2011年05月26日

1号機圧力容器の破損

 福島原発関連で流れているニュースは、事故の最初の7日間の振り返りが多くなりました。
現場ではまだ何も解決していません。外界への放射性物質流出が止まるまでは、日本・日本製品への信頼は復活しません。すべては、そこからなのですが・・・

 さて、IAEAに関連するのでしょうか、圧力容器が地震で破壊されたという記事が出てきました。
http://www.47news.jp/CN/201105/CN2011052501001193.html
地震直後、圧力容器破損か 福島第1原発1号機
 東京電力福島第1原発事故で、東日本大震災の地震発生直後に1号機の原子炉圧力容器か付随する配管の一部が破損し、圧力容器を取り囲む原子炉格納容器に蒸気が漏れ出ていた可能性を示すデータが東電公表資料に含まれていることが25日、分かった。
 1号機への揺れは耐震設計の基準値を下回っていたとみられ、原子炉の閉じ込め機能の中枢である圧力容器が地震で破損したとすれば、全国の原発で耐震設計の見直しが迫られそうだ。
 格納容器の温度データを記録したグラフでは、3月11日の地震直後に1号機の格納容器で温度と圧力が瞬間的に急上昇していたことが見て取れる。1号機では温度上昇の直後に、格納容器を冷却するシステム2系統が起動し、格納容器内に大量の水が注がれた。
 データを分析した元原発設計技師の田中三彦氏は「圧力容器か容器につながる配管の一部が破損し、格納容器に高温の蒸気が漏れたようだ」と語った。
 東電は「空調の停止に伴う温度上昇。破断による急上昇は認められない」としているが、田中氏は「空調の停止なら、もっと緩やかな上がり方をするはずだ」と指摘している。
2011/05/26 01:16 【共同通信】


実際の加速度などは、東京電力がプレスで発表しています。
http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu11_j/images/110516q.pdf より
2011052601.jpg
 いずれも基準振動内に収まっています。

 津波が起きて、冷却がうまくいかなくなり、水素爆発までは理解できます。しかし、その後の復旧にあまりに時間がかかりすぎです。原子炉には無数の配管がつながれており、私が収束案でかいた(たとえば、復水器の水を循環させるなど)方法など、思いつかないはずがないのです。

 それなのに、こんなに時間がかかる・・というか、通常の方法ではもう収束できず、燃料の取り出しも事実上出来なくなったということは、原子炉そのものに重大な不具合が起きる以外には、わたしにとっては考えられないのです。

 高レベルの放射能を含んだ原子炉水蒸気が、タービン建屋までながれ、さらに大きなループで原子炉に戻っていく。そのいずれかが破綻しただけで、放射能が漏れ出してしまう・・沸騰水型原子炉の設計限界です。

 もう、デスクワークだけの専門家、政治家に口を出させている場合ではありません。そのたびに、現場の作業がストップしてしまいます。すべての権限を現場に移行しないかぎり(ロシアの専門家も現地にいてもらう)、収束までは持って行けず、国土がどんどんと毀損されるまま。日本の復興がいつまでたっても始まりません。非常に強い危機感を持っています。

 事故の原因を追及するのも大事ですが、今はとりあえず全力で事故を収束させること。お願いします。もうこのままでは、日本がなくなってしまいます。
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posted by いんちょう at 12:37| 原子力