2011年05月30日

福島小中学校20mSv問題の本質−科技庁を解体せよ


 福島の小中学校で、一年間の許容線量を20mSvと決定し、なかなか事態が変化しません。(ようやく最近になって、1mSv/yearを目指すと発表したようですが・・・)

 なぜ、本来児童を一番に保護しなければならない立場にある役所が、その反対のことをしているのか。私には不思議でなりませんでした。その一方、原子力発電所を管轄している原子力安全保安院は、原発災害前後で放射能管理の変化はありません。

 いったいなぜなのでしょうか。。ずっと考えていましたが、本日答えが見つかりました。

文科省 = 文部省 + 科学技術庁

なのです。

http://www.mext.go.jp/a_menu/anzenkakuho/anzenkakuho/1260357.htm
我が国の原子力安全規制等の法体系について
 我が国の原子力施設の安全規制は、これらの法律に基づき、文部科学省が試験研究用原子炉等及び放射性同位元素等について、経済産業省の原子力安全・保安院が商業用原子力発電所等について実施し、さらに原子力安全委員会がその妥当性のチェックを行っています。
我が国の原子力安全に関する組織について
 文部科学省では上記の任務を達成するべく、試験研究用原子炉等、核原料物質・核燃料物質等の使用、放射性同位元素等の使用等、国際約束に基づく保障措置の実施、原子力災害への対応、原子力安全規制に係る国際協力【※下記参照】を通じて、科学技術に関する原子力の安全確保等に取り組んでいます


 つまり、商業用原子炉以外は、科技庁=文科省の管轄範囲なのです。

 科学技術庁は、手塚治虫の鉄腕アトム−お茶の水博士で有名ですが、実際は寂しいもの
2011053003.jpg
(http://allabout.co.jp/gm/gc/224873/2/ )
Wikiより
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%91%E5%AD%A6%E6%8A%80%E8%A1%93%E5%BA%81
1956年(昭和31年)5月19日、総理府の外局として科学技術庁(長官は国務大臣)を設置。
母体となったのは、総理府原子力局、総理府の附属機関だった科学技術行政協議会事務局、資源調査会事務局である。その他工業技術院からは調査部門が、特許庁からは発明奨励部門が移管された。
他省庁では次官職や局長職への就任機会の少ない技官を処遇するために設立された色彩も濃く、実際に事務次官を始め主要幹部の多くに技官が就任した。
実際の科学技術行政の大半は通産省やその他の所管省庁に握られ、科技庁所掌は主に原子力及び宇宙関係行政であった。


 同じ原子力を扱いながら、通産省資源エネルギー庁と全く力が違いますし、その構成員の能力にものすごい差があります。科学技術庁が身内であるために、旧文部省が児童の被曝問題に消極的(というよりも犯罪行為と思えます)になっています。ほんらいは、文部省が児童の被曝に対して、放射能を管轄する中央省庁と戦う役目があるはずなのに、戦うべき相手が身内なのですから、長いものに巻かれてしまいます。

 本来、2001年中央省庁再編時に、この原子力部門は、原子力保安院に統合されねばならなかったのです。しかし、科技庁と通産省は、(力は全く違うものの)犬猿の仲。通産省に吸収され、埋没してしまうことを恐れて、文部省との合併を推進したのでしょう(これは、私の妄想です)そのあげくが、現在の信じられない状況につながるわけです。

 また、だれもがもうどうしようと思っている「もんじゅ」。この廃炉を決定できないのも、この科学技術庁管轄だから(実験炉は、科技庁管轄)。数少ない天下り先がつぶれるくらいなら、日本が滅亡することをかれらは、躊躇せずに選択するでしょう。(自分がいる間には、何も起きないという理由で)

 今回のこの事態は、2001年に科技庁を温存してしまったことにつきると思います。この部門は、文部省から分離し、原子力保安院に統合するべきです。狭い原子力行政で、縦割りになっている必要は全くありませんし、現在その弊害が目に見える形で出ています。

文科省での科技庁部門は、電力会社内の原子力部門と同じ関係でしょう(どちらも、組織内からは疎まれている)

 早急に旧科学技術庁組織を文部省から切り離すことを要望します。
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posted by いんちょう at 20:20| 原子力