しかしながら、原発再稼働をいっている人間に、「もし、もう一度事故があったら、日本は終わるだろ」というと、ほぼ全員がそれには賛同します。たかが電気で、生きるか死ぬかのロシアンルーレットをしても、いいのでしょうか。
さて、東電はまた新たな目くらまし資料を出してきました。
1〜3号機PCVガス管理設備(HEPAフィルタ入口側)の気体・凝縮水のサンプリング結果について
平成25年6月7日 東京電力株式会社

見事なのは、ガンマ線核種に限定していること。これで、I-131, Sr-90の分析結果を足さずとも、なんの問題もないわけ(明らかにおかしな話ですが)

<短半減期希ガスXe(キセノン)‑133、Xe‑135>
1〜3号チャコールフィルタから、短半減期希ガスXe‑133、Xe‑135が検出→ガス管理設備出口側で検出されているものと同等の量であり,自発核分裂によるもの
Xe-133/135 が検出されているのですが、これについてはデータなし。ここで、自発核分裂なる、妖しげな用語が出てきました。じつはこのXeがでたのは初めてではありません。キセノン-133,135検出の意味−核分裂から(2011年11月3日熊日)

このときはキセノンが検出され、核分裂が進んでいる証拠ですから、ホウ酸を注入することになりました。もう2年も立っていますから、東電も政府も「自発核分裂」として、さらっと流しています。しかし、この自発核分裂は、もともと非常に起こりにくい。
235U: 5.60 × 10-3 回/s-kg
238U: 6.93 回/s-kg
239Pu: 7.01 回/s-kg
240Pu: 489,000 回/s-kg(約 1,000,000 中性子/s-kg)
この程度の核分裂で、キセノンの検出が起きるはずがありません。
では、一体何か。さすが、東電ヒントは書いてあります。
<Sb(アンチモン)‑125、Ag(銀)‑110m、Ce(セリウム)‑144>
−1号粒子状フィルタからAg‑110mが検出(Cs‑137濃度の約1/200)
−1号〜3号ドレンからSb‑125が(Cs‑137濃度の1/3〜1/200)、3号ドレンからAg‑110mとCe‑144が
(Cs‑137濃度の1/20〜1/60)検出
→Sb‑125,Ce‑144はCs‑137と同様,半減期が長く,現在もPCV内に多く存在する代表的な核分裂生成物(Sb‑125は滞留水中でも検出されている)
→Ag‑110mは、ヨウ化銀としては揮発性が大きく、環境中からも検出されている核分裂生成物
おそらく、大半の人が初めて見たであろう Sb-125(アンチモン)・・・わたしも記憶にありません。まず、核分裂収率(核分裂で生じる主な物質)を見ても、アンチモンは出てきませんし、経産省が発表した放射能放出量の試算をみてもアンチモンなどどこにもありません。

