2012年06月25日

弱者をだしに原発再稼働をもくろむ政府と国賊電力

 大飯再稼働。首都ニッポンで4万人近いデモがあり、さらに各地で抗議行動が起きていながら、この国の政府、そして「地球環境をどこよりも考えている」電力はまったく気にしていません。

 本日は大飯原発再稼働で、関西電力本店(06-6441-8821)に電話をかけました。
私「フクシマの教訓は、いかに安全性を高めてもかならず大規模な事故が起きるということですよ。」
関電「フクシマの災害が起きても、事故にならないよう我々は対策を取っています。」
私「だから、それを安全神話というのです」
関電「国と相談して、安全性を確認しました。ですから事故は起こりません」

 恥知らずとは、このような会社のことを指します。地球環境にもっとも悪影響を与える放射能をたくさん作りながら、「二酸化炭素を発生しないエコな発電方法です」と平気で言うくらいですから、このくらいの言い訳など、へでもないでしょう。電力会社社員は、汚れたカネを給与としてもらっているという自覚をしっかりと持ってください。フクシマを超える事故が起きれば、かならず「想定外だった、国が悪い」と、東電と同じ言葉を発するのは間違いありません。
 電力社員は、縄張り意識が非常に強く、たとえば送配電部門は、自分の会社が抗議を受けているとは一切考えていません。その程度の会社なのです。ただ、図体がでかいだけの。

 さて、この前の首相演説で、次のような理由で再稼動が必要と野田首相が話しました。平成24年6月8日
野田「 仮に計画停電を余儀なくされ、突発的な停電が起これば、命の危険にさらされる人も出ます。仕事が成り立たなくなってしまう人もいます。働く場がなくなってしまう人もいます。東日本の方々は震災直後の日々を鮮明に覚えておられると思います。計画停電がなされ得るという事態になれば、それが実際に行われるか否かにかかわらず、日常生活や経済活動は大きく混乱をしてしまいます。

 なぜ、計画停電が、突発的な停電になるのでしょうか。全く意味不明。

そして、御用学者である元東芝社員−奈良林大先生は、
経済低迷、熱中症、作業員確保…無視できない電力不足のリスク2012.5.5 22:00 (1/2ページ)
 全原発停止によって懸念される電力不足は、経済停滞だけでなく、熱中症など生命に関わるリスクや、原発の安全性が脅かされるリスクなどを高める可能性がある。専門家からは「事故リスクだけでなく、電力不足のリスクをもっと考えるべきだ」との声が上がる。(原子力取材班)
ウクライナの二の舞
 「このままではウクライナの二の舞になる」
 そう指摘するのは北海道大の奈良林直教授(原子力工学)だ。奈良林教授によると、ウクライナは、旧ソ連時代に起きたチェルノブイリ原発事故を受け、1990年に国内の全12原発を停止させた。
 しかしその結果、電力不足が慢性化。計画停電が行われたほか停電も頻発した。経済は低迷し、結局、93年には原発再稼働へと方針転換することになった。
 奈良林教授は「急な停電が原発のある地域で発生すれば、(福島第1原発のように)外部電源を失うことにもなる。電力不足は、原発の安全性にも関わる問題だ」と指摘する。
5電力で不足
 今夏の電力需給について、資源エネルギー庁は全原発が停止し、一昨年並みの暑さを想定した電力需給を試算したところ、原発以外の発電所がすべて動いても関西電力や北海道電力、九州電力の管内で電力不足が生じる見通しとなった。
 ただし、火力発電所などでは「毎日のようにどこかで何らかのトラブルが発生している」(エネ庁幹部)といい、100%稼働するとの想定は現実的でないという。そこで、供給力を昨年の平均稼働率97%で試算し直すと、東北、四国の各電力でも電力予備率がマイナスとなり、電力不足は明白だ。
 昨夏の計画停電のような手段も残るが、エネ庁担当者は「経済への影響が大きすぎる。財界からの反発もあり、昨夏並みの節電は難しい」と話す。
 さらに、イランが海上原油輸送の要衝であるホルムズ海峡を封鎖する懸念のほか、原発停止で温暖化ガス排出量の政府削減目標が危うくなるなど、「アキレス腱(けん)」は尽きない。
生命にも影響
 停電や過剰節電といった事態になれば、生命に危険が及ぶ恐れも出てくる。懸念されるのは、室温が28度を超えると発生率が急上昇するとされる熱中症の患者増加だ。環境省の担当者は「計画停電などは絶対に避けてもらいたい」と話す。
 熱中症だけでなく、人工呼吸器など、電力を必要とする機器によって生命を維持する人にとっては、停電は深刻な問題だ。
 長期停止すれば、原発の“命”にも影響が出かねない。「いざ稼働しようと思ってもすぐに対応できない可能性がある」。こう指摘するのは原子力研究バックエンド推進センターの菊池三郎理事長だ。
 メンテナンスを請け負う企業が廃業するなど、必要な作業員が確保できなくなるというのだ。菊池理事長は「安全技術の継承も進まない」と、早期稼働の必要性を訴えている。


