2012年06月06日

戦時中と瓜二つのマスコミと世論(絆に騙されないために)

はだしのゲン 10巻より
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 自分の子どもを御国のためと戦地に赴かせた日本人。自分の子どもがかわいくない親がいるはずもないのに、万歳万歳で送り出したこと、日本人はもう忘れてしまったのでしょうか。なぜ、こんな馬鹿なことをしてしまったのか、神風特攻隊など、死ぬことがわかっているのになぜ御国の名誉とみんな信じ切ってしまったのでしょう。みんなが、自分の子どもを戦地に行かせるのは嫌だと本当の気持ちを素直に言えば、あんな無謀な戦争などいくら軍部が言ったところで、決してできなかったはずです。

 さて、ガレキ問題。よくある意見として、NHKの番組に寄せられた意見が典型的なので紹介します。(もう、この手の話は何度も何度も新聞の投書欄でご覧になったはずです)
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「我が子さえ良ければ」という発想はいかがなものか?

まさしく、戦争時の心理状態と重なります。
 東大の中川医師は、私に言わせると内部被曝を一切無視したデマばかり、マスコミを通じて流しているとしか思えませんが、その方の毎日新聞記事
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 さいごにこのように書いてあります
「被災地のガレキは放射能に汚染されている」というのが反対の理由のようですが、岩手や宮城のガレキの放射能が特に高いわけではありません。東北全体に対して「穢れ」のイメージを持っているのだとしたら許せません

 事実をまったく調べることなく、イメージ戦略で、東北のガレキを汚染されているというものは、非国民。絆のない連中だという論調です。本当にそうですか。東北に降り注いだ放射能は
福島第一原子力発電所事故に伴うCs137の大気降下状況の試算
- 世界版SPEEDI(WSPEEDI)を用いたシミュレーション -
から
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 この通りかなり汚染されています。そして、それは文科省の計測データからも裏付けられます
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「環境放射能水準調査結果(月間降下物)3〜5月分から
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岩手県に降り注いだCs-137のフォールアウト量は 
3月1100MBq/m2 4月320MBq/m2 ですから、もはや、大気核実験最盛期よりも多いセシウムが大地に降り注いでいます。さらに宮城県は故障したままで数値すら公表していませんが、シミュレーション結果を見る限り、10,000Bq/m2以上のセシウム降下があったと推定できます。なぜ、汚染がないと主張できるのでしょうか。中川先生は、この値をきちんとご存じなのでしょうか。はなはだ疑問です。むしろ、東北の人に「放射能の汚染は大したことない」とウソをついているようにしか私には思えませんが。

そして、北九州市では、

『環境省では、「科学的根拠に基づかない、悪意ある情報が流布されたことにより、風評被害が懸念される事態となった場合は、毅然たる態度で臨むこととし、その責任を追及する。さらに万が一、風評被害により損害が発生した場合は、国として責任をもって対応する。」と言っている。』
と書かれていました
この文章については、検討委員の一人が質問し、個人であっても市民を怖がらせるような情報を発信した場合、損害賠償を請求すると回答がありました。


 この評価は環境を破壊・汚染することを目的としている「環境省」が、内部被曝の影響を全く無視して、作り上げた嘘八百の安全評価です。それなのに、市民が健康被害を訴えると損害賠償を請求すると、いわば市民を脅しているわけです。私のところには次のような報告が来ました。(裏は取っておりませんが)

北九州市西部在住 Bさんから
  私も日明に行ってから、ずっと喉の痛みと頭痛、顔面痛、目の痛みに悩まされています。今は少し楽になりました。25日からは、顔とお腹に吹き出物ができ、白目に赤い斑点が出ました。赤いのは徐々に薄くなってきました。
私は生まれてからずっと北九州市にいますが、黄砂で具合が悪くなったことは一度もありません。それに、雨が降る前のとはまた違ったあの暗い空も、今まで一度も見たことがありません。空気が違います。外に出るだけで、窓を開けるだけで具合が悪くなるなんて、通常考えられないと思います。


 このようなことをブログに書くと、損害賠償が請求されるのでしょうか。なぜ、自分の症状を話すと、市に損害を与えることになるのか、私にはさっぱりわかりません。

この北九州市長の物言いは、実はもう既にとある国がやっていることです。



第7に、ICRPのリスクの考えからは、リスクを「容認」するものにはどこまでもリスクが押しつけられる。この結果、とりわけ社会的に弱い立場にある人びとに放射線の被害が転嫁されることになる。原発で働く労働者の場合も、被害の告発が即解雇につながるような弱い立場にある下請けの労働者に被曝は集中し、被害もまた深刻なものとなる。ウラン鉱石が採掘されるアメリカやカナダのインディアン、オーストラリアの原住民、南アフリカの黒人なども同様である。原子力の施設が建てられるところは、大部分が経済的、社会的に差別れてきたちいきである。原子力産業は経済的な遅れにつけ込んで、札びらで頬をたたいて、、現地の住民に被曝のリスクを受忍せよと迫る。それらの人びとに被曝を強制した上に、被害が表れると、自分たちで過小評価しておいた放射線のリスク評価を用いて、「科学的」には因果関係が証明されないからその被害は原発の放射能が原因ではない、と被害を切り捨てる

 まさしく今目の前で行われていることです。

自分の子どもだけ助かればいいのか、おまえは日本人の絆があるのか = 戦争中の徴兵

と考えれば、自分が今やっていることが正しいのか、それとも間違っているのか、自己中心主義なのかは、すぐにわかるのではないでしょうか。

 かつてあったことは、これからもあり
 かつて起こったことは、これからも起こる。
 太陽の下、新しいものは何ひとつない。
 見よ、これこそ新しい、と言ってみても
 それもまた、永遠の昔からあり
 この時代の前にもあった。
《旧約聖書の伝道の書(新共同訳ではコヘレトの言葉)1章8節〜10節》


◆関連ブログ
やらせと原子力、じつは切っても切れない関係です。2012年05月17日
セシウムは日本全国に降り注いだ2011年08月30日
2012年05月08日
かつてあったことは、これからもあり かつて起こったことは、これからも起こる(水俣病と放射能)
タグ:ガレキ P
posted by いんちょう at 22:17| Comment(31) | 原子力
この記事へのコメント
本日のNHK新潟放送局夕方のニュースより

