2009年05月14日

肝臓移植の現況

 本日の勉強会は、
 熊本大学 小児外科・移植外科の猪股裕紀洋先生でした。

・国内の肝臓移植は、生体肝 4725例で脳死肝 45例と比較して、圧倒的に生体肝が多い(米国では、逆に生体肝250例、脳死肝6000例)
・移植の適応は、小児は胆道閉鎖症が多く、小児の場合は悪性腫瘍である肝芽腫にも移植が行われている。成人の場合は、肝硬変、肝がん、劇症肝炎などに行われている。熊大の移植実績は2007年で全国2位(京大に次ぐ)
・ドナーの続柄は、小児の場合は両親。成人の場合は、息子、夫婦が多くなる。ドナーの合併症で死亡は全国で1例のみであるが、合併症が起こることもある。
・肝移植は、必ずしも血液型が適合していなくともよい。
・WHOのイスタンブール宣言すなわち、「脳死臓器移植は基本的に各国が自給的にまかなえ」から、臓器移植法案を改正する動きがあるが、新型インフルエンザの問題も出てきており、今国会での成立は、困難な状況?
・小児の肝臓移植は、成人肝臓の左葉を用いることで可能で、必ずしも小児肝である必要はない。一人の成人脳死肝で、大人と子供の2人に移植をすることができる。

 肝臓移植は、大きなマンパワーを要する手技です。この難しい手術を執刀されている猪股先生のバイタリティーに脱帽いたします。また、猪股先生は、非常に患者さん思いで、かつ、非常にお優しい先生で、いつも(陰ながらですが)尊敬しております。最近は、熊大付属病院の病院長もされておられます。いったい、どこにそのようなパワーがあるのか、不思議です。
posted by いんちょう at 22:42| Comment(2) | 勉強会
この記事へのコメント
はじめてコメントいたします。
腎臓移植や肝臓移植をキーワードに調べていたところ、こちらのサイトへたどり着きました。
助かる命がそこにあるのなら、少しでもお役に立ちたいと臓器移植に関していろんなサイトを閲覧しています。
少しでも多くの人たちを助けたいと考え、微力ながらも行動しています。
こちらのサイトは参考になり大変助かりました。
ありがとうございました。
Posted by 肝臓移植について at 2011年02月04日 15:54
 参考にしていただきありがとうございます。改めて読みますと、私も初めって知った?内容があり、勉強になりました。

 最近は、DIYの話ばかりになっており、反省致しました。今後とも宜しくお願い申し上げます。

 記事の中にも書きましたが、肝機能は非常にマンパワーも要しますし、費用もかかります。全体の医療資源の中で、どう割り振りをしていくかというのも大きな問題だと思っています。
Posted by いんちょう at 2011年02月05日 13:07
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