 さすが産経新聞。都合のいいところだけを切り抜いて、国民を脅しにかけています。

原発が動きさえすれば、停電は起きないのでしょうか。電気が家庭に届くまでを考えればすぐにわかります。発電所から、長い長い送電線を伝わり、変電所を通り、家庭の前のトランスを通りようやく家庭に届きます。一時も停電が許されないのなら、このどこで事故が起きてもおかしくないわけですから、当然バックアップが必要です。それが、命にかかわることならなおさら当然のこと。
 では、一体どれくらいの患者さんがいるのか。当然ここまで書くからには調べていると思っていましたが、私の診療所には、ついこの前まで調査票の一枚も送られてきていませんでした。このような大上段に構えた社説、政府答弁があるにもかかわらずです。
 2週間前にも書きましたが、調査票が送られてきたのは、6月16日
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そして、その結果が平成24年6月24日の熊日新聞に載っていました。
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在宅での人工呼吸器利用者は467人で、1日12時間以上使用が158人。うち予備バッテリーの準備がないなど「3時間程度の停電への対応が取られていない」のは43人酸素濃縮器は2146人が利用し、対応が取れていないのは279人となる

 対応は簡単です。43名分の予備バッテリーを配布し、在宅酸素利用者、279名には酸素ボンベを配ればいいのです。(停電時に在宅酸素装置を動かす必要はありません)少なくとも熊本では十二分に対応可能であり、さらに山間部ともなればもともと停電が多いのですから、十分に用意できていることになります。

在宅酸素療法
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 停電時は、上の図に示した外出時の格好(ガスボンベ)を使えばいいのです。3時間程度は優に持ちます。

 時々出てくるどうしても電気を止められないメッキ工場。このようなところは特例として受電してもらえばいいではありませんか。(今回も、救急病院などは特例措置で停電がありません)そもそも、昨年の3月には一切こういったことも考慮せずに計画停電をしておいて、1年間以上の準備があったにもかかわらず、「停電すると弱者が死ぬ」とはよくぞいったものです。まったく人数すら調べることなく、ただ単に弱者をだしに使って、原発再稼働にひた走る政府、国賊電力の舞台裏は見えました。

 関電は、カネがもったいないからなんとしてでも再稼動をするというのは、理解できるとして、なぜここまで日本政府が遮二無二再稼動にひた走るのか。その答えが新聞に出ていました。
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 日本には原発の安全面で福島第一原発事故の教訓を生かす方向で貢献するよう求める一方、ロシアや米国をはじめとする原発推進国の意見を色濃く反映した内容となった。

◆関連ブログ
カネと権力でわかりやすく恫喝する政治家・電力・企業と、ペンで非難する女性評論家
もと東芝社員−奈良林直氏が北海道大学教授に就任してから・・2012年04月10日
posted by いんちょう at 20:17| Comment(16) | 日記
この記事へのコメント
いつも情報を見ています。院長、ありがとうございます。
記録をとるのことは重要ですね。

京都でも、市民有志で、6月29日(金曜)17〜19時に京都駅北の 関電前でスタンディングで抗議の意思を示します。関電をL字で囲みましょう!
プラカード、メッセージなどあれば、お持ちください。
不服従を意味する〈黄色いもの〉を身につけましょう!
黄色いプラカード、黄色い服、黄色のハンカチ、黄色のかさ、何でもOKです。
Posted by シロクマ Jr. at 2012年06月25日 21:02
計画停電が突発的に起こる、、なんてことは無いですよねホントに!先生の記事を読んでモヤモヤがすっきりしました。計画は、あくまでも計画なんですから(-_-;)。