●知事“5市の行動理解できず”

岩手県大槌町のがれきを受け入れる方針を示している県内の5つの市の担当者が5日、大槌町を視察したことについて、泉田知事は、「今回の5市の行動は全く理解できない。視察すべきなのは、被災地ではなく原子力発電所だ」と述べて不快感を示しました。
新潟市、長岡市、三条市、新発田市、柏崎市の5つの市は、震災で出た岩手県大槌町のがれきを受け入れる方針で、5日、5市の担当者が、大槌町のがれきの仮置き場を視察しました。
これについて、泉田知事は6日の定例会見で、「今回の5市の行動は全く理解できない。視察すべきなのは、被災地ではなく原子力発電所だ。5つの市は、原発の中で、放射性物質がどう管理されているか、把握する必要がある」と述べて不快感を示しました。
さらに、泉田知事は、ことし4月、これら5市に、がれきの処理に伴う焼却灰の保管や取り扱いを慎重に検討するよう求めた文書を出したにもかかわらず、回答が無かったとして、6日午後、あらためて、文書を出しました。
文書では「がれき処理の結果、出る可能性がある放射性物質は低レベルであっても人のからだに影響を与える可能性がある」と指摘しています。
そのうえで「放射性物質は、原子力発電所と同様に、封じ込めをして、厳格に管理すべきだ」と訴えて、がれきの受け入れに際しては適切な対応をするよう求めています。

06月06日 19時15分


・・・「がれき処理の結果、出る可能性がある放射性物質は低レベルであっても人のからだに影響を与える可能性がある」
いよいよ知事は、やんわりとですが核心に触れ始めたかな?という感じがしております。

Posted by 新潟県民 at 2012年06月06日 23:00
全く同感です。
Posted by 丸山弘 at 2012年06月07日 00:07
いつも貴重な情報をいただき有難うございます。
私は福一から70Kmの距離に住んでいる者です。子ども達の将来を考え転居を考えております。
ただ、いまひとつ踏み切れないものがあります。政府の言っている事がもしかしたら正しいのではないかと言う思いが、ほんの少しだけ心の中にあるからです。できるだけ、低線量被曝に関する立場の違う先生方の文章を意識して読んでいるのですが、専門的でよく理解できないものも多くあります。例えば
http://d.hatena.ne.jp/buvery/archive などです。一所懸命読んでみたのですが、安全側にたっての文章であるというう事以外、あまりよく理解できません。正直、混乱する毎日です。
Posted by 佐藤 at 2012年06月07日 00:16
初めてコメント致します。
落ち込む日々の中、いんちょうのメッセージに勇気を、明かりを頂いております。

いんちょうのブログで、良くはだしのゲンが引用されているので、記憶もうる覚えの小学生以来、まさしく本日購入して10巻読み終えたところです。

…いい歳して、何度も何度も泣きました。
これは、すごい作品ですね。

国の背景、原爆症状、そこで生きる者の壮絶な苦しみ…。何で調べるより、ここに大きな辞書があった!という感じです。

親としても、学びが多いものでした。
この1年、この問題が頭から消えない日はありません。
子供の未来にも悲観的でした。

が、今 大人としてやらなければいけない事、私がどう生き、どう子供達守るか、本当に明確に心に刻まれました。

明日から、変わります。
大きな一歩をありがとうございました。
Posted by tocca at 2012年06月07日 00:36
6月4日の北九州市議会・環境建設委員会で、先日の震災がれき試験焼却の各種測
定結果が報告され、震災がれきの放射能濃度のうち、約4万6000ベクレルが
どこへ行ったのか把握出来ていないことが分かりました。

内訳 日明工場 4万ベクレル、新門司工場 6000ベクレル


日明工場では、8ベクレル/sの震災がれき34トンを焼却したので、「入口」が
27万2000ベクレルとなり、30ベクレルの飛灰が約8トン出たので、「出口」は
24万ベクレル。差し引きで3万2000ベクレルとなり、市当局は「どこに行ったの
かは差し控えさせていただきたい」と答弁しました。

《訂正》日明工場での、震災がれきの放射能濃度について、市当局は8ベクレル
×34トンで27万〜28万ベクレル、差し引きで4万ベクレルと答弁しました

新門司工場では、8ベクレルの震災がれきを約44トン焼却したので、「入口」が
35万6000ベクレル。19ベクレルの飛灰が約18トン出たので「出口」は約35万ベク
レルなので差し引き約6000ベクレルが行方不明
Posted by nn at 2012年06月07日 00:49
反戦を貫いた金子光晴さんの「奴隷根性の歌」を思い出しました。詐取する者、される者、この共依存が腐敗の元のように思います。お金に支配されている現代人への痛烈な批判にも聞こえます。

