2011年07月13日

子どもを守るために、具体的行動を

放射能は目に全く見えません。「みえないもの」に対する対応は、人によって異なるのは、当然と言えば当然です。

・あなたは、神を信じますか?
・あの世はありますか?

いろいろな意見があって当然でしょう。

まず、放射能の影響を信じていない立場に立つ方たち(たくさんありますね)
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確かにいろいろな面で、覚悟された紙面です。まあ、主読者は中年のおじさんですから、こういった紙面を作ることで、家庭内不和をあおっているのでしょう。一定数売れるでしょうし、陰ひなたにスポンサーもつくでしょうから。短い目で見れば、雑誌社としては儲かるでしょう。しかし、私は決して忘れません。(小学館ですね)

福島原発周囲で、放射能牛が発見され、事故の収束も見通しが立っていないにもかかわらず、政府の方針は・・・

避難準備区域縮小も…原発相、安定冷却めどに
 細野原発相は28日、東京都内で講演し、東京電力福島第一原子力発電所の事故収束に向け、原発周辺で緊急時に屋内退避や圏外避難ができるよう、準備が必要な「緊急時避難準備区域」の縮小を検討する考えを表明した。
 時期は、原子炉の安定的な冷却を目指した工程表の「ステップ1」の達成目標時期である7月17日をめどにするとしている。
 細野氏は、「ステップ1が終了して、水素爆発が起こらない状況が確実に分かれば、(避難した住民の方で自宅に)戻っていただける方には戻っていただくことができるのではないか。今、(その方向で)努力している」と述べた。水素爆発の恐れがなくなることなどを条件に、緊急時避難準備区域から避難している住民の帰宅を進めたいとの考えを示したものだ。
(2011年6月28日21時17分 読売新聞)


 チェルノブイリ周辺がいまだに無人なのは何故でしょうか?まだ、爆発の危険が残っているからですか?

東日本大震災:福島・南相馬市が帰還要請へ 市外避難者対象にきょう文書発送 /山形毎日新聞 7月12日(火)13時8分配信
 ◇県内に2000人「なぜ今」戸惑い
 福島県南相馬市が市外の全避難者約3万2000人を対象に、8月末まで避難施設を退去し、自宅や市内の仮設住宅などに入るよう求める文書を12日に発送することが分かった。同市は「いつまでも受け入れ自治体の好意に甘えるわけにいかない。自立するために目標を設ける必要がある」としている。震災から4カ月が過ぎても福島第1原発事故が収束できない中、山形県内の避難者からは「なぜ今なのか」と戸惑いの声が上がっている。【前田洋平、安藤龍朗】
 南相馬市によると、帰還計画は体育館や公共施設などの1次避難所の避難者については7月末までに、旅館やホテル、雇用促進住宅など2次避難所は8月末までに退去するとしている。同月末まで同市内に約2400戸の仮設住宅が完成し、入居希望分を満たす見込みが立ったという。
 同市は、福島県が8月末をめどに県内の避難所を閉鎖するとした方針に基づき、計画を立てたとしている。同市の避難者は主に福島県内に約1万人、新潟県内に約2600人、宮城県内に約2200人、山形県内には約2000人いる。同市の佐藤幸雄地域振興課長は「放射線のリスクは知見が分かれており、計画を避難者の方に強制するわけではない」と話している。


 放射能牛が出た地域にも、ほぼ強制的に戻らされるようです。(避難を続けても良いが、自費でということでしょう)

南相馬市 原町市、小高町、鹿島町の合併地域
(ここは、浪江・小高原発が東北電力によって、計画されていました。もし建設されていたらと思うとぞっとします)

 このように放射能の影響を過小評価する理由はなぜなのでしょうか。


反対に、放射能影響を重視する研究など

ABCC(広島原爆の影響評価)
ABCCは何をしたかより
2.岡村ヒサさんの証言
 私は昭和20年当時、尾長町で産院を開業していました。41歳でした。その頃はまだ家庭分娩が多うございましたが、だんだん少なくなりまして、昭和30年頃には、皆産院に吸収されました。
 何も記録は持っていませんが、奇形がたくさん出ました。当時はABCCへ、みな報告しなくてはいけないシステムになっていました。奇形が出ましても、報告するのを嫌う人もございましたので、しなかったこともあります。


ABCC―原爆傷害調査委員会―(説明)