うちは去年の3月、計画停電地域になりました。
当時は、停電時間になってもすぐには電気が消されないこともあって、あれ?うちは今回免れたのかな〜ラッキー!なんて思っていると、ブチッ!と容赦なく急に電気が消されました(-_-;)。あれって結構、上から目線な感じなんです。電気が消されると自分の無力さを痛感したものです。。(くだらない感想でスミマセン。)


このとき、多いときは朝と夜の2回計約6〜8時間。電池をかき集めて懐中電灯を用意したり、早めの食事とお風呂、湯たんぽを用意して布団に入れたり、いろいろ努力をしました。計画停電なのであらかじめ用意は沢山できました。

とはいうものの、個人経営の飲食店の方たちは不便だったと思います。その中でも、お店で出している料理をテイクアウト用にしてお店の外で売っていた所もありました。普段予約が中々取れないお店だったので予約しなくてもお料理が買えて、しかもリーズナブルな値段になっていたので、結構人気がありました。そのお店は発想の転換をして売る努力をしたんですね。  

お店にもよるのかもしれませんが、工場系を止めるのはやはり難しいかもしれませんね。。でも、3.11以来、私達の危機管理意識は育ってきてるはず?なので、電力会社に限らず、工場、個人みんなそれぞれ努力していかれたらいいなと思います(*^^)v
Posted by elderflower at 2012年06月25日 21:21
院長先生の、ご意見に同調し、一日に複数の、少なくても一回以上は、原発再稼働反対の声を上げています。
主に、官邸、野田事務所、福井県がメインですが、明日は、関西電力にも抗議の電話をさせて頂きます。


大変、恐れ入りますが、コメント欄をお借りして、署名のお願いをさせて下さい。

[被害地元]の京都・滋賀をはじめとする全国のみなさま
京都、滋賀の地元有志の方々が、[大飯原発3・4号基再稼働決定の撤回]を求めて、署名を集めています。
本日で、まだ2000通との事ですが、「7月1日にボタンが押されるかもしれないので、何万通も集めたい」と仰っています。

※全国から、多くの皆様の『署名』&『拡散』のご協力を、宜しくお願いいたします。

stop原発&再稼働
http://stop-ohi-nuclear.jimdo.com/

Posted by 思考 at 2012年06月25日 23:41
いつもありがとうございます。
ところで、規模の大きな病院は、自家発電装置は無いのでしょうか?データーセンターなどは、第一種通信事業者として発電機を持っていますけど、病院はそのようなルールにはなっていないのでしょうか..
Posted by 大塚恵太 at 2012年06月26日 16:41
まだ未確認なのでよくわからないのですが、食生活改善推進委員会?ががれき処理を津久見市に要請したとか?
たぶん津久見市の食生活改善推進協議会?のことではないかとおもうのですが
http://www.shokuseikatsu.or.jp/member/mem_01.html 食生活改善推進協議会 は 日本食生活協会の地方支部みたいのもの?
Posted by つばき at 2012年06月26日 18:09
原発再稼働の理由に弱者をだしに使うと、本当は、原発など無いほうがいいと思っている人の中にも、停電で命を落とす人がいるなら、再稼働もやむをえないと考えてしまう人が出て来ないか心配です。

原発が事故を起こせば、人工呼吸器をつけている人だけでなく、自力での避難ができない弱い立場の人を遠くまで避難させることが困難を極めることは、想像に難くありません。
かえって弱者の命を危険にさらすことになると思います。

停電は、準備さえ怠らなければ、何とか凌げると思います。
寝たきりの父を抱えていた経験から、いつ急な避難を強いられるかわからない原発事故の方が私は、ずっと恐怖です。

百歩譲って、政府や関電が、本当に弱者の命を守るために原発を再稼働すると思っているのなら、もし、事故が起きた場合は、弱者の避難を最優先してくれるのでしょうね。
自分の家族を先に避難させたりせずに。
Posted by emoto55 at 2012年06月26日 19:08
早速、本日午前、関電へ抗議の電話をしました。
対応された方に、「1日に稼働するのですか?」と訪ねた所、「まだ決定したわけではなく、現在稼働に向け進めていますが、7月初旬を予定、3号基の稼働後、順次4号基を稼働させます」との事でした。

会話は、およそ15分程度。
こちらの話を、ウンともスンとも言わずに聞いていましたが、「電気は足りてる筈だ」に反応、「どう言う事ですか?」と。
他、いい加減なやり方、しわ寄せはすべて電気料金に、企業努力が足りない、とにかく悲惨な福島事故後、原発稼働はあり得ない、子供でも電気は足りてるのを知っている、万が一の責任問題など、色々と質問。
「上にお伝えします」との返事です。