―――――

奴隷というものには、
ちょいと気のしれない心理がある。
じぶんはたえず空腹でいて
主人の豪華な献立のじまんをする。

奴隷たちの子孫は代々
背骨がまがってうまれてくる。
やつらはいう。
『四足で生れてもしかたがなかった』と

というのもやつらの祖先と神さまとの
約束ごとと信じこんでるからだ。
主人は、神さまの後裔で
奴隷は、狩犬の子や孫なのだ。

だから鎖でつながれても
靴で蹴られても当然なのだ。
口笛をきけば、ころころし
鞭の風には、目をつむって待つ。

どんな性悪でも、飲んべでも
陰口たたくわるものでも
はらの底では、主人がこわい。
土下座した根性は立ちあがれぬ。

くさった根につく
白い蛆(うじ)。
倒れるばかりの
大木のしたで。

いまや森のなかを雷鳴が走り
いなずまが沼地をあかるくするとき
『鎖を切るんだ。
自由になるんだ』と叫んでも、

やつらは、浮かない顔でためらって
『御主人のそばをはなれて
あすからどうして生きてゆくべ。
第一、申訳のねえこんだ』という。
Posted by 草花 at 2012年06月07日 02:40
何時もお世話になっています。
『はだしのゲン』の引用よかったです。正に瓜二つの状況のような気がしますが、今回彼らを動かしている力は、どこからきているのでしょう?
テレビや週刊誌を、考える事なく信じてしまうのでしょうか。
言う方も、はじめは自分で、おかしいかも、と思いながら喋っていても、周りの反応がいいと、酔っちゃって初心が麻痺しちゃう?
最近、先生のブログをはじめから読んでいます。洗濯機の掃除の話とか、面白かったです。 震災後は本当に内容が濃くて、感謝しております。
Posted by 山女魚 at 2012年06月07日 03:46
何故被災地が瓦礫処理専用の焼却炉を地元に建設して、自分の
ところで瓦礫処理をやろうと考えないのか、誠に不思議な気が
します。
それ用のバグフィルター一つを開発するにしても時間は掛るで
しょうし、そのための予算を確保することにも問題はあろうと
思いますが、現状を見ていると何処もそんな事を考えている
ようなところはなくて、ただもうひたすら他所様にお願いして
瓦礫処理をやることしか考えていないように思えます。

引き受ける方にも問題はありますが、お願いしている方にも
問題はありそうです。
瓦礫処理に予算をつけているということは、当然焼却炉開発
にも金を出す余地は残っている筈です。何故日本人は知恵を
出そうとはしないのでしょうか。
Posted by ハマの住人 at 2012年06月07日 06:54
今朝のニュースで、北九州市のがれき焼却に関するタウンミーティングが行われて、市内外から千人以上の人が集まったとか。とても嬉しいことです。ちょっと感動しました。
みんな集まったら、がれきの焼却はきっとやめられる。
ひとりひとりの動きが大事だなと思いました。
悲観的にならず、皆で自分の意思を示しましょう。
Posted by ayu at 2012年06月07日 09:20
死ぬことを恐れない日本兵を,米軍は怖いと思ってました。感情がないのか,・・・など。

でも,死んだ日本兵の手帳を見ると,母親の事や,死ぬのは怖いことが書いてありました。それを見て,米軍は,「日本兵も人間だ」と安心したそうです。

風評で訴えるなんて,ひどい話。牛肉も,コメも,安全宣言の後に,ひどい汚染が出た。その他多数。まだ2年程度は時効にかからないので,場合によっては,全部,全国で,訴訟にすればいいのです。安全と言ってたのに,垂れ流しだった,怖くて仕方ない,慰謝料1000円払え,とでも。なお時効は,別の解釈もあるので,2年(3年)には,こだわらないでください。

ボケーとした国民は,将来言われますよね。「あなたが,声をあげなかったから,こうなったんだ。一般国民だって犯罪者だ,人殺しだ。」,と。
Posted by うさぎ at 2012年06月07日 09:53
院長先生、いつもありがとうございます。
高校卒業前、最後の社会の授業で女性教師が「今後もし戦争があったら、皆さんは愛する者を守る為に戦争反対の声を上げてください」とおっしゃいました。すっかり忘れていましたが、脱原発のアクションをするようになって、30年経った今思い出しました。

話題違うのですが、福島の浪江町で自殺した酪農家や生き残った家畜の為に、戦い続ける「希望の牧場」の吉沢さん。ただ今、牛達を囲う柵用の単菅パイプを大募集中です。もしよければ、ブログをご覧下さい。内容逸れてしまい、ごめんなさい。
http://fukushima-farmsanctuary.blogzine.jp/blog/2012/06/post_713a.html
Posted by 桜丘の母 (東京在) at 2012年06月07日 10:53
政府の姿勢は相変わらずですね。
最近忙しいからちょっと見なかった(木下ブログも)
んですけれど、
なんたって私が倒れたのは4月の事。
その頃までの間に放射能汚染の懸念や具合が悪いというコメントがことごとくヤフーの新聞リンクへのコメントから削除されていました。ぬまゆさんもヤフーブログは削除されてしまうので
グーグルブログに変えたとおっしゃっていた頃ですね。

それから私はリンゴを食べ、ジオライトを毎日飲み
本当に変わりました。
 それでも木を切ったりしているとちょっと具合悪くなる日があり、それが取れない日が続くとモンモリロナイトの風呂に入り、そしてまた元気復活しています。
 つまり皮膚に明らかになんらかの有害物質が付いているので具合が悪くなるのだと毎回納得します。

 そして私はしかも海外に住んでいるのです。
 線量計を持っています。

 0.16でも具合が悪く、静岡で試験焼却する前まで
 しばらくは大丈夫だったのですが、
 喉にきて風邪も引いてかなり長く喉のがさつきが
 とれず、それが今までのどんな風邪の症状とも
 違うのが正直気がかりな3週間でした。

 それが、3週間後にどうも変だと思い、
 たまりかねてまたモンモリロナイトの風呂に入ったら
 治ったんです。

 その翌日からぴったりと治りました。

 このような克明に示す記述を風評のように
 考えているので
 ヤフーのブログやコメントを政府の指示で
 ずっと消し続けてきたヤフージャパンがあるわけです。

 私たちは主張する自由も無く、

 伝達して政府なんて正直どうでもいいですよ、この際。
 救いたい相手に状況伝達する事ができず、

 行く手を阻まれていたのです。

 そう、とうせんぼ です。

 自主規制をするなという通達あたりから
 更に多くの方々が反発を感じるようになった一方で

 がれき受入れを示す市が良く調べもしないで

 「汚染されてない」を鵜呑みにして
 出てくるのは、お金なんでしょうか、

 ねえ。

 後で具合の悪い人達への慰謝料を
 財産叩いて弁償するんでしょうか?

