この水爆実験で被曝したのが第五福竜丸。この事件に対して、詩人のアーサー・ビナード氏は、
「国防省の常識から言えば、水爆実験という軍事機密を目撃した人たちをそのまま帰してしまうことはまずありえないのです。まず考えられるのはその場で撃沈してしまうと言うことです。だから、第5福竜丸の23人が、生きて焼津に帰れたと言うこと自体が驚嘆に値することなのです。彼らはそんな奇跡を起こした23人なのです。」
原爆と原発 ホピの聖なる預言 (ムー・スーパーミステリー・ブックス) 小原田 泰久 (著) p.124
と述べています。この被曝事件に対して、日本政府が各界の若手研究者を集めて構成したのが俊鶻丸でした。この時に得られた教訓を番組にしたのが「海の放射能に立ち向かった日本人〜ビキニ事件と俊鶻丸(しゅんこつまる)〜」です。
消されるとは思いますが、動画を紹介しておきます。
etv_uminohousyanounitachimukattanipponjin1 投稿者 soekosan
etv_uminohousyanounitachimukattanipponjin2 投稿者 soekosan
当時の計測器 作成者は 岡野眞治氏

「あの頃はね、秋葉原にジャンク屋があってね、アメリカが放出した部品が随分あったんですね。そういうものを集めて、我々が欲しい真空管なんかもその中から拾ってこなきゃいけないですからね」
このようなホンモノの力量のある科学者は、もう日本にはいないでしょう。世界に誇ることのできる学者だと本当に思います。
俊鶻丸に乗るに渡ってもらった寄せ書きの一部には、「実験動物」にはなるなとの警告が。今のフクシマ医科大にいる教授連中に爪の垢を煎じて飲ませたいものです。

当時の学者も、放射能汚染は「琵琶湖にインク一滴を垂らしたようなもので、検出されるわけがない」と発表したのですが−結局何にも知らずに、都合のいい学説とやらを垂れ流す−、俊鶻丸がそのデマを暴きました。

1207Bq/l と言えば、かなりの汚染です。
そしてマグロの汚染

可食部はそうでもありませんが、脾臓、肝臓などの消化器に高レベルに蓄積しています。これがわかっているからこそ、フクシマの漁業調査では、頭と内臓を除いて、可食部のみで、しかもセシウムのみを測定して、汚染の有無を判断しているのでしょう。俊鶻丸の検査の悪用です。そして、これらの内臓はインスタントラーメンなどの調味料として、有効利用されていることでしょう。
放射能安全神話をまき散らす、中川恵一を首謀とするグループは、
一方、放射性セシウムでは、有機水銀のような「生物濃縮」はほぼ起きません。セシウムは、カリウムに近い「アルカリ金属」です。体内に取り込まれると、カリウムと同じように全身の細胞へほぼ均等に分布し、尿に排泄されていきます。これは、福島県内で安楽死となった家畜の分析でも確認されています。
— 東大病院放射線治療チーム (@team_nakagawa) February 6, 2012
と述べていますが、実態は次の通り

放射能は当然生物濃縮します。
マグロの汚染はどんどん広がりますが・・

米国との協議のあと、健康には被害を及ぼさないという理由で、調査自体を中止して、出荷規制自体をやめてしまいました。あまり騒ぐと米国の核戦略に迷惑をかけてしまうという理由でしょう。
番組の最後には、海水汚染は決して一様ではないとの検査結果まで

なぜ、貴重な検査の結果がフクシマで生かされないのか。海の恵みで生きてきた日本。その海を汚してしまっているのに、オリンピックに浮かれることができるのはなぜなのですか。
◆関連ブログ
海水中のストロンチウムはセシウムの10倍。深刻化する海産物の放射性セシウム濃縮2013年07月03日

