どう考えるか。
それは、セシウムの半減期30年を基準にするしか私にはありません。
チェルノブイリの汚染基準を改めてみてみます。
<チェルノブイリ>Cs 137のみで判断
(強制避難エリア):148万Bq/m2(MBq/km2)
第一区分(強制移住エリア):55万5千-148万Bq/m2(MBq/km2)
第二区分(補償つき任意移住エリア):18万5千-55万5千ベクレル/m2(MBq/km2)
第三区分(放射線管理エリア):3万7千 - 18万5千Bq/m2(MBq/km2)
旧単位ですと
<チェルノブイリ>
強制避難エリア 40Ci/km以上
第一区分(強制移住エリア):15Ci以上/km2
第二区分(補償つき任意移住エリア):5-15Ci/km2
第三区分(放射線管理エリア):1-5Ci/km2
とすっきりしますね。ソビエトは、ある程度科学的に決めています。日本には、この汚染土壌に関する基準は一切ありません。ベータ線を含むか含まないかさえはっきりしない(信じられないことに含む必要はないという意見の方が優勢です)μSv/hrだけで判断しています。
現在の日本政府は内部被曝を全く考えておらず、これは核兵器製造前の米国・ソビエトとおなじです。いや、むしろひどいかもしれません。米国は、広島に核兵器を落としたときには、すぐに内部被曝の被害を隠蔽するように日本政府に命令したのですから。
さて、第3区分の1/10になったときに避難しなくて良いと考えてみましょう。
セシウム 137の半減期は、30年
30年 1/2
60年 1/4
90年 1/8
・・
300年 1/1,000
330年 1/2,000
・・
600年 1/1,000,000
と、汚染は低下していきます。現在の汚染は、Cs134(2年)などの短期周期核種が約半分含まれていますので、全体の線量が半分になるのは、それほどは時間がかからないとは思います。
とりあえず、90年たてば大丈夫としてみます。ぴんと来ませんので、90年を1年に短縮してみますと、いまはおよそ半年経っているのですから、
365日 x 0.5 ÷ 90 = 2日
つまり、事故が起きた日を1月1日としますと、今日は1月2日に当たります。まだ、全然時間が経っていないのです。チェルノブイリで25年ですから、4月上旬くらいです。
ただ、この程度の減衰では実際には無理。1/1000になる300年としてみますと、
現在は、正月のお昼12時ころ
チェルノブイリで、そろそろ1月が終わる頃
となります。
相手は、こちらの都合を全く考えない化学物質で、疲れを知りません。国境も、県境もありません。物理学の法則のみを頑なに遵守します。例外はありません。
このように考えてみては、いかがでしょうか。
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私は60歳代の電気の技術者ですが、今回の事故では原発は人類としての間違いだと確信するようになりました。私の最新記事で私なりの汚染地域に対する考察を載せました。時間がありましたら読んでいただいて、間違いなど指摘していただけたら嬉しいです。
お忙しいなか失礼しました。
精力的にまとめられており、今後参考にさせていただきたく思います。
ホームページのスポンサーが若干気になりました。今後、圧力がかかってこないか、心配です。(年金、ホームページ削除などいくらでもやり方があると思います)
ご用心ください。(相手は信じられないくらいの力を持っています)
横須賀の生まれなのでいつも身近にアメリカがありました。
3.11がおきるまではなにも疑わず大好きな国でした。今でもアメリカ文化は好きなのですが、
あの国の政府にもいろいろと疑問をもちだしています。
少しずつ再確認をしていきたいです。