 その覚悟でがれき焼却するわけですよね。

 
Posted by 藤井 at 2012年06月07日 11:02
いつもありがとうございます。

「かつてあったことは、これからもあり
 かつて起こったことは、これからも起こる。」
という言葉に、昨日の北九州市長の言葉と水俣病が重なりました。

6月6日のタウンミーティングにて、北橋健治市長は「(市の産物に)風評被害が起きた際は、皆さんにも市の海の幸、山の幸を買って守ってもらいたい。私がその先頭に立つ」と宣言。

50年前にチッソが同じようなことを言っています。

■新日本窒素肥料が安全宣言で魚貝類を地元住民へ

原因不明の奇病が発生したとされるこの地域で不安を抱えた地元漁民が安全を宣言。
水俣漁業水揚の魚介類を安く供与する働きかけがはじまった。

「海産物は奇病とは全く無関係。地元漁業の風評被害を少しでも手助けできれば」と同社幹部。
昨今の風評で地元の漁業は大ダメージ。安心安全を知ってもらうため新日本窒素肥料が地元水産物を買い上げ
地域や熊本市の皆様へ近海の良質な水産物を安く提供して風評を飛ばしてもらうのが狙い。
漁業関係者は風評で被害を受けており、水俣産海産物の美味しさと安全安心を伝えて欲しいと話している。 」
≪昭和35年(1960年) 熊本日日新聞より≫

今にしてみれば、まったくばかばかしい“水俣病の安全宣言”と“食べて応援”。

なぜ消費者がお金を払って、痛い思いをし、企業利益を応援しなきゃいけないのか。
風評被害を防ぐのは、企業の安全管理しかないでしょう。

さらに、これだけ注目されてるのに、がれき焼却灰などで海を埋め立てたら、消費者は絶対に魚介類を買わなくなります。食べて応援なんてしませんから。北九州漁連はもっと危機意識を持った方がいいと思います。

九州人は同じ痛みを繰り返しさないように、自分で学ぶ力を身につけないといけないですね。



Posted by hanna at 2012年06月07日 11:07
今日の新潟日報朝刊社会面より

●大槌町がれきの放射性物質
 県、厳格管理を要請 5市に文書

 震災がれきをめぐり県は6日、岩手県大槌町のがれき受け入れを検討している新潟、三条など県内5市に対し、がれきに含まれる放射性物質を厳格に管理するよう要請する文書を送付した。低レベルでも放射性物質が外部へ漏れないようドラム缶へいれ、専用処分場で処分するなど「原発内と同様の管理をすべき」として対応を求めた。
 要請に法的拘束力はないが、県は5市に取り組みの現状を報告するよう求めている。
 文書で県は、大槌町のがれきは環境省の資料で放射性物質の付着が確認されていると指摘。主にガンマ線を検知する空間放射線量の調査だけでは不十分で、アルファ線やベータ線を出すプルトニウム、ストロンチウムなども確認が必要とした。
 放射能を封じ込める手法は原発で確立されていると主張し、5市側に「適切な対応をお願いする」とした。渋谷聡・県放射能対策課長は「県はこれまで、放射能対策での懸念を伝えてきたが、5市はこれに応えることなく受け入れ手続きを進めている」と話した。
 また、5市の副市長らが大槌町の処理現場を視察したことについて、泉田裕彦知事は6日の会見で「何をしに行ったのか意味がよく分からない。行くのなら原発と(低レベル放射性廃棄物の処分場がある)六ケ所村のはずだ」と主張した。

●5市「方針は変わらず」

 がれきの受け入れに向けて岩手県大槌町を視察した5市は6日、泉田裕彦知事が視察に疑問を呈していることなどに対し、視察の意義を強調して「受け入れの方針は変わらない」などとした。
 5日に同町を訪れた長岡市の山崎和夫副市長は「がれきが復興の支障になっているとあらためて認識した」と視察の意義を説明。「受け入れには安全確保と住民理解が大切。県にも協力をお願いしたい」と述べた。
 別の市の幹部も「大槌町でどのように分別されているかなどが分かり、有意義だった」と話した。新潟市の篠田昭市長は「廃棄物の汚染状況などを把握した上で試験焼却の準備を進めたい」とのコメントを出した。
 一方、放射性物質を含むがれきを原発内と同様に管理する文書を県が5市に出したことについて、ある市の課長は「特に驚きはなく、けん制とも思わない。受け入れで重要なのは住民。この文書で方針が変わることはない」と冷静に受け止める。5市は住民の安心を得るため、受け入れるがれきだけではなく、焼却灰の放射性物質も1キログラム当たり100ベクレル以下に抑えるとする目標を掲げている。
 三条市は住民に不安の声が残っているとして、最終処分場に放射性セシウムを吸着するネットを設置することや、放射能の専門家をアドバイザーとして委嘱し、技術的な助言を受ける事などを決めた。市環境課の生田睦課長は「二重、三重の手を打って不安を払しょくしたい」と話した。

・・・なんか受け入れ表明をしている5市の手口は、国や大手マスコミのそれとよく似てますねぇ。相手からの意見に対して、反論できる物や反論らしき物をでっちあげられる限りはそうする。しかし明らかに相手に分があり、反論しようがない物は、そのような相手の意見など、まるでこの世に存在しないかのように完全に無視する・・・。
5市はこれまでも、県からの自分達への意見や要請に対しては、それに具体的な回答をせずに無視する反面、県の協力をいけしゃあしゃあと要請してきました。まるで、間違っているのは県の方であるかのように。呆れますなぁ。
あと、今回の記事の、ある市の課長の発言を聞く限り、どうも5市は、とにかく焼却場や最終処分場の地元住民を丸め込んでしまえばこちらの勝ちだ、と思っている節がありますね。
Posted by 新潟県民 at 2012年06月07日 11:23
今日の読売新聞朝刊新潟版より

●がれき「放射性廃棄物として管理を」
 県、5市の文書で要請

 東日本大震災で発生したがれきの広域処理問題で、県は6日、受け入れを表明している5市(新潟、長岡、柏崎、三条、新発田)に対し、がれきを低レベル放射性廃棄物として管理するよう文書で要請した。法的拘束力はないが、一般廃棄物と同様の処理を検討している5市の取り組みに注文をつけた。
 要請文では「低線量であっても、長期内部被曝などによって人体に影響を与えうるという前提で対処していく必要がある」と注意を促した。その上で放射性廃棄物が漏れないように、「原子力発電所と同様の封じ込めを行うべきだ」とした。
 泉田知事はこの日の記者会見で、5市ががれきの受け入れ基準を「1キロ・グラム当たり100ベクレル以下」と決めていることに対して、「がれきの全量検査はできない。安全という前提ではなく、基準を超えたものをどう処理するか考えなければリスクが大きい」と実効性に疑問を投げかけた。
 今後の対応については、青森県六ヶ所村の低レベル放射性廃棄物埋設センターのような施設を県内に設置する事も含めて、「専門家で技術的な議論を行った上で、住民の合意を取る必要がある」と述べた。

・・・これを読むと、新潟日報が何をあえて報道しないようにしているかが伺えますね。
『要請文では「低線量であっても、長期内部被曝などによって人体に影響を与えうるという前提で対処していく必要がある」と注意を促した』
あの「読売」ですら、県内版ではこれ位のことは報道しているのですよ!

