2011年03月22日

かなりいい加減な線量単位の理解(mSV, mREMを直感で理解)

(注意:これは、あくまでも緊急避難時の目安です。着のみ着のままで逃げた方がいいか、それとも荷物をまとめて逃げることが出来るのかを判断する場合に使う目安線量にすぎません。0-10μSv/hrでは暮らしていいわけでは決してありません。2011.6.27追記)

正確性は保証致しませんが、配布自由とします。
2011032301.JPG
 原子力発電所の事故以降、やれ マイクロシーベルトだ ベクレルだ グレイ(まあこれはあんまり出てきませんが)と単位がいろいろ出てきて、訳が分からなくなっていませんか。

 私は、放射能自体は非常に苦手で、勉強もほとんどしておりません。が、原子力発電所の現場で働いていますので、皮膚感覚?でみに染み付いています。それを今回、説明してみましょう。

 私は、一番わかり易い単位は、 mREM (ミリレム) だと思います。(入社当初は、この単位でした)

1-10mREM/hr 低線量
10-100 mREM/hr 中線量
100-1000 mREM/hr 高線量(めったに入らず施錠管理)
1000mREM/hr 以上 (見たこともない高線量)

です。ちなみに、通常の業務で持っていくのは、 10-30 mREMのアラームメーター(この線量になるとピーピーと音がします。)私は、50 mREMのアラームメーターなどは使ったことがありません。たしか、5mREM浴びるごとにピッ と音がなっていました。

 そして、運転中のタービン建屋では、最高 1000mREMだったでしょうか。。(記憶はあんまり定かではありません。)200-300mREMもあれば、高線量でなにかトラブルがない限り、絶対に入りません。

 そのかわり、停止状態となってしまえば、どの場所も
< 0 mREM/hr
となります。(建屋自体は汚染されていません。半減期が短いので、停止状態となれば、すぐに線量は低下してしまいます)

 どうです?なんとなく分かりやすくありませんか。

すべてこの単位に換算してみます。

1mSV(ミリシーベルト) = 100 mREM (結構高線量)・・通常運転員は入りません
1マイクロシーベルト = 0.1mREM (ほとんど問題ない線量)・・この単位で測ることはありません。

1SV(シーベルト) = 100,000mREM(10万ミリレム)・・・こんな単位見たことも聞いたこともありません。

 では、ここから今回の情報を例題としてみましょう。

>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
農産物から放射性物質 「妊婦・子供も問題なし」 冷静対応を呼びかけ
産経新聞 3月20日(日)7時56分配信

 厚生労働省の発表では今回検出された放射性物質で最も高かったのは、茨城県高萩市のホウレンソウから検出されたヨウ素で、1キロ当たり1万5020ベクレル。

 放射線医学総合研究所(千葉市)の吉田聡・環境放射線影響研究グループリーダーによると、このホウレンソウの数値を人体への影響を示す単位である「シーベルト」に換算した場合、0・24ミリシーベルトになる。
<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<

0.24mSV =24mREM (結構な高線量です。)このようなエリアに行くことは、普通はありません。子どもが大丈夫って、本当なのでしょうか?


3月22日国際原子力機関(IAEA)が福島県浪江町付近で行った放射線測定で政府観測値を上回る161マイクロシーベルトが測定された(21日ウィーンで発表)ことに対し、枝野官房長官が会見で「天候や地形によって数値には違いが出る。専門家レベルで協議・相談が必要」とコメント

161マイクロシーベルト = 16.1mREM(これも中線量)通常はいるレベルではありません。

2011/03/12(土) 18:27:56.26 ID:PK/+t9keO
福島県によりますと、福島第一原子力発電所の敷地の境界では放射線が観測され、その値は、
1時間に1015マイクロシーベルトになったということです。この値は、一般の公衆が1年間に浴びる
放射線の限度量を僅か1時間で受ける量に当たり、また国が法律に基づいて電力会社に緊急事
態の通報を義務づけている基準の2倍ほどの放射線の強さだということです。

1015マイクロシーベルト = 101.5mREM (高線量・・余程でないと入らないレベル)

