2017年01月09日

1419.広島や長崎の歴史を僕たちは克服していないと豪語する早野龍五

2017010901.jpg・フクシマにはなんの問題もないと主張する早野龍伍氏が、新春のインタビューであろうことか「広島・長崎の歴史を克服していない」と発言した
・この発言は、加害者の米国が作り上げた神話に基づいており、馬脚を現したと言える
・非常に腹立たしい発言であり、ここで問題提起しておく

 福島の被害を過小評価しようとする中心人物の一人である早野龍五が、Buzzfeedのインタビューに出ていたのでこちらで紹介したい。

「福島に生まれたことを後悔する必要はどこにもない」 いま科学者が伝えたいこと

原発事故直後からツイッターでの発信が注目されてきた科学者、早野龍五さんが今年、定年を迎える。いま福島の若い世代に何を伝えたいのか?
posted on 2017/01/09 06:01
物理学者、早野龍五さん(65歳)。東京大学教授にして、福島第一原発事故後、その言動がもっとも注目された第一線の科学者だ。

事故直後、あらゆる憶測、流言、デマがインターネット上を飛び交った中にあって、早野さんは「事実」を分析し、ツイッターで情報を発信し続けた。

発信はつながりを生み、「本業」と並行して福島の支援にもかかわっていく。学校給食の調査、子供用の内部被曝測定器の開発、地域の高校生たちとの活動……。そんな早野さんが今年、東大で定年を迎える。

原発事故、震災から6年目を迎えようとするいま、福島の若い世代に伝えたいことは何か?いつもの穏やかな口調で語りはじめた。

 史上最悪の原発事故となった原発を最初から擁護し、あろうことか放射能の含まれた雨が東京に降ったときに「春雨じゃ濡れて参ろう」と嘘八百をツイッターで発言したのが、彼である。地位を利用して、放射能被曝を避けるどころか、被曝を推進したのだから非常に罪が重い。

「広島や長崎の歴史を僕たちは克服していない」
一概にメディアが悪いというわけではないです。広島や長崎の歴史を僕たちは克服していないということです。あの辛い歴史から、何も学んでいない。あれだけの人が亡くなり、大量に被爆したという悲劇から、ですよ。

広島、長崎の「被爆者」を対象とした疫学調査が、放射線防護の知見にどれだけ生かされているのか。その重みを受け止めないといけないと僕は思う

将来にわたって、福島の子供たちが結婚、出産するときに被曝の影響はない。これが広島と長崎の経験からわかっていることです。

それなのに「自分の子供を産めますか」がまだ問われているんです。強い言い方になりますがね、一番の問題はここにあるって思えよって声を大にして言いたいんです。

みんなで考えるべきは、「自分の言葉で語る」ために何ができるかです。たどたどしくたって、いいんです。できれば、根拠を持って説明できたほうがいい。世間の風はもっと厳しいですからね。

福島を安全だと聞きたくない人はたくさんいます。彼らは決して自分の意見は変えません。でも「自分は子供を産めますか」とか「水道の水を飲んでもいいですか」といった問題を聞きたい人はいっぱいいるんです。
彼らは日々の生活に向き合っている。だから、僕は聞きたい人のために時間を割いて応えていきたい。

 たしかにABCCは膨大な数の胎児を調べ上げて、「科学的」には遺伝的影響はないと「証明」している。しかしながら、現実はそうではない。胎児に最も被爆の影響が出ることは証明する必要がないほど明らかなことである。米国が核兵器を利用するためにでっち上げたのがヒロシマ・ナガサキでの健康被害はないとする報告書であり、それをうのみにしている早野龍伍こそが、その占領の歴史を克服していないのである。私が最も腹の立った発言である。あろうことか、ヒロシマ・ナガサキをだしにして、「被曝被害はたいしたことはない」と主張しているのに等しい。あり得ない。いったい誰のための科学者なのか。

 さらに次のような発言まで

これまでのデータの積み重ねから、僕は、原発事故によって甲状腺がんが増えることはない、と考えています。増えたようにみえる検査結果については、多くの科学者と同じように過剰診療の結果だろうと判断しています。

