2011年08月05日

フクシマ原発爆発の可能性−God knows

福島第1原発:爆発の可能性低い…保安院報告、安全委了承
2011年8月4日 22時17分 更新:8月4日 23時36分
 内閣府原子力安全委員会(班目春樹委員長)は4日、東京電力福島第1原発で水素爆発や炉心溶融などの深刻な事態が再び起きる可能性は低く、原子炉や使用済み核燃料プールの冷却が長時間停止しても同原発から20キロ圏外への放射性物質による影響は小さいとする経済産業省原子力安全・保安院の報告書を了承した。同原発から20〜30キロ圏内で設定した「緊急時避難準備区域」の解除に向け、大きな条件をクリアしたことになる。
 安全委は一方で、同区域内の除染やモニタリングが解除の条件になると言明。地元と協議しながら進めるよう政府に求めた。
 報告書は、東電が3日夜、保安院に提出した「原子炉への注水は安定している」との報告書などを踏まえ保安院が作成。4日、安全委に意見を求めた。
 水素爆発については、1〜3号機で防止のための窒素注入が続き、新たに発生する水素は蒸気と一緒に放出されているため発生リスクは低いと判断。万一、水素爆発が起きた場合でも、1号機から20キロの地点で予想される空間線量の「影響は小さい」とした。
 また、原子炉への注水機能が止まっても30分〜3時間程度で復旧できるとの東電の報告を「応急措置として適切」と評価した。
 3月の事故時の原子炉注水中断が最長約14時間だったことを受け、1〜3号機への注水が15時間中断した場合も想定して解析。燃料の大半が既に溶融している現状を前提とすると、原発から20キロ地点の年間被ばく線量が0.65ミリシーベルトと予想される。安全委は「避難などの必要が生じる可能性は低い」と結論付けた。【岡田英】

 ◇解説 密室で議論される「万が一」
 緊急時避難準備区域の解除を検討する大前提は、福島第1原発の安定だ。保安院が4日、原子力安全委員会に提出した報告書は、水素爆発や炉心溶融といった緊急事態が再び起きる可能性は「万が一を想定しても低い」と結論づけた。
 しかし、3月11日の大津波に伴う事故はすべて「想定外」の事態から起きており、今回の安全委のお墨付きには疑問も残る。班目春樹委員長は4日、「万が一」について「厳しい仮定を重ねていくと際限がない。常識的なところで(報告書を)了承した」と説明した。
 結論に至る過程も不透明だ。安定の鍵を握る原子炉への注水システムが故障した場合の対策などを報告するよう、保安院が東電に指示したのは今月2日。報告期限は3日だった。東電は締め切りを守り、4日には保安院が報告を踏まえて安全委に報告。同日、安全委は追認した。実際には約1カ月前から関係者と意見交換し修正を重ねたというが、こうした経緯はいっさい公表されなかった。「非常に技術的で、公開しても内容をつかみにくいと思った」と久木田豊委員長代理は弁解する。住民の暮らしにかかわる問題が、一方的な配慮から「密室」で議論される状況は早く改善されるべきだ。【岡田英】


 非常に悲しい事態が続いています。原子力安全委員会が事故当初から、全く役に立っていないことは明らかです。(原子力安全委員会の事故に対する評価を参照ください)このような我が国で権威があるとされるところがお墨付きを与えてたら、みんな水戸光圀の印籠のように「ははーー」となると思っているんでしょうか。

 突っ込みどころ満載ですが、まず第一点。

・共用燃料プール(使用済燃料6400本)

について全く触れていない。わざと無視したのかどうなのか分かりませんが、今回の災害から本当に全く勉強していないのは明らかです。原子力安全委員会は、現場を見たのでしょうか?(こられても現場は迷惑なだけですが・・・)

 また、どこかで高線量となってしまった場合に、その後の手段がとれなくなる可能性があります。そういったことは全く考慮せず、15時間でOKとした理由は、

「厳しい仮定を重ねていくと際限がない。常識的なところで(報告書を)了承した」

原子力安全委員会に「常識」があったのでしょうか?

実際には約1カ月前から関係者と意見交換し修正を重ねたというが、こうした経緯はいっさい公表されなかった。「非常に技術的で、公開しても内容をつかみにくいと思った」と久木田豊委員長代理は弁解する

・技術的な話が全くなく、恥ずかしくて議事録を公開できない(自分たちの能力がさらけ出されてしまう)
あるいは、
・実際には、そんな会合はしていない。

のどちらかでしょう。もちろん、一般の人は内容をつかみにくいかもしれません。しかし、中には本当の専門家がいます。そういった人のレビューには、耐えきれないということでしょう。国民を見下した、パターナリズム丸出しの非常に許されない発言です。

