2012年09月26日

放射能単位換算まとめ(保存版)

 放射能に関しては、いろいろな単位が入り乱れて、訳がわからなくなってしまいます。きっちりと基礎を覚えて、騙されないようにしましょう。チェルノブイリや昔の本を読んでいると、単位が異なるためいまいちピンとこないという方も多いでしょう。
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接頭単位(小さい単位)
接頭単位 p(ピコ) n(ナノ) μ(マイクロ) m(ミリ)
倍率 10-12 10-9 10-6 10-3
1兆分の1 10億分の1 100万分の1 1000分の1

接頭単位(大きい単位)
接頭単位 K(キロ) M(メガ) G(ギガ) T(テラ) P(ペタ)
倍率 103 106 109 1012 1015
1000倍 100万倍 10億倍 1兆倍 1000兆倍

CiとBq換算
Ci Bq
主要表現 一般数字 指数 指数 主要表現 一般数字
1pCi 10-12 3.7x10-2 37m 0.037 0.037
10pCi 10-11 3.7x10-1 370m 0.37 0.37
100pCi 10-10 3.7x100 3.7 3.7
1,000pCi 0.001μCi 10-9 3.7x101 37 37
10,000pCi 0.01μCi 0.00000001 10-8 3.7x102 370 370
10万pCi 0.1μCi 0.0000001 10-7 3.7x103 3.7K 3,700
100万pCi 1μCi 0.000001 10-6 3.7x104 37K 37,000
1000万pCi 10μCi 0.00001 10-5 3.7x105 370K 37万
100μCi 0.1mCi 0.0001 10-4 3.7x106 3.7M 3700K 370万
1,000μCi 1mCi 0.001 10-3 3.7x107 37M 3万7千K 3700万
1万μCi 10mCi 0.01 10-2 3.7x108 370M 37万K 3億7000万
10万μCi 100mCi 0.1 10-1 3.7x109 3.7G 3700M 37億
100万μCi 1,000mCi 1 100 3.7x1010 37G 3万7千M 370億
1万mCi 10Ci 10 101 3.7x1011 370G 37万M 3700億
10万mCi 100Ci 100 102 3.7x1012 3.7T 3700G 3兆7000億
1000Ci 1KCi 1000 103 3.7x1013 37T 3万7千G 37兆
1万Ci 10KCi 10,000 104 3.7x1014 370T 37万G 370兆
10万Ci 100KCi 100,000 105 3.7x1015 3.7P 3700T 3700兆
100万Ci 1MCi 1,000,000 106 3.7x1016 37P 3万7千T 3京7000兆
1000万C 10MCi 10,000,000 107 3.7x1017 370P 37万T 37京
1億Ci 100MCi 100,000,000 108 3.7x1018 3700P 370万T 370京


rem(R, Rad)とSv(Gy)
μrem(μR) mrem(mR) rem(R) μSv mSv Sv
1 0.001 0.01 0.00001
10 0.01 0.00001 0.1 0.0001
100 0.1 0.0001 1 0.001
1000 1 0.001 10 0.01 0.00001
10,000 10 0.01 100 0.1 0.0001
10万 100 0.1 1000 1 0.001
100万 1000 1 10,000 10 0.01
10,000 10 10万 100 0.1
10万 100 100万 1000 1
100万 1,000 1000万 1万 10

まずCi(キューリー)とBq(ベクレル)の換算
(もともとの定義)
1Ciは、ラジウム1グラムが持つ放射能量
1Bqは、1秒間に1つ放射線を出す能力

1Ci=3.7x1010Bq=37GBq=370億ベクレル

これが基本となります。以下バリエーション

1pCi = 1 x 10-12Ci = 3.7 x 10-2Bq =0.037ベクレル
1nCi = 1 x 10-9Ci=1000pCi = 3.7 x 10Bq = 37ベクレル
1μCi = 1 x 10-6 Ci = 1,000,000pCi= 3.7x104Bq = 37KBq = 3万7千ベクレル
1mCi =1 x 10-3Ci = 1,000μCi = 3.7 x 107Bq = 37MBq = 3700万ベクレル
1Ci = 1,000mCi = 3.7 x 1011Bq = 37GBq = 370億ベクレル
1KCi = 1,000 Ci = 3.7 x 1014Bq = 37TBq = 37兆ベクレル
1MCi= 100万Ci = 3.7 x 1017Bq = 37PBq =3万7000テラベクレル= 3京7000兆ベクレル

