福島第二原発の1号機で火花 原子炉の冷却装置を停止
東京電力は7日、福島第二原子力発電所(福島県楢葉町、富岡町)の1号機原子炉建屋の関連施設で、電源設備から火花が出たと発表した。原因を調べるため、原子炉と使用済み燃料プールの冷却装置の電源を一時的に切った。3月14日に原子炉内の水が100度未満に下がる冷温停止となった後に冷却装置が止まるのは初めて。
東電によると、午後2時5分ごろ、冷却装置の電源盤につながる遮断器から火花が出ているのを作業員が見つけ、午後5時37分、冷却装置を停止した。電源盤と遮断器をつなぐケーブルを取り外して、午後9時15分、冷却装置を再稼働させた。火花はケーブルの接触不良の可能性があるという。
冷却装置のうち1系列は3月11日の津波で使えなくなり、14日から別の1系列で冷却していた。冷却装置停止の時点での1号機の原子炉の水温は25度、プールは26度だったが、それぞれ35度、27度まで上昇した。停止が長引くと、それぞれ23時間後、4日後に水温が100度を超える見込みだった。(杉本崇)
とりあえず、修理は終了したようです。しかし、びっくりするのは、停止から4ヶ月もたつのに23時間冷却が停止すると、100度を超える崩壊熱をいまだに持っていることではないでしょうか。
福島第一の収束がいつになるのか分からないことが、この一行からもおわかりでしょう。とにかく、本当に手におええない物質なのです。
東電プレス発表から
07.08 福島第二原子力発電所プラント状況等のお知らせ(7月8日 午後3時00分現在) から
(調査結果)
・当該電源盤は、海水の流れ込みがあった部屋に設置されており、停止していたが、当該電源盤受電側回路は他の健全な電源盤(残留熱除去系(B)の電源等)への電源供給ケーブルと接続しているため、充電されていたこと。
・当該電源盤受電側回路のケーブル接続導体絶縁部に放電痕跡と絶縁カバー内に塩分の付着が確認されたこと。
・同室内は、震災直後から空調機が停止していたため室内湿度が高く、電源盤の設置環境としては良い状態ではなかったこと。
(推定原因)
当該電源盤受電側回路のケーブル接続導体絶縁部については、高圧充電部となっていたことから、感電の危険性があり、絶縁カバー内部の点検を行いませんでした。そのため、当該接続部への塩分の付着が確認できず、その後、室内で発生した結露水が吸着しました。このことから、当該電源盤受電側回路のケーブル接続導体絶縁部の絶縁抵抗が低下し、火花放電に至ったものと推定しました。
(対策)
・当該電源盤受電側回路に接続しているケーブルを切り離しました。
・また、類似箇所についても、同様に受電側回路に接続しているケーブルを切り離しました。
・他にも類似箇所がないか再度確認し、サーモグラフィ診断等による健全性の確認を実施します。
ケーブル切り離し後、同日午後9時15 分頃、残留熱除去系(B)を復帰しました。
引き続き、各号機のプラント状態の安定化に努めてまいります。
心配したとおり、建屋全体が海水につかり、内部の機器の健全性が保てない状況になっています。この塩分による損傷部位は、広範囲にわたっているのは明らかで、この状況で運転を何年も続けるのはかなり困難な状況だと思います。
この状況であるにもかかわらず、東電は2011.3に福島第二の再開を自治体に内々に聞いているという噂があります。
プラントの現状を垣間見る限り、運転なんてとんでもない状況のはずです。どうして、こんな要請をしているのか・・・
本店が福島第二の現状を全く把握できていない としか考えられません。
大男総身に知恵が回りかね
ですね。
なぜ、使用済燃料プールの燃料をドライキャスクに移動させていかないのでしょうか?
このまま放置しておきますと、ある日突然、福島第二原発も牙をむくことになりかねません。
また、周囲で地盤沈下の激しかった女川原発も気にかけておく必要がありそうです。
塩害にあった原発・・・これからも、要注意が続きます。
関連ブログ
福島第二原発状況分析(とりあえず冷温停止) 2011.3.14
2F(福島第二)はどうなっているのか?2011.7.7
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