2020年08月23日

かかりつけ医でPCR可能な名古屋方式を全国へ

感染症専門学会が、「無事」終わったようです。ウイズ コロナの学会で、クラスターが発生しないかどうか、注意深く見守っておきましょう。

 日本は、
・清潔好きで
・医療に書かれない貧困層がほとんどいない
・全国に網の目のように医療機関が存在している

ことから、新型コロナへの対応では世界各国から見学者が訪れてもおかしくない「日本モデル」を構築出来る可能性がありました。しかしながら、日本がやったのは

・極端に検査を絞る
・自粛のみ
・隔離に消極的

という感染症の原則から外れたモデル。しかも、感染症専門医、患者に寄り添うべきプライマリー・ケア学会までもが、「検査は不要」と主張したのには信じられない思いがしました。結局、第一波のときの開業医の仕事は

「4日間家にいさせて、保健所の電話番号を患者に伝える」

ことになってしまいました。検査ができないのですから、結局

「診療拒否」→ 医療崩壊

となるのは自明の理でした。

 PCR検査が保険収載されても、実質的には「感染症専門病院」にしかみとめないといういやらしさで、さんざん検査を絞ってきました。「国立感染症」の利権とも言われていますが、はっきりとした証拠はありません。
 また、いかに検査が難しいかを当時「説明」していた「専門家」は、今でも相変わらず同じことを主張していますね。自分が間違っているとわかれば謝ればいいのに、決して謝らずに、めちゃくちゃな主張を続ける。まさに、島国根性丸出しの専門家たちばかりで、いやになります。
 海外の映画では、間違ったことを主張したことが明らかになると、かならず謝るシーンがでてきますよね。勉強ができる云々の前に、

・自分が間違ったことがわかったら、素直に謝る

教育が必要なのではないかと、本当に思います。見苦しい限り。

さて、前置きが長くなりました。本当に必要なことがわかっている地域の医師会は、保健所に頼らないPCRセンターを運営してきています。熊本でも7月から立ち上がり、どうにか第二波には間に合った感じです。

 そして、ようやく「かかりつけ医」から直接PCR検査を出せる体制が「愛知県」で始まりました。

PCR検体採取を地域の「かかりつけ医」でも可能に…愛知県が医師会と9月に契約締結へ
08月22日 15:45

 新型コロナウイルスのPCR検査が地域の「かかりつけ医」でも受けられるようになります。
 愛知県はPCR検査を地域の診療所などでも受けられるようにするため9月に県医師会と契約する針を固めました。
 現在、PCR検査は主に保健所からの案内で大学病院などの帰国者・接触者外来を受診するか、県内4か所にあるドライブスルー方式のPCR検査所で検体を採取してもらう形で受けることができます。

 関係者によりますと地域の診療所などでも直接唾液などを採取しその後、検査機関に検体を持ち込めるようにするため9月、愛知県と県医師会などが契約する方針を固めたことがわかりました。

 地域の診療所などで検体を採取する際の費用は、県や国などが負担する方向で調整を進めていて、原則受診する人に負担はかかりません。

 新型コロナと症状が区別しにくいインフルエンザの流行期を前に、発熱などの症状が出た際、地域の診療所などでもPCR検査も受けることができる体制が整うことになります。

 こうした検体採取ができる場所が増える一方、検体を陽性か陰性か検査できる機関は県内にまだ少ないため、大村知事が20日、西村大臣に電話会談で民間の検査機関を地方にも増やすよう要望しています。
こうなれば安心です。もちろん、こんな「面倒」なことはやりたくない医療機関は、契約しなければいいだけです。この契約が、どんどんと日本各地で広がれば、ようやく「検査拡大」の入り口にたどり着いたことにはなります。半年遅いですけど。

 なお、「民間の検査機関を地方にも増やすよう要望」については、私自身はあまり必要を感じません。それよりも、高度な全自動PCRをもつ検査機関を全国に3〜4カ所稼働させる方が遙かに効率的です。日本は物流が発達していますし、それほど広大な国土があるわけではありません。
 PCR検査費用は比較的高額ですから、このようなセンターを作るのに国の補助は必要ありません。民間検査機関が勝手に、設備投資をして作り上げます。その検査手法に、「国立感染症ローカルルール」を持ち込ませずに、世界標準手法にすればよろしい。何の問題もありません。
 そもそも、検査装置自体、日本で製造されているのですから。

 この検査手順は既に確立されています。一般的な血液検査は、クリニックや地元の検査会社で行い、やや特殊な検査は、福岡や東京に検体を送ります。もちろん、そのような検査の結果は翌日の朝にはわかりませんが、数日後にはきちんとクリニックに伝えられます。

 なぜ、こういった民間の力を使った検査が構築出来なかったのか。いったい誰が邪魔をしていたのか、なにが問題だったのか、今からでも遅くありませんから、きちんと検証し、今後に生かしてほしいと強く願います。

敵前逃亡した医師に未来はあるのか2020年03月17日
熊本市医師会PCRセンターに出動協力2020年07月30日

  
posted by いんちょう at 17:24| Comment(3) | Covid-19
この記事へのコメント
高度な全自動PCRをもつ検査機関を全国に3〜4カ所稼働させる方が遙かに効率的です。日本は物流が発達していますし、それほど広大な国土があるわけではありません。

ウーン。全くその通り。
厚労省傘下だけでなく文科省配下の大学にもPCRはわんさと存在し、PCR検査の技術的障壁は全くありません。
検査機器も、キットも十分揃っています。
キット不足なら輸入も増産も可能。
アベノカビマスクよりも入手は簡単なはず。
   
    
Posted by 福岡強 at 2020年08月24日 10:46
https://www.youtube.com/
watch?v=5SxoEAZl3f0&feature=emb_rel_end

日銀決算分析 お見事
少し長いですが、一気に見ました

先日3日前の地方新聞 1面全面記事
PCRは70%確度 抗原抗体検査が良い
と、県立病院理事 厚生省の天下り
院長には権限なし
記者の署名は有ったが

国立病院 学長 
島田さん元院長孤軍奮闘
Posted by 農家 at 2020年08月24日 14:13
現在の最新型PCR測定機器は、2〜3時間で数千検体の遺伝子配列まで解析できます。感度は90%(治癒後のウィルスのカスを拾う)特異度は99% 抗原の定性法と定量法の組合わせで、ほぼ100%鑑別可能。現に東大名誉教授の児玉龍彦先生や、京都大学 山中伸弥先生らのグループは既にゲノム解析までやっています。話はそれますが、京大 IPS研究所ですら資金難で、現在いる非常勤の研究者を来年も雇い続けられるかどうか怪しい状況で、山中先生は資金集めのためにマラソン大会に参加しチャリティーをしている状態です。再生治療は、セラピューティックウインドウが狭いので、IPS研究所がそれぞれの組織まで分化したものをストックし、国内の医療機関に提供することを始めようとしましたが、厚労省と文科省から横やりが入り「研究費打ち切り」と脅される始末。アメリカ、EUでは既に再生治療が商業化される一歩手前まで来ているのに、なんたることか・・・
Posted by KOUKICHI at 2020年08月24日 19:41
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。