2011年10月22日

被災地のガレキ受け入れ 熊本市など拒否(熊日1面)

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 ガレキ問題−−熊本市で動きがありました。本日の熊日朝刊
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 熊本市など県内8団体は21日までに,東日本大震災の被災地で発生した、がれきなど産業廃棄物の受け入れについて、「自然環境の影響など安全性が確認できない」などとしてきょひすることを熊本県を通じて環境省に回答した。
(中略)
 九州地方環境事務所(熊本市)は「被災地だけでの処理に限界があり、何年かかるかわからない。全国の皆さんの力が必要。安全に処理する環境設備には環境省が責任を持つので、何とか協力をお願いしたい」とはなしている。
 一方、東京電力福島第1原発事故で、関東などから県内に避難・移住した母親等で作る「STOP!放射能の会」は同日、熊本市などに回答内容を照会。同市役所で会見した東しのぶ代表代行は「自治体などが受け入れに慎重に対処してくれている状況はありがたい」と評価。「私たちの命にかかわる重大なことが、見えないところで決められるのは恐ろしい。県などは積極的に情報を公開し、民意をくみ取るべきだ」と話した。(潮崎知博、川崎浩平)


 素晴らしいと思います。もし、この事故が5年前に起きていれば、住民がなにも知らないままにこのままガレキを受け入れていたことでしょう。
 きっかけは、10月7日に環境省がこっそりと出した文章(ガレキ処理の自治体アンケート・・狡猾な罠)2週間と非常に短い回答期限を区切った上に、受け入れないという選択肢のない、半ば脅しに近い内容。しかも,回答内容は公開しないと明言してあります(現在、ネット上ではこの文書を見ることはできません)このような役所が、「安全に処理する環境整備に責任を持つ」−−これはウソ パンツでおならは防げない をご覧ください−−と言われても、信用しろという方が無理です。
 本当に自信があるのだったら、こういったこそこそと卑怯な方法をとらずに正々堂々と書けばいい。書けないからこそ、こういった方法をとるのではないのですか?
 なぜ、この文書の存在が明らかになったか。それは、twitterとブログです。twitterでこの情報が流れ、ブログにその文書が載っている。それによってあっという間に全国の人が知ることになりました。
 twitterは、簡単に言いますと、インターネット版「井戸端会議」みたいなものです。みんなで真偽がはっきりしないうわさ話を持ち寄り、それを知り合いに広めるという働きをします。ご近所で「スピーカー」とあだ名をつけられる話し好きのおばちゃんがいませんか?もしそのおばちゃんに情報をしられてしまうと、あっという間に広まって、近所中が知るところになるのは、実社会でもよく経験されているでしょう。それと同じです。ウソも混じっていますが、本当のことも多い。そんな世界です。ただ、人の噂も七十五日というように、情報が廃れてしまうのも早いのが難点。あんまり信用しぎると振り回されてしまいますから、ほどほどに。

 また、この行為の素晴らしいところは、新聞記者と同行していることです。こうすることで、記事となり、言った言わないの齟齬を防げます。また、役所が恣意的に言い換えることも不可能となります。是非、皆様方も役所に行かれる際には、話のよくわかる新聞記者と一緒に行かれることをおすすめいたします。あるいは、地方議員でもいいとも思います。ただの個人がいっても、いいようにあしらわれてしまいます。(もし、その両方がダメならば、動画、あるいはボイスレコーダーを用いて、きちんと記録を取っておくことです)
 その上、新聞記事に署名までしてあります(一面の署名記事は珍しいと思います)今後、熊本で放射能関係の抗議を行う場合には、この方たちに連絡すれば報道してもらえる可能性が高まります。
 環境省は最初から知っているのに、フィルタでセシウムが採取できると言う信じられないことを言っています。また、4月の時点からこの問題があるのは、私が以前書いているとおりです

 がれきの処理を行っているのは、環境省、適正処理不法対策室です。
電話をしましたところ、やはり
・福島県の浜通地方 以外は、通常の震災廃棄物扱いで、特別処置はしない。
・環境省としては、測定する予定もない。
・いくつかご批判の電話は来ている


 まともな内容が認められ、しかも新聞に報道されますと、本当に安堵します。

■関連ブログ
パンツでおならは防げない−バグフィルターに見るウソ2011年10月20日
ガレキ処理の自治体アンケート・・狡猾な罠2011年10月17日
日本列島全体が汚染列島へ☆☆☆☆☆2011年05月17日
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瓦礫問題・・一歩前進2011年06月04日
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posted by いんちょう at 21:51| Comment(9) | 原子力
この記事へのコメント
震災がれき 九州3県受け入れゼロ
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/269605

