では、鳥インフルエンザが発生して大騒ぎになっておりますが、それに関連して、陰で国が新潟県に恩を売る形で、柏崎刈羽の再稼働を迫るなんてやっていそうな気が。
Posted by 新潟県民 at 2016年12月04日 18:26
三反園は民主党(民進)系そのものままの出馬でしょ?その辺を解き明かさないと話が纏まらないんじゃないでしょうか?
経済産業省官僚出身の今井尚哉総理秘書官と安倍の関係。日本のラスプーチンとまで言われているそうで、、。
この今井尚哉は元経団連会長で、新日本製鐵元会長の今井敬(現天皇生前退位諮問会議委員長)の甥。
そして神津里季生連合会長はその新日鐵出身の労組委員長。こんな人間が民進党も後ろに居るんだから、止めることなど出来る訳がない。
その点少しマシなのが米山知事。一応離党してるし、民進と連合も離反してるからね。更に彼の後ろには、森ゆう子氏と『共産党』が漏れなく付いている(笑)代々木にまで挨拶に行って、ひっくり返したら、次は絶対にないわな。彼は政治家になりたくてしょうがなかった男だから、女性に弾握られてる限りは動きが取れないだろう。
Posted by 武尊 at 2016年12月05日 04:27
,

 あの 保守の強い 鹿児島県で、

「反原発」派の 知事が 誕生。

 私自身も かなり期待を していた、


⇒院長先生… ホントに期待してたのですか?

 前職が福島第二原発の運転員でしたのなら、

 原発が 発電だけでなく、核兵器弾薬の

 濃縮ウラン プルトニュウム の隠密製造施設

 だってこと… 

 知ってるけど 言えないでしょうね…

 全世界の 為政者が 護身用に 欲しがるゆえ

 ぼろい裏稼業は ヤメラレナイ トマラナイ

 実態が 視えても トメルニ トメラレナイ

 悲しい…

Posted by 不眠症 at 2016年12月05日 08:02
NHK新潟放送局のニュースサイトより

●柏崎市長「力を出し尽くす」

柏崎市の桜井雅浩市長が、7日、市長として初めての記者会見を開き、「持ちうる力を出し尽くし、市民のために仕事をする覚悟だ」と、今後の市政運営に対する意気込みを述べました。

東京電力が目指す柏崎刈羽原子力発電所の再稼働への対応などを争点に先月行われた柏崎市長選挙で初当選した桜井市長は、7日、初めての定例記者会見に臨みました。
この中で桜井市長は「持ちうる力を出し尽くし、市民のために仕事をする覚悟だ。今よりももっと明るく、子どもたちの笑い声が響くような柏崎を作っていきたい」と就任にあたっての決意を述べました。
また原子力発電所については「私は市議会議員として14年間原発の稼働を認める立場で活動してきたが、福島第一原発の事故で考え方が大きく変わった。地震が多く起きる日本では原発は減らしていかなくてはならない。一方で、福島の被災者への賠償や地域の復興のため、国や東京電力がその費用をまかなわなければならず、そうした意味で柏崎刈羽原発が再稼働する事は価値があると考えている」と述べました。
桜井市長は、8日県庁で、米山知事と初めて面会する予定で就任のあいさつのほか、原発の再稼働に対する互いの考え方などについて話し合いたいとしています。

12月07日 16時19分


・・・「いわゆる贖罪の為の、柏崎刈羽原発の再稼働は認める」ですと!まぁ本音は、とにかく再稼働を承認したくてたまらないのだけど、それをストレートに明かすと叩かれるので、それを恐れた挙句の超絶理論の発露なのでしょうが(怒)。
その結果が最悪の事態になった場合、果たして巻き添えを食らう県内他地域の住民達に対して、この市長は責任を取る覚悟は出来ているのですかね?まぁこれは刈羽村長や、柏崎市や刈羽村の議会の連中にも言えることですが。
難民と化した自分達を、同じ県民として他地域の住民達が、温かく受け入れてくれるなんて、「絆」の一文字に象徴されるような、ノーテンキな幻想は持たないように。
Posted by 新潟県民 at 2016年12月07日 18:39
財界のトップから直々に「家族もろともぶっ殺すぞ」と言われたか、
そこらの保守が裸足で逃げだす程の権力志向だからか、
どっちかは不明ですが、歴史に残るレベルの屑を引き当ててしまった感

原発検討委への反対派参加約束、鹿児島県知事「記憶定かでない」
http://373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=80641
Posted by 岩見浩造 at 2016年12月08日 05:21
院長先生のお怒り、全く同感です。当選後の動きの鈍さになんか嫌〜な予感がしたのですがその不安は的中しました。元知事や九電はほくそ笑んでいることでしょう。こうなったら玄海を抱える佐賀県知事の動きにも気をつけないといけませんね。
JR九州も喜んでいるかもしれません。元知事は、川内原発事故の時は新幹線で逃げれば良いと言っていたんでしたね。新幹線は莫大な電力を使うでしょうから九電にとっては上得意様。九電べったりの元知事は、新幹線は役に立ちますよ〜、とお得意様のよいしょをしていたのでしょう。鹿児島県民をバカにしきってますね。
しかし先日この新幹線に鹿児島中央駅から乗ったらガラガラ空きで、私が乗った車両では私を入れてたったの3人。(グリーン車ではない普通車なのに)。夕方6時半頃という、一仕事を終えて鹿児島ラーメンの一杯でも食べて乗り込むビジネスマンの移動タイムだったでしょうにね。熊本でようやくたくさん人が乗ってきました。新幹線は料金が高いですが、こんなに乗車率が低かったら赤字になって料金はますます高くなって、そこから電気代として九電に入る金も多くなるだろうから、私の財布からますます金が九電に吸い取られる〜、もう乗らないでやっぱりバスかな、などと考えていたら腹たってきて旅情もへったくれもなかったですワ。
隣の熊本県から鹿児島県に出入りするのに、鉄路は新幹線以外には、九州山地の奥深い県境の峠をまさに野越え山越えする単線の肥薩線か、西側の海岸線をとろとろ走る第三セクターの肥薩おれんじ鉄道のみ。新幹線もおれんじ鉄道も川内原発のすぐそばを走っています。もう一つの隣県である宮崎県との直通は日豊本線のみ。
何かあったら県外に逃げ出す最も確実なルートは九州自動車道でしょうが、山奥も走っているから冬季の凍結もよく聞くし、先だっての地震ではあちこち崩壊して不通になったし、殺到して渋滞は目に見えています。宮崎自動車道か東九州自動車道で宮崎県へ出るという手もあるけれどやっぱり渋滞するでしょうね。プルームの向きなどもあるし、結局出るに出られず右往左往の大混乱になるでしょうね。
避難計画を作れば稼働して良いと言うことではないのは勿論大前提ではあるが、そこらへんのシミュレーションすら新知事がどう考えているか全く見えません。

Posted by タナトリル at 2016年12月08日 18:18
新潟では知事が変わると災害が起こる、というジンクスがあります。泉田前知事が就任した時も、それから早々に中越地震が起きましたし。
それで、米山知事が就任したら、案の定と言うべきか、県内で鳥インフルエンザが発生し、さらには糸魚川市の大火が発生する始末。
国としては内心歓喜していることでしょう。何しろここぞとばかりに、新潟県に恩を売れるのですから。それは当然次の選挙を考慮してでしょうが、当然柏崎刈羽原発再稼働のことも考慮していることでしょう。
「復興を援助してもらいたければ・・・分かってるな」
Posted by 新潟県民 at 2017年01月12日 18:40
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