2020年05月17日

「オウム真理教症候群」・・高IQが陥りやすい罠

 「オウム真理教事件」・・オウム真理教の教祖である麻原彰晃(本名・松本智津夫)が、宗教を隠れ蓑に日本を乗っ取って、自らその王として君臨するという野望を抱き、それを現実化せんとする過程で、世界各国での軍事訓練や軍事ヘリの調達、自動小銃の密造や化学兵器の生産を行い武装化し、教団と敵対する人物の殺害や無差別テロを実行した。世界史的に見ても、アルカイダやISILによるテロを先取りした事件である。 (Wikiより)

この事件で世間を特に驚かせたのが、いわゆる高学歴の人物が多数入信し、最後は地下鉄サリン事件まで引きおこしたことです。たとえば、
林郁夫 生い立ち
1947年品川区生まれ。父親が医師、母親が薬剤師の開業医の家に生まれる。幼少期から思いやりのある子といわれ、人助けがしたくて医師の道を選ぶ。慶應義塾中等部、慶應義塾高等学校を経て、慶應義塾大学医学部卒業。専門は心臓血管外科[
慶応、東大、早稲田、京大など難関大学を卒業した人間がたくさんいました。教団内部には「大蔵省」などの「省」まであり、放射能対策のマニュアル(かなりまとも)まで作成していました。本当に頭のいい人たちがいたのは確かなのです。

 おそらく、最初のきっかけはたいしたことないのでしょう。そのときの『真理』にはまってしまい、あとはずるずると最後はサリンを蒔くまで言いなりとなります。一度信じたら、もう周りの忠告は一切耳に入れようとしません。世間とどれほどずれているかを両親や友達が説得したところでかわりません。当時も、なぜ高学歴の人間が騙されるのかと言った報道はされていましたが、結局結論が出なかったままだと思います。今回のコロナ騒ぎで私なりに考えてみました。

 なまじ、高学歴、高IQのため、自分の頭脳を過信しています。このため、一度数式を示されて納得するともう世間とは違っていても気にせず信じ続けます。そして、周りの忠告には一切耳を貸しません。話の通じる仲間内だけでもりあがり、世間までもゆがめようとします。その一つが、フクシマであり、そして今回起きているコロナPCR検査でも同じです。

 PCR検査は原理上、偽陽性はまず起きません。が、人間が行うことですから、100%とはいえない。したがって99%以上の信頼度があると説明すると、今度は逆に1%は偽陽性が起きると脳内変換するのです。

PCRの原理
2020051701.jpg
以上がPCRの原理です。なかなかそのままではわかりにくいので、たとえ話をします。

 PCRをジグソーパズルだと考えます。いろいろな小片がふくまれていますが、そのうち特徴的な3つのパズルで代表させます。

たとえば、四隅の1つ、中央1つ、辺から1つ

同じパズルなら、当然同じものがありますが、違うパズルなら絶対に一致することはありません。PCR検査もこんなものだと考えてもそれほど間違いではありません。ばらばらにした遺伝子の中でコロナに特徴的な配列を複数個作り、そのうちの3つ(たとえば)が増幅されれば

コロナ遺伝子が含まれている=コロナウイルスに罹患している

と診断するわけです。決して一つだけでは判断しない(それこそ、死んだウイルスの遺伝子が含まれているかも知れませんから)。このパズルの一片をPCRではプライマーと呼びます。この塩基配列がしっかりしていないと擬陽性の可能性がありますが、世界中で使用されているのですから、まあまずその問題はないと言ってよいでしょう(淘汰されます)つまり、事実上PCR検査には擬陽性はないのです。
 では、なぜ偽陰性があるのか。それは検体の採取方法が下手か、あるいはたまたまウイルスが含まれていなかったからです。ウイルスがあれば、100%検出されます。手技が下手だったり、あるいは上咽頭にはウイルスが存在していなかったために、陰性となってしまう。それが、最悪は30%程度は認められると言うことでしょう(もちろん、下手な医師がすれば、それこそ70%も偽陰性が出てきます)。

 以上が予備知識です。そして、PCR検査は非常に優秀で、擬陽性があるという理由で、検査を絞っているのは日本だけですね。少なくともそんな理由で検査をしないと国民に説明している医師・国家はありません。ところが、このようなトンデモ知識を繰り返す医師が多いのも確かです。

たとえば・・
【1】なぜ一般市民はPCR検査をしちゃいけないの?
病気の人を正しく病気であると診断できる確率を「感度」、病気でない人を正しく病気でないと診断できる確率を「特異度」といいます。