「国民軽視、全国から非難される企業に勤め、恥ずかしいとの認識を持って下さい」とも。
少々、言い過ぎたかと感じましたが、目を覚まさせるには、これ位言う必要があるのかもと。

最後に、関電職員としてではなく、このまま原発を稼働して良いのか、原発は、発電が目的ではなく核武装なのではないか、一日本国民として真剣に捉え、考えて下さいと伝えました。

本当に、再稼働待ったなしと焦りますが、やはり攻め所は、最後に、稼働のスイッチを押す関電だと認識。

関電社員達が、このまま稼働ありきで良いのか自問、社内から問題提起の声が出る、仕事に支障をきたす程、多くの国民が電話する必要がある、それが再稼働阻止に繋がる最後の手段なのかもしれません。

今後も、官邸、野田事務所と併せて、再度、関電に電話攻撃を続けて行きたいと思います。


※追伸
先のコメントに、署名をして頂きました皆様、有り難うございます。

Posted by 思考 at 2012年06月26日 21:38
今日の新潟日報朝刊より

●東電・広瀬新社長一問一答
 事故の検証今後も継続

 東京電力の広瀬直己新社長に対するインタビューの主なやりとりは次の通り。
 −泉田裕彦知事らから福島第1原発事故の検証が十分ではないという指摘があります。
 「社内事故調査委員会の最終報告を出したが、これで終わりではなく、今後もしっかり検証していく。最終報告を踏まえた対策を、新潟県の技術委員会で示したい」
 −東電はここ10年で原発トラブル隠し、中越沖地震での被災、福島事故と大きな問題を相次いで起こしています。組織自体に問題があるのでは。
 「なぜ東電ばかりが、という住民の気持ちはよく分かる。縦割り体質とか、官僚的だとかいうこともあるかもしれない。絶え間なく見直し、東電固有の原因がないようにしなければならない」
 −事故後も原発安全評価報告書のミスや、機器の点検漏れが大量に見つかりました。東電に原発を運営する資格があると思いますか。
 「事故を起こした張本人なので胸を張って言える状況ではないが、40年近く原発を運営した実績がある。今回のことを十分検証、反省し、よりよい運営に生かしたい」
 −特別事業計画は来春以降の柏崎刈羽原発の再稼動を盛り込んでいます。
 「電気料金の値上げをお願いするためには、何らか仮置きをしないと料金原価が更正できなかった。再稼動ありきでは決してない。まずは地元の理解を得ないことには難しいと思っている」
 −スケジュール通り再稼動が進まなければ、金融機関の融資に影響し、経営改善が進まない可能性もあります。融資を受けたり、電気料金の値上げを抑えたりするために再稼動を迫られるのではないですか。
 「再稼動は完全に独立した問題。再稼動しなければ経営に与える影響はもちろんあり、そのときの対策を考えなければならない。金融機関や関東地方で電気を使っている人に影響するもの確かだが、だからといって再稼動とはかりに掛けるつもりは毛頭ない」
 −原発の地元の範囲とは。柏崎刈羽原発周辺の市町村が東電との安全協定締結を目指してますが、どう対応しますか。
 「地元の範囲について線を引いて明確にするつもりはない。安全協定の締結は十分検討したい」

・・・ちなみに、この記事の隣には、東北電力の社長が、自社の原発の再稼動に意欲を見せているとの記事が掲載されておりました。
Posted by 新潟県民 at 2012年06月28日 07:06
先日、パナソニックに、原発についての見解を尋ねました。

今日、下記の通り回答がありました。

経済団体の原発再稼働歓迎の意見と、パナソニックの考えは同じではなさそうですが、そうしたら、経済団体の意見は、誰の意見なんでしょうか。経産省とグルなんでしょうか。

「●● ●●様

平素は弊社の環境活動にご理解ご協力をいただき、
ありがとうございます。

さて、大変遅くなり申し訳ございませんでしたが、
いただきましたご質問に対し、お返事させていただきます。

本件お問い合わせについては、以下のようにお答えしております。
●電力の安定供給に向け、国民の理解のもとで安心安全な
 再稼働に向けた議論が進むことを歓迎します。

上記文章のとおり、原発の是非や再稼動に関する賛否については、
明快なイエス・ノーの答えを会社として表明はしておりません。
事業経営に電力を必要とする企業体としては、弊社のみならず
同業他社やその他製造業についても同様の姿勢だと思います。

