2011年06月04日

原発のコストを文系的に考える

 原子力は、本当に裾野が広い。広すぎて、一人では全部を理解することはできない。

「原子力は危険だ。」というと、
原子力の安全屋が出てきて、したり顔で説明し、煙に巻く。
福島のことを持ち出すと、あれは津波を考えていなかったから。今後は、大丈夫。しっかり対応するという。

「放射能は目に見えず怖い」というと
 被曝の専門家が出てきて、それは気のせいだ。大丈夫だ。チェルノブイリは、騒ぎすぎでIAEAも被害を全く認めていない。直ちに健康被害はでないという。

「原子力は高い。」というと
したり顔の専門家が出てきて、数字を並べ立てて、ほらごらんなさい。原子力が一番安いですよ。と説明してくれる

「原子力の燃料棒は最終的な処理が決まっていない」というと
現在計画中です。1000年から10000年管理すれば、無害になりますと、突拍子もないことを真顔で説明する(もう、30年以上前から)

「具体的なこと」を聞くと・・・
それは、契約に関すること、企業秘密に関すること と、説明を拒否する。

「原子力発電所の建設に反対だ。」というと
最初はお金、その次は○○。最終的には、子供の面倒(就職)をみますという。子がかわいくない親がおろうか。

 いくらでも、何でもいえます。まるでのようです。

 今回は、発電コストについて、文系的?に考えてみます。

昔のダイエーを始めたとした安売り店のことご存じでしょうか。安いと言うことは、消費者にとって一番いいことで、最終消費者は強く支持をします。反対に製品を作っているメーカー、既存の業者は徹底的に排除して、いじめ抜きます。それは、報道などをみて皆様よくご存じでしょう。

 もし、原子力発電所が本当に安いのならば、このような状態になっていなければ、おかしい。つまり、我々最終消費者が支持をして、メーカー、既存の業者ができればつぶそうと虎視眈々としていなければなりません。(たとえ、地域独占業者だとしても)

 それが、今の状態はどうでしょう?最終消費者のほとんどは、大反対。そのかわり、立地点の地方自治体、産業界全員で、原発再稼働の合唱。さらには、皆様ご存じの御用達学者、さらにはマスコミの報道。IAEAの調査結果。すべて、原子力賛成側です。

 なぜ、みんな原子力に賛成しているのでしょう?全員が利害関係者になっているからではないのでしょうか。止まるとお金が入ってこなくなるので困るわけです。(福井県は、発電をしていない原発からも核燃料税をとろうとしています
 これほどたくさんの人たちにお金を配っている(単に正義感だけでは,人は動きません)のに、コストが安いと言うことなどあり得ますか?

 仮に火力発電所を休止すると発表したとしましょう。これほど多くの人たちが、支持してくれますか?

 あるいは太陽光発電への設備投資をやめると反対したら、どうでしょう。せいぜい、太陽光発電の発注メーカーしか、反対する人はいないでしょう。(消費者もか?)

 数字を出せば、いくらでも都合のいい数字を並べてくる原子力村です。彼らの土俵にはいろうとせず、おおきく、社会常識、通念から考えると答えは自ずから見えてきます。
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posted by いんちょう at 21:43| 原子力