新型コロナのPCR検査の場合、感度は50〜70%(ここでは70%で計算)、特異度は99%程度であると想定します。

では、神奈川県の伊勢原市で市民全員にPCR検査を実施すると仮定しましょう。

伊勢原市の人口は約10万人。有病率は0.1%ですから、10万人のうち100人が感染者で、残る9万9900人は感染していないということになります。

10万人の市民全員にPCR検査を実施しました。

PCR検査の感度は70%ですから、100人の感染者のうち70人は陽性に出ます。一方、30人は陽性にはなりません。この人たちは感染しているのに検査結果は陰性なのです。

しかし、9万9900人の感染していない人も全員が検査を受けています。PCR検査の特異度は99%ですから、このうち1%(つまり999人)は病気でないにも関わらず陽性と診断されてしまうということになります。

10万人の検査を実施して、結果が陽性になるのは、実際に感染している100人のうちの70人と、感染していない9万9900人のうちの999人。合わせて1069人です。しかし、この中で実際に感染していたのは70人だけですよね。検査結果が陽性になった人のうち、わずか6.5%しか本当の感染者がいない、ということになります。

医療法人社団悠翔会
佐々木 淳
この医師はPCR検査を知らないようです。数字のお遊びだけで、1%の擬陽性が出ると言うことで、数字をこねくり回して、個々人にとっては99%の確率で陽性なのに、あなたの陽性確率は6.5%ですよと説明しているわけです。明らかに常識に反していますし、世界とも違います。それなのにこういった人物は絶対に誤りを認めませんね。・・つまり、「オウム真理教症候群」にかかっているわけです。

 おそらく、この人物が神奈川県医師会のトップにいるんでしょう、同じ主張を繰り返しています。

PCR検査の特性と限界
最終更新日:2020年05月12日

新型コロナウイルスのPCR検査の感度は高くても高々70%程度です。つまり、30%以上の人は感染しているのに「陰性」と判定され、「偽陰性」となります。検査をすり抜けた感染者が必ずいることを、決して忘れないでください。つまり、検査は、病原体の非存在証明にはならないのです。「安心」を目標とする検査は有害です。

計算をしてみましょう。本当の感染者の方を4400人とします。感度を70%とすれば検査で陽性と判定される人は3080人になります。そうすると1320人もの人が偽陰性と診断されます。すると1320の人は本当に感染しているにもかかわらず見逃されて、自粛ということを守らないと感染源になってしまいます。

さらに問題となるのは偽陽性者の存在です。本当の非感染者は999万5600人います。そして、このうち998万5604人は陰性と正しく判定されますが、実に9996人もの人が本当は感染していないのに陽性と判定されることになります。

整理すると、1000万人にPCR検査を行えば、1320人もの感染者が見逃されて、市中感染の元になってしまいます。そして、その10倍にあたる9996人の非感染者が感染者と間違って判定され、病院のベッドを占有してしまうことになります。
 まあ、一万歩譲って毎回1%の確率で擬陽性者が出たとしましょう。もう一度すれば、もうそれだけで1/100となります。そもそも、諸外国は100〜1000万単位で検査をしているわけですから、1〜10万以上の擬陽性が出れば、それだけで問題となり論文がさんざん書かれるでしょう。しかし、そのようなものは全くないわけで、諸外国は検査の拡充に力を入れています。こんな数字のお遊びをかいて、世間を紛らわせて、本当の対策をしない。
 まさに、「オウム真理教症候群」のゆえんであります。

 このようにいくら症候群の人たちが「証明」しても、海外はそうはいきません。海外渡航の際には「陰性証明」が必要となってきそうな感じです。日本人は日本語でだませても、英語で英語圏の社会をだますことはできません。もし、本当にこの記事が正しければ、直ちに英語でも発表し、科学雑誌に投稿するべきですが、そんなことは絶対にしない。なぜなら、採用されることなど絶対にないことなど、当の本人も気がついているからです。
 なぜ、未だにPCR検査をするしないで、こんなに議論しなければならないのでしょうか。

この症候群には、大阪維新も当然含まれていることを指摘しておきます。彼ら以外に「雨がっぱ」を一般から集めて、医療機関に配布したような非常識な自治体などないはずですよ。発展途上国ならいざ知らず

