2020年04月30日

日本のPCR検査数は、世界最低レベル

 日本のPCR検査は、信じられないくらい少ない件数しかありません。一番の理由は、保健所が絡んでいるからですが、それがどれほどひどいのかをまず見てみましょう。


Mexicoの上にいるくらい。OECD平均値の1/10以下の件数しかしていません。

なぜ、これほどまでも低レベルなのか。日本に医療がほとんどなければ、仕方がありませんが、だれでもアクセスできる医療をここまで低廉な価格で実現しているのは、日本と医師会は宣伝していました。一つの理由はあまりにも古い機械をつかっているから。

2020043002.jpg

<新型コロナ>船橋市保健所が独自にPCR検査開始 1日最大15〜20人分

6万3千件/日のPCR検査がすでに可能なニッポンで紹介しましたが、この全自動PCR装置がどこまですごいのか、動画を再度貼り付けます。


検体を所定の場所におくだけで、あとは全自動で何もかも進みます。機械ですから、疲れも知りません。そして、このメーカー(ROCHE)自体、試薬は十分に用意していると表明しています。

新型コロナウイルス感染症 検出用キットに関するお知らせ
2020年2月28日
(2020/3/6 追記)
2020年3月6日から新型コロナウイルス感染の有無を調べる検査が公的医療保険の適用対象となることを受け、当社では日本国内の検査需要に応えられる十分な試薬を確保しています。
さて、これだけの予備知識を持って、次のPCR検査は増やせないと主張する記事を読んでみます。

PCR論争に寄せて─PCR検査を行っている立場から検査の飛躍的増大を求める声に
2020/04/30
西村秀一(国立病院機構仙台医療センター臨床研究部ウイルスセンター・臨床検査科)
2020043003.JPG

一方、素人のコメンテーター、怪しげな専門家は論外として、臨床の先生方からの要望は無視できない。議論の中で「ほかの国がああなのに、どうして日本だけこうなの」といった論調があるが、それは、幼子の親への「ねだり」と大して変わらない。日本は、少なく抑えていたポリシーを持っていたのだから、それを変えさせるためには理屈で戦うべきであろう。序盤は互いに譲らない状態が続いていたが、最近になって、うねりのような大きな声に抗することができなくなったのか、国は検査数を倍増させること目標とした。だが、この議論、実際にPCR検査を行っている人たちからの声が聞こえない。こんな中、編集部からこの問題で思うところを書くようにとのお誘いがあったので、日ごろ思っていることを述べたい。
 いきなり、日本は検査を少なくするポリシーを持っていたと愚にもつかない理由を上げ、挙句の果てには「幼児のおねだり」だと決めつけてきました。諸外国でやっていることがなぜできないのか、それこそできるのにやらない幼児の言い訳にしか聞こえません。

2.今、PCR検査数を増やせという巨大な圧力によって実際に増えているのは、検体を採取する場所と人、検査に必要な機器のみである現状
 さて、PCR検査を制限なく検査数を増やしていくとする。そこで最初に問題となるのはそれをやる人材である。検体の採取の部分ではあまり問題はなさそうである。採取のためのスキルはきちんとやれればそう難しいものではない。だからといって同じ調子でPCR検査員を増やせるわけではない。PCRは、POCTのイムノクロマトキットのように検体を入れれば、あとはほぼやることがない類のものではなく、μリットル単位で何種類もの試薬を、順番を間違えずに加えていく、技術力が求められる検査である。一つの間違いが数十件あるいは数百件の偽陽性を生じることすらある。そこまでいかなくとも、一つの入れ忘れが簡単に偽陰性を作り出す。そして、もしそれが起きてもそれをその場であるいはその後に確認する手立てはない。専門性が必要である。整形外科の先生に眼科の手術をやらせるわけにはいかない。
まあ、20年前の機器では、この方の言うように何種類もの試薬を順繰りに入れる必要があるでしょう。しかし、そんなことをやっているのは保健所のみ。もし、この方の勤めている組織がいまだにそんなことをしているとすれば、人的資源の無駄遣いにすぎません。さっさと、全自動の機械を購入してください。なぜ、いまだに人海戦術で、このPCR検査をしているのか。管理者として怠慢以外にありません。

3.もうひとつの極めて大事な問題をここに提起する。それはRNA抽出キットとPCRキットの数である。
 なぜそれを問題にするかというと、実はRNA抽出キットがすべて輸入品であるからである。入手が難しくなってきている。業者の話では、現在入荷するのは注文の20%程度だという。それは、ご存じのように世界各国で膨大な数のPCR検査が行われていることと、無関係ではないと思われる。いわばマスクやPPE同様、国際的争奪戦が繰り広げられている可能性が高い。PPEやマスクで起きていることが検査キットでも起きていて、日本はその競争に完全に乗り遅れている。もしこのまま手に入らなければ、例えば先に挙げた施設でも1日100検体近く検査したら1カ月も持たない。
Rocheが十分な量を確保しているというのに、なぜこの先生のところでは不足しているのでしょうか。20年前の機械の試薬を作っているところなどほとんどないからではありませんか。

現状でPCR検査をどんどん増やしていくとしたときの考慮すべき問題点
1.検査の精度 偽陰性と偽陽性 
2.検査結果の意義、解釈
3.検査に必要な人員の不足
4.検査キットとくにRNA抽出キットの枯渇の可能性…第2波が来た時無防備で良いか
 私の結論は、最新鋭の機械さえ知らない責任者は、とっととやめてくださいということです。なぜ、OECDの平均レベルも維持できないのか、その理由が全く分かりません。人口が多いからこそ、検査技師も多いはずです。というより、検査技師の問題ではないことは明らかですね。

 むかむかしながら、この記事を書きました。なぜ、このレベルの記事を日経メディカルは垂れ流すんでしょうか。これこそ、現場の無能な司令官の発表をそのまま垂れ流している大本営発表そのものです。この管理者の何がおかしいのか、きちんと指摘してください。
 検査技師は非常に優秀な方も多く、いつもお世話になっています。それなのにこんな人のおかげで、逆風が吹くのは本当におかしな話です。こんな不勉強で世界のことを知らない人がトップに立っている。それこそ、日本の病そのものだと私は思います。

6万3千件/日のPCR検査がすでに可能なニッポン2020年04月13日

posted by いんちょう at 16:25| Comment(3) | 新型肺炎
この記事へのコメント
つくば研究所 群にも
一杯有るでしょうが
研究の邪魔か?
Posted by 農家 at 2020年04月30日 20:00
長期戦を闘う児玉龍彦×金子勝
https://www.youtube.com/watch?v=biRtZzoM9NA
Posted by 癘{俊夫 at 2020年05月01日 05:34
現状でPCR検査をどんどん増やしていくとしたときの考慮すべき問題点
1.検査の精度 偽陰性と偽陽性 
2.検査結果の意義、解釈
院長、せめて1に対して具体的に反論した方が良いのではないかと思います?

>最新鋭の機械さえ知らない責任者は、とっととやめてください
最新鋭の機械とは何ですか、精度が100%ですか?
Posted by 縄文のくま at 2020年05月02日 22:00
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。