
ここで、注目してもらいたいのは、
Sr-90/Cs-137 = 170/17 =10
つまり、海水中にはストロンチウム90が、セシウム137の10倍存在しているのです。海産物の検査は、ストロンチウムを無視していますが、セシウムの10倍程度のストロンチウムが含まれていると考えておいた方がよいでしょう。特に、魚の骨を食べている場合にはさらに濃縮されますから、危険この上ありません。
そして、
海近くの井戸で新たに43万ベクレルのトリチウム 福島第一原発 2013-06-30 15:04
福島第一原発1、2号機近くの観測用井戸の地下水から放射性物質が見つかった問題で、東京電力は29日、詳しい調査のために海側に新しく掘った井戸で1リットルあたり43万ベクレルのトリチウムなど高濃度の放射性物質を検出したと発表した。
高濃度の放射性物質が最初に確認されたのは5月下旬。海から27メートルの地点にある井戸から、トリチウムが1リットルあたり50万ベクレル、ストロンチウムが同1000ベクレル検出され、東電は6月19日に公表した。トリチウムは国の海への排出基準の約8倍、ストロンチウムは約33倍の濃度だった。
東電は汚染の拡大を詳しく調べるため、より海に近い地点に井戸を掘り、放射性物質の濃度を計測。その結果、海から6メートルの地点の井戸で28日に採取した地下水から、トリチウムが同43万ベクレル、ストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質が同3000ベクレル検出された。
最初に放射性物質が見つかった井戸で同じ28日に採取された地下水からは、トリチウムは同じ濃度の同43万ベクレルが検出されたが、ベータ線を出す放射性物質は同1400ベクレルで、海に近い方が濃度が高かった。
高濃度の放射性物質の検出について、東電は2011年4月に漏えいした汚染水が地中に残留している可能性が高いとみており、さらに調査用の井戸を増やして監視を強化し、海側の護岸の地盤改良工事などを行なって汚染拡大防止対策を進めるとしている。
セシウムの値がわかりませんが、おそらく100Bq/l程度なんでしょう。ここでもストロンチウムの方が高いことがわかります。そして、この井戸

井戸と言っても、本当に井戸かどうか疑わしい場所にあります。海水と同じと言っても良さそうな場所です。
大量セシウムの魚 事故直後取り込んだか2013年06月13日 (木)
去年8月に福島県沿岸で採取された極めて高い濃度の放射性セシウムを含むアイナメは、セシウムを徐々に蓄積したのではなく、原発事故の発生直後に大量に取り込んでいたとする分析結果を横浜市の研究所がまとめました。
去年8月に福島県南相馬市の沖合1キロで採取されたアイナメから、食品の基準の380倍と極めて高い濃度の放射性セシウムが検出されました。
横浜市にある独立行政法人の中央水産研究所は、樹木の年輪のように魚の成長とともに大きくなる「耳石(じせき)」と呼ばれる組織に注目し、このアイナメが放射性セシウムを取り込んだ時期を分析しました。
その結果、耳石の断面のうち、原発事故が起きたおととし春から夏の間にできた部分で、放射性物質の反応が最も強く出たということです。
このため研究所では、極めて高い濃度の放射性セシウムを含むアイナメは、セシウムを徐々に蓄積したのではなく、原発事故の発生直後に大量に取り込んでいたと結論づけています。
分析に当たった中央水産研究所の渡邊朝生センター長は「高い濃度の放射性セシウムが検出される魚は、事故直後に原発近くでセシウムを取り込み移動したとみられる。魚に含まれる放射性セシウムの濃度は徐々に下がっていくのではないか」と話しています。

渡邊 朝生(中央水産研究所 海洋・生態系研究センター)
この方は、水産庁のホームページにある基礎的な内容もご存じないようです。

生物濃縮はしない・・


蓄積せずに海水に応じて低下するらしい


50日で半減する・・ほほー
・放射性物質は、水銀や有機塩素化合物などと異なり、食物連鎖を通じて魚体内で蓄積しつづけるわけではない。
・魚体内中に入った放射性物質は、体外に排出される。
・海中に入った放射性物質は希釈・拡散され濃度は、非常に薄くなる。
・大量に海中に入った放射性物質は、凝集沈殿したり、懸濁物に吸着し海底に運ばれる
セシウムが高濃度で検出された上記記事内容と、水産庁の説明内容は明らかに矛盾しています。では、この海域の海水の汚染は、どの程度か。
海上保安庁発表資料