このように、単位をmREMに決め、報道の数値を自分なりに解釈しますと、状態がわかると思います。

なお、あくまでも私の体感的な数量で、学問的な裏付けがあるわけではありません。参考程度にご利用ください。
タグ:P
posted by いんちょう at 19:09| Comment(17) | TrackBack(0) | 原子力
この記事へのコメント
「東電によると、運転中の原子炉建屋内の放射線量は通常、毎時0.01ミリシーベルト程度。」
http://www.sankeibiz.jp/business/news/110419/bsc1104190501001-n1.htm
とありますが、「運転中のタービン建屋では、最高 1000mREM」ということはタービン建屋のほうが(遮蔽が薄いため?)運転中の線量が大きいということでしょうか?
Posted by hally at 2011年06月17日 04:05
 どちらの線量も正しいです。

・タービン建屋
・原子炉建屋

の通常パトロールエリアは、どちらも <0.01mSv
タービン建屋のオペフロ(タービンが回っているところ)で 0.01-0.05mSvくらい。
ところが、復水エリアになると、10mSv程度になります。

原子炉建屋も同じで、格納容器内は、通常窒素が充填してありますので、立ち入ることはありませんが、1000mSv程度?(ここは、入ったこともないし、担当していたこともないので知りません)
原子炉停止中になると、タービン建屋では復水器周りも< 0.01mSv/hrとほとんど0になりますが、原子炉格納容器内は、10-100mSv/hr程度だったと思います。
Posted by いんちょう at 2011年06月17日 08:21
こんにちは。最新記事の女性を蔑視する報道(安全デマ)にコメント欄が見つからなかったので、こちらから失礼します。
英語の原文に100mSvでは、、、云々が見つからないのです。日本向けにアレンジされている???http://online.wsj.com/article/SB10001424052702303499204576389094076351276.html?mod=WSJAsia_hpp_LEFTTopStories
Posted by yutovicEG at 2011年06月17日 20:04
 ご指摘の通りです。明らかにアレンジされていますね。

 もし、英語が得意であれば、記事に添付してあるメールアドレスに問い合わせいただければと思います。
(ブログ記事にも、この内容指摘しておきます)

いや、これはひどい。
Posted by いんちょう at 2011年06月17日 21:15
追伸:
これは、スクープですね。

ありがとうございました。記事のニュアンスも随分と違うような気がします。(日本人の編集長が手を入れたのでしょうかね)
Posted by いんちょう at 2011年06月17日 21:53
いつも有益な情報、ありがとうございます。
記事の内容とは直接、関係ないのですがどうしてもお伺いしたくて質問させてください。

最近、放射性物質の体外排出に味噌や海草・梅干・玄米に効果があるという人が増えています。
また、被ばくには抗酸化食品が効くといったことをいう方もいます。あるいは、EM食品など。

内部被ばくのメカニズムを調べていると、特定の食品が効果的な作用を及ぼすといったことが、どうも理解できません。
あるいは、長崎原爆投下後に玄米と味噌汁を常食していた一部の方たちには、原爆症がみられなかったとか、チェルノブイリへ大量の味噌が送られたとか・・・。

これらを主張しているのは、特定の食生活を唱える人たちなのですが、食に対する不安からか多くの方たちが玄米・味噌汁を続ければ大丈夫だという風に思い始めています。

でも、科学的に信用できるものなのでしょうか?
医学的に信用できるものなのでしょうか?

あつかましい質問ではないかと躊躇しつつも、この場でぜひお伺いしたくてコメントしました。
どうかアドバイスをお願いいたします。
Posted by sayoko at 2011年06月18日 17:00
 わたしは、被曝に関しては素人です。ので、一般常識と現場経験、医師としての知識から考えてみます。

 コンブはヨウ素が含まれていますので、被曝防止には役立つでしょう。甲状腺に取り込まれたヨウ素を排出するのに役立つかどうかはよく知りません。
http://onodekita.sblo.jp/article/43943173.html

梅干し、玄米はどうでしょうか?

とあるクリニックのホームページをみますと、亜鉛、マグネシウムを含んだ製剤が効果があるともかかれています。

 こういった食品をとること自体を否定することはいたしませんが、効果があるかと聞かれると???