話は変わりますが、例のセシウム137の積算沈着量の予測マップ、これって新潟県には諸刃の剣なんですよね。これをみると、新潟県は平野部は汚染を免れたものの、山形、福島、群馬、長野などの隣県との県境地帯、つまり県内を流れる河川や農業用水の水源のある地域は汚染されてしまっている事になりますし・・・(滝汗)。
もしかしたら、新潟県で本当に安全といえるのは、糸魚川市だけかも知れません・・・。
さすがの泉田知事も、これを認めたら県産農産物の販売に多大の影響が出かねないので、あえて触れようとはしていないみたいですし。
Posted by 新潟県民 at 2012年06月07日 11:51
中川恵一はおバカさんだから相手にしないほうがいいですよ。
Posted by 陳 at 2012年06月07日 11:58
http://www.youtube.com/watch?v=yp0ZhgEYoBI

友人から教えてもらった動画です。日本の政府も電力会社もおかしい、という事にも繋がってくる内容だと思います。

政府が外圧で動いてるような感じがするので、アメリカがそうさせてるのかな?と思ってたのですが、アメリカ自体がさらに操られてるみたいです。

Posted by tokyo-no-inakanohou at 2012年06月07日 13:04
中川医師のコラムは毎日新聞のものだと思いますが、やはり毎日のコラムに斉藤環医師(精神科医)が「がれきは潮流、風向から汚染されているとは考えられず、『穢れ』の発想により拒否されている」旨のことを書いており、その引用だと思われます。伊豆市ががれき受け入れの理由に引用していたので、医師の発言は社会的に影響が大きいのでしょう。しかし、斉藤医師は気象学者ではないので、潮流と風向から汚染度を判断する力はありません。精神科医にありがちな、机上の分析や思索が好きで穢れの発想と結び付けて、この問題を理解した気になっていたのだと思います。香山リカ医師あたりと同じと思ってよいでしょう。確かに精神障害者は差別を受けて来た歴史があるので、そういう思索は彼の自由ですが、内部被ばくの否定につなげてはいけません。彼らは内部被ばくの医学はもちろん、おそらく普通の内科も大して出来ないはずです。何故そんな人の発言が引用されるのか分かりません。逆に、中川医師は穢れの問題など何も知らないでしょう。穢れを着せられた社会的弱者の側に立った経験もないと思います。「許されない」のはどちらでしょうか。
Posted by GOGO at 2012年06月07日 14:44
岩手県大槌町のHPで広報「おおつち」をみてみました。大槌町では震災がれきで「森の防潮堤づくり」に横浜ゴムの協力でとりくんでいます。
5月には細野大臣も訪れて防潮堤に植樹。http://www.town.otsuchi.iwate.jp/docs/2012052300111/files/535_1.pdf
碇川町長は
「がれきはただのがれきではなく、町民の思いが詰まっている。そのがれきを使い防潮
堤を作ることで、鎮魂の思いを忘れず、震災を風化させない。」と述べているとかいています。
私は大槌町出身です。今は関東です。
子供のころ遠足に何度も言った新山(しんやま)高原は、昨年の牧草からセシウムがでて
山菜のタラの芽からもセシウムがでて
入山禁止になっているようです。http://www.town.otsuchi.iwate.jp/docs/2012042600030/
大槌町のがれきは放射能がついているのは確実でしょう。
また大槌の人々はがれきには町民の思いがつまっているとして、新潟で処理してほしいなどとは
思っていないと思います。
知事の中ではかなりまっとうで
気骨のある泉田知事に頑張ってほしいと願っています。
院長先生、FAXをパソコンで送信するしかたを
書いてくださりありがとうございます。
パソコン使った方法ではないのですが、1日6枚を目標に送り続けています。
Posted by なない at 2012年06月07日 19:18
新潟県内の地域経済と政治を中心とした辛口路線のビジネス地方誌、「財界にいがた」では、今月号で新潟県の震災瓦礫受け入れに関する特集を組んでいるそうです。
http://www.zaikainiigata.com/?p=1177
まぁ私個人はいわゆるゴシップ誌だと思っている「財界にいがた」ですが、逆に、それがゆえに、中央の一般誌ではあえて取り上げない(上からの意向で取り上げられない?)瓦礫受け入れの特集が組めたのかもしれません。
とりあえず買って読んでみます。
Posted by 新潟県民 at 2012年06月27日 06:43
今日の新潟日報朝刊より

●がれき広域処理問題 大槌町・碇川豊町長
 復興の障害、悩み切実 視察で安全性理解を
(※新潟日報新発田支局、鈴木孝美記者が行なった、岩手県大槌町町長へのインタビューです。)