ただし、経済団体が言うような、原発再稼動を歓迎するような
表現はしておりません。まず第一優先されるべきは
安全安心な国民生活と考えています。しかし、安全安心な生活を
継続するためには電力が必要であることも現実問題です。
そして、当社が事業活動を継続するために、発電方式が原発であれ
火力発電であれ、電力が必要不可欠であることも事実です。

また当社は、電力を利用している企業ではありますが、
電力を発電供給している事業体ではありません。
したがいまして、事業に必要な電力の安定供給は必須ですが、
その電力の発電方式にまで当社が言及するのは適切とは
考えておりません。

このような考えから、上記回答文としております。

恐らくご満足いただける回答ではないであろうとは推察しますが、
何卒ご了解いただきますようお願い申し上げます。

今後とも、弊社社製品をご愛顧いただきますようお願い致します。

パナソニック株式会社 環境本部」
Posted by どういうの at 2012年06月29日 13:15
今日の新潟日報朝刊第1面より

●柏崎再稼動「経営の根幹」
 東電会長 県民に理解要請へ

 東京電力の下河辺和彦会長と広瀬直己社長は28日、東京都内で就任後初めて記者会見した。東電が2013年度からの再稼動を目指す柏崎刈羽原発について、下河辺会長は「新生東電を経営する上で根幹の一つだ」と再稼動の重要性を強調した。ただ、会見後に訪れた福島県庁では報道陣の取材に対し、「再稼動に前のめりなものを内心に持っていると受け止められたとしたら、新潟県の知事と県民におわびしたい」と述べた。
 下河辺会長は会見で再稼動の計画について「借り置きではなく、進まない時には極めて悪い方向でインパクトがある」と述べた。広瀬社長は新潟日報社のインタビューで再稼動計画を「借り置き」と表現していたが、下河辺会長は再稼動に向けた強い意欲を示した形だ。
 下河辺会長は再稼動のプロセスについて「安心と安全の確保が前提であり、地元の理解と同意を抜きにして話は一歩も進まない」と話し、本県住民への理解に努めていく考えを示した。再稼動をめぐる現状に対しては「現時点では先行きを含めて厳しい状況だ」との認識を明らかにした。
 広瀬社長も「東電は事故を起こした会社であり、柏崎刈羽を動かすことに対する心配や不安が地元にあるのは当然。事故の検証と対策をしっかり行い、説明して地元の理解を得るステップが必要だ」と語った。原発の運転や保守点検など海外への原発輸出事業に関しては「福島第1原発事故の対応で人員などの制約があるが、可能な範囲で引き続き協力する」と明言した。
 下河辺会長は「足元の5年、10年、原発に頼らない電力会社は想定できない」と指摘。一方で再稼動が進まず収益がさらに悪化しても「電気料金の値上げが繰り返されるような状況は考えていない」と述べ、追加値上げは実施しない意向を示した。
 会見後、福島県の佐藤雄平知事を訪問した下河辺会長は報道陣の取材に対し、柏崎刈羽の再稼動を「経営する上で根幹の一つ」と表現したことについて「(再稼動に)意欲を示すというのは全くあり得ない」と釈明した。
Posted by 新潟県民 at 2012年06月29日 22:10
今日の新潟日報朝刊より(※第1面で報道された下河辺会長の会見に関する補足記事です)

