2011年09月06日

自分があるのは、支えてくれる人たちのおかげ

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 twitterのつぶやきから。

原発の作業員が不自然な早さで白血病となった。 ・健康診断の日付、血液検査の結果 ・診断日の日付、血液検査の結果 を公開し、どうしたら防げたか(なぜ、健診で見逃してしまったのかを)を医学的に討論すべき。 責任逃れ、をしている場合ではない

協力企業名すら明かしていない。要するになにも情報を出していない。

本人が勝手に病院に行ったから、東電としては関与しない。そして、報告の義務もない。 あんまりだと思う。

どんな人にだって、生んでくれた両親はいるし、友人はいる。一人で生きている人はいない。、国民全体のために福島の現場で働いてくれた人。その人のことを親身で考えられない人は、もはや・・・。

ちょっと感情的になりすぎました。皆様、大変失礼いたしました。私、現場にいるとき協力企業の人に大変お世話になりましたので、とても人ごととは思えなかったのです。本当に東京電力を立てて、まじめに仕事をしてくれる人ばかりでした。それを当の東電社員が全く分かっていなかったのです。

私も、今思えば青二才のくせに、協力企業の方たちに偉そうにしていました。今でも申し訳なく思っています。でも、辞めてから数年後に訪問したときには、みんな集まってくれました。昨日のことのように思い出されます。

どんな理不尽なことでも、東電さんが言うことなら、と何でもやってくれる。みんな職人肌の本当にまじめな人たちなんです。協力企業の方に現場のことを本当にいろいろと教えてもらいました。私の教師でもありました。下の人を大事にしなければ、その組織は滅びます。

病院もそうです。本当に支えているのは、医師ではなく、看護師であり、事務員であり、看護助手さんです。それを勘違いして、医師が威張ってしまってはつぶれてしまいます。尊敬できる先輩医師たちは、ほとんど看護師さんから半ばバカにされていました。

そして、それを気にしていません。看護師から、バカにされるくらいで、ちょうどバランスがとれるのです。そして、その医師を看護師たちは助けてくれます。ちょっとした異変でも報告してくれるのです。

自分を支えてくれている人たちと良い関係をいかに構築していくか。そして、いかに何でも話してもらえる風通しの良さを作っていくか。能力のない人間が組織の中で生きていく必須の事項だと思います。

じゃあ、おまえはどうだ?と言われると、自信はありません。


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福島原発の作業員の白血病死亡に関しては、日弁連が次のような文書を発表しました。

東京電力福島第一原子力発電所作業員の急性白血病による死亡に関する会長談話
東京電力株式会社(以下「東京電力」という。)は、本年8月30日、福島第一原子力発電所で復旧作業(以下「本件作業」という。)を行っていた下請企業の40代の男性が急性白血病で死亡したと発表した。東京電力の発表によると、本年8月上旬の7日間、休憩所で作業員の放射線被ばくの管理に従事し、その後数日間のうちに体調不良を訴え、死亡したとのことである。また、男性の7日間の外部被ばく線量は0.5ミリシーベルト、内部被ばく線量は0ミリシーベルトとのことであり、厚生労働省の労働災害認定基準に該当せず、医師の診断によっても本件作業と急性白血病との因果関係がないとされている。

しかし、急性白血病は遺伝などを原因とする例も見られるが、放射線被ばくや一部の化学物質への曝露等に起因する例が多く、その原因の特定は疾患の種類や遺伝性などの他の原因の有無なども含め慎重に検討する必要がある。

しかし、東京電力による記者発表においては、この男性の3月11日以降の居住歴も含めた全行動履歴が明らかでなく、また、福島第一原子力発電所事故以前も含めた原子力発電所の作業歴の有無は明らかでない。この男性が、福島第一原子力発電所周辺で生活していた期間があれば、その生活そのものに起因した被ばくをしている可能性があり、また、以前から原子力発電所での作業に従事していたとすれば、そこでの作業で放射線被ばくしていた可能性も十分にある。さらに、事故収束作業現場の混乱状況からすれば、作業に起因した外部被ばく及び内部被ばくの測定値そのものの正確性にも疑問が残る。しかも、東京電力は、因果関係を否定する根拠について、このような不十分な調査による事実関係を厚生労働省の労災認定基準に当てはめるだけで、診察をした医師に因果関係を否定する具体的根拠を聴き取ってもいない

このような十分な調査を経ているとはいい難い中で、本件作業と男性の急性白血病との因果関係を断定的に否定することは性急に過ぎ、相当ではない

そもそも東京電力は作業を元請企業に発注しておきながら、その作業員の急性白血病の発症について、元請企業からの報告を受けるだけで、当該男性が何次下請の作業員かすら把握していない。事故が発生した原子力発電所での作業員の管理体制としては無責任というほかない。

