2020年08月18日

PCR検査を飛躍的に増やす手法を提案します

 新型コロナの猛威が止まりません。大本営は、全然たいしたことないと主張していますが、実際には患者が増え、さらには重症者まで明らかに増加しています。日本の医療は、

・全国を網羅している
・公的医療が保証されている
・スラム街に住むような貧困者がほとんどいない

という点から、世界の模範となる能力は十分にあったのにもかかわらず、いまだにまともに検査も受けられません。(人口あたり、世界の150位以下)しかもPCR検査有害論を振りまく連中がたくさんいるのは、世界広といえども日本だけです。このため、世界で使われているPCR検査機器が日本国内で製造されているにもかかわらず、それが全く生かされていません。まるでウソみたいな本当の話です。

私は一般内科を標榜して、地域医療を実戦しております。3月の時点で、PCR検査が保険収載され、これで一気に増えると考えていましたが、結局未だにまともには増えておりません。熊本市医師会はPCR検査センターを作りましたが、現在のところ能力は 30件/日にすぎません。今はまだ余裕があるようですが、本当に希望者が増加してくれば、足りなくなるのは目に見えています。
 熊本市医師会のPCR検査センターでは、現在の標準検体は「唾液2cc」のみです。どうしても唾液を出すことができない人にたいして、鼻咽頭からの検体採取を行っています。たしかに夏場は脱水になりやすく、事前に水分をしっかりとっておかないと、唾液2ccを出すのが少し困難な人もいます。しかしながら、唾液採取であれば、本人だけで可能なため、一般開業医でも十分対応出来ます(車あるいは、屋外で接種してもらえばよい)。

 また、PCR検査は無料とされていますので、健康保険自己負担分の肩代わりについてややこしい書類が必要となります。(現在は、医療機関ごとにまとめて、FAXで保健所等に届け出るようです)もう、一律無料というのはやめて、

・一般医療機関では自己負担3割(高齢者は1〜2割)−ただし翌日、翌々日には検査結果がわかる
・医師会等の検査機関では、自己負担は診察費のみ、検査費は無料
・保健所検査の対象者(感染者の濃厚接触者)

と3本立てにすれば、明日からでも全国の医療機関で直ちにPCR検査が可能となります。唾液採取のスピッツは、どこにでもある喀痰採取用なのですから。スンナ派が主張している綿棒が足りないなどというふざけたいいわけは全く通用しません。

 私の考えている検査手法は下記の通りです

1.検査希望を電話で連絡(FAX or Webも)
2.検査希望者が来院したら、遠隔診察用のタブレットをとおして診察を行う
3.所定場所に置いてある唾液採取用スピッツを自分で取り、唾液採取後、所定場所においてもらう
4.唾液採取したスピッツを外部から消毒して、ビニール袋に入れる
5.現在契約している検査センターに依頼。
6.検査センターはさらに上位の SRL あるいは BMLに依頼(特殊検査は今でもこのようにしています)
7.検査結果は、遅くとも翌々日には医療機関に届く
8.検査結果は口頭、もしくはメールなどで連絡する

喀痰排出用のスピッツは今でも大量にありますから、いつでも開始出来ます。と、考えていましたら、既に名古屋では動き出しているようです。

唾液による検査を実施する診療所
最終更新日:2020年8月17日

唾液による検査を希望される方へ
対象者

下記のいずれかに該当する名古屋市民
発症から9日以内の有症状者(軽症)
濃厚接触者等であり、検査を実施する必要があると認められる無症状者

受診などの流れ

診療所を受診する場合は、事前に電話により予約の上、マスクを着用するなど新型コロナウイルス感染症対策を十分に取ってご来院ください。なお、検査を実施するかどうかについては、医師の判断によります。
医師が診察し検査が必要と判断した場合、診療所で唾液により検体採取。
受診後は検査結果が出るまで自宅でお過ごしください。
診療所から検査結果を連絡します。
検査結果が陽性の場合、お住まいの各区保健センターから連絡が入ります。

下記一覧の診療所の他、かかりつけ患者に対し検査を実施する診療所もございます。詳しくはかかりつけの診療所にお問い合わせください。

検査費用

行政検査として実施するため本人負担はありません。ただし、初診料など検査以外の費用は自己負担が必要です。
唾液による検査以外については検査にかかる自己負担が必要です。
なかなかすばらしいのですが、検査の無料はこの際なくしてもよいのではと考えます。それよりも、検査人数を増やす方が大事ではないでしょうか。本当に必要な人(クラスターに属している人、重症肺炎患者等)は、無料でも全く問題ないと思います。なにより、現在は100%有料の検査しか受けられない人がたくさんいるのですから。

そして、協力医療機関に対しては、定期的なPCR検査を実施していただきたく思います。一人一人個別ではなく、5〜10人をまとめて1検体とすれば、それほど大きな費用はかかりません。構成員の安全は何より大事なのですから。もちろん、高齢者施設に対しても、同じように検査をすれば、施設でのクラスター発生を未然に増やすことができるでしょう。

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posted by いんちょう at 20:59| Comment(2) | Covid-19
この記事へのコメント
 実に明快なご意見です。複雑怪奇な文書が出回っていますが、このブログを読めば簡単にご理解頂けるかと。

 インフルエンザ並みの簡単な手続と費用で誰でもが思いついたらやってみようかという気にさせて欲しいですね。

 一寸まだ不具合があって殆ど外出なんかしない当方でもやってみようかという気になります。
Posted by ハマの住人 at 2020年08月19日 10:05
PCR自体いは費用はかかりませんよ
試薬は1件2300円ですし、ほとんどが人件費
最初に保険で費用決めちゃったから高くなってるだけです。
実際、重要なのはPCRよりRNAシーケンスが圧倒的に少ない。
ネクストレイン見れば判ります、日本のデータはほとんどがペンタゴンになってます。
これをしないと、変異株が追跡できない状態なのにPCRやっても意味が無いですね
Posted by 幽霊 at 2021年10月07日 22:05
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