(前略)
 ━大槌町の復興はどのくらい進んでいますか。
 「5月に町の復興実施計画を策定した。防災集団移転と都市計画決定への国の同意を9月に得るため取り組んでいる。公営住宅も千戸建てる予定だ。以前は町職員が136人いたが、震災で町長以下40人が亡くなった。現在は全国から職員43人を派遣してもらい、復興に向けた膨大な仕事を何とかやっている状態だ」
 ━震災がれきは復興の障害になるのでしょうか。
 「町内に17カ所の集積場があるが、計画中の防潮堤の予定地に掛かっている。防災集団移転、土地の区画整理エリアの一部にもがれきがあり、なかなか復旧復興が進まない。町は海岸から内陸に向けて細長い地形で、平地が少ない。そこで商業地や水産加工団地を造ろうにも、がれきが堆積していてできない。町は存亡の岐路に立たされており、一刻も早くがれきを処理しなければならない。本当に切実な悩みだ」
 ━町民の気持ちは。
 「がれきを見続けていると、希望も勇気も無くなる。復旧復興が始まっていないという思いも強くなってしまう。子どもたちががれきの山を見て育つ状況は、本当に何とかしてやらないといけない。ハード面だけではなく、ソフト面、心の復興も重要だと思っている」
 ━がれき処理の進捗や放射線の監視体制はどうなっていますか。
 「町のがれき総量は48万3千トン。町の処理能力では、処理し終えるのに88年かかる計算だ。途方もない量で、まだ5%程度しか終わっていない。処理は県に委託しているが1日2回は空間放射線量を測定し、いずれも新潟県の通常値(1時間当たり0.016〜0.16マイクロシーベルト程度)と変わらず、心配はない」
 ━本県では、受け入れを調整している5市と泉田知事との間で温度差があり、住民からも反対の声が上がっています。
 「まず、5市が受け入れに前向きな姿勢でいることに感謝の気持ちを申し上げたい。確かに原発の放射能は目に見えない恐怖がある。特に子どもを持つ親にしてみれば不安は当然で、県民の命を守る知事の慎重な姿勢も分かる。ただ、大槌のがれきは津波で壊れただけで、放射能の懸念はない。福島第1からの距離は、横浜市と同じくらい離れている」
 ━県民の不安を緩和、払拭するためにできることがありますか。
 「もし心配であれば、それぞれの自治体、町内会関係の方々に来ていただきたい。がれきの山を見て、数値などをしっかり確認してもらうのが大事だと思う。泉田知事にもぜひ来ていただきたい。私が新潟に行って、県民の皆さんに大槌の現状をお話しすることもやぶさかではない。我々の窮状を認識した上で受け入れてもらえるのならありがたいし、ぜひお願いしたい」


・・・━県民の不安を緩和、払拭するためにできることがありますか。
の質問に対する大槌町町長の返答に一言。
新潟県民、特に瓦礫受け入れ表明自治体の、焼却場、最終処分場周辺住民の不安をなんとかしたいのなら、ここの院長先生のブログを読んで戦略を練るべきでしょう。恐らく焼却場などの周辺住民は、あなた以上にかなり勉強してますよ。
Posted by 新潟県民 at 2012年07月05日 04:20
今日の新潟日報朝刊より

●東北・新潟8新聞社共同企画
 復興へ向けて 〜絆つよめ 前へ〜 E山形
 震災がれき受け入れ いち早く決断混乱もなく
 バイオマス発電に活用

 東日本大震災で発生したがれきは、1年以上が過ぎた今も膨大な量が被災地に残る。山形県は先駆けて震災がれきを受け入れた。村山市内にある民間の施設では、倒壊した家屋などの木材を粉砕してチップに加工し、バイオマス発電をするエネルギー源として活用している。がれきの広域処理をめぐって、一部自治体で起こったような大きな混乱劇は、この地域では見受けられない。がれき処理に当たる関係者も地元自治体も、そしてそこに暮らす人たちも「東北の一員」としての役割を静かに果たしている。
 木質バイオマスリサイクル工場「山形グリーンリサイクル」には、毎日、宮城県気仙沼市から木材がれきが運び込まれている、その量は1日約35トン。去年7月7日以降、7653トン(6月21日現在)を受け入れた。満載したトレーラーやダンプカーが敷地内に入ると、担当者が線量計をてに荷台に上がり、放射線量を確認。基準値を下回った場合に限って積荷を降ろす。これまで基準を上回ったことはない。
 破砕機で粉砕し、自然木と混ぜ合わせたチップは、同社関連の「やまがたグリーンパワー発電所」(村山市)に搬入される。チップを燃焼させるのではなく、専用炉でいぶしてガスを発生させ、このガスを燃料にして発電、東北電力などに売電している。排出ガス、排水、敷地境界線、発電過程で発生するタールなどの放射線量などを測定し、村山市と県に報告している。
 同社の担当者は、受け入れ前に周辺住民を集めて開いた説明会で、出席者にこう言われた。「ボランティアをしたくても、継続して被災地には行けない。(がれきの)受け入れに反対しないことも被災地支援だと思ってくれ」。いろんな人たちが、いろんな形で復興を支えている。
(山形新聞村山支社・峯田益宏)


●冷静な沈黙を保つ市民 取材を終えて

 廃棄物を受け入れる時、もろ手を挙げて歓迎する地元住民は少ないと思う。倒壊家屋などの木材の処理を行っている村山市では、風評被害を懸念する指摘や、反対の声も局に届いている。いろんな意見がある。受け入れを「美談」でくくってしまうには、ためらいが残る。市民の感情は、それほどシンプルではないような気がする。
 震災発生時、日本人の心の一番奥まで届いた言葉に「絆」がある。「反対しないことも被災地支援だと思ってくれ」。その言葉は、冷静な沈黙を保ちながら「絆」を誠実に形にしている人たちが、村山市やその隣接地域にたくさんいることを想像させてくれる。     (峯田益宏)
Posted by 新潟県民 at 2012年07月15日 09:46
今日の読売新聞朝刊新潟版より

●大槌町で海岸清掃ボランティア
 来月26日出発 参加者を募集

 JTB関東法人三条支社が、東日本大震災で被災した岩手県大槌町での海岸清掃ボランティアツアーを企画し、参加者を募集している。
 9月29日に三条市役所前を出発。釜石市内のホテルに1泊し、大槌町で視察し、吉里吉里海岸でごみ拾いをする。同海岸は海水浴客でにぎわっていたが、震災後はガラス片などが砂に埋まっており、海水浴ができないという。三条市など5市ががれきの受け入れを表明したことで大槌町に関心が高まっていると企画した。
 清掃活動では、三条市の金属雑貨製造会社「永塚製作所」が製造した、小さな力でごみを拾える新型トング「MAGIP(マジップ)」を原価で提供する。使用後はボランティアセンターに寄贈し、三条市のPRにつなげる。
 同支店の担当者は「何かしたい気持ちがあっても、個人ではためらう人も多い。多くの人に参加してほしい」と話している。
(以下略)