貴重なビデオを有難うございました。こんなに骨のある科学者が日本にはたくさんいたんですね。
消される前に見ることができて幸運でした。
蒲鉾、さつま揚げ(じゃこ天)、はんぺん、ちくわ、
特にこれからの季節は「おでんダネ」として
スーパーなどで大々的に売られますが、
これらにはいずれも魚の頭・内臓・皮・骨など
「不可食部」が含まれています。
こうした練り製品は各地の漁港に隣接して工場があり、
漁師が魚市場へ向けて選別する段階の雑魚を買い取って
加工する効率の良い地場産業なのですが、
関東の三崎から勝浦、銚子、那珂湊、小名浜あたりまでは
東京に本社がある大手企業が仕切っているようです。
そういう企業は水揚げ港を区別することなく
原料を加工しているはずです。
産地名よりブランドで売るからですね。
ちなみに、某社のサイトには
「日本一の板かまぼこ生産量を誇るいわき市」とあります。
核兵器と核実験 その5
第五福竜丸の被ばく
http://www.nuketext.org/kids/NWtests/NWtest5.html
一方の御用学者や御用メディア連中は、人をだますための宣伝手段を徹底的に「研究」し続けているようだ。安全神話やオセンピックはその成果の一端である。
生活保護叩きも、放射能汚染地帯から人を逃がさないための宣伝工作だろう。全てを捨てて避難し、生活保護で当座をしのぎ生計を再建するための手段を奪っている。
前回私が報告した時は第六位でしたが、現在第四位。
快進撃ですね!第三位は無理かと思っていましたが、なかなかどうして。
視野に入ってきました。知らない人はなんだこいつは?なんて思っているのでしょうか?
いやブログランキングの話なんすが。
この際、プレーオフの資格を取得しましょうよ♪
小野先生のツイートのコピーだろうと思います。
このウクライナ保健省の数値の元データはどこかにありますでしょうか?そして、この「暫定基準値」というのは、
キロ100ベクレルのことでしょうか?
@onodekita
日本がこのままの暫定基準で食事をとり続けた場合の平均寿命
ウクライナ保健省が出した数値
2012年 男 79 女 86
2017年 男 63 女 72
2022年 男 48 女 55
2027年 男 40 女 43
2032年 男 35 女 31
詩人のアーサー・ビナードさんですが、素晴らしい方ですよね。私、小野先生と同じくらい尊敬しています。DAYSJAPANで記事も執筆されていますね。
原子炉→プルトニウム作り機 原発→じりじり原爆
核兵器→支配者視点 ピカドン→市民の視点
などなど、人柄が良いのは勿論ですが、ちゃんとした科学的・歴史的事実に基づいたお話を、詩人特有の語感と視点から語ってくれるので、内容がすっと頭に入ってきます。youtubeで検索するとこの方の動画があります。観たことない方は必見ですよ〜。
さて、本記事の俊鶻丸の動画ですが、以前ツイッターで紹介されていたのを私も拝見しました。この頃は『カウント』って単位を使っていたんですね…日本人にまだ放射性核種に関する知識が蓄積されていなかった中で、当時の人々が自己防衛に必死だった姿が想像できます。
そんな中で、ヘタしたら米軍に撃沈されるかもしれないリスクを冒してまで海洋調査に出た人々。それはまさに、今起こっている現実に良心に基づいた知識で追いつこうとする、正しい科学者の姿だと思います。
考えてみたら、私たち日本人は、歴史上において他の誰よりも『放射能』に接してきたし、勉強する機会は沢山あったハズなんですよね。ヒロシマ・ナガサキに始まり、第五福竜丸、俊鶻丸、東海村JCO、柏崎刈羽、etc。海外でもスリーマイル、チェルノブイリがあり、数多の犠牲者は、その度に核の危険性を私たちに教えてくれていた。
原爆症を勉強しようとした戦後のお医者さんや、俊鶻丸の科学者の人々が持ち帰った貴重な実証データ。そういった姿勢は全て圧力を受け、命懸けで獲得したデータは検証なしに否定された。それをやってきたのはABCCであり、IAEAであり、国連であり、ICRPであり、自民党であり、日本政府だった。
でも結局、私たち日本人はこれだけ積み上がった核の歴史から教訓一つ学ぼうとはしなかったし、無反省の必然の結果としてフクシマが起きた。挙句、内部被曝のリスクを意図的に軽視したり、シーベルトのみで語ろうとする人々が沢山いる。
何故、内部被曝の病理学的単位が存在しないのか、その理由を知ろうともせずに。