 セシウムは、Wikiをみますとカリウムに似た性質とありますので、もしかするとカリウムを大量にとると、摂取されにくくなルのかもしれませんが、もともとカリウムを人間は大量にとっていますので、効果があるとは思いにくいです。

 放射能を持つ物質は、放射能を持っているだけで、その他の性質は一般の物質と変わりません。ヨウ素をのぞいて、特定の方法はないのだと思います。

 玄米味噌汁を常食と言いますが、戦時中はほとんどそんな人ばかりではないのですか?だとすれば、原爆症が見られた人も見られなかった人もそれほど食事に差があったとは私には思えません。

 高い食品を勧められた場合は、私ならお断りします。もし、そのようなパンフレットをこのメールアドレスまで送っていただけますと幸いです(ブログで取り扱おうと思います)
Posted by いんちょう at 2011年06月18日 18:40
ていねいなお返事に感謝します。
ありがとうございます。

マクロビオティックという食事療法を提唱する団体が、玄米・梅干・海草・抗酸化食品・酵素が効くと主張しております。
http://www2.nbc-nagasaki.co.jp/peace/voices/no11.php
http://ww4.enjoy.ne.jp/~macroway/trans/radiation.html
このブログの記事は主宰者が書いているもので、その影響は大きく、玄米・味噌汁・酵素で被ばくは大丈夫と安心している方がかなりの数で、存在しているもようです。
ただ、被ばくの説明が非科学的に思いました。

被ばくに対して不安に感じている人々に対して、ビジネスチャンスとばかりに、売り込んでいるとしか私には思えなかったのですが、反論するのには情報が少なく、院長先生にお伺いした次第です。

不安を逆手に取り、根拠のない効果を謳う人たちがいることについて、非常に残念に思っています。
もしも、院長先生がこのような事態に警鐘をならしてくれたなら、だまされずにすむ方も増えるのではないかと思います。

最後にかさねてお礼を申し上げます。



Posted by sayoko at 2011年06月18日 19:01
ホームページの紹介ありがとうございます。
かなり綿密に書かれたホームページですので、私の知識で反論しても、逆をつかれるだけでしょう。(ヒアルロン酸の内服と同じ)

 少し前のブログで紹介したキサーゴータミーでも書きましたけれど、なにかを信じている場合、まわりからどういった忠告をしても(それが正しくとも)聞き入れてもらえないのです。

 じっと待って、本人が納得するのを待つしかなく、その時が来たら優しく指導して行く。

 そういった方法が(北風と太陽というはなしもあります)結局は、早道ではないでしょうか。

 なにかにすがりたくなるという気持ちは、私もよく理解できます。

 ただ、こういった人の弱みにつけ込む商売をやる人は長続きはしません。因果応報という言葉もあります。

 力になれなくて申し訳ありません。
Posted by いんちょう at 2011年06月18日 19:46
お返事ありがとうございます。
やはり宗教を信心する心と似ているのですね。
「力になれなくて申し訳ありません」
・・・とんでもないです!!
先生のおっしゃるとおり、信じきってる方にはどのような言葉も響かないもの・・・その通りですよね。

ただ、玄米が放射性物質を体外に排出するからと、玄米を産地も気にせず食する友人が心配になったものですから。
私もやっきになってしまっていたと、先生のお言葉で気づきました。

本当に今は、何を言っても仕方がない。
そばで静かに話せるときが来るのを待ちたいと思いました。

ありがとうございます。
いつも拝見している先生のブログに、コメントしてお返事をいただけるなんて・・・。本当にネット時代に感謝しています。

私の不安にお付き合いくださって、
ありがとうございました。
これからも、ブログを楽しみにしています。
Posted by sayoko at 2011年06月18日 22:18
はじめまして、お忙しい中の情報分析いつも興味深く拝見しております。思い切ってコメントをさせて頂きます。(こちらでいいのでしょうか)
実は内部被曝についてですが、岡山大学中村教授の中皮腫におけるラジウムホットスポット(2009年発表)がどうしても気になっています。(フェリチン小体の、重金属(岡山大のデータではCS等放射性物質を含んでいる)の吸着がどうも気になっています)
 私のホームページの所でも紹介をしておりまして、複合被曝の私の浅はかな仮説も交えておりますが、心配しているのは、放射性物質の健康被害や発癌メカニズムに、何らかの体内ホットスポットの発生が、疑い得る事です。
とは申せ、私は医に携わる人間ではなく、現時点で個人のトンデモ仮説でしかないことは重々承知しております。しかし自らの拙い知識では現状これ以上の探求は難しい事も事実です。或いは現在の私の知識での誤謬も多々存在すると覚悟しております。
その為、時間があるときで結構ですので、先生の私見を賜りたく、もしくは掘下げて頂けましたら至極幸いでございます。
原発を容認している人間の勝手なコメントで恐縮ですが、(私の仮説はともかく)岡山大の論文の可能性についてご指導頂きたく、失礼とは存じつつお願い申し上げます。
Posted by ちょこら at 2011年06月21日 12:03
ホームページ拝見させていただきました。

