2011年06月08日

玄海原発再開同意−−SPEEDIの公開が先

 本日の熊日朝刊1面
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 もともと玄海原発は、地元自治体との関係が良好で、国内初めてのMOX燃料を使用した発電所。
http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.1584108.article.html
プルサーマル視察続々 全国から25件 玄海原発
 国内初のプルサーマルを実施している九州電力玄海原子力発電所(東松浦郡玄海町)に、全国の自治体や議会から視察が相次いでいる。昨年12月の開始以降、約3カ月間で25件以上にのぼり、週2件のペース。玄海町にも複数の自治体が行政視察に訪れ、同意の経緯や振興策などの説明を求めており、注目の高さをうかがわせる。
 玄海3号機でプルサーマルが始まったのは昨年12月2日。これ以降、玄海原発に国や自治体、議会関係者の視察が相次ぎ、3月5日までの約3カ月間で26件。前年の同時期は9件で、約3倍に増えた。対応に追われた広報担当者は、「国内初でもあり関心が高いのでは」と話す。
 玄海町にも全国から行政視察があり、本年度は2月末までの9件のうち、6件がプルサーマル開始以降に集中。ほとんどが青森、福島、静岡県など、原発や原子力関連施設が立地する自治体からだ。
 視察の内容は、安全対策や交付金の使い方など多岐にわたる。プルサーマルに関しては、運転状況のほか、同意までの経緯やその後の手続き、住民理解の進め方、反対する住民への対応などの説明を求めている。
 先月17日には、使用済み核燃料の再処理施設が立地する青森県六ケ所村の担当者が、玄海原発と玄海町を視察した。理由について、「プルサーマルが計画通り進まなければ再処理も意味がない。核燃料サイクルを担う同じ立場として、現状を知りたかった」と説明。視察を終えた感想は、「大きな事故のない運転実績が、国内初のプルサーマルにつながった印象。原子力行政はいかに安心感があり、説明責任を果たすかが大切」と語った。
2010年03月23日更新


 MOX燃料使用に合意すると、地元にお金が落ちる仕組み。


さらに3号機には、MOX燃料が装荷されています。

http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.1847051.article.html
玄海原発3号機にMOX装てん作業開始
 九州電力は8日夜、プルサーマルを実施している玄海原子力発電所3号機(東松浦郡玄海町)で、燃料の装てん作業を始めた。全燃料193体のうち、プルサーマル用のプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料は32体を予定。4月上旬に発電を再開する。
 今回の定期検査でMOX燃料は、1サイクル(約1年)使用した16体と、未使用の16体を装てんする予定。作業は8日夜から始まったが、MOX燃料を原子炉に装てんするのは9日以降で、12日までに終える見通し。
 3号機は2009年12月、MOX燃料16体を装てんし、国内初のプルサーマルを実施した。昨年12月、放射性ヨウ素が1次冷却水中に漏れ、定期検査を約2週間前倒しして全燃料を調査。九電は「ウラン燃料棒に微小な穴が開いたとみられる」と原因を推定した。
 市民団体は、原因が特定されていないためプルサーマル再開に抗議している。8日には、玄海原発プルサーマル裁判の会が、九電に徹底した原因究明を求めるため、福岡市天神で街頭宣伝を実施。九電本店に、原因究明と新たなMOX燃料装てんの中止を求める要望書を提出した。
2011年03月09日更新


 つまり、福島原発3号機のように、
・使用済燃料プールには、MOX使用済燃料がある
・運転もMOX燃料

という状態での同意なのです。

 私は、BWRの安全しか語れませんので、PWRのことについては疎く、個別の安全問題については論評しません(論評しても同じ結果−運転再開−にしかなりません)

 今回の運転同意に当たっての私の条件は、事故が起きたらという前提の元に

・1ヶ月間のSPEEDI拡散結果シミュレーションを公開
・上記シミュレーションを元に、被害を受けると思われる地域での対応方法の策定
(おそらく、博多、広島も含まれます)

をするのが最初でしょう。私自身が考える前提条件は、こちら 地元自治体の核燃料税を期待しての再開同意には、絶対に賛成できません。佐賀県と福岡県、長崎県、熊本県境に地図上の行政区分以外に大きな意味があるのでしょうか?

 このような被害予測も考えず、地元の利益のみを追求しての運転合意には、怒りを禁じ得ません。

 敦賀2号機と同じ配管の点検はもうすでに実施済ですよね?もちろん。
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posted by いんちょう at 04:24| 原子力