2016年12月12日

1412.チェルノブイリ200トン、フクシマ600トン 溶融燃料の始末

2016121201.jpg・先日チェルノブイリで、新しい石棺が1800億円もの巨費を書けて完成。彼らは、溶融燃料を取り出す技術がなく、また引き受け手がないことも十分わかった上で現実的な解決策を探っている。
・フクシマは、2号機だけで200トン(チェルノブイリと同じ)の溶融燃料が存在していることを公式に認めているにもかかわらず、いまだに3年後に取り出し、自治体は他県に持ち出せと現実を全く無視した「計画」を勧めている。
・チェルノブイリの始末の動画を見れば、フクシマがそれ以上に大変なことは直ちにわかるはず。今の世の中がまだまだ平和だったと感じる時代がやってくるであろう。

 チェルノブイリの石棺工事が一応終わった。炉心には200トンもの溶融燃料が放置されたままではあるが、取り出す技術などどこにもなく、また取り出したところで持って行く場所もないのだから、事故の現場に放置することに決めたのである。



"廃炉まで100年"福島に突きつけられる覚悟
チェルノブイリが教える現実 最終回

一方、フクシマでは、責任者が600トンもの溶融燃料が存在することを認めている。
Fukushima clean-up chief still hunting for 600 tonnes of melted radioactive fuel
 つまり、チェルノブイリの約3倍もの溶融燃料が存在しているのは確実なのである。日本でも日経が、2号機だけで200トンもの溶融燃料が存在していることを認めた。


溶融核燃料、ほぼ炉内残存か 福島原発2号機で初確認
2016/7/13 19:00 日経新聞
 東京電力福島第1原発2号機の原子炉圧力容器内を、物質を透過する性質を持つ素粒子「ミュー粒子」を使った調査で透視した結果、溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の大部分が圧力容器の底に残っているとみられることが13日、関係者への取材で分かった。デブリや周辺の構造物など、原子炉底部に存在する物質の総量は推計で200トン前後と判明した。


 即ち、2号機だけでチェルノブイリに匹敵するわけである。しかも、公式発表によれば、放出された放射能量はチェルノブイリの1/7なのであるから、フクシマにはチェルノブイリを遙かに超える放射能が今現在も存在しているのは確実である。決して、チェルノブイリよりも小規模なわけではない。

 このような状態であるにもかかわらず、地元の自治体は現実を勉強しようともせず、未だに無責任な幼稚園児のような発言を続けている。

福島原発事故 燃料デブリの県外処分を申し入れ 県知事ら
毎日新聞2016年8月29日 19時39分(最終更新 8月29日 19時39分)
 東京電力福島第1原発がある福島県と原発周辺13市町村の首長は29日、世耕弘成経済産業相に対し、福島第1原発の事故で溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)や使用済み核燃料を取り出した後、県外で処分するよう求める申し入れ書を提出した。
 正直、恥知らずの発言と言って良い。チェルノブイリの爪の垢でも煎じて飲むべきである。いったい、なぜ、この状況で、他県に持ち出せと発言できるのか−いや、そもそも持ち出す技術すら人間は持っていないのである−、もはや思考停止の幼稚園児レベルと言わざるを得ない。

 福島2号機だけにある核燃料を覆い隠すだけで、これほどのシェルターが必要となるのである。現在の見積もりでは、廃炉にかかる費用は8兆円規模と言われているが、おそらくその10倍をかけても何もできないのが現実であろう。原発事故は、まさにパンドラの箱なのである。

■関連ブログ
1351.チェルノブイリの報道から、フクシマの真実を見破る−溶融燃料約1,000トン チェルノブイリの5倍2016年04月03日

  
posted by いんちょう at 21:00| Comment(5) | 原子力
この記事へのコメント
かの大戦もそうでしたが日本人の特徴として、もうだめだとわかっていても、根性論で異常に頑張る。欧米のような、これ以上無駄な血を流さないよう、潔い「損切り」という考え方ができませんね。

馬鹿げた凍土壁など、当初から国内外の海外の専門家や科学者の間では疑問視されていましたが、強行してあのような結果。その背景にあるのは、権力者のメンツと、災難で一儲けしてやろうという、目の前のことしか考えられない、想像力の欠如した猿のような連中。

その最たる者は、広島の原爆雲を見て、「これからは原子の時代だ」と奮起した中曽根康弘元首相でしょう。彼はその後、自民党で原子力政策を推し進め、首相にまで登りつめました。

多くの方が内部被ばくで健康を害しているなか、彼は100才近くの今も図々しく生きていますよ。

Posted by お久しぶりです at 2016年12月14日 13:02
政府はいつまで現実逃避を続けるのか?
オリンピックはその最たるもの。
Posted by こうじかび at 2016年12月14日 14:49


 福島県と13市町村首長は 経済産業相に、

 核燃料を 県外処分の 申入書提出。


⇒現時点で 科学的不可能を 要求する 愚かさ

 悲しい…

Posted by 不眠症 at 2016年12月15日 04:31
何でも豊かにある日本にただ一つ無いものは「現実」だね。

疑似科学で放射能を解決できると言ってみたり、
科学技術万能主義で日本の科学技術で解決できると言ってみたり、

どちらも現実を見ていないじゃないか。すべてがバーチャルな世の中なのかw

Posted by リアリスト at 2016年12月18日 12:56
ミスピーチは原発を目指した、という記事を読んだけど、原発収束作業自体がきれいすぎる=バーチャル化しているような気が。
Posted by そうだったらいいけどな at 2017年01月07日 11:31
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