あまりにも高い精度で検査しているため、本来なら見つからないはずのもの、見つからなくても問題ない甲状腺がんが見つかってしまった。発見された家族の気持ちを考えれば、非常にセンシティブな問題を含みますが、もちろん、命に別状はない

確かに科学は多数決で決まるものではありません。一部には、これは原発事故が原因ではないか、と批判する人もいます。批判に耳を傾けることは重要ですが、大事なのは、データで語ることでしょう。
甲状腺癌を発症した子ども達も「命に別状はない」の一言で片付ける。これに怒りを覚えずにはいられない。なぜ、このような発言を平気でできる−物理学者なら可能なのか?−人物が人を説得できると考えているのか。目の前の一人に全力を尽くす医療とは全く相容れない世界であると言わざるを得ない。

 これ以上書くとさらに読むに堪えない悪口を核と思われるので、ここで筆を置く

■関連ブログ
原爆と核実験場での放射能と奇形児(600万アクセス)2012年10月04日
フクシマが安全という知見は我々にはない−放影研が公式に認める(知られざる放射線研究機関 ABCC/放影研)
2012年07月29日
野村大成阪大名誉教授の警告−福島はチェルノブイリのミニコピーではない。おなじ被害が起きる2013年10月29日

 
タグ:早野龍五
posted by いんちょう at 20:57| Comment(8) | 原子力
この記事へのコメント
この人元々PA屋と同じで広報系の仕事で食べてきたと聞いたことがあります。

何を言っても無責任な答えしか返ってこないのは当然でしょう。
ちょっと不思議なのは、反原発系メディアはある程度被曝に関心があるにもかかわらず、
こういう悪意あるキーマンについて晒し者にする系統の告発記事に消極的だったように思われることです。
どうも、そういうことを書くのは品性下劣だと自主規制している節があるのですが、品性下劣とは思わないけどな。
Posted by 岩見浩造 at 2017年01月09日 23:36
この方の文章は吐き気さえしてきますが読みました。支離滅裂な論理展開で馬鹿らしい文章だと思いますが、有難く読む人もいるのでしょう。

「子供を産めるよ」などと若い世代を励ますことがフクシマの解決につながるのでしょうか。

フクシマの一番の問題点は、関係者の多くが、一貫して人を大事にしないことだと思います。

これが今の若い世代の失望の本当の原因でしょう。

まさに、人を大事にしない、人の為にならない科学に何の意味があるのか。

人の気持ちに寄り添うふりをしている分、この方の罪は重い。羊の皮をかぶったオオカミというか、それ以上の鬼だろう。

Posted by 夢 at 2017年01月10日 11:59
残念ながら、太平洋戦争末期の惨状に酷似してきたのではないでしょうか。
財政は土建屋帝国主義の構成員に搾取され続け、もう解決不能な赤字になりながら、暴走しています。戦後の大日本経済帝国は瓦解し、戦前でも行わなかった一億玉砕に突き進んでいます。
原発震災や内部被爆の客観的な分析などできない、札束礼拝主義=拝金偶像主義に陥り、リスク分析とデータの偽造を組み合わせた山林売買なみの詐欺行為が横行し、国民は泡沫の近代的な生活を謳歌しているというパラノイアに狂奔している。
太陽活動の低下にともなう、マントル活動期に、もっとも破局的災害を受ける可能性の高い日本列島の防災政策(安全保障)はまったく無防備状況にある。土建屋帝国主義の土木建設技術を総動員して、地盤特性の良いところに巨大地下都市と、自給できるエネルギー・食糧体制を構築し、被爆防御を含めた科学教育を押し進めるべきと思えます。
もうあまり時間がないのではないか?海外移住先を探しているのだろうか?
この内部被爆の隠蔽が世間に発覚した場合、詐欺的な擁護をしていた人たちは、被害者や遺族たちから凄まじい憎悪のため、ナチス狩りのような無惨な末路をむかえるかもしれない。
なにもできない私なども、あまりにも無力過ぎるし、悲しい。拝金偶像主義者と同罪、いやそれ以下かもしれない。
Posted by ガロア at 2017年01月11日 11:08
ガロアさん
>ナチス狩りのような無惨な末路

