しかしながら、海外の技術者の助けを依頼したりと、(日本がNo.1の知識を持っているわけではないのです)風通しも良くなってくるでしょう。2週間曲がりなりにも耐えてきていることで、崩壊熱もかなり低下してきているはずです。
タービン建屋の汚染水排出 復旧作業、長期化必至
2011.3.29 22:10
東京電力福島第1原発のたまり水を排出するために利用する復水貯蔵タンクとサージタンク=18日(ロイター)
福島第1原発事故で東京電力は29日、1〜3号機のタービン建屋地下にたまり、復旧作業の障害になっている放射性物質で汚染された水を排出し、復水器と呼ばれる装置内に移す作業を進めた。炉心冷却機能の復旧に向けた見通しについて東電の武藤栄副社長は「タービン建屋地下の水で作業が遅れている。具体的なスケジュールは申し上げられない」と長期化を示唆。建屋の水を排出できても、本格的な冷却には新たな配管や電気設備の設置、点検が必要で、沈静化にはなお数週間単位を要する情勢だ。
タービン建屋には冷却機能の回復に必要な電気設備が集中し、水の除去が最大の課題。2、3号機は復水器が満水で、入っている水を別のタンクに次々に移し替える玉突き式作業を開始。1号機は復水器に余裕があり、水を移す作業を続けている。一方、4号機の中央制御室の照明が点灯。第1原発の6基すべてで制御室の照明が復旧した。
もともと、原子炉は
原子炉→主蒸気管→タービン→復水器→給水加熱器→給水ポンプ→原子炉
と循環しています。タービンを通った水蒸気が復水器を通ることで、熱交換されて水になり、それを再度給水加熱器で温めて、原子炉に戻すのです。
今の処置は、出血が続いている状態で輸血をしている。しかし、その出ている血を捨てる場所がない状態です。人工心肺のように、体内循環としなければいけません。
原子炉に水を注水するだけではなく、熱交換する必要があります。今は全く熱交換をしていませんので、外から水を加えて、その水が溢れ出ている状況です。
復水器で熱交換をしながら、汚染水を原子炉に戻す。周りにでてくるプール水は、復水器に入れる。
これで、ある程度は閉鎖回路となるはずです。
もちろん、いろいろとやらなければならない点検ルートがあるでしょう。しかし、これ以外にいい方法があるとは私には思えません。