九電:「原発賛成」やらせメール 関連会社に依頼
岸本英雄・玄海町長が2、3号機の再稼働を容認した玄海原子力発電所=佐賀県玄海町で、本社ヘリから田鍋公也撮影 九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)2、3号機運転再開問題を巡り、経済産業省が先月26日に放送した県民向けの説明番組について、九電の眞部利應(まなべとしお)社長は6日夜に緊急会見し、九電側が子会社に原発の再稼働に賛成する内容の電子メールを番組あてに送るよう依頼していたことを認めた。「やらせメール」の送付が同日あった衆院予算委員会で取り上げられ、国が調査を同社に指示した。眞部社長は「説明会の信頼を損なう結果になり、心からおわび申し上げたい」と謝罪した。
眞部社長によると、番組放送4日前の6月22日、九電原子力発電本部の課長級社員から子会社4社にメールで「説明会の進行を見ながら自宅から、再開容認の立場で意見を発信してほしい」と依頼した。理由は「原子力の安全性、必要性に理解を広めてもらいたかった」と述べた。子会社側から何通のメールが番組に届き、紹介されたかなどは把握していないという。子会社の社員は計2300人。
眞部社長は玄海原発再稼働に「当然影響はある」と認めた。責任問題については「誰がやったとしても最終責任は社長にある」としながら、自身の進退は「控えさせてください」と明言を避けた。
衆院予算委員会では笠井亮議員(共産)が入手した内部文書を基に、九電からの具体的な指示内容を指摘した。海江田万里経産相は「人選も公平にやるように言った」としたうえで「九電が(やらせの指示を)やっているならけしからん」と答弁。事実の場合は、断固とした処置をとる考えを明らかにした。
番組には経産省の依頼を受けた広告代理店が選んだ佐賀県民7人が出演。原子力安全・保安院職員らによる説明と質疑があった。県内のケーブルテレビとインターネットを通じて生放送され、ネットでは延べ5000人近くが視聴した。番組中にメールが473件、ファクスが116件寄せられ、このうち11通が読み上げられた。再稼働容認や賛成の意見は4通含まれていた。
やらせメールについては4日、鹿児島県議会原子力安全対策等特別委員会で共産党県議が追及したのに対し、九電の中村明・上席執行役員(原子力発電本部副本部長)は「番組があると社内や関係会社に連絡はしたが、どうこうしろと言った事実はございません」と否定していた。【斎藤良太】
最後の赤字の部分がすでに消去されています。九電は、鹿児島県議会原子力安全対策等特別委員会では、嘘を言っています。こちらの方がはるかに問題。図体がでかいだけの会社に過ぎないことが、よく分かります。ばれないと本気で思っていたのでしょうか。(いままでは、こんな感じでしらを通し続けられた経験があるのでしょう)
また、海江田大臣(この方、次回の選挙のこと考えておられるのでしょうか?)も文句を言う資格はありません。記事にあるように、広告代理店に出演者を頼んでいるところでばればれ。この説明会の人選が公平と思っている人なんて、一人もいません。
やらせの会見をしたところが、やらせのメールを送ったところを怒る
世間では、こんなのを
目くそ鼻くそを笑う
といいます。
この依頼が常識的でないことは、九州電力も認めています。
九電、再稼働賛成メール送信指示…一般市民装い
(前略)
6日の衆院予算委員会の集中審議で、笠井亮衆院議員(共産党)がこのメールの存在を追及したため、九電が内部調査を開始し、判明したという。
読売新聞はこのメールに関して、2日に九電広報部に事実関係の確認を求めたが、九電は「常識的にそんな指示をすることはありえない」と回答していた。
(2011年7月6日21時28分 読売新聞)
原発推進の読売新聞がこの記事を配信しているところは、驚きです。
九電やらせメール、これが社員らへの「指示」
九電が社員らに指示した電子メール(抜粋)は以下のとおり――。
本件については、我々のみならず協力会社におかれましても、極めて重大な関心事であることから、万難を排してその対応に当たることが重要と考えております。
つきましては、関係者に対して説明会開催についてご周知いただくとともに、可能な範囲で、当日、ネット参加へのご協力をご依頼いただきますよう、御願い致します。
説明会ライブ配信websiteにアクセスの上、説明会の進行に応じて、発電再開容認の一国民の立場から、真摯(しんし)に、かつ県民の共感を得うるような意見や質問を発信。
なお、会社のPCでは処理能力が低いこと等から、是非、ご自宅等のPCからのアクセスを御願致します。
(2011年7月7日00時02分 読売新聞)
私もよく書いていた、役所文書です。
会社のPCでは処理能力が低いこと等
処理能力が低くて、メールを送れない仕事に使っているパソコンがあれば、みせてもらいたいものです。この文章の意味するところは、「等」です。 つまり、社内からアクセスすれば、IP Addressから、九州電力グループが出したと(あとで)ばれることから、一般庶民を装うべく、自宅のパソコンからメールするように指示しているのです。
是非、ご自宅等のPC
また、「等」がでてきました。この「等」は文章を曖昧にするための「等」です。(本来はつけたくない)しかしながら、この曖昧な指示では、関連会社から送ってしまったこともあるかもしれません。このメールの文章で、IP Addressのことにまでぴんと来る人は、そうは多くないはずです。経産省には、社用IPアドレスからのメール送信がなかったか、明らかにしてもらいたいです。
電力会社(役所も)の文章では、「等」という言葉に気をつけねばなりません。この中に本当に言いたいことを含ませます。文章中に「等」が出てきた場合は注意深く読み、本来の意図しているところをくみ取る必要があるのです。
(後で指摘された場合に、ここで説明していますと、言い訳するわけです)
「等」とはなにか?
の想定質問、さんざん作ってましたね。そういえば・・・・
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