
「今回の現場公開で、最も高い線量が測定されたのは、4号機タービン建屋海側を走行中の社内で、毎時1000マイクロシーベルトだった。」について、以下分析してみます
取材のルート

IWJの取材ドキュメント 詳細ページ
残念ながら、一番高線量のところが入っていません。ダイジェスト版にも追加して欲しい場面です。
福島第一原発 敷地内の写真を公開-尾崎孝史から4号機海側の部分

作業に関係ないとのことで未だに大型トラックが放置されていますが、それだけが理由か。この部分に着目してみましょう。まず、サーベイマップから2012.7.26版

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この3,4号機タービンのところの赤字 2.7mSv/hrは、1号機の原子炉建屋のすぐ横に次いで、高い線量です。このエリアを通り過ぎたあとに1000uSv/hrとなったのだと考えれば、納得出来るでしょう。(取材ルート参照)
タービン建屋側の線量は、通常そんなに高くなるはずがありません。最も高い線量になっていると言うことは、それなりの理由があるわけです。
まず、私の考える解答から示して、解説を加えます
この3号機の爆発。黒煙の流れを見ますと、ほぼ海側(あちら側)そして右側(4号機側)に飛んでいることがわかります。実際この時間のSPEEDIはほぼ海側に向いています(文科省のホームページにあったのですが、探し出せなくなっています)

3号機の爆発後(東電は認めてはいませんが)、線量がもの凄く上昇したことは、記事になっています。3.14フクシマに原爆が落ちた日−キノコ雲を見た消防士から
隊員は3号機の爆発に巻き込まれていた。線量計を近づけると毎時1ミリシーベルトもあった。明細服を切り裂いて裸にしてシャワーを浴びてもらいました。切り捨てた服の線量計が次々になりました。警報の設定値は20ミリシーベルト医療施設の復旧が間に合ってよかったとホッとしました
この高線量の物質があちらこちらに飛んだわけです。そのいくつかの例
3号機タービン建屋の大穴・・高線量のガレキでは?

この下側(南側のタービン建屋)にあいた大きな穴をふさぐだけの工事で、「作業員2人が計画していた被ばく線量の10ミリシーベルトを超えた。最大は12ミリシーベルトだった」と書かれています。全体でどれだけの時間がかかったかはわかりませんが、毎時10ミリシーベルトを超える高線量だったことはまず間違いありません。
そして、建屋のまわりには、1000mSv/hrのがれきが存在している。このような高線量のものといえば、一つしかありません。核燃料そのものです。コンクリートがいくら汚染されていても、こんな高線量になることはなく、しかも政府発表では格納容器は健全と言っているわけですから、残るのは燃料プールの核燃料のみ。3号機の爆発が核爆発であったことの傍証と言えるでしょう。
しかしなぜ、この部分が最も高線量なのかといった質問が出ないのでしょうか。・・もっとも、東電はこの部分は作業に関係ないところなので、除染などをしていないと言って誤魔化すかも知れませんが。。あの放置されたトラック。動かしたくとも動かせない。それが現場の実態ではないでしょうか。
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