・・・「大槌町で視察し」ですか。まさかこのツアー、三条市にがれきを受け入れるためへの布石というか、外堀を埋める目的で行われるのではないでしょうね?焼却場や最終処分場の周辺地域住民がこぞって反対している今、それ以外の三条市民が皆受け入れ賛成に回れば、事態も打開できるかもしれませんからね。
Posted by 新潟県民 at 2012年08月22日 20:13
今日の全国地方紙朝刊、読書欄、新刊案内より

●「ガレキ」(丸山祐介著)
 
「全部ガレキって言われるんだって」「昨日までの宝物。今日は汚染物と罵られる」−。被災地の女子高生がブログに書いたせつない文章から始まる本書は、がれきの広域処理をめぐる人々の苦悩や葛藤を描いたルポだ。
 被災地の首長から元原発作業員、産廃処理業者までさまざまな立場の声を取材。がれき受け入れ問題は「日本人全員が自らに突きつけた命題」だが、原発再稼動運動の盛り上がりとともに関心は薄れていく。問題の本質の所在を問う、著者の指摘は重い。
 (ワニブックス・1400円)


・・・なぜ今この本が全国地方紙の読書欄で取り上げられたのか?わたし、気になります!
それはさておき、脱原発運動の盛り上がりの共に瓦礫受け入れ問題への関心って薄れていきましたっけ?ここや木下黄太氏のブログを連日覗いている自分には、実感が湧かないのですけど。まぁ確かに、北九州市と大阪市への瓦礫受け入ればかりに全国の反対派の関心が集まり、その他の地域、例えば、こちら新潟県の瓦礫受け入れ問題にはあまり注意が払われていない状況が続いているな、という感じはありますけどね。


Posted by 新潟県民 at 2012年09月16日 07:55
今日の新潟日報朝刊によると、このようなフォーラムが開催されるそうです。

●中越地震8年復興記念フォーラム
 復興への「市民力」を検証する
 〜中越地震と東日本大震災の今〜

 中越地震・中越沖地震を経験した私たちは、その知見・教訓を被災地支援に生かしていくことが重要です。復興に欠かせない「市民力」に触れながら、東日本大震災への支援、国内災害への備えなどを考えるフォーラムです。入場無料です。
 ■日時 10月20日(土)午後1時〜4時10分(会場午後0時30分)

 ■会場 アオーレ長岡 市民交流ホールA(長岡市大手通1の4の10)

 ■内容 「特別講演 現場を踏む−あの時を忘れない」大越健介氏(NHKニュースウォッチ9キャスター)
 「パネルトーク」パネリスト 菅原茂氏(気仙沼市長)、加藤孝明氏(東京大学生産技術研究所準教授)、森民夫氏(長岡市長) コーディネーター 平井邦彦氏(山の暮らし再生機構理事長)

 ■募集人数 280人

 ■応募方法(以下略)

 ■主催 長岡市、(財)山の暮らし再生機構、(社)中越防災安全推進機構、新潟日報社


・・・パネリストの面子といい、なんだかこのフォーラム、大槌町瓦礫受け入れ推進総決起集会にでもなりそうな気がします。

 中越地震・
Posted by 新潟県民 at 2012年09月16日 19:49
新潟県は泉田知事が味方だから非常にうらやましいです。

「保守王国」富山県は石井知事及び県内15市町村の首長すべてががれき受け入れ派です。

市民の意見なんか無視して何が何でもがれき受け入れを強行する構えです。

9月26日の富山県議会会期末に震災がれき試験焼却費用600万円が計上されました。

試験焼却が行われる見込みの富山地区広域圏事務組合のクリーンセンターがある立山町は典型的な閉鎖的なムラ社会の田舎町で、
ロクに考えもしないで行政を担ぐ老人たちによって反対を唱える若者は潰されます。
まるで反対を口にしたら村八分にでもなるかのような、反対を口にすることさえタブーといった雰囲気が支配的な本当に嫌な田舎町です。

焼却灰を埋め立てる富山市山本処分場のある富山市市長の実質的な独断でもうすぐ試験焼却実施のゴーサインが出るのは時間の問題です。
Posted by いち富山県立山町民 at 2012年10月06日 23:16
泉田知事というか、知事という立場の人に瓦礫受け入れを止めさせる権限は無いと思っておいた方が良いです。
事実、三条市長は、「震災がれきは法律上一般ごみに当たる。一般ごみの処理に関する権限は県内各自治体にあり、それに対し県に口出しする権限は無い」という論理でがれき受け入れに邁進しておりましたし。泉田知事自身も、かなり早い段階から「県内各自治体に瓦礫受け入れ中止を命じる権限は知事にはない」と認めておりました。
それでも知事は頑張っていたのですけど、結局、国、県内受け入れ表明5市、宮城・岩手の被災地、そしてそれらを支援する新潟日報からのさまざまな圧力を受け、合意せざるを得なくなったというか、折れちゃいましたしね。知事自身は今だその事については認めていないみたいですけど(笑)、実際、受け入れ表明5市と被災地の自治体は、合意を得たからと、がれき受け入れ→試験焼却へとまっしぐらですよ。このままいけば、試験焼却の結果発表(空間放射線量のみを測定し、何ら問題なし!)→本格受け入れ→本格焼却という事は避けられないでしょう。
では我々はどうすべきか?安全性やら将来的な健康問題については、受け入れ賛成派と反対派とではどうにも埋める事のできない深い溝があるので、お互い説得する事はできないでしょう。結局一般の方々には、損得勘定で判断してもらうしかないと思うのですよ。がれきを燃やすとこんなに色々損をしますよ、てな具合に。
それが田舎者というか農村在住の方々には効果的だと思います。断っておきますが、私は生まれも育ちも今住んでいるところも、いわゆる農村です。
Posted by 新潟県民 at 2012年10月07日 09:39
NHK新潟放送局のニュースサイトより

