2020年03月17日

敵前逃亡した医師に未来はあるのか

 戦争で負傷することを恐れて、大将が敵前から逃げ出すと、もうその軍隊は機能しなくなります。「王」と呼ばれて、軍隊を率いる責任のある人物は、困難に当たった場合は、正面に立たなければならないのは常識だと思っていました。
 今回のコロナ肺炎で、みんなが頼りにするのは医療であり、特に診断・治療をする医師であることは間違いありません。この疾患は、感染力が非常に強く、また感染者の10%程度に重篤な肺炎を起こすことから、隔離と重篤者には治療が大事で、そのとおりに中国、韓国ほか先進国は国を挙げての総力戦を行っています。日本はといえば、大物政治家が公然と「できるかぎり検査は絞れ」といい、「医療資源の無駄遣いだ」というタレントどころか医師まで大勢います。そして、感染の危険性から、医師会までもコロナ肺炎の検査どころか、「インフルエンザの検査も控えるように」と言い始めています。日本の医療はその結果、次のようなことになっています。

全く笑えませんね。その通りなんですから。まあ、私でしたら、インフルエンザははやっていないので、まず違うと思いますとは説明すると思います。

 厚労省は、厚労省で、PCR検査は役に立たないと皆様に説明しています。諸外国では、きちんと効果を上げているにもかかわらずです。日本の検査能力は、諸外国と比較してかなり低いんでしょうね。


このいいわけに「ネトウヨ」のような論法とたたかれていましたが、実は違います。ちゃんと根拠がありました。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療所・病院のプライマリ・ケア初期診療の手引き
2020031701.JPG
PCR検査はウイルスゲノムを検出するという原理から,一般論として感度は低く,特異度が高いと考えられます.初期のPCR検査で陰性だが後日陽性となった患者等の検討により,感度は30〜70%程度,特異度は99%以上と推定されています(referencestandardを対照とした検討ではないため,確立された数値とは言えません)
.PCR検査の感度が低いということは,偽陰性率が高いことを意味します.すなわち,新型コロナウイルス感染症患者であるにもかかわらず,誤って陰性となり見逃される患者が一定数出ます.この場合,偽陰性となった患者が陰性結果に安心して外出する等して,感染が拡大するおそれがあります
.検査件数が増加すれば,偽陰性で見逃される新型コロナウイルス感染者も増加し,感染拡大のリスクも高まります.したがって,新型コロナウイルス感染症が疑われる患者に対して最も重要なのは,検査結果のいかんに関わらず外出を控えるように指導することです.帰国者・接触者外来を受診してPCR検査を受ける患者に対して,たとえ結果が陰性であっても症状が続く間は外出を控えるよう指導が必要です

なんと、ネトウヨレベルのことをプライマリー・ケア学会が本文中に書いているのです。偽陰性がかりに3割あったとしても、陽性と診断された人が隔離されれば野放しよりは遙かにましなはずなのに、わざとそこには触れていません。

で、実際に感冒様症状が出た場合の対処方法は、

感冒様症状の患者には一定期間の自宅療養を促す新型コロナウイルス感染症の発症初期は感冒様症状のみを呈し,他疾患との鑑別が極めて困難なため,早期受診のメリットはありません.また,安易に早期受診することで待合室等で感染が拡大するおそれがあり,症状があるにもかかわらず無理をして出勤,登校その他外出した場合には外出先で感染拡大するおそれもあります.
これらを踏まえると,感冒様症状の患者には発症初期には自宅療養を促し,早期の受診を避け,不用意な出勤等の外出を避けていただくことが必須です.
1.症状が軽いときは自宅療養してください
2.症状が4日以上(高齢者,持病,妊娠では2日以上)続いたら,「帰国者・接触者相談センター(新型コロナ受診相談窓口)」へ電話相談してください

 ようは、風邪だと思ったらわざわざ病院に来る必要はなく、ひどくなるようならセンターに電話してくれというわけです。ちょっとあんまりだと思います。開業医で治療はできませんが、コロナかそうでないかを根拠を持って診断すれば患者は納得できます。あるいは、必ず受診できるドライブスルー検査場があれば、問題ないでしょう。しかし、今の実情では、よほどの理由がない限りPCR検査はしてもらえませんから、医療から外れてしまいます。(病院も診断のついていない高リスク患者を入院させられません)責任放棄、職場放棄と言っても過言ではありません。厚労省は、医師の診断がない限り、陽性的中率が低いなどと説明していましたが、そんなの何も変わりません。だって、何もわからないんですから。電話番号を伝えるだけなら、医師免許など不要です。勉強する必要なんてありませんから、誰にでもできます。たとえば、次のような自動応答装置でいいんじゃないんでしょうか。