では、アンチモンはどこから来たのか・・・
放射能を基本から知るためのキーワード84 [単行本(ソフトカバー)](訳者の方に寄贈していただきました。)
ここから、アンチモンの項を引いてみます。
「アンチモンには30種類の放射性同位体があるが、ある程度の長さの半減期を持つのはこの5つだけである。半減期が一番長いのはアンチモン125で約2.75年、次がアンチモン124で約60日、他の3つは数日から十数日のレベルだ。商業用の原子炉では、炉心の核分裂反応を開始させるために、安定した中性子源を用いる。その中性子源としてよく利用されるのが、非放射性のアンチモンとベリリウムを組み合わせた合金である。(合金ではなく、棒状のアンチモンの周りをベリリウムで包む構造にした中性子源もある)合金中のアンチモンは、原子炉が通常運転されている間に炉心からの中性子を吸収して、アンチモン124に変わり、強力なガンマ線を放つ。そのガンマ線がベリリウムを刺激してさらに多量の中性子を放出させる仕組みだ。原子炉の運転を数ヶ月停止していても、この中性子源があれば再起動させることができる。)(後略)」
わたしも原子核のことはよく知りませんが、おそらくこのSb-125はこの中性子源のアンチモンから出てきた(そうでなければ、このような高濃度で見つかるはずがない)のでしょう。つまり、この核種がドレンから出てきたということは、炉内にあるべき中性子源が溶け出して圧力容器の外に漏れ出してしまったということを意味するのではないでしょうか。
2号機の圧力容器は、温度が上昇したまま、次々と温度が壊れたことになりました。今は、ストロンチウムの検出、汚染水の漏えいでごまかしていますが、この原子炉自体はどうなっているのでしょうか。
◆関連ブログ
キセノン-133,135検出の意味−核分裂2011年11月04日
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事実など見る必要は無く、真実は作られる。
後で馬鹿が見る〜と言われない様にしたいものです。
FOXから「ホームランド」という連続ドラマのDVDがレンタルされています。
6巻あたりに公園で爆弾が爆発して、あたりの人々が巻き添えになるのですが、呆然と歩く人や腕を無くした人、ひざ下を吹き飛ばされたのに上半身を起こせる人・・・
どこかで見た写真や動画とよく似た・・というかそっくりの演出がされています。
ついでにこのDVDの売り文句が「オバマ大統領も大ファン」・・・・さすが戦争の独占撮影OKの御用チャンネルと思いました。
妄想ですが、あのテロ事件の前哨戦の役割がこのドラマにあったのではないかと思います。
なぜかと言うと前半の捕虜がヒーローに仕立て上げられていくシーンはかの足を失った彼の存在を思い起こさせる演出で人種的な選択も視聴者への刷り込みを狙ったものだと考えられるからです。
もしお時間があれば観てみて下さいね。
>商業用の原子炉では、炉心の核分裂反応を開始させるために、安定した中性子源を用いる
まだ炉内には核燃料ありますよね?
そこに核分裂反応をさせる物質がまだ「ある」んですか?
なぜ遠ざけないんでしょうか?
火事場にガソリンタンクローリーが停まっているようなもんじゃないんですか?それ以上ですけど、、
私のような素人には「恐ろしくてたまらん」ことです。
とくに「学者や玄人が全く役に立っていない現状」をみると、、、、
風疹で赤ちゃんに障害が出たと言っている、西村麻衣子さん(30)ですが、NHKでは赤ちゃんの障害が出たとされて、経済ニュースでは障害は現時点で無いとされています。
http://www9.nhk.or.jp/nw9/marugoto/2013/06/0618.html
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130618/trd13061822320013-n1.htm
この方、以前アシックスのHPにも登場してるようです。http://www.asics.co.jp/kirei/life/s1/vol08/
会見では保育士とされてて、アシックスのHPでは新聞社勤めとなっている。しかも旦那さんが俳優というではないですか。なんか売れないタレントさんなのではないでしょうか。
この一連のニュース何かキナ臭さを感じるのですが、私の気のせいかな?
原子力災害対策特別措置法-Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%81%BD%E5%AE%B3%E5%AF%BE%E7%AD%96%E7%89%B9%E5%88%A5%E6%8E%AA%E7%BD%AE%E6%B3%95
http://matome.naver.jp/odai/2135248664941102301
福島第二は、2011年12月26日に解除されているようです。
http://www.yomiuri.co.jp/sciencenews/20111226-OYT1T01170.htm
何故、「国家非常事態宣言」を出さなかったのかとする意見も多いようですが、「法的拘束=権力」を伴うもののようです。
非常事態宣言-Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9D%9E%E5%B8%B8%E4%BA%8B%E6%85%8B%E5%AE%A3%E8%A8%80
因みに、戦後、「国家非常事態宣言」が出されたのは、GHQ が発令した「阪神教育事件」のみとの事です。
阪神教育事件-Wikipedia
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20111226-OYT1T01170.htm
311時、自民党・石破茂氏が、国家緊急権を出すべきだったと発言しているようです。
国家緊急権-Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E5%AE%B6%E7%B7%8A%E6%80%A5%E6%A8%A9
石破茂氏ブログより
http://www.ishiba.com/modules/policy/content0008.html
↑さすがに、「軍事オタク」と言われるだけの人物、発想が恐ろしいです・・
阪神教育事件-Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%98%AA%E7%A5%9E%E6%95%99%E8%82%B2%E4%BA%8B%E4%BB%B6
大変失礼致しました。
●微量のセシウム検出
「周辺環境影響なし」
柏崎刈羽原発
東京電力柏崎刈羽原子力発電所は29日、敷地の境界に設けた放射線観測装置で、微量の放射性セシウムを検出したと発表した。東電は、福島第一原発事故の影響によるものとみており、「他の観測値は通常の範囲内で、周辺環境への影響はない」としている。
昨年12月に採取した資料を28、29日に分析したところ、境界にある九つの観測装置のうちの一つから、セシウム134とセシウム137が検出された。放射性セシウムの濃度は、国が定めた許容限度の60万〜80万分の1程度だという。
今日の新潟日報朝刊より
●大気中のちりから微量セシウム検出
柏崎原発
東京電力は29日、柏崎刈羽原発構内で昨年12月の1カ月間に採取した大気中のちりなどから微量の放射性セシウムを検出したと発表した。東電福島第1原発事故が原因とみられる。周辺環境への影響はないとしている。
連絡を受けた県によると、コバルト60など遠くへ飛散しにくい他の放射性物質の検出がないことや、半減期の異なるセシウム134と同137の比率から、柏崎刈羽が放出源ではなく、福島事故由来のちりなどの可能性が高いと見られる。
検出したのは東電が柏崎刈羽構内3地点で採取した試料のうちの一つで、県が柏崎市と刈羽村の原発構内3地点で採取した試料からは検出されなかった。柏崎刈羽構内では福島事故後の2011年3月〜12年6月にも微量の放射性セシウムを検出していた。