
ほぼつながった浜岡原発の防波壁(16日、静岡県御前崎市で、読売ヘリから)=安川純撮影
浜岡原発の「防波壁」、1・6キロほぼつながる
政府の要請で昨年5月に全面停止し、津波対策を進めている中部電力浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)で、大津波を防ぐ延長約1・6キロ・メートルの「防波壁」が、ほぼつながった。
防波壁の高さは海抜18メートルで、東日本大震災で福島第一原子力発電所を襲った津波高を考慮した。地上部分は厚さ2メートルの鋼鉄製の壁が立ち並ぶ。
中部電力は、津波対策の工事全体を2013年12月に完了させて、14年以降の再稼働を目指す。ただ、地元の理解など課題は多く、停止期間の長期化も予想される。
(2012年12月18日19時39分 読売新聞)
読売新聞は空撮でどっしりとした防潮堤を取ったつもりなんでしょうが、この写真を見て思うことは、みな同じ。ツイッターでつぶやきましたところ、いやはや凄いコメントの数。
@ Toshi5139 素人目にも、オモチャみたいな防波堤だ。YouTubeで、津波の動画をみてみろっ。押し寄せる津波の威力は、見てるだけでも、驚愕だ。
@sonee_zeroai 低いし、薄っすーい。、自然の波の力に勝てそうにないし、一旦襲ってきた津波は引くときは後ろから来るだろうに。
@nemotomichio B29に竹槍で向かうようなもの。RT @GuciYama @onodekita RT 中部電力の津波防波堤
@love_80s_ Fbにて、これで再稼働ができる!と喜んでる推進派のコメントを見ました。え、これで???
@eatyveggy やったことが大事、という典型例か。それにしても、ひどい。
@TOM6_jp ドリフのコントですか?『もしも、原発の津波防波堤が突貫工事だったら…!?』
まあ、当然の感想です。しかしながら当の中部電力はこれで津波が防げると本気で考えています。

挙げ句の果てには、こんな報道も

こんななめきった対応で、津波を防げるとする中部電力。子供だましにもなっていないのですが、マスコミ、自治体、あと土建業者はすべて納得しているでしょう。しかも、この防潮堤の工事費は1000億円超。当然発電原価に含まれますから、総括原価方式の元では中部電力の利益を増加させる要因にまでなります。いやはや、国民をなめると言ってもここまでできたら、素直に脱帽します。
こんななめきった対応で、お茶を濁して原発再稼働−これが日本の誇る絶対安心、安全の原発の実態です。
堤防は津波にはなんの役にも立たないことは、以前こちらで記述したとおりです。
まあ、シビアアクシデントでは、こんななめきった対策でことたれりとしているのですから、驚くには値しませんが。
もう一度この津波の映像を見て、このぺらぺらの防潮堤で防げるのかどうか、中部電力の社員はない頭を使ってみるように。