まあ、それほど大きな差はないでしょうし、そもそも福島の取水口周りであったとしても17Bq/l程度なんですから、魚の胎内よりもはるかに少ない濃度です。この魚にで検出されたセシウムは、38,000Bq/kgです。50日間で半減と言うことになりますと、約一年たっていますから、
38,000x 2E9= 19,456,000Bq/kg
いやあ、ものすごい量です。絶対にウソですね。この記事は、耳石を分析したとありますが、そんなのは目くらまし。私の結論はこうです。
・事故当初にかなり濃い濃度のセシウムを吸収した
・その後もえさに含まれているセシウムや、海水中のセシウムを極薄い濃度ながら継続して摂取しているためにセシウムが上昇
つまり、放射能が魚の中でも生体濃縮をしているという事実しかあり得ません。国は、その時々で都合の良い説明をします。明らかにウソをついていても、その一つだけの資料では見破ることはできません。おかしいと思ったら、その説明内容を覚えておきましょう。すぐに嘘を見破れるようになるでしょう。
「真理は時の娘、権力者の娘ではない」のです。
水俣病で、水銀が生体濃縮するはずがない。と言い続けていたことを思い出させます。国の出す結論は、やる前から決まっていることが良くわかる一例です。
◆関連ブログ
「自分たちで過小評価しておいた放射線のリスク評価を用いて、「科学的」には因果関係が証明されないからその被害は原発の放射能が原因ではない、と被害を切り捨てる」2013年05月29日
生体濃縮が露見・・ムラソイから25万4千ベクレル2013年01月20日
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ミヒツの故意の殺人ですよ
これはなんだろうなと思っていたのですが三重水素(トリチウム)という奴なんですね。
京大小出さんの解説ですと放射能を持った水素なんだそうで。そしてそれが海中に流れ出すと水の形になる。つまりH2Oですね。
そして蒸発して雨となって降ってくるということです。恐ろしいことです。
先生はよく雨には濡れるなよと警告されていますが、その通りだと思います。
私もどんな小雨の時でも傘はさすように心がけています。
雨の時に放射能数値が上昇することは各地のデータが示していますからね。
プロジェクト名 高濃度に放射性セシウムで汚染された魚類の汚染源・汚染経路の解明のための緊急調査研究
(独)水産総合研究センター
(独)森林総合研究所
(独)海上技術安全研究所
(国)東京大学生産技術研究所
(国)東京大学大学院農学生命科学研究科
栃木県水産試験場
平成25年6月水産庁
http://www.jfa.maff.go.jp/j/housyanou/pdf/kouhyou.pdf
NHKは信用できないので直接一次資料だけ見ればよいと思います。
アイナメ以外にも淡水魚の調査結果も載っていて興味深いです。
今日のブログ記事(東電発表)から:
今日(2013/7/7)は地下水観測孔1−1から、トリチウムが600,000Bq/Lという過去最大値が出ました。
http://daily.magazine9.jp/m9/oshidori/2013/07/post-90.html
Wiki(トリチウム・原子炉内での生成)から:
ウラン235(235U) 或いは プルトニウム239(239Pu) が中性子と反応した時に起こる三体核分裂によって生じる。
未だに核分裂も続いているようですね。
汚染水は毎日400トンずつ増えている。
えっ?そんな理由?って思ったのですが、たしか先生がご紹介されていた死の灰の恐怖のフィルムでは検体を焼成してから検査をしていたように思いましたが。
わたしが生まれたころのモノクロフィルム時代にできていたことが今はできないのでしょうか。
やばい放射性物質入り瓦礫やら塵芥などはお構いなしに燃やしてて、なんで生の魚をミンチにして検出器に入れるやり方しか発想できないんでしょうか。
なんかもう脱力するんです。この国のやってること。わたしが夏バテなのかな。