福岡市が震災がれき拒否回答 県に「安全性保証できず」
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/269248

九州は英断を下し続けていますね。
やはり、長崎があるからでしょうか。
Posted by プル at 2011年10月22日 23:19
こんばんは。

久しぶりに 嬉しいニュースですね。
私も いくつかの自治体に 電話をしてみました。 私は必ず自分の話の後に 電話に出られる担当者に あなた自身は本当は どう考えていらっしゃるかを 聞いています。
すると 返ってくる答えは 子供が小さいので本当は 私は困っていると  もって来て欲しくないと 仰います。

最初は色々な原発ニュースや ブログの中に
何か ほっと出来る 材料となる資料はないか必死でさがしている自分がいましたが

こちらの先生のブログは 冷静な発信をして下さるし 知りえない情報も発信してくださるし
読者の皆様もそうだと思いますが 何ヶ月も情報を探していますと 自分の眼力も鍛えられてきて 読ませて頂くべき ブログも決まってきます。
今夜はこの夜中に 本当に納得納得の おはなしでした。
先生有難うございました。
Posted by kirokoro at 2011年10月23日 01:53
自治体の発表は信じられません。

全国に民間の業者はたくさんいます。

長崎にはこちらのブログにも取り上げられている有名な御用学者もいます。

●環境省のホームページ
環境省災害廃棄物対策特別本部長(樋高政務官)より、各都市及び★関係団体に対し、被災市町村の災害廃棄物の処理についての協力を要請しました(平成23年3月14日)。
この要請に対し、各都市及び関係団体から、次のとおり協力が可能とのレスポンスをいただいております。
-------------------------------

こちらのPdfをもう一度確認してください。
★環境省災害廃棄物対策特別本部長協力要請に対するレスポンス(平成23年6月17日) [PDF:73KB]
http://www.env.go.jp/jishin/waste/response110617.pdf
このpdfを見ると各都市及び<関係団体>ということは全国(九州も)民間の業者もたくさん<協力>するということでしょう。

現在政府も省庁も信用できないのにその監督下の自治体のいうことだけは信用できるというのは理屈に合いません。
Posted by イミン慕い at 2011年10月23日 11:58
毎日貴重な情報をありがとうございます。

思考停止になるほうが楽になるとばかりに、
揺れ戻しも多い中、良心ある方々がぎりぎりのところで健闘されてる結果なのだと思います。

中国からの観光客1万人無料招待などなど、
いよいよ切羽詰った状況が透けてみえますが、
中国の市民は(国家はともかく、ゆえに)
苦労しているだけに非常に鋭いです。
問題解決の方法、姿勢に、
日本の器、本質を見ようとしています。

「集団自決」で自己陶酔しないよう、
せいぜい自分から、、、と日々思います。
ありがとうございます。
Posted by 中津美和 at 2011年10月23日 18:49
少なくとも、「拒否」解答をしたことは評価できるでしょう。
首都圏などでは受け入れ決定したところもありますから、それに比べたらマシなのも確かです。
よく、西日本の人は危機感がないなどと言われますが、東日本の人より九州・山口の人のほうが、被ばくに対してよっぽど危機感ありますよ。
確かに変なセンセイを出しているのも長崎ですが、御用学者の多くは東京ですね(東大、東工大)。
九州では長崎の原爆による被爆について学ぶ機会も多いですし、他人事とは思っていませんから、一般人でもちゃんと危機感を持っている人が多いです。
東日本に一時住んでいたこともありますが、被爆について無関心な人が多かったですね。
関心のある人もいましたが割合的には少ないなと感じました。

食べ物についての危機感も結構あるようで、レストランなども、入り口に米などの材料の産地を書いてあるところも結構あります。
その危機感から、福島の店の出店取りやめなどをしたら、散々叩かれたりしましたけどね。
今回のがれきの件でも、叩かれるのを覚悟しながらも、発表したのでしょう。

また、これらが発表されたからヨカッタもう安心というわけではなく、まだまだ一歩前進程度であり、これからも引き続き頑張っていかなくては、と思っています。
私や院長先生をはじめ、九州で危機感を持っている多くの人はみんな同じ考えだと思います。

院長先生、これからもよろしくお願いします。
Posted by プル at 2011年10月24日 12:18
先生、お久しぶりです。
熊日の記事、私も読みました。

先日、木下黄太さんの講演会が熊本であり、その時に瓦礫受け入れ拒否の署名を、新聞に載っている放射能ストップの方々が回されました。
そういう母親達の活動がいろんな自治体を動かしています。

ひとりひとりが声をあげていかないと、良心をなくした人達の私利私欲に日本は破壊されてしまいます。

あれからずっと、東京と熊本の往復生活をしていますが、鼻と喉の調子が悪く、肌と髪がゴワゴワになります。
熊本に帰る度、ラジウム温泉で放射能デトックスしてます。
何度も入っていると元に戻ります。
今日も東京ですが、やはり入浴すると髪がゴワゴワになりました。
早く帰りたいです(泣)
Posted by あきこ。 at 2011年10月25日 00:51
こんにちは。いつもお世話さまです。
私の自治体の瓦礫処理のコメントに対して早速対応されたことに感謝いたします。

<ブログコメント欄から−30件ほどの自治体へ問い合わせましたが、北九州市と高槻市は教えられないの一点張りで不誠実な対応でした。北九州市 循環社会推進課 093-582-2187 大阪府 循環型社会推進室 06-6210-9562 北九州市は、西日本のガンだな>

やはり福岡県で見かけられたたくさんの怪しいトラックの情報は見過ごせないものでした。

こちらのブログはアクセスが多いので私のコメントを日本の誰か数人でもいい、どうか見て欲しいと思って書き込みさせていただいてます。

院長さん、ありがとうございます。
Posted by イミン慕い at 2011年10月26日 10:45
会社のPCからなので、匿名で、
IPホストから私だとお分かりだと思います。

小野先生、大きな一歩の前進です。
記事を良く見ると、水俣市にも打診しているの
ですね。
「・・・アホちゃうか? 環境省!」

しかし、幸山君は私と同級生。
間違いないのか、確認を一応しておくつもりです。

あの4/12の説明会の質疑応答、ようつべにUPされたURLを私はいろんなサイトに書き込みました。

宮城県の方から、「国は信じられない」
島田市の方から、「今まであなたの言うことを
バカにしてごめんね」
などの多数のメールが来ましたよ!!

半年前にこのブログに私は「どうせムダだろう」と書き込みました。

小野先生は、「それが一番いけない事・・・」
と書き込みされましたよね?

今は、私も何が正しいか何があやしいか、
国の甘い言葉や国が何かを必死で動くときには
その裏で「悪いこと」「利権がらみ」とうい
構図がある事をこのブログで勉強できました。

まだまだ、これで終わりにしてはいけません。
基本的には政治家はうそつきと言うことを肝に命じて、しっかりと監視して自分の意見をはっきりと言うことを続けていきたいと思います。
Posted by 匿名 at 2012年04月17日 12:35
http://www.kahoku.co.jp/news/2012/04/20120418t11027.htm


焼却施設建設前倒しへ 登米市、がれき受け入れで検討


追波湾周辺の海上で行方不明者を捜索する宮城海保職員
 宮城県登米市の布施孝尚市長は17日、東日本大震災で発生した市外のがれき処理受け入れに向け、2018年度に更新する予定の市のごみ焼却施設「市クリーンセンター」の建設を3年ほど前倒しし、早ければ15年度からの稼働を目指す方向で検討に入ったことを明らかにした。
 現在のクリーンセンターの処理能力は1日最大80トン。1989年4月に稼働し、施設の耐用限度となる18年度に更新する計画だ。布施市長は17日の定例会見で、「新設を3年ほど早め、二つの施設を同時に稼働させれば、市外のがれきを受け入れられるのではないか」と表明。更新時期まで併存させ、処理能力を高めることで、受け入れを図る意向を示した。
 構想の具体化に向け、国など関係機関との調整を進めているという。新施設の建設地や事業費は未定。布施市長は「被災自治体に近い県内で、効率的にがれきを処理することが望ましい。具体化するかは分からないが、可能性を追求したい」と述べた。
 登米市ではことし3月、市内の佐沼中央商店会が「県内の自治体が処理業務を引き受けるべきだ」などとして、県沿岸部のがれき処理を市が受け入れるよう、市と市議会に請願書を提出した。

引用ここまで==========

1日最大80トン
年間250日稼動したとして、80X250=2万トン
広域処理しようとしている20万トンなんて、たった10年分。
現地に処理場をきちんと設計して建築すれば現地で処理できるし、現地の古い処理場も国のお金が立て替えられるし、一石二鳥だと思うのですが。



Posted by 首都圏のママ at 2012年04月18日 10:25
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