科学映像館へのリンクです
(追加)防波壁設置工事などの様子(2012年11月)
こんなお粗末な屏風で、対策たれりと、中部電力は本気で再稼働するつもりのようです。まさしく戦時中の関東軍そのものです。
◆関連ブログ
海水でぼろぼろの浜岡5号機−中部電力2012年11月06日
原発止めたんだから、カネよこせ-中部電力2011年07月11日
堤防は、津波対策になり得ない2011年05月24日
子供だましのシビアアクシデント対策2011年06月25日
岩手県宮古市の津波映像2011年06月27日
次に起こるであろう東海地震の規模はMG8.0〜8.5と予想されていますから、駿河湾地震の178倍から1,000倍の揺れが間違い無く起こるであろうと予想されています。
この写真で見る防潮堤は間違いなく津波以前にドミノ倒しで崩れますね。そして大津波が浜岡原発全体を押し倒して内陸部に殺到します。なんの意味もないものを建てたに過ぎませんね。土建屋がウハウハ言っているだけです。
http://dna.chuden.jp/training.html
「中電をバカにするな。一生懸命やってるんだぞ!全社挙げての防災訓練もしたんだぞ。想定シナリオだって、ちゃんと311を参考にしたんだ。」
と仰りたいの?
中電さん、防災訓練のシナリオを読みました。わかりやすく書いてくれてありがとう。バカな女でもわかりました。
でもね、あまりの軽さにため息をついちゃったの。
屏風もヘラヘラだけれど、お宅の頭もヘラヘラなのね。女は、頭が良くて渋い男に惚れるの。がっかりさせないでほしかったわ。
でも、他にも女は沢山います。まだ遅くない。お金持ちだってことだけは見せた方がいいわ。だから、せめて屏風はキンキラキンにしておけば? だって日本文化の象徴だもの。
施設が目に浮かぶ
完全冷温停止までは 津波が来ないこと
祈るしかない
その後石棺化 するんでしょうね
解体は無理 廃棄物 作業危険 拡散
残り寿命が長い人は、こんな国捨てて移住を考えた方が良いでしょうね
実際、被災地では鉄筋コンクリートの高架橋が折れ落ち、ビルのコンクリートの壁もボロボロになっていました。
自然の力には人間の手に負えない計り知れないものがあります。いくらなんでも自然をバカにしすぎています。このような対策を見ると「自然をコントロールできる」という人間の思い上がりが、いかに滑稽なものかと云う事を実感できます。ただ、これだけの高さの壁であれば、テロ対策には多少役に立つかもしれません。誰が浜岡にテロ攻撃をしかけてくるのかは知りませんが。
それと以前、院長先生のブログで「海水でぼろぼろの浜岡原発」についての記載があったと存じます。再稼働なんてことをしたならば津波やテロの前に大変なことになりそうです。
次の政権党の人たち、再稼働に新設、やる気まんまんですからね。よっぽど原発や放射能が好きなんでしょう。いまの日本は笑えないブラックユーモアだらけです。
私の夫の国オランダは国土が低いため、高潮などの被害を防ぐために物理学者ローレンツの綿密な計算と指導のもとに大規模な堤防が造られ、今でも人々が安全に暮らしています。日本のノーベル物理学者、朝永振一郎氏が著書のなかでこの堤防を例に、日本の原子炉の安全性もこのオランダの例から教訓を引き出すことができるのではないかと述べておられます。以下が、朝永振一郎 著 「ゾイデル海の水防とローレンツ」のリンクです。
http://www.fnorio.com/0058resonance1/Zuidersee.htm
朝永氏の最後のひとことがまさに浜岡や福島の現状を表しているような気がしてなりません。文中の"Jumps in the dark"とは、暗やみのなかでただ飛び跳ねているだけ、という意味でしょうか。
「わが国のいろいろな operations は現在でもなお Jumps in the dark のように思われてならないが、これがもしまちがいであれば幸である。」
自然災害から人間の命を守るにはこれだけの英知を集約しなくてはいけないのです。自ら科学者であった彼は日本人の科学の利用の仕方にすでに疑問を感じていたのですね。
不幸にも朝永氏の洞察は間違っていなかったことが見事に原発事故で証明されてしまいました。
”Reality is for those who lack imagination.”
(訳:現実とは想像力の欠如した人々のものである)
浜岡のかわいいらしい防潮堤が安全と言い切れる方たちがある意味うらやましいです。
浜岡原発の防潮堤、先生のブログで初めてみました。
うー・・・言葉がありません。
こんなもので、東北を襲ったレベルの津波を止められる訳はありません。
東北を襲った津波が、強固な防潮堤をものの見事に倒壊させた映像を無視するつもりですね。
これで1000億円とは、請け負った業者も笑いがとまらないでしょう。(経団連の米倉さんが原発を動かせと言う訳です)
これならば、逆に防潮堤はない方が安全だと思います。
津波が来れば、この防潮堤が早々に倒壊し、津波とともに原発を直撃するからです。
しかし、日本原子力学会の事故調査委員会の 「地震による原発損傷はなかった」という報告と、この防潮堤で原発を再稼働できるという根拠の準備が進みました。
これで、自民・公明・維新の原発推進派が「原発再稼働!」の号令をかけられます。
ガレキの広域処理予算の不法搾取といい、復興予算の横流しといい、この無駄な防潮堤といい、どれだけのお金が福島県の人達のために使えたでしょうか?
誰か、この暴挙を止められないのでしょうか?
ここの地形が凹型の湾になっていなければおそらく防げるだろうね。