●長岡市の児童が被災地へ出発

新潟県中越地震を経験した長岡市の小学生が、東日本大震災の被災地の子どもたちと交流を深めようと、9日、宮城県に向けて出発
しました。
出発したのは長岡市立四郎丸小学校の6年生72人です。四郎丸小学校は震災のあと、同じ名前の仙台市立四郎丸小学校の児童たちに励ましのメッセージを送ったことをきっかけに被災地との交流を進めています。9日は学校で出発式が行われ、池田敏郎校長が「被災地の様子を自分の目で見て、元気にがんばろうとしている被災者の声をしっかりと聞き、どんな支援ができるか考えてください」と呼びかけたあと、児童たちはバスに乗り込んで出発しました。
参加する女子児童は「私たちも中越地震で被災しましたが復興することができました。あきらめなければ絶対に復興できるんだと被災者の人たちに伝えて絆を深めたいです」と話していました。
児童たちは11日まで宮城県に滞在し、南三陸町の仮設住宅や仙台市の四郎丸小学校を訪問し自分たちで育てた米やひまわりの種を贈って交流を深めるほか、中越地震からどのように復興していったかについて発表するということです。

10月09日 14時06分

・・・この子達が将来早死にしない事を祈ります・・・。

Posted by 新潟県民 at 2012年10月10日 07:09
10月13日付新潟日報朝刊より

※新聞週間特集、「取材記者 現場から」という記事の抜粋です。

●震災がれき受け入れ 「不安」「支援」が交錯
 寄り添いたい 住民の思い

 東日本大震災の発生から1年7カ月を迎えた11日、三条市と柏崎市で被災地、岩手県大槌町のがれき試験焼却が始まった。
 ごみ焼却場に搬入された、木くずの入った白いコンテナには「心をひとつに がんばろう!東北」の文字。10日の搬入作業に立ち会った三条市の住民は「不安は拭えない」「被災地のためなら」と、さまざまな思いで見詰めた。
 三条など県内5市が震災廃棄物の受け入れ検討を表明したのはことし3月末。受け入れるがれきも焼却した後の灰も、一般食品の基準値と同じ放射性セシウム濃度1キログラム当たり100ベクレル以下とする独自基準を設定した。
 受け入れ検討表明以降、安全性を説明する行政と、見えない放射線と向き合おうとする住民の姿を取材してきた。2度の豪雨災害を経験した三条市の男性が発した一言が忘れられない。「水害では全国にお世話になった。恩返しをしたい気持ちはある。ただ将来の不安を考えると簡単に割り切れない」
 大槌町の取材では、海岸線にうずたかく積まれたがれきの山を目の当たりにした。処理が進まないことで、防潮堤の建設や町の復興を阻んでいるとも聞いた。一方、県内では受け入れに反対する自治会や市民団体がある。
 5月に三条市で開かれた市民学習会でのこと。反対の大声が響く会場で、焼却場周辺に住む高齢女性が「いま漂っている空気を温かくしたい。何とか住民で合意形成ができないものか」と声を震わせ訴えた。
 がれき受け入れをめぐる賛否は分かれている。正確な報道と、住民の気持ちに寄り添った取材を心掛けたい。
 (三条総局・小池大)

・・・「住民の気持ちに寄り添った取材を心掛けたい」ですか。で、この小池記者のいう住民とは、被災地の住民?受け入れ賛成派の住民?反対派の住民?あと『5月に三条市で開かれた市民学習会でのこと。反対の大声が響く会場で、焼却場周辺に住む高齢女性が「いま漂っている空気を温かくしたい。何とか住民で合意形成ができないものか」と声を震わせ訴えた。』との事ですが、この女性は、受け入れ賛成それとも反対、どちらの合意形成を訴えたのですか?まぁ「反対の大声が響く会場で」でとわざわざ書いているのですから、受け入れ賛成だったのでしょうけど。つまり、実は感情論しか言っていない老婆の発言を用いてお涙頂戴的な民意操作ですか。すばらしい。

さらに、同じ新聞週間特集には「地方紙フォーラムin岡山」という記事が組まれており、地方紙記者数人の、東日本大震災に関する思いが書かれていたのですが、その中の一つを紹介しておきます。

●恩返しの思い大切に
 北國新聞記者 大田 こころ記者

 災害廃棄物の広域処理が求められる中、金沢、輪島両市が受け入れ方針を表明した。石川を代表する観光地の一つである輪島市は特に、2007年度の能登半島地震で全国から受けた支援に対する「恩返し」の思いが強い。
 広域処理をめぐる報道では「復興支援に不可欠」との姿勢を貫いてきた。分かりやすい内容や言葉で正しい情報発信に努めているが、子どもを持つ親など処理施設のある市民は、放射能汚染に対する不安感を拭い去れないのがだ現実だ。
 震災から1年半余。時間の経過とともに風化が進み、廃棄物受け入れの「壁」は、ますます高くなっている。それでも被災地の現状や苦しみを言葉にし、恩返しの「心」を忘れずに伝えて生きたい。

・・・この大田記者に申しておきますが、被災地復興だの、そこの住民の気持ちだの、いわゆる感情論だけでは反対派を説得できないのをお忘れなく。反対派の主張をよく読み、それに対する具体的な反論を書きませんとね。あと、「恩返し」の言葉を連呼すればどうなるというわけでもありませんぜ。その言葉を散々言っている市長がいる、こちらの長岡市ではがれき受け入れがなかなか進まないという事実を調べてみたら如何でしょうか?
しかし、近年大規模な地震を体験したか、近々体験しそうでかつ、原発のある県ががれき処理の狙い撃ちの対象になっているような感じがしますなぁ。
Posted by 新潟県民 at 2012年10月16日 20:10
新潟県知事選挙、心配していましたが、
がれき受け入れに反対の泉田知事が3選されたそうでおめでとうございます。

勝った勢いに乗じるのが兵法の極意です。

是非、がれき受け入れ反対で巻き返しをお願いします。

新潟の次に試験焼却をやられるのは富山ですから、富山県からも熱い視線を送っています。

富山県では今月10月28日に知事選挙があります。

Posted by いち富山県立山町民 at 2012年10月22日 17:58
憲法改正が叫ばれる中
はだしのゲンの「女たちにも責任が」という漫画が
強く心に残りました。
そうですね。
今こそ声を上げなければ。
Posted by pyokopin at 2013年08月17日 11:33
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