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posted by いんちょう at 19:55| Comment(5) | Covid-19
この記事へのコメント
オウムと同じだとすると、彼らの中では
自分達はハルマゲドン後も生き残る価値のある
エリートで、一般患者は悪いカルマにまみれた
救う価値のない存在ということになっている
んでしょうか。
そんな人間のために自分たちエリート
が犠牲になるくらいなら、検査制限で見殺しに
するのはポアであると思っていそうで怖いですね。
Posted by 通係 at 2020年05月17日 23:27
文中プライマリーとあるのは、「プライマー primer」 です。

PCRの反応自体には偽陽性、偽陰性は事実上無いという、小野先生のご意見は正しいと思います。

佐々木医師の間違いは、コロラド博士の言われたように(と自分は理解しているのですが)特異度を99%と丸めてしまったことによると思います。そもそも10万人を議論するのに、有効数字2桁では済まないと思います。
Posted by くまひろ at 2020年05月17日 23:46
>一度信じたら、もう周りの忠告は一切耳に入れようとしません。世間とどれほどずれているかを両親や友達が説得したところでかわりません。

この機序は心理的なものもありますよね。

身近な周囲はそれまで勉強していい会社に入れと責め立てた連中でしょう。生き方に余裕が全くない。それに対して、入信してしまうような高IQ信者は試験で満点取ったりして自分の立場を築き、責め立てた周囲に復讐していくのです。教育ママや受験校など、自分を虐めた連中の話など聞く訳が無い。

https://twitter.com/tezukakaz/status/1261946179119529984
コロラド先生とよく会話されてる手塚一佳さんも最近上記のようにツイートしてましたが、高学歴官僚には大衆の奉仕者としての感覚が全くないと言われますが、彼等はオウムに入信しなかっただけで、そういう心理機序は同じですね。まるでオウムのような政策を平然と実行するのです。

その子供もまた、勉強で責め立てられるので、同じことの繰り返しです。DV親の子世代でまたDV起こすようなもの、正に心理的DV。

大人になってから外野の文化人が「受験勉強ばかりしてる人間は無教養だ」と論評したところで、人生やり直せるわけでもなし、如何に正論でも当の高学歴IQにとっては、親や先生に代わる新たな虐待者でしかありません。

僕が高IQエリート同様、内田樹や岩波文化人的な人物を今一信用していないのは、そういうところです。
Posted by 岩見浩造 at 2020年05月18日 10:32
くまひろ  さん、ありがとうございます。

プライマリー→プライマー と訂正させていただきました。PCRは、医学部基礎で何度も出てくる基本的な手技のはずなのに、勉強もせずに誤差1%を使って、平気で計算する無恥さに本気で腹を立てています。

今後ともよろしくお願いします。
Posted by いんちょう at 2020年05月18日 12:59
雑感です。

@ なるほど、プライマー(下地)!→合成の開始部分さえあれば、後はニョキニョキ同じDNA(RNA)鎖が出来てしまうのは不思議ですね。

A ブログ中の図だと30倍増幅の例が示してありますが、東京都の退院判定の行政検査だと、これを40回も増幅する手順になっているので、1回の検査にも時間がかかるばかりか、再陽性が続出(ウイルスの死骸?も検出)して中々退院できないという話を聞きました。連続で18回検査した人もいたとか…。ただでさえ、検査のキャパを絞っているのに!

B 先生の12:59コメントの、お怒りポイントについてですが、

<先生のご主張(私も賛同)>
 陽性的中率(PPV)がこんなに少ないなら、世界各国がPCRを採用するはずがない! それはそもそも、特異度(99%)や確度(70%)の常識が間違っているからだ。
<対して、PCR反対派の主張>
 陽性的中率がこんなに少ないんだから、日本のように市中感染率が低い現況においては、PCRを増やすべきではない!

 つまり、普通?の知識人は「結果がおかしければ仮定のほうを疑う」のに対して、エセ知識人は「与えられた仮定を疑わない、PDCAを回さない」という違いがあると思います。先生ご指摘の「高学歴オウム症候群の人」にとっては、「与えられた仮定を疑うことは受験の問題文を疑うことと同じ」なので、心理的抵抗があるものと考えます。

C LINE調査の件、昨日のツイキャスで補足する時間がなかったのですが、岩手県だけでなく、東京都もかなり赤いように見えます。厚労省の陰謀?で不鮮明な図が掲載されているため、ハッキリしませんが。しかし、岩手、東京、北海道が発熱割合ワースト3であることは間違いありません。
Posted by 宮田 将 at 2020年05月18日 19:36
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