医「お電話ありがとうございます。こちらはサイバークリニック トーキョーです。コロナウイルス関係の質問は1を、その他の疾患の場合は2を押してください」

医「1コロナウイルス関係ですね。患者様の年齢を入力し、そのあと男性のかたは1、女性のかたは2を押してください」

医「50代男性のかたですね。37.5度以上の発熱が何日間続いているか、入力してください」

医「50代男性のかた、37.5℃以上の発熱が4日間続いているのですね。これで正しければ1、間違っているなら2を押してください」

医「あなたは、コロナウイルスに感染している可能性があります。国者・接触者相談センター(新型コロナ受診相談窓口)」に電話相談してください。電話番号は 0120-xxx-555です。もう一度電話番号を連絡いたします 0120-xxx-555。です。お大事にしてください。ご利用まことにありがとうございました」

どうです、これで十分ですよね。こんなことをするために医者になったわけではないのですが・・・
このプライマリーケアのガイド本には、本当に落胆するとともに、医者サイドも本当に検査をしたくないのだと言うことがきちんと伝わってきました。
一応、今後のためにこのガイドをとりまとめた医師の名前を記載しておきます
理事⻑ 草場鉄周 北海道家庭医療学センター
担当副理事⻑ 大橋博樹 医療法人社団家族の森多摩ファミリークリニック
担当理事 岡田唯男 医療法人鉄蕉会 ⻲田ファミリークリニック館山
鈴木富雄 大阪医科大学地域総合医療科学
南郷栄秀 独立行政法人地域医療機能推進機構、東京城東病院総合診療科感染症

プロジェクトチーム
来住知 美岩倉駅前たはらクリニック
坂⻄雄太 坂⻄医院内科・小児科
菅⻑麗依 医療法人鉄蕉会⻲田ファミリークリニック館山⻲田幕張クリニック内科
高山義浩 沖縄県立中部病院感染症内科・地域ケア科千葉大、Family Medical Practice Hanoi
中山久仁子 医療法人メファ仁愛会マイファミリークリニック蒲郡
⻄岡洋右 ⻄岡記念セントラルクリニック
守屋章成 名古屋検疫所中部空港検疫所支所

ため息しか出ません。が、ちょっとだけいいニュースを

強毒性インフル想定し訓練/岡山、乗車のまま診察
2010/05/16 16:59
2020031702.jfif
 強毒性の新型インフルエンザ流行を想定した「発熱外来」の訓練を、岡山市の御津医師会が16日、実施した。感染拡大を防ぐため、患者役が車に乗ったまま受診するドライブスルー方式で、地域の住民ら約50人が参加した。

 訓練は小学校の敷地を利用。患者役の住民が乗った車が到着すると、白い防護服を着た医師らが窓越しに診察にあたり、簡単な問診や治療薬の処方をした。「救急車お願いします」「子どもがひきつけを起こしています」などの声が飛び交い、参加者は「現実的な訓練でわかりやすかった」との感想を話した。

 同医師会の森脇和久副会長は「1台につき1分間と見込んでいたが、もっとかかることが分かった」と収穫を語るとともに「新型インフルエンザの流行から1年たったが、いつまた強毒なものに変異するかわからない」と警戒を呼び掛けた。
なんと、今から10年前にドライブスルーの診察を試しているのです。これに検査を組み合わせればいいわけですから、少なくとも岡山の医師会にはノウハウがあります。

また、来週からPCR検査が今よりも多くできるようになり、行政によってはドライブスルー式を採用するところがあるかも知れないとのことでした。個人的には、北海道知事がドライブスルー式を全国に先駆けて採用すれば、次の総理になるのではないかと考えています。WHOもtest testと言い始めました。
 このままでは、日本の医師が患者から信用されなくなってしまいます。焦燥感ばかり募っています。

最後に「日本浄化計画」を進めている政治家のツイートで締めます。もはや、江戸時代。自分の家族がこの立場になっても理解できないのでしょうね。(上級国民だから、簡単に検査してもらえるのでしょうけど)



posted by いんちょう at 21:13| Comment(3) | 新型肺炎
この記事へのコメント
コロナ恐慌ですね

http://marginalreport.net/whistle-deliverer/

この女医さんとか、周囲の看護士さん
倒れたお医者さん
尊敬します
喘息の薬とか
感染しなかったのが奇跡
Posted by 農家 at 2020年03月18日 01:16
橋下の持論がかかれているようです
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200318-00033597-president-pol
Posted by やま at 2020年03月18日 12:49
 お久しぶりです。
 なんというか今回のウィルス騒ぎを見ていると、9年前を思い出します。
 結局、即効性のある危険でないと、誰も危険だとは思わないのですよね。逆に言えば、即効性があるというか、目に見えやすい危険だと、このパニックぶりですよ。
 さて、小松左京の「復活の日」をまた読み返しますか。
 話を戻します。
 国は今回の記事のような方針でいる一方、人口密度に対する感染者数では、現在日本トップと言われているこちら新潟県の新潟市では…。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20200320/1030011590.html
 しかし、新潟市でこれだけの感染者が出ているのに、同じように新幹線が通っていて、東京との往来が激しい長岡市や上越市で、まだ感染者が一人も出ていないというのは、何か不自然な感じがします…。

 あと、原発関連でこんなニュースが。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20200320/1030011589.html
Posted by 新潟県民 at 2020年03月20日 20:26
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。