2011年6月26日20時11分
鹿野道彦農林水産相は26日、耕作放棄地や休耕田に太陽光パネルを設置しようとソフトバンクの孫正義社長が提唱している「電田(でんでん)プロジェクト」について、「耕作放棄地を活用すれば、現実的にできる」と前向きに評価した。横浜市で開かれた太陽光発電の推進イベントで語った。
国内の耕作放棄地は約40万ヘクタールとされる。鹿野氏は「その4分の1は食料自給率向上に利用したいが、どうしても活用できない土地も約30万ヘクタールある。それを活用すればいい」と述べ、電田プロジェクトへの協力に前向きな姿勢を示した。
鹿野氏は「分散型エネルギーの仕組みを確立していかねばならない。(これまでの政策を)反省しながら取り組みたい」とした上で、「林地も農地も規制、規制と一歩も踏み込ませないようではダメだ。今までの取り組みから一歩脱却し、要望にしっかりと応えていくことを考えなければならない」と語り、農地を巡る規制緩和を検討する考えも示した。
なんでもそうですが、一見正しいことを言っているようで本当は大変よくないことを企てていることがあります。どういった内容の記事でも、
・どうして、そんなことをしているのか
・その人にどんな利益があるのか。
を本音でみなければなりません。
まず、大変問題な上記記事。一見脱原発で、よさそうに見えるのが要注意。
福島、茨城の農地はかなり汚染されてしまいました。今までと同じような耕作を今後も続けられるかどうか、非常に疑問です。昨日も書きましたとおり、内部被ばくはごく少量の放射能を取り入れただけで、人間に多大な影響を与えるのですから、○○mSvなら安全とはいえないのです。少なくとも私の立場はそうです。
このように食料を作ることが出来なくなった土地があるのならば、食糧の調達のためにこれら耕作放棄地を使用しなければ、われわれは飢え死にしてしまいます。電気があっても、食べ物がなければどうしようもありません。この貴重な耕作放棄地を太陽光発電に利用するとは、このプロジェクトを考えている人は日本全体のことを本当に考えているのでしょうか。
電力消費地から遠く離れた休耕田を利用して、太陽電池パネルなどを作って電力の大消費地に送るとは、原発の発想と何ら変わりません。食料が足りなくなっていざ利用したいとなったときにも、ここは「電田」だから、他を当たってくれと言うことになってしまいます。
時間はかかるかもしれませんが、耕作できない土地 つまり
・都会のビルの屋上に節電20%を目標に太陽電池パネルを取り付ける
・一般住宅の屋上
など、そういった場所に補助金をつけて徐々に増やしていく。
また、都市ガスを使った燃料電池(エネファーム)などで発生した電力も買い取られるようにする。
そういった地道な努力が必要です。さらに、
・地方自治体で電力の20-30%は、自分の都道府県でまかなうように義務づける。
・違反した場合は、電力出力県に○%の違約金を払う
・太陽電池の補助を増やす。
・太陽電池の費用を所得控除として認める。
といった税金面での後押しも重要。
自分の利益のために、この脱原発の風潮を利用しようとしているのではないか。
常に頭に置いておく必要があります。
(注)
その人が信用できるかどうかは、過去の行動をみればすぐに分かります。例えば、昨日ご紹介しました肥田医師は、ぶれることが決してなかったことがおわかりでしょう。われわれは、こういった方の話しに耳を傾けなければなりません。
一年前どういった発言をしていたか、これまでの業績・実績はどうか
を冷静にみてください。そうすれば、自力で本当に納得できる結論を導け出せるはずです。(自分の結論を出すのにマスコミ他にゆだねてしまってはなりません)
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