 ゴメンナサイ。このあたりは一般医学生レベル−15年程度の知識しか有りません。

・フェリチンは、貯蔵鉄で、鉄欠乏性貧血の時に低下する。
・リンパ腫、炎症、成人still病などで上昇する。

では、なぜか・・・までは考えたことはありませんでした。

Feを吸着するのであれば、たしかに重金属も吸着するかもしれません。しかし、簡単に間違う用であれば、いままで人類は生きていけないはずです。(重金属は、周りにたくさんあります)

 心配しないといけないのは、やはり肺などに吸い込んで、タバコの煙のように沈着して周りの細胞を痛めるというパターンでしょう。しかしながら、プルトニウムの半減期は非常に長いので、生きている間にα崩壊する確率は、非常に低い気もします。

 現在起きている中での問題点は、
・外部被曝が許容量を超えてしまっていること
・野菜・水道などのセシウム・ストロンチウムが消化管から吸収されて、一部が体内に取り込まれてしまい、内部被曝をしてしまう

ことだと思います。フェリチンのホットパーティクル問題もあるかもしれませんが、寄与度としては低い気がします。(私の単なる憶測です)
Posted by いんちょう at 2011年06月21日 12:49
ご回答ありがとうございます。
ブログでは恣意的な面があったかもと思い、もう一度コメントをさせて頂く事お許し下さい。私もこの論文系を読んだ時は、学生のレポートかと思いました。それ位踏み込んだ内容です。しかし中村教授の名も載っており、鵜呑みにする気はないのですが非常に興味深い物です。

尚、岡山大学の参考文献について、h抜きで貼付しておきます。
ttp://depo.misasa.okayama-u.ac.jp/suppinfo/Nakamura_etal2009a/Nakamura_etal2009a_JPN.pdf
特にこの論文が、非常に内容的に、シンプルかつ、周辺論文もしっかりしており参考になります。

プレゼン
ttp://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/soumu-pdf/press-090727-1.pdf

プレス発表
ttp://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/soumu-pdf/press-090727.pdf

私も本来であれば、
>・外部被曝が許容量を超えてしまっている事
・野菜・水道などのセシウム・ストロンチウムが消化管から吸収されて、一部が体内に取り込まれてしまい、内部被曝をしてしまう
以上の事に深く賛同致します。

しかし、論文を見る限りでは
>Feを吸着するのであれば、たしかに重金属も吸着するかもしれません。しかし、簡単に間違う用であれば、いままで人類は生きていけないはずです、
という部分の、吸着する重金属の中にCsやU、が紛れているので、内部被曝量が一定の値を超えていた場合吸着の可能性を否定できず気になっている次第です。(ご指摘の通り、ただの取りこし苦労の可能性も高いと思っています)
お忙しい中、恐縮とは存じますが宜しければ、一度目を通して頂ければ幸いと存じます。

実際は岡山大学を始めとして今後の研究に恐らく託されるとは存じております。勝手なお願い申し訳ございません。
Posted by ちょこら at 2011年06月21日 14:19
回答は前に述べたとおりです。

 フェリチンの重金属結合が問題ないといっているわけではもちろんありません。しかし、現時点ではセシウムなどの膨大な内部被曝の量に比較すれば、相対的にはかなり重要度が低いと考えています。
Posted by いんちょう at 2011年06月22日 12:50
お忙しい中、ご意見ありがとうございました。
人体におけるたんぱく質の働きもなかなか面白いと面白くも不思議にも思っております。
貴ブログの鋭い視点、引続き楽しみにしております。
Posted by ちょこら at 2011年06月23日 08:55
 先生の発信する情報をいつも拝読しております。
 孫流メガソーラには私も不愉快に思っています。
どうしてもエネルギー供給をというのであれば バイオマス生産です。地方の作り酒屋は潜在的なバイオ燃料の生産の担い手となり得ます。
飼料用の米をバイオマスとして利用すれば 農家の技術も農業機械もそのまま流用できます。
Posted by tomatosuki at 2011年06月28日 01:01
コメントありがとうございます。

バイオマスにも私は否定的です。

今の日本には、飼料用に米を回す余裕はないはずです。非食部分であるワラなどによるバイオマスは有効かもしれません。

 放射性物質の隔離、休耕田の活用による食糧増産を何より優先しないと。
Posted by いんちょう at 2011年06月28日 06:29
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/43956253
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック