2011年11月20日

自分の龍は経験を食べて大きくなる−ブータン国王のスピーチ

ブータン国王夫妻 被災地訪問11月18日 18時50分
国賓として日本を訪れているブータンのワンチュク国王夫妻は18日、東日本大震災で大きな被害を受けた福島県相馬市を訪れ、被災した子どもたちを激励したほか、ブータン国民を代表して犠牲者を追悼しました。

ブータンのワンチュク国王は、結婚したばかりのジェツン王妃を伴って、15日から日本を訪れていて、18日の午後は、東日本大震災で被災した福島県相馬市の桜丘小学校を訪問しました。ここに通う児童の中には、仮設住宅での生活を続けている子どもたちもいて、児童の代表は「私たちの中には不自由な暮らしをしている人がたくさんいます。しかし、きょうお目にかかれて励みになりました」とあいさつしました。これに対してワンチュク国王は、ブータンの国旗に描かれ国のシンボルともなっている「竜」の物語を引用し、「竜は私たちみんなの心の中に居て、『経験』を食べて成長します。だから、私たちは日増しに強くなるのです」と述べ、児童たちを励ましました。このあと国王夫妻は、津波で多くの住宅が流された原釜地区を訪れ、立谷秀清市長から被害状況の説明を受けました。この辺りは、震災から8か月が過ぎた今も津波の深い傷跡が残っていて、国王夫妻はおよそ30人のブータン政府関係者と共に、手を合わせて犠牲者を追悼しました。1日の訪問を終えたワンチュク国王は報道陣に対し、「ここに来ることができてとてもよかったです。私たちはこれからも祈り続けます」と話し、被災地を後にしました。国王夫妻はこのあと京都へ移動し、20日、ブータンに帰国する予定です。


英語は、EX-SKFから引用させていただきました。 リンク

子どもたちに語りかけたのは、ブータンのシンボルのあるお話でした。

訪れた小学校
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Do you know that the dragons exist?
君たちは龍を見たことあるかい?
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(ブータンは元々竜の国という意味。国のシンボル)・・説明
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I've seen the dragon. [Children go "What....?", some giggles.]
(竜を)私は見たことがあるよ。
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子どもたちは、一様に驚き「えっ、えっ」

There's a dragon in each and every single one of us.
竜は私たち一人一人の中にいるんだよ。

Dragons feed on experiences.
自分の経験を食べておおきくなるんだ。
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It becomes stronger and stronger over the years.
年を重ねれば強くなる。
We must always be in control of that dragon.
自分の竜を大事にしないといけないよ
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He told the children to be strong, and feed the dragon inside them.
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なんと、素晴らしいスピーチでしょうか。ツイッターでさわりを紹介しましたところ、あっという間に250+ Favsとなり、現在335FAVS 1080RTS となっています。ダントツのトップ
ブータン国王 相馬の小学生に対して「ボクは、ドラゴンを見たことがある。君たちの心の中にいる。そして、その龍は、君たちの経験を食べておおきくなる。この震災を経験として、龍を大きく育てて欲しい。」難と立派な演説だろう。
(誤字が恥ずかしい)

せめて、この1/10でも日本の政治家に話していただきたいと思うのは、贅沢な悩みなのでしょうか。
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posted by いんちょう at 17:31| Comment(5) | 原子力
この記事へのコメント
Posted by 海外報道 at 2011年11月20日 17:56
小野さん、はじめまして。インサイダー的視点からの斬り込み、いつも拝読させて頂き感謝しております。

ところで、ブータン国王の相馬市でのご発言、EX-SKFさんの英文ブログだけだと気付かなかったのですが、意図的かどうか分かりませんが、NHKが酷い誤訳(曲訳?)で配信してるんですね。小野さんが画像として貼り付けてくださっていたので気付きました。

> We must always be in control of that dragon.
> 自分の竜を大事にしないといけないよ

英文を素直に受け止めれば、「大事にしないといけないよ」なんて全く言っていないと思います。むしろ、相馬市の子供達へのエールであるとともに、日本・福島の老害に対する物凄い皮肉が込められているように聞こえます。
Posted by アリエッティな人 at 2011年11月20日 22:04
小野先生、お疲れさまです。
以前も投稿させていただきました。

先日、京都大学の小泉先生が『福島県成人住民の放射性セシウムへの経口、吸入被ばくの予備的評価』http://hes.med.kyoto-u.ac.jp/fukushima/EHPM2011.htmlを発表されましたが是非、先生の意見を聞かせてください。

とういのも、僕が想定していた数値よりも相当低い値なのです。ひっかかっているのが実効線量係数です。セシウム137 は0.039 マイクロシーベルト/ベクレルというものです。中央大の武田先生はミリシーベルト=ベクレル÷100とされていますが、これだと単位がだいぶことなります。別のサイトをみても1.3X10−5となっており、これは発表に近いものです。何か勘違いがあるのでしょうか?お忙しいところ恐縮ですがアドバイスよろしくお願いいたします。

(内部被曝にはしきい値はないと思っていますが)

Posted by 中山憲 at 2011年11月21日 00:43

もし来日したのが イギリスのウィリアム王子夫妻だったら 日本政府は福島に行かせただろうか? 例え本人たちが希望したとしても 何だかんだと理由をひねり出して 京都に送るだろう。

Posted by tottoko at 2011年11月21日 09:08
ブータン国王夫妻はご自身の内なる龍に相談してるはずなので、短時間なら大丈夫との判断だったのかもしれませんね。
ですが、まだ21歳の王妃が心配です。国王に比べてやつれて見えたのは気のせいでしょうか?
Posted by rienrikiriki at 2011年11月23日 20:46
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