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はだしのゲン というマンガご存じでしょうか。
これは、現在の日本人が生き抜いていくためには、必読のマンガだと思います。数値なんかはどうでもいい、原爆症(内部被曝)の恐ろしさを肌で感じ取るためには、どうしても読まなければなりません。そして、伝えなければならないと思います。橋爪文さんの話と合わせて、今回の事態を切り抜けるためには必須の本です。
さて、今回はもっとも印象的と思えるウジの話です。


このマンガは、非常に多くのことを物語っています。
・ウジがわいているのに特に痛がっていない。むしろ、かゆいという表現を使っている
・しかも、全身やけどの割にはそれほど体調が悪くなさそう
・ウジのわいていないところを間違ってつまむと、「痛い」という感覚がある。
つまり、見た目はひどそうなのですが、人間の命をむしばんでいるような印象は受けません。
実は、マゴットセラピーという 立派な治療法があるのです。

糖尿病性壊疽の治療写真がのっています。足を切ることなく、治癒することが期待できます。
マゴットセラピーとは、治癒しにくい四肢潰瘍に対し無菌マゴット(ハエ幼虫、ウジ)を用い治癒を促す治療法です。
マゴットセラピー
= ウジムシ治療 =Maggot Debridement Therapy(MDT) 生物的デブリードメン( Biological Debridement)
の別名もあります。
マゴットの四肢潰瘍に対する作用(なぜ効果があるのか?)
・壊死組織を溶かし創を清浄にする
・殺菌作用を持つ
・創傷の治癒を促す
(実際の映像です・・かなりえぐいので自信のある方だけ閲覧ください)
はだしのゲンでは、この生きている人にウジが湧いている描写がたくさんでています。今考えますと、このウジによる治療は、実は最も良い治療だったのではないでしょうか。
ゴルゴ13にもこのウジ治療が出てきています。ゴルゴ13が参考にしたと思われる「米陸軍サバイバル全書」から
から(絶版のようですね。2011.3.15頃には入手可能でしたが・・)
クリックで拡大

米軍も認めています。原爆投下後の広島は本当にひどい状況でしたが、やけどの治療は現在取り得る最善の治療がウジによっておこなわれたと言うことになるのでしょう。こういった治療でやけどを克服した方たちが亡くなられたのは、大半は内部被曝による原爆症だったのではないかと考えます。
現在の病院で現在の標準的な治療−大量輸液とやけど箇所のゲーベンクリームなどによる殺菌−をしましたら、まず全員亡くなられたでしょう。(少なくとも、私は50%を超える全身やけどで助かった人を見たことはありません。いずれも悲惨な経緯をたどります。)ICUでの勤務経験からしても、自信を持っていえます。
■関連ブログ
「原爆体験を世界に」橋爪文〜NHKラジオ深夜便から2011.8.21
タグ:はだしのゲン
ウジの発生は、膿を食べてくれるからむしろ良いのだ、
と言われたそうです。
「はだしのゲン」小学生の頃(30年位前)放課後に通った児童館に置いてあり何度も読みました。
自分が住んでいた市の方針だったのか分かりませんが?他にも原爆に関する体験談や、絵本仕立ての本が数多くありました。
何度読むたびに、恐ろしさと悲しさで、未だに忘れられません。
また、これらの資料は(あたりまえですが)全て人間目線です、実際には動植物にも同様の影響が有るはずです。
今回の福島でも、多くの生き物が置き去りになっています。
原子力施設や原子爆弾による核の影響は、人間の勝手です。動植物には責任が有りません。
私も(核の賛成、反対に関係無く)核の影響力を考える上で、絶対に読むべき本です。
私は40代半ばで、子供のころ「テレビと漫画を見ると馬鹿になる」といわれて育った世代です。
小3の時、同級生が「はだしのゲン」を学校に持ってきていたのが見つかって、先生が取り上げたものの内容を読んで一転。
「これはみんなも読むべきだ」と、学級文庫に全巻置かれ、クラス全員が休み時間を利用して読むように勧めました。今はわかりませんが当時は漫画を学級文庫に置く事などはご法度でしたが、「ゲン」だけは特別でした。