福島第一原子力発電所では、このような体制の下で250ミリシーベルトを超えて被ばくしたとされる作業員が続出していることから、今後、健康影響を訴える作業員が続出することも予想される。

福島第一原子力発電所事故は一日も早い収束が強く望まれているところであり、そのためには、作業員の労働環境の適正さを確保することが極めて重要である。

したがって、当連合会としては、東京電力に対し、男性の職歴、生活歴、それから予想される被ばく線量を徹底的に調査し、男性の原子力発電所での作業と事故後の生活に基づく被ばくを併せて考慮し、急性白血病との関係を慎重に検討した上で、プライバシーに配慮しつつその検討結果を公開することによって、原子力発電所労働者の休憩時を含む労働環境の適正さを確保することを求める。

そして、国に対しては、今後一層、東京電力に対する労働安全衛生指導を強化し、原子力発電所労働による健康被害が起こることを防ぐとともに、放射線による健康被害の危険性が確率的に高いと考えられる労働者が安心して暮らすことができるよう、長期にわたって健康影響を調査し、健康被害が発生したときには困難な立証を経ることなく手厚い保護を受けることができる施策を実現することを求める。また、事故発生時に福島第一原子力発電所付近に居住していた労働者については、労災認定の判断に当たって、作業に起因する被ばくだけでなく、環境汚染地域における生活に起因する被ばくも総合的に考慮してその判断を行うこととすべきである。

2011年(平成23年)9月2日

日本弁護士連合会
会長 宇都宮 健児


なぜ、血の通った対応ができないのでしょうか。東京電力が、これほどまでに冷酷無比な会社だったとは信じられません。協力企業がなぜ言うことを聞いているか。それは、カネを持っているからに過ぎません。カネだけでは、人は本気では動かないものです。

 御用学者の人たちを見てください。原子力を擁護しているのは、このカネのためだけです。良心もなにもなく
「100mSv安全発言責任を具体的にどうとるのか」と問われて「何十年たって何か出ても、自分は死んでいるので責任の取りようがない」

と平気でうそぶくのです。死んだあとのことはどうとでもなればいい 今だけ良ければよい。

虎(とら)は死して皮を留(とど)め人は死して名を残す

こういった言葉など、全くご存じないのでしょうね。

 純粋な原爆被害者の橋爪文さんは、

 帰広する度に私は先ず平和公園の慰霊碑に足を運び、碑の中の親族、友人、知人、そしてあの日、想像を絶する惨状の中で死んでいった人びとと対話するのが常でしたが、今回は祈るというよりお願いをしました。
  私に、いましばらくの間、健康を与えてください。
  私に、ちからを与えてください。
  私に、何ができるのか教え、導いてください。


このブログを読んでいるみなさん、あなたはどちらの生き方を選んでいますか?
今おこなっていることは、胸を張っていえることですか?

■関連ブログ
世界中のみなさん、反原発に向けて立ち上がりましょう 橋爪 文(原爆被ばく者)2011.8.23
「原爆体験を世界に」橋爪文〜NHKラジオ深夜便から2011.8.21
タグ:O
posted by いんちょう at 23:16| Comment(4) | 原子力
この記事へのコメント
先生みたいなまっとうな人がいてくれてよかった。
みんなにわかりやすく教えてくださってありがとうございます!
Posted by korokotarou at 2011年09月06日 23:39
> 池田 信夫
> 「経済活動より生命を優先」するなら、大江氏はなぜ自動車の禁止を主張しないのだろうか。
> 福島事故で放射能で死んだ人は1人もいないが、自動車は確実に毎年5000人を殺す。

まだこういう人達がいる。
偉い人なのかもしれないけど、自動車の事故と原発の事故を(未だに)同列として論じることに疑問を持たないと言うことが不思議。

Posted by てんちょ at 2011年09月07日 03:12
正確なまとめて、詳細な情報・リンクありがとうございます。
事故に関する公式な調査・情報の開示もないまま、311から早くも半年。
マスコミがほとんど役に立たないことが証明された今、情報収集はインターネットに頼るしかありません。
twetterでもフォロー(ときどきリツイート)させていただいています(@forthman)。これからもよろしくお願いします。
Posted by forthman at 2011年09月07日 18:49
院長のブログ、納得するところばかりで、感銘しながら毎度読ませて戴いております。
さて、以前から気になっていたのですが、福島第一の1号機原子炉DW内の線量が大幅に上下しています。2号機3号機では見られない事象です。どの様なことから、この様な線量の増減が起こるのでしょうか。乃至は、この事象から何が原子炉内で起こっているか、何が2号機3号機と異なるか、教えていただければ幸いです。
Posted by アラカンジージ at 2011年09月07日 21:13
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