1000万Ci = 10MCi = 3.7 x 1018Bq = 370PBq = 37万テラベクレル
なんと、こう考えると次の放出放射能量の嘘がわかりますね。
2012092104.jpg
保安院が平成23年4月12日に発表した放出放射能量は、370PBq。すなわち1000万キューリーです。こんなぴったりな数字になるはずがありませんから、この発表はうそっぱちだとおわかりでしょう。

レム(rem)(レントゲン-Rとおよそ等しい)をシーベルトに換算
100rem=1Sv=1000mSv
1rem = 0.01Sv = 10mSv=10,000μSv
1m(ミリ)rem=0.01mSv= 10μSv

ラド(Rad)とグレイ(Gy)とシーベルト(Sv)(グレイとシーベルトは、ほぼ同じと考えて良い)
 1Rad=0.01Gy (=0.01Sv) (=1rem)

放射性物質1gあたりのベクレル数
物質名 半減期 Bq数
コバルト60 5.27年 41.9TBq 41兆ベクレル
ストロンチウム90 28.79年 5.12TBq 5兆ベクレル
ヨウ素131 8.1日 4.55PBq 4万5500テラベクレル
セシウム137 30.1年 3.21TBq 3兆ベクレル
プルトニウム239 24,100年 2.3GBq 23億ベクレル

このサイトで簡単に計算出来済ます。
では、少し練習問題。
・移住義務(第一次移住)ゾーン:148万ベクレル/m2以上。
・移住(第二次移住)ゾーン:55万5000〜148万ベクレル/m2

この二つの数字をキューリーに換算してみましょう
148万ベクレル/m2 = 1.48MBq/m2 = 1480GBq/km2 = 40 Ci/km2
55万ベクレル/m2 = 550KBq/m2 = 550GBq/km2 = 15 Ci/km2
なんと、ぴったりとした数字になりました。

プルトニウムファイルより−ビキニ環礁実験(p.192)
386人いた放射能モニターの一人、ポーリー、コールドウェル3世もこう語った。「0.1レントゲンなど、ものの数分でなりました。」
0.1R=100mrem=1mSvですから、この時の線量はおおよそ、1mSvx20=20mSv/hr程度と想像出来ます。確かに高い数値です。現在の1F構内には見当たりません。・・

1986年5月6日の原子力産業新聞から
2012092602.jpg
 「シチェルビナ副首相はまた、同発電所付近の放射線レベルが十〜十五ミリレントゲン/時へ、最高時の二〜三分の一に減少し、事態が安定化へ向かっていることを強調した。」

これをシーベルトに直しますと、10mR=0.1mSv/hr です。フクシマの線量に比較すると、格段に低いことがわかりますね。
2012092601.jpg1年以上経っても、0.1mSv/hrのところなどありませんよ。

さらに左下の囲み記事から
「牛乳中の放射能については1リットルあたり、約100pCiが検出されているが、英ウィンズスケール原子炉事故当時に検出された十万pCiと比べると小さい」
100pCi=3.7Bq, 十万pCi = 3700Bq
どうでしょうか、日本人ならもはや直感的に理解出来る値です

チェルノブイリや、その他様々な放射能測定の結果がCi, remで表示されてきたときには、必ず換算しましょう。きっと新たな発見があるはずです。

◆関連ブログ
チェルノブイリよりはるかに線量高い?−福島2011年06月22日
posted by いんちょう at 21:19| 原子力