●柏崎再稼動 発言修正本県に「おわび」
 東電会長 知事との対話糸口なし

 東京電力の下河辺和彦会長は28日の就任会見で、柏崎刈羽原発を「新生東電を経営する上で根幹の一つ」として再稼動に意欲をにじませた。しかし会見後に訪れた福島県庁では一転、「意欲を示すというのは全くあり得ない」として本県に「おわび」する格好になった。「東電福島第1原発事故の検証が先」と強調する泉田裕彦知事との対話の糸口すらつかめず、新トップは向かい風の中での厳しい船出となった。
 就任会見では総合特別事業計画で2013年度の再稼動を盛り込んだ柏崎刈羽原発の質問が相次いだ。
 下河辺会長は「(再稼動日程は)仮置きではない。金融機関の理解が得られる内容でなければ計画は成り立たない」と再稼動の重要性を強調した。
 ただ、新トップも柏崎刈羽の再稼動を本県に要請できる状況にないことは認識している。
 下河辺会長と広瀬直己社長は就任会見後、福島県の佐藤雄平知事らを訪問した。しかし新会長らの本県への訪問予定は「社内で調整中。現段階で具体的な日程は入っていない」(東電広報部)という。再稼動どころか対話の糸口すらつかめていない状況だ。
 泉田知事は27日の県議会でも「意思決定過程や組織のあり方を含めた福島原発事故原因の検証を行うべきだ」と従来の主張を繰り返した。
 県は7月8日、柏崎刈羽原発の安全性を検討する県技術委員会で、福島原発事故原因の検証作業に本格的に入るが、終了時期は全く見通せない。
 柏崎市と刈羽村を除く県内28市町村は、東電との安全協定締結に向けた検討を進める。湯沢町長が再稼動に賛同しないと表明するなど、東電にとってはハードルが高くなっている。

Posted by 新潟県民 at 2012年06月29日 22:42
7月3日付新潟日報朝刊より

●柏崎稼動慎重対応を
 新潟市議会意見書を可決
 
 新潟市議会は2日、6月定例会最終日の本会議で、東京電力柏崎刈羽原発の再稼動について慎重な対応を求める意見書を賛成54、棄権1で可決した。
 意見書は、柏崎刈羽原発で計器の点検漏れなどがあったなどとし「東電が原発を安全に管理する能力を持っているのか極めて疑わしい」と指摘。再稼動を判断する際は、徹底的な安全性の検証など慎重な対応を国や県に求めている。自民党系や無所属の議員らが提案した。
 棄権した民主党会派の市議は「安全の確保を求める趣旨には賛成だが、東電の安全管理能力などで見解が異なるため、賛成も反対もできない」と述べた。
 共産党などが提案した、関西電力大飯原発3、4号機の再稼動に反対する意見書は賛成少数で否決された。
 柏崎刈羽原発をめぐっては、湯沢町議会が再稼動を認めない意見書を可決している。

・・・大飯原発に関しては否決ですか。でも、大飯原発再稼動と同じ論理で、国は柏崎刈羽原発の再稼動も承認しようとすると思うのですけど。その時、大飯は容認したけど柏崎刈羽はダメ!と突っぱねきれるのですかねぇ?まして、ここの院長先生によれば、関電はある意味東電よりも酷い会社だという話ですし(笑)。
Posted by 新潟県民 at 2012年07月04日 05:05
新潟県民さま いつも地元紙の記事のご紹介ありがとうございます。
おっしゃる通り。事故っても自分の地域だけ無事だったらいい、あるいは よそのことなんか関係ないもんねって議員さんたちの思考が見事なまでに浮かび上がっています。
地方議員さんていうのは国スケールでものを見る習慣がないのかしら。市民のほうが進んでますよね。境界線の中でしか権力がないから考えないってことなら、議会って自治会レベルの組織?って思ってしまいます。
新潟に限らず、どこの地域も同じ。このおかしさを市民が共有して、それぞれの地元で議会改革への発言をしていく必要を思い知らされました。

この狭隘なまなざしは、すなわち 日本のおとなが福島をはじめとする高汚染地域にあまりにも多くの若い命を閉じ込めていることを認識していない、あるいは故意に無視し続けている姿勢と同じものであると強く思います。変えましょう。
Posted by マツダマツコ at 2012年07月04日 19:34
今日の新潟日報朝刊より

●柏崎再稼動認めず
 魚沼市議会が意見書可決

 魚沼市議会は6月定例会最終日の6日、停止中の東京電力柏崎刈羽原発について、再稼動を認めない意見書を全会一致で可決した。政府と泉田裕彦知事に提出する。
 市内の労働組合系団体から意見書の採決を求める請願が出され、本会議で賛成13、反対9で採択。これを受け、総務文教委員会の議員有志が意見書を提案した。
 意見書は「魚沼市は柏崎刈羽原発から30キロから50キロの範囲に人家が点在している。事故を起こした場合、被害は甚大で市民生活は崩壊する」とし、再稼動を行わないよう求めている。
 柏崎刈羽原発をめぐっては、湯沢町議会も、再稼動を認めない意見書を可決。新潟市議会は慎重な対応を求める意見書を可決している。
Posted by 新潟県民 at 2012年07月07日 04:30
7月14日付新潟日報朝刊より