ABCCについては、また触れることもあるでしょう。

米国オークリッジ研究所従事者被ばく影響調査 (09-03-01-08)
<概要>
 ノースカロライナ大学のS.Wing教授らは米国・オークリッジ研究所(ORNL)に1943年から1972年までに雇用された約8,000人の白人男性労働者を追跡調査し、長期にわたる低線量放射線被ばくの影響を調べている。追跡期間を1984年末までとした調査結果によると、全がんの死亡率と累積被ばく線量との間に統計学的に有意な関連が見られた。すなわち、20年の潜伏期間を仮定した場合に外部放射線被ばく線量10mSvあたり、がん死亡が4.94%上昇した。これは、広島・長崎の原爆被爆者の疫学研究から得られた値の約10倍であった。Wingらの研究結果がもし正しいとすると、低線量放射線への被ばくの影響が従来考えられてきたものより遙かに危険であることを示唆するが、統計学的解析、線量評価を初めとする様々な角度から詳細に検討し、総合的に評価する必要がある。

 これは、原子力推進側の機構−高度情報科学技術研究機構に紹介されている文章です。外部被ばくに対する影響評価です。被ばくの専門家なら全員知っているはずなのですが、どうして福島では100mSv(しかも年間)大丈夫といえるのでしょうか。日本人と白人の違いですか?

「母子疎開」と主体性の発露 もはや新聞やテレビを“信じない”母親たち 震災と原発問題で変わる「情報」との向き合い方  (抜粋)
 今、原発や放射性物質を巡る情報に対して、最も感度が高く、その真贋を選り分ける感覚が研ぎ澄まされているのは、間違いなく上記に挙げた母親たちなのではないかと思う。
 我が子の命を守るため、何が危険で何が安全か。彼女たちは、新聞、テレビ、雑誌、ネットの膨大な情報から、有益なものを取捨選択し、「ママ友」の情報網で共有する。
 実は、母子疎開の動きがあることを知ったのも、育児休暇中の私の妻からだった。
 マスコミ業界の一端に身を置く者として恥を忍んで告白するが、妻を含め、そういった母親の多くが情報を集める対象は、もはや新聞やテレビ、雑誌ではない。その大部分がネットである。
 放射能に詳しい大学教授、原発の元技術者、放射性物質に関して独自の調査をしている個人…。どのサイトに何が載っており、信用に足るかを含めて共有している


・内部被曝と外部被曝をごっちゃにするなんて、医者が内服薬と外用薬を混同するようなもので、わざとやっているなら犯罪的だ

広島の研究・内部被ばくに関しては、肥田舜太郎氏がくわしい。動画も紹介していますので、是非ご覧になってください。われわれは原発事故にどう対処すればよいか(肥田舜太郎氏)
(動画のみ再掲)


 少し長くなりすぎました。今の状況は、お金を持っている推進派の方が一見優勢にみえます。が、このような報道が出てくることは、逆に焦っていることの裏返しなのです。「福島で子どもの数が減ってしまい、新規教員の採用を中止せざるを得なくなった。」とその影響は徐々に広がっています。

 また、原発もなにがなんでも再開しようとしているのはご承知の通り。

 デモに行く勇気はない・・という おかあさんがたに是非実行していただきたいことがあります。

例えば、スーパーで
「この牛肉、国産としか表示されていない。国産では安心できない。産地を表示しない限り、怖くて買えない。」
「牛乳はどこで作られているのか。工場ではなく、産地を教えてほしい。」
「この野菜は、原産地が書かれていない。どこの野菜か」

とスーパーの係員に文句を言うだけでいいのです。たくさんの声がスーパーに届くことによって、消費者を重視するスーパーならば、何らかの対応をしてくれるでしょう。

あなたのひとことで、社会が変わります。

 日本の歴史という大きな目で見ますと、今回の出来事が第2次世界大戦を本当に終わらせ、広島、長崎の原爆を本当の意味で総括し、自主独立の国となるための第一歩かもしれません。(国、マスコミの報道のみを真に受けてはいけない。自分で情報を分析して、判断しなければならない。)

関連ブログ
われわれは原発事故にどう対処すればよいか(肥田舜太郎氏)2011.6.16
本物の風評被害とは? アーサー・ビナード2011.6.6
フィルムバッジを持つということ(放射線管理の長い手)2011.6.25

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posted by いんちょう at 06:16| 原子力