 ちょっと、言い過ぎました。以下は私なりの分析です。

 爆発するかどうかは、核燃料屋に聞かないと分からないでしょうが、誰も知らないというのが答えでしょう。

・安全屋は、燃料が冠水するように設備を考えるだけ
・燃料屋は、燃料の核分裂を制御する方法を考えるだけ

爆発には、2通りあり、

・1号機で見られたような水素爆発
・3号機で見られたような使用済燃料プールにおける核暴走(ミニ核爆発)・・・チェルノブイリと同じタイプ

の2通りがあります。核暴走については、核兵器専門家の知識が必要ですが、もちろんこんなことを研究しているセクションなど日本には存在しません。

シビアアクシデント後の核燃料がどうなっていて、爆発するかどうかは誰も知らないのです。

わずかに

・スリーマイル島
・チェルノブイリ

の経験から、おそらく核燃料はおおきな固まりとなって溶融し、人間の手がつけられない放射能の固まりと化す。このブログから
2011080503.jpg

というのが答えではないでしょうか。

10Svは、セシウムたったの2g。一体どれだけのセシウムがあのサイトにあるのか・・・

端的に表しているのが添付のスライド。(再掲)
2011080501.jpg

これまで起きた核事故の総量よりも現在コントロール出来ていない福島原発の核燃料の方がはるかに多い。・・・これが今回の災害のキモであり、忘れてはならないことです。

2011/4/18発表の原子力学会の試算から
2011080502.jpg

 この崩壊熱を見ておわかりのように、爆発するかどうかでいえば、4号機プールは潜在的にその能力があります。3号機はすでに核暴走し、燃料がほとんど残っていませんので、その力は残っていないでしょう。後は、原子炉建屋の近くにある使用済燃料共用プールに6400体の使用済燃料。

 これらのコントロールができなくなったら、すくなくとも北半球には住むところがなくなる そういった事態にも陥ってしまいます。

 さっさと、使用済燃料プールをドライキャスクに移動するとともに、共用プール中の使用済燃料も移送が必要ですが、移送する場所がない。そんな手詰まりの状況ではないでしょうか。(超法規的措置が必要で、保管場所は福島原発以外にはあり得ません)
2011080504.jpg
ドライキャスク

といっても、もちろん私も含めて誰も知らないことです。

・福島原発のことは、現場の人に任せておけばあとは自動的に収束する
・福島原発は爆発する

といった確定的なことをいう意見を見たら、信用せずに自分の頭で考える態度が必要だと思っています。

■関連ブログ
3号機は燃料プール・・学会認めていた2011.6.23
コントロールできてない福島第一原発の放射性物質の総量2011.5.23
原子力安全委員会の事故に対する評価2011.4.12
1号機メルトダウン−私的収拾案・おすすめ2011.5.14
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posted by いんちょう at 21:32| Comment(4) | 原子力
この記事へのコメント
ブログを興味深く拝見いたしました。
さまざなまな思いを綴られて深謝します。
その界隈は縁が深い地でもあり、今般の原発にも無縁ではない地なので驚いています。電力会社とそのようなお立場の方が羽田界隈にお住まいとは・・びっくりしています。
新しいネットの扉が開かれて・・・それは嬉しく思います。

放射能については、ほとんどの人が判りません。飛行機に乗るときに線量を気にしたことは一度もありません。
新鮮な目でブログを拝見させていただいています。ありがとうございます。

私自身は、羽田にいた折、「そうではないだろう」と思い、今のサイトになっています。
今日初めてブログを拝見しましたが、羽田の区役所には倍賞千恵子さんに似た人がいたことを思い出してしたためています。(よくは判りませんが、ご本人ではないと思います)
ブログを拝見いたします。
ありがとうございます。

Posted by 松井 萌 at 2011年08月06日 18:28
ブログ、読んでいただきありがとうございます。

私は、現在熊本に住んでいます。
Posted by いんちょう at 2011年08月06日 23:07
初めまして。
いつも拝読致しております。
連日の更新、感謝しております。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。

ところで、プールで核燃料を保管し続けるのは、
核燃料サイクルをあきらめていないからだと。

http://blog.livedoor.jp/nnnhhhkkk/archives/65675345.html

こちらに書かれておりますが本当でしょうか。
この期に及んでまだ、人類、生物全体の(もはや日本人だけの問題ではないです)安全よりカネが大事なんでしょうか。
核エネルギー推進派の先には何が見えているのか、
それはそれで非常に興味があります。

あ、何も見えていないのかもしれないですね。
目の前のカネしか。
Posted by mari at 2011年08月08日 17:24
ドライキャスク保存すると再利用できなくなるかは、知りません。が、電力もすでにいくつか発注しているのは確かです。

 なぜいまだに推進派がいるのか私には全く理解はできませんが、
・洗脳されている
・目先のカネ
を考えているとしか思えないですね。自分の頭で考えることをやめてしまった人たち。
 オウム真理教の地下鉄サリン実行犯たちと重なって見えてなりません。
Posted by いんちょう at 2011年08月08日 17:36
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