ちなみに、私は学生時代、歴史の授業でABCCやIAEAの所業について教えてもらったことはないし、俊鶻丸について学んだ記憶もありません♪第五福竜丸は社会科見学で見に行ったけれど、ガッコのセンセが教えてくれたのは『水爆の被害を受けた悲しい犠牲者』という事実だけで、何故SOS信号を出さなかったのかについては、教えてくれませんでした〜。
今なら分かる。私が学生時代勉強していたのは歴史ではなく、『レキシ』だ。
この事実、知る事が大切。
2012年5月29日付 ウオールストリートジャーナル
U.S. Tuna Has Fukushima Taint アメリカのまぐろに福島の汚染
http://online.wsj.com/news/articles/SB10001424052702303395604577432452114613564
以下のリンクは、通常「ツナ缶」と呼ばれているまぐろが、将来たいへん危険な食品になる可能性を警告したビデオです。たった1年半程前のウオールストリートジャーナルですでにカリフォルニアのすべてのまぐろから検出されていると報告されているのですから、自然界で20年にも及ぶまぐろの寿命と、30年というセシウムの半減期を重ねるとぞっとします。これから生まれるマグロは一生放射能を体内に取り込み続けることになるのです。
このビデオは英語ですが、音声がなく字幕のみなので見ているとだいたいわかります。主なトピックを大まかに訳します。
<ツナ缶に使われるまぐろの産地の割合>
68% 太平洋
22% インド洋
10% 大西洋と地中海
<まぐろの食べるもの>
60% プランクトンなどを食べる小さい魚
20% えびを食べるいか
15% 甲殻類
3:08くらいに日本各地で獲れるまぐろの種類の地図が出てきます。
4:18くらいに太平洋のまぐろの回遊地図が月別に出てきます。
8:30くらいにおなじみの放射能のツブツブ(プルトニウムのホットパーティクル)が猿の肺の粘膜にこびりついた写真が出てきます。
この写真は、猿の肺の粘膜に生物にとって一番破壊力の強い1マイクロメートル(0.001ミリメートル)のプルトニウムがくっついた写真です。黒い星のように見える部分がプルトニウムから出ているアルファ線。セシウムのツブツブ一つとて、付着した場所で連鎖反応を起こし癌に発展する可能性があると指摘しています。そういえばいましたね、放射能を大量の水で希釈して飲めばホメオパシー効果があると公言している大阪大学のチンピラ教授、菊池誠。これを見ればあんな嘘に惑わされないでしょう。倫理的な問題ではないですか・・・本当に教授にしておいてよいのでしょうか。
太平洋のまぐろは放射能汚染されている
Tuna fish from Pacific Ocean is Radioactive
http://www.youtube.com/watch?v=cC_o6QvIFFs
昭和31年版 原子力白書
昭和32年12月 原子力委員会
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/about/hakusho/wp1956/sb20602.htm
に概略が載っていました。
いろいろ気になることは多いのですが今回の事故に関連するところで、「イカの放射能は生物中最も強く,数千CPM/gであつて,しかも肝臓に限られていた。」の記述に目が留まりました。
今回の事故でイカの汚染は少ないと言われてますが肝臓も測っているのか気になります。
イカの肝臓といえば塩辛には欠かせませんし、肝臓を使ったイカ料理も多くあります。
俊鶻丸の船長による報告も出版されていたようです。
『われら水爆の海へ〈俊鶻丸 ビキニ報告〉』
俊鶻丸 船長 駒野鎌吉・著/
中部日本新聞社記者 谷口利雄・著/
日本織物出版社 1954年2版
こちらの書評でその内容を見てとれます。
http://blog.goo.ne.jp/ryuzou42/e/580285014a506556e43589873afa0399
また、原水爆禁止日本協議会の第五福竜丸被災事件記録「死の灰」で紹介されている俊鶻丸の調査の様子です。
http://city.hokkai.or.jp/~peaceweb/bikini/slide55.html
それにしても、核実験からたった2カ月でこれだけの調査をすることができた当時の政府や学者は大したものだと思います。
それに比べると東電事故後の対応はずいぶん劣化していると落胆せざるをえません。