2020年07月20日

無意味であることがようやく露呈したコロナ抗体検査

 新型コロナの確定診断は、PCR検査しかありません。そのPCR検査をできる限り妨害して、抗体検査で代用使用とするグループがいたことは、4月の時点からこのブログでも指摘していました。ウイルス感染症の確定診断として、抗体検査をやってもいったいどういうことなのか、はっきりとわからないことなど臨床医ならば、全員常識として知っていることだからです。
 ウイルスを直接検出できるPCR検査があること自体、新型コロナが起きるまでは恥ずかしながら全く知りませんでした。それほど、日本の臨床は遅れているのです(私が遅れているだけかも知れませんが、現在の状況を見るとそうではないでしょう)。昔ながらの「抗体検査」にこだわったあげくに、大失敗をしています。一番最初に表に出てきたのは、巨人。(「抗体検査」が無意味であることを天下に示した巨人)抗体陽性者が、PCR陽性ともなり、結局隔離。そして、「微陽性」なる珍妙な術語まで飛び出してきたことは、失笑を呼びました。
 これで、抗体検査が広まることはなかろうと考えていましたら、ソフトバンクの全社員を対象とした抗体検査により、また「息」を吹き返してしまいました。

抗体検査は、集団の免疫状況を把握することしかできず、本人にとっては何のメリットもない(現在コロナにかかっているのか、いないのかさえわからない)検査だからです。

 ところが、この無意味な検査を政府を上げて推進し、クラスターを作ったのが、「THE★JINRO イケメン人狼アイドルは誰だ!!」でした。彼らは無意味な抗体検査を行い、陰性だったため、安全だと信じて舞台を開いたのです。

彼らが、悪いのでしょうか?そうではありませんよね。舞台出演者たちは、「医師」の診断の元、大丈夫と信じて舞台に出たのですから。

コロナ陽性俳優が別舞台にも出演 主催者がHPで観客に呼びかけ 共演者は自宅待機に
2020.07.14
 「特別捜査−」では、新型コロナウイルス対策として観客席を半分にし、出演者、スタッフ、観客に劇場入り口で検温とアルコール消毒を行い、劇場内のマスク徹底を行ってきたとも記されているが「このような形で、皆様に大変なご心配とご負担をおかけする形となり、心よりお詫び申し上げます」と謝罪もつづられた。
  これにより、同舞台に出演していた中島礼貴について、所属事務所はツイッターで「中島より自身で抗体検査を行ったところ『陰性』であったとの報告を受けておりました」としたが、「本日舞台の運営サイド様より連絡を頂き濃厚接触者にあたるとの保健所からの連絡があったとの事で、7月20日までは自宅待機をするようにとの指示が出されました」という。
 この抗体検査は非常に簡便にできます。PCRの代用として、政府が推進していたことは、文化庁のホームページにも

文化芸術活動の継続支援事業
新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、舞台芸術等の活動自粛を余儀なくされた文化芸術関係団体においては、今後、一層の感染対策を行いつつ、活動の再開に向けた準備を進める必要がある。そのため、文化芸術関係者・団体に対して、直面する課題を克服し、活動の継続に向けた積極的取組等に必要な経費を支援し、文化芸術の振興を図る。

7 補助対象経費/対象外経費(修正前)
(1)補助対象経費詳細
G. 雑役務費

事業遂行に必要な,専門的な知識,技能等に基づく業務その他の業務を第三者が行う(外注する)ために支払われる経費
(例)
◎公演前後の会場内除菌作業,PCR検査・抗体検査費,その他事業を行うにあたり第三者と締結した請負契約若しくは委託契約(印刷製本,舞台装置等の運搬等を外注する場合)への支払い等
すなわち、文化庁も抗体検査でことたれりと判断していたわけです。(現在は、訂正されPCR検査等の新型コロナウイルス感染症関係検査費用とごまかしています。等に、抗体検査も未だに含まれていそうですが)

 ほら吹き男爵一味の大阪維新も

「GoTo」利用の希望者、抗体検査へ 大阪市長方針
2020/7/14 16:50 (2020/7/14 18:22更新)
大阪市の松井一郎市長は14日、国が国内旅行の代金を補助する「Go To トラベル」事業を利用する旅行者に対し、新型コロナウイルスの抗体検査を受ける仕組みをつくる考えを明らかにした。希望する府民に受けてもらい、陰性確認できれば旅行を促す。
全く意味がわかりませんが、本人は自信満々。雨がっぱを思い出させますが、この時点では文化庁も認めていたわけですから、仕方ないと言えば仕方ない。政府の中枢で、抗体検査の「有益性」「有用性」を主張した人物がいるのでしょう。
 こんな馬鹿げた主張に簡単に騙されるわけですから、維新のブレーンの質もうかがい知れます。さすがに、これではいけないと、毎日新聞が記事に

抗体検査の誤用相次ぐ 「陰性証明」にならず「陽性」でも再感染否定できず
毎日新聞2020年7月18日 16時55分(最終更新 7月18日 23時03分)
 新型コロナウイルス感染症を巡り、抗体検査の「誤用」が相次いでいる。感染歴を調べる抗体検査は「今感染しているかどうか」の診断に使えないが、「陰性証明」のような誤った活用が目立つ。感染症対策を検討する厚生労働省の「アドバイザリーボード」(座長=脇田隆字・国立感染症研究所長)は「適切とは言えない検査が実施されている」と警鐘を鳴らす。
2020050702.JPG
だが、抗体検査を「陰性証明」に使う例が相次いでいる。集団感染が発生した東京都新宿区の劇場では、体調不良を訴えた出演者1人が抗体検査で「陰性だった」ことなどを理由に出演を継続し、その後陽性が判明。こうしたケースを踏まえ文化庁は15日、今年度第2次補正予算の文化芸術活動の継続支援事業のうち、抗体検査の費用補助の取りやめを決めた。同庁は「PCR検査と同様、現在の感染の有無を診断できる検査であるとの誤認を与えるおそれがあったため」と説明する。

 一方、大阪市の松井一郎市長も14日、政府の観光支援事業「Go Toトラベル」を利用する旅行者らを対象に、抗体検査を公費で実施する方向で調整していると記者団に明らかにした。「陰性の人が動ける形をとれば感染拡大につながらないし、安心して旅行できる。陰性はほぼPCR(検査)と同程度の精度だと聞いてます」と語った。16日の記者会見でも公費での実施に意欲を示した。
これ以上でも、これ以下でもないのですけれども、なぜこんな馬鹿げた「理論」がとおっているのか。クラスターを引きおこしてしまった舞台関係者は、いったい誰の指示で、この抗体検査を実施したのか明らかにする必要があります。
 その人物こそ、このクラスターを引きおこした張本人であり、おそらくPCRスンナ派の親玉の一人であると考えられるからです。

コロナ肺炎抗体検査は、形を変えた人体実験である2020年04月01日
「抗体検査」が無意味であることを天下に示した巨人2020年06月04日

  
posted by いんちょう at 20:34| Comment(2) | Covid-19
この記事へのコメント
コロナ感染―大変危惧される大相撲の開催ーPCR検査なぜ行わない
http://www.asyura2.com/20/senkyo274/msg/336.html
Posted by JTKA at 2020年07月21日 14:56
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/74259

NY市民は余裕の生活
40万円/月 支給とTBS昨晩報道されていました

図書館感染 ゴーグル 帽子
マスク2層式の薄いのとか アベノマスク
昨日薄いの、コンビニ店員で見かけました
販売基準が無い
中間filterが、静電気捕集のマスクが良いらしい

お疲れ様です
Posted by 農家 at 2020年07月22日 14:04
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。