先ほどニュースを見ておりましたら、菅首相の大英断が放映されていました。
世界で一番危険な原子力発電所は、浜岡といってよいほど危ない原子力発電所です。
それは、中部電力も十分意識しており、格納容器の形状がそれを物語っています。
福島第一原発1〜6号機のうち、1〜5号機は格納容器がフラスコ状の「マークI」、6号機は、釣り鐘状の「マークII」と呼ばれる。
福島第二原発1〜4号機(富岡町)と、柏崎刈羽原発1〜7号機(新潟県柏崎市、刈羽村)はマークIIなどだ。
浜岡原子力発電所では、マークII型では耐震強度が足りず、すべてマークI型になっています。(資料を得ようとしましたが、ホームページが重すぎて無理。間違えていたらごめんなさい。)
一度、東京電力の時代に、静岡県の掛川駅から降りて、浜岡原子力発電所を訪問させてもらったことがあります。中央操作室には、地震の時にも運転員が操作をできるように手すりをとりつけてある−−実際に手すりをみて、愕然としました。
・揺れている最中に必要な操作などはほとんどない
・あまりに安直な地震対策
地震は揺れだけではありません。津波もいったいどれだけの高さがくるのか・・今回の東日本大震災のように海面が隆起し、地盤が沈下すれば非常に広範囲にものすごい津波が襲ってきます。そんな津波に対抗できる構築物を人間がつくれるなんて、本当におこがましい。思い上がりも甚だしい。
また、山の中から貝殻が見つかるという話は、皆さんよくご存じだと思います。今、海の中だったものが陸になったり、またその逆も長い地球の歴史の中では、ごく普通に起こったことです。
断層があるといわれる中部電力−浜岡原子力発電所におこるのは、単純な大きな揺れだけを生じる地震のみなのでしょうか?地割れ、地盤沈下(とくに原子炉建屋とタービン建屋の間で、落差の異なる地盤沈下が起きたりすればもう終わり)など起きないのですか?
今回は首相の要請であるため、強制力はないそうです。このまま、しらんぷりして中部電力が原子力発電所を運転継続することはもちろん可能。この会社の社長は
原発1基分の電力を代替するには1日に約2億円のコスト増となる。
と発表しています。
http://chubu.yomiuri.co.jp/news_k/danmen/danmen110129_1.htm
私は、では原発で事故が起きたときは、自分で全部まかなえるのですか?
と問いかけたい。
ちまちましたお金を惜しんで、日本全体の存立に関わる汚染を引き起こす権利など誰にもありません。
菅首相は非常に嫌いでしたが、今回のこの大英断(おそらく、原子力村のロビー活動がすごかったと思われますが)をマスコミに発表したことで、歴史上ある一定の評価を得ることは出来たと思います。この判断が、今後大きな流れになることを強く希望します。
運転を停止したとしても、使用済燃料プール問題が残存します。運転停止後、ただちに建屋の最上階にある使用済燃料プールから、安全な方法で使用済燃料を抜き取らない限り、本当に安心は出来ないのです。
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