●東電トップ来県 知事ら再稼動問題をけん制
 「時期尚早」風当たり強く

 13日に来県した東京電力のトップ2人。柏崎刈羽原発を抱える地元首長との会談で、自ら再稼動の話題を持ち出すことはなかった。下河辺和彦会長は訪問前、新潟日報社の取材に「今、ボールは東電と新潟県のどちらにあるのかと聞かれるが、まだボールそのものがグラウンドに出ていない」と現状を表現した。今回はその言葉通り、再稼動問題を「時期尚早」とする風当たりの強さが目立った。
 「経営と安全とどちらが大事だと考えますか」。あいさつの言葉を交わした後、泉田知事はすぐさま下河辺会長らの姿勢をただした。事故後、一貫して厳しい発言を続ける知事が、新経営陣に対しても「簡単に再稼動の議論は進まない」とけん制した場面だった。
 会田洋柏崎市長も「事故を起こした東電が原発を運転する主体に値するのか。信頼感を醸成してもらうしかない」と課題を突きつけた。
 この日、最後に訪れた刈羽村役場の前では、「再稼動もってのほか」と横断幕を手に抗議する住民の姿も。下河辺会長は「さまざまな意見があるのは認識している。新しい経営陣として、決して眼を背けることはない」と話した。
 ただ、東電の経営再建の方針を示した総合特別事業計画に書き込んだ「2013年春に再稼動」の日程は確実に近づいている。
 地元で信頼を回復し、再稼動の議論を俎上に上がらせるまでには、福島事故の原因究明や自己責任の明確化など数多くの課題が残されている。

●下河辺会長一問一答
 外部の意見生かし変革/収支悪化は融資影響も

 東京電力の下河辺会長へのインタビューにおける主なやり取りは次の通り。

 −会長就任後、福島第1原発事故の被害自治体を回り、あらためて原発を動かすことについてどう感じますか。
 「人間の手によってコントロールできない形で暴走したことによる被害の広がり、影響の深刻さを目の当たりにした。原子力発電を行う電力会社として二度と起こしてはいけないと誓った」
 
−柏崎刈羽原発は、安全が確認され、地元の同意を得られれば、稼動したいという意思ですか。
 「県技術委員会における検証結果が出て、地元住民の安全・安心が得られて初めて東電として物を考えるに至る。技術委の結論がはっきりしない段階で地元にお願いすることは誤解を招くのでありえない」

 −しかし、経営再建のための総合特別事業計画の中で再稼動のスケジュールを示しています。計画通りに進まなければ金融機関からの融資に影響が出るのでは。
 「金融機関との間では(資金供給側に不利益となる事態が起きた場合は契約の変更、解除ができる)制限条項が約定される。当社の財務、収支の悪化が融資に影響を及ぼす可能性は十分ある」

 −融資が十分得られなければ再建は厳しい。再稼動を予定通り進めたいのではないですか。
 「新生東電はそういう立ち位置にいない。福島事故の原因究明、それを踏まえた技術委の審議、地元の同意、原発の安全性。これらがまず実現されることを望んでいる」

 −新生東電のかじ取り役を担うため、外部から就任した。東電には組織的にどんな問題があり、どう改善しますか。 
 「東電の事業は、発電し、送電し、配電する一方向のビジネスで制度的に他社が参入できない。お客の目線を意識して問題点をあぶり出し、直すと言うことが機能しないまま今回の事故に至った。そこに大きな風穴を開け、改革の先頭に立って社会の期待に応えたい」

 −東電社内事故調査委員会のほかに、政府、国会、民間の事故調が報告書を出した。そこでの指摘も生かしますか。
 「もちろん。新しい東電は外部の意見も謙虚に受け止め、必要なものは改善していく。その地道な積み重ねによって、変わろうとしていることを実感してもらいたい」
Posted by 新潟県民 at 2012年07月15日 10:29
初めまして。
いつも原発の情報を院長先生からいただいている者です。
この前とある映画をみまして、その中に新エネルギー開発の提案がされており、是非院長先生にも見て頂きたいと思い投稿しました。
タイトルがThriveといいます。
URLはwww.thrivemovement.comです。日本語字幕もありますので、興味がある方はどうぞ。
無料でご覧いただけます。
院長先生、これからも活躍を期待しております。
Posted by Ariel at 2012年07月19日 23:07
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