2011年07月12日

浜岡5号機(9)仮設パイプから大量に水漏れ

浜岡5号機海水流入トラブル 復水器細管43本損傷(6/18 07:29)より
 今後は6月末をめどに詳細な原因を特定し、本年度中に原子炉やタービン系の海水の除去作業を終える見込み。

でしたが、今まで一度も報道されず。一体どうなっているのでしょう。

ちらちら、ホームページをのぞいていましたが、本日も運転情報としてひっそりと発表。しかも、いかにもたいしたことなさそうな表題(どこもプレス発表していないようです)

【運転情報】浜岡原子力発電所5号機 原子炉建屋における放射性物質を含まない水の漏えいについて[PDF:350KB]
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(今回はコピーペーストできるようになっています。なぜでしょう)

重要な部分を抜き出します。
発生時の状況
2011年7月12日午前10時20分頃、中央制御室に原子炉建屋地下2階の床漏えいを示す警報が点灯したところ、その直後、協力会社社員から原子炉建屋2階で漏えいが発生しているとの連絡を受け、当社社員が2階で漏えいを確認しました。
漏えいは、原子炉冷却材浄化系※1フィルタの洗浄のため、本来使用する補給水※2のバックアップとして使用していた脱塩水※3の接続ホースの破損により発生したものと推定しています。
漏えい量は脱塩水タンクの減少量から約40m3と推定しています。
なお、念のため本事象による被水した設備の状況を確認した結果、一部避難誘導灯やタンクレベル検出器等が被水し、不具合を確認したものの、その他の設備には影響がないことを確認しました。


※2 補給水は、発電所の運転に再利用している水で、放射性物質を含む水を液体廃棄物処理系で処理して使用します。
5号機の補給水には2011年5月15日に発生した海水流入事象に伴い、塩分が含まれていることから、現在使用していません
(2011年5月15日お知らせ済み)
※3 脱塩水は、新野川の伏流水を脱塩処理したものであり、放射能を含んでいません。

これら、注があやしい。次の系統図を見てみます。

2011071204.jpg

当該仮設ホースは、地上2階に設置されており、発見するきっかけは、地下2階の漏洩警報ですからかなりの量があふれていたことが推定されます。(40m3と推定していますが、本当?警報が鳴ってから、40m3でしょうね。たぶん。)
脱塩水タンクの内部の水は、新野川の伏流水を脱塩処理したもの。すなわち系統に新しく加わる水です。もちろん、放射性物質は含まれていませんから、発表に間違いはありません。
 そして、これらの水は原子炉冷却材浄化系フィルタ洗浄に利用された後、放射性廃棄物処理建屋に移送されるはずです。原子炉冷却材浄化系は、通常それほど塩分が含まれるわけではありませんから、放射性廃棄物処理建屋にも脱塩能力がどれほどあるのか。再利用できるまで脱塩できるのか、それとも海に放出するのでしょうか。

 復水貯蔵タンクの水はあちこちに使われているのに、それが水源として使えない=放射能汚染水が増えるということにつながります。

 来年3月ですべての機器の脱塩が完了するのは、本当か。全く情報を出してきていないが。。

 自分の運転管理のまずさを棚に上げて、国によって発電所を止めたから、こういった不具合が起きた。国は、損害賠償を払え。とでも言うのでしょうか。(本当に言うかもしれませんね。この会社なら。)

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posted by いんちょう at 20:48| 原子力