数年前のAKB丸刈り謝罪の時石井孝明が言及してました。本能的な怯えでしょうかね。
でもあれが無ければ独仏の歴史的清算はありませんでしたよ。可哀想とは思いません。
彼等には、因果応報という言い伝えになってもらう必要がある。


いまやヤフーで調子のいいことを書き飛ばすネトウヨですら、原子力の話には寄り付きません。
書き振りを見る限り意外と被曝影響も信じられているようです。

Posted by 岩見浩造 at 2017年01月12日 06:38
批判するだけが仕事ですか?
医者なら証明したらいいじゃないですか?放射能の影響だという事をね。
逆の意見がれば反証が必要でしょうよ。
批判するだけが医者として適切ですか?大体、講演やDVDを売るなんて金儲けに使うんじゃない。
本当ならタダで配ればいいでしょう、本当に善意ならね。

>甲状腺癌を発症した子ども達も「命に別状はない」の一言で片付ける。

では、疫学的データから
http://www.uptodate.com/contents/thyroid-nodules-and-cancer-in-children
岡山大の論文に反証
http://drmagician.exblog.jp/23772300/

反体制原発論というイデオロギーだけにしがみつく人はそれでいいだろ
そのために、利権が生まれているののも事実でしょう




Posted by Apophis at 2017年01月14日 23:19
あいかわらず偉そうですねw
人の事なんだからほっとけばいいのに。

いるいる。フクシマ関係のブログでアフィリエイトが激しい人。放射能の影響を無くすものを売っている人。移住サポートといって詐欺みたいなことやる人。いろいろいるよね。

それに比べたら、院長先生のやっていることなんてかわいいものだと思うけど?
無償ですべてをやれなんて、どれだけ苦行を人に求めるんですかw

実際に発症した人に対しては「命に別状はない」では済ませられないでしょう。この発言に軽薄と無責任さを感じるのは私だけではないでしょう。


Posted by 夢 at 2017年01月15日 14:56
 というかですね、ここはどういう者たちが集うブログか散々分かっているでしょうに。そこへ道場破りみたいな感覚で乗り込んでこられてもねぇ。
 ですから、批判がしたければ、その手のブログへ行って同志の方々と「相変わらずあの熊本の院長は・・・」とでも語り合っていればよろしいのでは?
 しかし、数年前の記事に今更噛み付く人が現れたり、色々興味の尽きないところですわ、ここは(笑)。
Posted by 新潟県民 at 2017年01月15日 17:15
真実のデータと客観的・総合的な分析というものは難しいと思います。豊洲の有害物質のデータもどうも怪しいもののようですし、まともなデータが出なければ分析しようがありません。
水俣病の時に物理化学者・工学者は、水銀は海で拡散するから人体に影響が出ることなど考えられない。あまりにも非科学的だなどと言っていました。生物濃縮がまだ学会などで認められていませんでした。
生物濃縮のことを除けば、ビーカーでの実験などでは確かにそうです。
後になって、生物濃縮が学会で認められるようになった時に、物理化学者らに、なぜあの時に影響などあり得ないないと言い張たったのかと問い詰めても、まったく責任を認めないでしょう。当時は生物濃縮がまだ学会で認められていなかったのだから、そのことを考慮しないのは当たり前だ。それに生物濃縮なんて専門外だ。物理化学的に見ればそのような結論になるのだ。
しかし、あなたの証言で、水俣病の認定が遅れ被害者が増えてしまったんですよ。
そんな言いがかりはやめてくれ。私は物理化学的専門家として、当然その学問的な範囲で証言したまでだ。生物濃縮なんて私の専門外だ。
また内部被爆を認めない方々は、是非福島開拓団を組織して率先して入植してください。国のため健康被害などないことを自ら証明してください。政治家の方、経営者の方、大学の先生方、経産省などの官僚の方々、愛する家族とともに、国の復興のため、自ら内部被爆などあり得ないことを実証してみてください。私は内部被爆を恐れるので遠慮させてもらいます。
Posted by ガロア at 2017年01月16日 23:41
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。