2012年08月25日

ドライキャスク貯蔵−本格的事故収束にようやく第一歩

私的収拾案を2011年の5月にブログにアップしました。かいつまんで言いますと、

・使用済燃料は、すべてドライキャスクに移動
・1−4号機は石棺

ドライキャスク
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使用済燃料を文字通り、ドライ(空冷)で保管する入れ物です。プールの水漏れや、温度上昇を気にしなくて済むわけですから、地震、津波にも強いわけです。ところが、このドライキャスクについて、さっぱり説明がなく、一体どうしてだろうと思っておりましたら、さすがに東京電力、この貯蔵方式について検討を始めていました。

5. 使用済燃料乾式キャスク仮保管設備から
また、使用済燃料共用プール(以下、「共用プール」という。)に、1〜4 号機原子炉建屋内の使用済燃料プールに現在貯蔵中の使用済燃料及び新燃料(合計3,108 体)の受け入れを計画している。この受け入れ準備として共用プールの空き容量を確保するため、共用プールに貯蔵中で健全性が確認された使用済燃料を乾式貯蔵キャスク及び使用済燃料輸送貯蔵兼用容器(以下、「輸送貯蔵兼用キャスク」という。また、乾式貯蔵キャスクと輸送貯蔵兼用キャスクを総じて「乾式キャスク」という。)に装填し、キャスク仮保管設備に保管することを検討している。

キャスクについて
乾式キャスク本体、蓋部は鋼製の容器で、その周りをレジン等で覆い、それらの厚さは装填される使用済燃料の放射線強度を考慮して、乾式キャスク表面の線量率が2mSv/h 以下及び乾式キャスク表面から1m の点における線量率が100μSv/h 以下となるよう設計されている。
装填された使用済燃料から発生する崩壊熱は、伝導、ふく射等により乾式キャスクの外表面に伝えられ、キャスク仮保管構築物における自然対流により大気へ放散される。また乾式キャスクは、使用済燃料を設計貯蔵期間(※:設計貯蔵期間は、乾式貯蔵キャスク:40 年、輸送貯蔵兼用キャスク:50 年である)貯蔵しても、使用済燃料の健全性及び安全機能を有する構成部材の健全性を保つことのできる温度以下になるよう設計されている。

設置場所
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ドライキャスクの構造
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構造と工程表
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主要仕様
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 1Fにある使用済燃料は

使用済燃料プール内
2012082406.jpg
計算しますと、
1F-1〜4 使用済燃料 2,724体 新燃料 384体 合計 3,108体
・・最初に出てきた数値と合います。

ところで、なぜ1F-5〜6号機の使用済燃料
使用済燃料 1,822体 新燃料 112体 合計 1,934体
について、言及がないのでしょうか。今の時点では、再稼働する気があるという証拠だと私は見ます。

そして、使用済共用プール内には6375体の燃料が眠っています。仮に、大型のドライキャスクを使用するとしますと、1Fサイト内にある使用済燃料の合計は、

6375+3108+1934=11,417 体

そして、一つのドライキャスクについて52体の保管しかできないのですから、

11,417÷52=220体

のドライキャスクが必要となります。この使用済燃料については、どこの発電所もかなりの量をかかえていますが、他電力はどのように考えているのでしょうか。使用済燃料プール内の保管は直ちにやめて、このドライキャスク保管に移管しないかぎり、運転再開のイロハのいもできていないと釘を刺しておきます。

◆関連ブログ
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タグ:1F
posted by いんちょう at 19:09| Comment(1) | 原子力
この記事へのコメント
いつも拝見しています。
日付が変ですね。
と思ってみたら
8月24日分が 2013年になっています。
それで 25日分が 23日の隣にきてますよ。
修正をお願いします。

これからも いろいろと教えてください。

Posted by 妙華 at 2012年08月25日 20:31
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